2017年10月13日(金) 更新

退職時に知るべき社会保険から国民健康保険への切り替え方

社会保険や国民健康保険について

今回は、社会保険から国民健康保険への切り替えをする方法について見ていきますが、社会保険や国民健康保険、または健康保険とは一体何なのでしょうか?社会保険から国民健康保険への切り替え方法を見る前に、念のため、今一度それらの制度について確認してみましょう。

社保とは、被用者が加入する保険

社保は一般的に社会保険と言われています。一般的には「会社に勤める人が加入する健康保険のこと」を指す、つまり病院などにかかる際の保険証がもらえて、病院や医者にかかる時の費用が少なくて済むという助け合いの制度と認識されています。これらを被用者保険という場合がほとんどです。

ただし、社会保険とは本来、健康保険にとどまらず、労災保険・雇用保険・厚生年金保険をも含みますが、今回は便宜上、社会保険=健康保険(被用者の健康保険)として紹介します。社保の細かな意味合いについては、必要な際に別途本サイト内で確認してみてください。

国保とは、社保に加入しない者が加入する医療保険

国保とは、国民健康保険の略称です。国保は、国民健康保険法という法律に基づいてその制度が成り立っています。こちらの保険者は、会社などの勤務先ではなくて、市町村であることがほとんどです。国保は原則として、社保に加入していない人が加入することになっています。

健康保険は、社保の一部

健康保険という制度は、病気やけが、あるいはそれによる休業、出産や死亡などといった事態に備えるための公的な医療保険制度のこと。会社員など、民間企業等に勤める人とその家族が加入する医療保険制度とも言えることが可能です。健康保険は被保険者と事業主が保険料を負担しあって運用されることになっています。

つまり、健康保険(健保)の中に社保と国保があるのではなく、健保=社保の一部ということになります。健保と国保とは、縦の関係ではなく横の関係、つまりどちらかにしか入らない制度なので、細かいことですが覚えておけるといいですね。

社会保険から国民健康保険への切り替えは退職時に必要

それでは、社会保険から国民健康保険への切り替えについて見ていきましょう。
退職後、勤めていた会社の社会保険から外されるため、次の職場が決まっていないなら国民保険の切り替えになります。日本国民ならば国内の健康保険のいずれかに加入する必要があります。それが、社会保険から国民健康保険への切り替えが求められる根本的な法的要因です。

退職後、別の会社にすぐに転職する場合にはあまり気にする必要がありませんが、退職後に再就職をしない場合や、再就職までに期間がある場合には新しく国民健康保険に加入するための手続きを自分でする必要があります。

国民健康保険は「いずれの社会保険制度にも属していない人が全員加入する保険制度」として設定されていますので、退職後に社会保険から国民健康保険への切り替えをすぐに行えなかったとしても、そのブランク期間も国民健康保険へ加入している扱いとなります。もちろん、その間の保険料の納付義務も生じます。

社会保険は退職日の翌日で失効になるので注意

退職日と次の職場での社会保険加入日が一致する場合には手続きの必要がありません。
しかし、一日でも期間が開く場合には国民建国保険への切り替えの手続きをする必要があります。具体的な手続きは「地域の市町村役場、国民健康保険の窓口」に行きます。
国民保険切り替えの期限は退職日から14日以内、必要な書類は「会社を退職したことが分かる書類」となります。
会社を退職したことが分かる書類には、離職票、退職証明書、資格喪失連絡表などがあります。

国民健康保険への切り替え手続きは面倒かと思いますが、保険に加入していないと何かあったときに困まるのはあなたです。そのため、国民健康保険への切り替え手続きか、あるいは社会保険の継続手続きをするようにしましょう。

切り替え以外の選択肢!退職後に社会保険を継続させる方法もある

社会保険は、本来会社に所属する人が加入する健康保険ですが、退職後であっても条件を満たしていれば、規定の手続きを踏むことで一定期間継続して社会保険を受けることができます。

任意継続を行うための条件は2つです。

●「社会保険の資格喪失日以前に2ヶ月以上の被保険者期間があること」
●「資格喪失日から20日以内であること」

この2つの条件の両方を満たしている場合に限り、社会保険の任意継続を受けることが可能です。

社会保険継続の手続きをするための期間は退職日から20日

社会保険継続の手続きをする期限は退職日から20日以内、手続きの場所は協会けんぽの都道府県支部で行いますが、遠方の場合などは郵送でのやりとりも可能です。
郵送で社会保険継続の手続きをするために、「健康保険任意継続被保険者資格取得申出書」が必要になりますので注意しましょう。

社保から国保に切り替えせずに任意継続が受け入れられるケースは…

退職後に転職先を探しているが、見つからない場合や、家族の加入している健康保険の被扶養者になれなかった場合などがあります。
そういった場合、国民健康保険へ新たに加入するという方法もありますが、社会保険の任意継続を受けるほうが新たに国民健康保険に加入するよりも保険料が安くなるため、この方法を選ぶ方が多いようです。
また、在職中に既に任意継続を希望すると決めている場合、勤務先の会社が手続きを代行してくれる場合もあります。退職前に確かめてみるのもいいでしょう。

退職後は家族が加入する健康保険の被扶養者になることも可能

退職後の保険の選択肢として、社会保険から国民健康保険に切り替えるか、社会保険を継続する以外に、家族の保険の被扶養者になる事もできます。
ただ、それには決められた条件がありますので、自分が該当するかきちんと確認しておいてください。

国民健康保険に入らず、家族の被扶養者として追加加入するための条件は…

家族の被扶養者として健康保険に追加加入するための条件としては、
「被保険者の直系親族、子、孫、弟妹であり、主として被保険者の収入によって生計を維持されているもの」
「被保険者と同一の世帯で主として被保険者の収入よりに生計を維持されているもの」
があります。

また、被扶養者になる場合、収入に制限があります。被保険者と同居している場合は年収が130万円未満であり、被保険者よりも年収が少ないこと。
別居の場合には年収が130万円未満であり、被保険者による援助額よりも少ないことが条件になります。
どちらの場合も被扶養者が60歳以上、または障碍者の場合は180万円未満の制限になります。

手続きの方法は、被保険者が社会保険の場合は被保険者が勤務している会社へ申し出ることにより、あとは待つだけで保険証が届きます。

退職時の社会保険から国民健康保険への切り替えは早いタイミングに役所で手続きを!

退職時の社会保険から国民健康保険への切り替えとその際の注意点について紹介しましたが、いかがでしたか?まずは社保と国保の違い、意味合いを知る必要がありますね。そうしないと、社保から国保に切り替えする際、少し戸惑ってしまうかも。今回ご紹介した「社会保険から国民健康保険切り替えノウハウ」を参考にして、活用してください!

会社を退職して、社会保険から国民健康保険への切り替え手続きは確かに面倒ですが、保険に加入していないと、事故にあい、大きな怪我した際に大変です。医療費が支払えないほど高額になる場合もありますので、退職後は出来る限り早く新しい保険に切り替えるようにしましょう。また、ここで紹介した社会保険継続や被扶養者になるといった選択も検討してみてくださいね。

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