2017年01月16日(月) 更新

ボイラー技士の難易度と合格するための勉強法

ボイラー技士とは

ボイラー技士は、労働安全衛生法に基づく国家資格です。どのような資格なのか、ボイラー技士の仕事内容や就職先、年収の相場などについて説明しましょう。

ボイラーを取り扱う技術者

ボイラー技士とは、その名の通りボイラーを取り扱う技術者を指します。燃料を燃焼して生み出した熱を水に伝え、水蒸気やお湯に変える熱源機を「ボイラー」と言います。ボイラーの扱いについては、労働安全衛生法に基づく「ボイラーおよび圧力容器安全規則」で定められています。

ボイラーは取り扱いを間違えると大事故を引き起こすものであるため、ボイラーの設置や定期検査ができるのは国家資格を取得したボイラー技士のみです。

すべてのボイラーを扱うことができる

ボイラー技士の資格を取得すると、存在するすべてのボイラーの扱いができるようになります。ボイラーには、水管ボイラー、丸ボイラー、鋳鉄ボイラーなどがあり、それぞれ構造が異なります。簡易ボイラーや小型ボイラーなど、法規による分類もあります。

資格を取得すれば、すべてのボイラーを扱えるようになるため、すべてのボイラーの構造や知識を知っておかなければなりません。

資格によって作業できる範囲が異なる

ボイラー技士の資格には、特級、一級、二級、そしてボイラー取り扱い技能講習修了の4種類に分けられています。どの資格もボイラーを扱うことはできますが、資格によって作業できる範囲が異なります。

■特級ボイラー技士:小規模ボイラーから伝熱面積500㎡以上
■一級ボイラー技士:小規模ボイラーから伝熱面積25㎡~500㎡以内
■二級ボイラー技士:規模ボイラーから伝熱面積25㎡以内
■ボイラー取扱技能講習手修了:小規模ボイラーのみ

特級ボイラー技士になると作業主任になれる

特級ボイラー技士の資格を取得すると、ほとんどの作業現場で作業主任者として働くことができます。さまざまな現場で活躍したい、作業主任者として働きたい人は、特級ボイラー技士の取得を目指すといいでしょう。

主な就職先はホテルやビル設備会社など

ボイラー技士の主な就職先はホテルやビル設備会社など、ボイラーが設置してある場所です。
建物が大きいほど、会社の扱うビルの数が多ければ多いほど、管理するボイラーの数は多くなります。一つ一つを点検し、異常がないかを確かめるのが仕事になります。ボイラー技士の需要は高いと言っていいでしょう。

年収相場は約400万円

ボイラー技士の年収相場は約400万円ほどです。月収に換算すると約29万円になります。年収はサラリーマンの平均年収を少し下回りますが、ボイラー技士のいいところは長く働ける点にあります。50代以上のボイラー技士は多く、中には定年後にボイラー技士の資格を活かして再就職する人もいるようです。

二級ボイラー技士の難易度

ボイラー技士の難易度について説明しましょう。まずは二級ボイラー技士の難易度から見ていきます。二級ボイラー技士の難易度は低く、ボイラーに関する知識が全くない状態から勉強を開始しても、それほど時間をかけずに取得できるようです。

ここ近年の合格率は50%~60%

ここ近年の二級ボイラー技士の合格率は約50%~60%となっており、受験者の二人に一人が合格しいている計算になります。
二級ボイラー技士の資格試験は月に一回の頻度で実施されているため、他のさまざまな資格と比べると、受験はしやすいと言えますね。

ボイラー技士の資格取得のための講習会も開催されていますが、しっかり勉強すれば独学でも十分取得可能です。

実務経験がない場合は実技講習を受けなければならない

試験に合格しただけでは、二級ボイラー技士の資格は取得できません。二級ボイラー技士の試験を受ける前に、

■ボイラーに関する学科を修め、3カ月以上の実地修習を受けた
■6カ月以上ボイラーの取扱の実地修習を受けた
■ボイラー取扱技能講習を修了し、4カ月以上小規模ボイラーを扱った経験がある
■ボイラー実技講習(20時間)を修了した
■熱管理士免状があり、1年以上の実地修習を受けた

などの実務経験があれば、試験合格後に資格を取得することが可能です。実務経験以外にも、海技士(機関3級以上)免許がある人は、試験合格後に資格が得られます。

実務経験がない場合は、計20時間のボイラー実技講習を受けなければなりません。このボイラー実技講習は、試験の前でも後でも受講することができます。講習は3日間にかけて行われます。都道府県ごとに実施されているため、詳しい日程は各都道府県に問い合わせてください。

一級ボイラー技士の難易度

次に、一級ボイラー技士の難易度について説明しましょう。「一級」と聞くと難易度が高そうにも思えますが、実際の難易度はそれほど高くないようです。
気になる一級ボイラー技士の難易度とは?

合格率は約58%

平成27年度の一級ボイラー技士の合格率は約58%であり、二級とほとんど変わりません。一級ボイラー技士の試験を受けるには、基本的に二級ボイラー技士の資格を取得する必要があります。
なお、一級ボイラー技士の試験は年に7回ほど実施されています。

難易度は二級とそれほど変わらない

二級よりも試験に出題される問題は増えますが、二級と合格率が大差ないところを見ると、難易度が高いというわけではないようです。二級同様、しっかり勉強をすれば合格できるでしょう。

一級ボイラー技士試験の受験資格

二級ボイラー技士には受験資格はありませんが、一級から受験資格が課されます。一級ボイラー技士の受験資格は以下の通りです。

■二級ボイラー技士の免許を受けた者
■ボイラーに関する学科を修め卒業し、その後1年以上の実地修習を受けた
■熱管理士免状を有し、1年以上の実地修習を受けた
■海技士(機関3級以上)免許を持つ
■ボイラー・タービン主任技術者(1種,2種)の免状を有し、伝熱面積の合計25平方メートル以上のボイラーの取扱経験者
■保安技術職員国家試験規則による汽かん係員試験に合格し、伝熱面積の合計が25平方メートル以上のボイラーの取扱経験者

実務経験がなければ一級に合格しても資格は得られない

一級ボイラー技士を受験するには二級の資格が必要ですが、二級取得後に2年以上ボイラーを扱った経験がある、あるいは1年以上ボイラー取扱作業主任者としての経験がなければ、一級の試験に合格しても資格を得ることはできません。

つまり、二級ボイラー技士の資格があっても実務経験がなければ、一級の試験に合格したとしても
資格は得られないのです。

特級ボイラー技士の難易度

二級と一級の難易度はそれほど高くはありませんが、では特級はどうでしょうか。特級ボイラー技士の難易度についてお教えしましょう。

合格率は約23%

平成27年度の特級ボイラー技士の合格率は約23%です。二級と一級と比べてがくっと下がります。
この合格率の低さから、難易度は一気に高くなることがわかりますね。

一般的に企業が求めるのは二級ボイラー技士の資格保有者であるため、特級の受験者は毎年非常に少ないようです。

特級ボイラー技士試験の受験資格

特級ボイラー技士試験の受験資格は以下の通りです。

■一級ボイラー技士の免許を受けた人
■ボイラーに関する講座又は学科目を修めて卒業し、2年以上の実地修習を受けた
■熱管理士免状を受けており、2年以上の実地修習を経験した
■海技士(機関1,2級)免許を所有している
■ボイラー・タービン主任技術者(1種,2種)の免状があり、伝熱面積の合計が500平方メートル以上のボイラーの取扱経験者

一級取得後に実務経験がなければ合格しても資格は得られない

一級ボイラー技士を取得してから特級を取得する場合、一級取得後に5年以上ボイラーを扱った経験がある、または3年以上ボイラー取扱作業主任者としての経験がなければ、試験に合格しても資格は得られません。

ボイラー技士に合格するには

ボイラー技士に合格するには、どのように勉強すればいいのでしょうか。ボイラー技士の資格を得るための勉強方法について説明しましょう。

合格基準は得点率は全体で60%以上・各科目で40%以上

ボイラー技士の試験の合格基準は、全体の得点率が60%以上、各科目での得点率が40%以上です。この合格基準はすべての級に共通しています。ある科目で満点がとれても、他の科目で得点がまったく取れなかったら合格できません。
そのため、偏りなくすべての出題範囲を勉強する必要があります。

試験の内容

ボイラー技士の資格試験の内容は以下の通りです。

■ボイラーの構造に関する知識
■ボイラーの取扱に関する知識
■燃料及び燃焼に関する知識
■関係法令

どの級の試験でも、出題される科目は以上の4科目です。出題される問題の難易度は級が上がるごとに上がっていきます。

繰り返し過去問を解く

合格するための勉強方法は、繰り返し過去問を解くこと。確実に試験に出題されるポイントをおさえるためにも、専用の教材を購入して繰り返し問題を解くことをおすすめします。
1冊のテキストを最低でも3回は解きましょう。解説が詳しく記載されている教材を選んでください。

モチベーションを下げないよう注意する

ボイラーに関する知識がまったくない状態から勉強を始めた場合、専門用語の多さからモチベーションが下がってしまう人が多いようです。
たしかに専門用語ばかりで難しそうにも見えますが、合格率からわかるように、内容が特別難しいというわけではありません。専門用語を覚えてしまえば勉強しやすくなるため、モチベーションも下がらないでしょう。

ボイラー技士関連の資格

ボイラー技士関連の資格としては、ボイラー溶接士やボイラー整備士といった資格があります。最後に、ボイラー溶接士やボイラー整備士について説明しましょう。

ボイラー溶接士

ボイラーや第一種圧力容器は特殊な容器であるため、溶接には専門的な知識が必要になります。ボイラー技士同様、ボイラー溶接士も国家資格であり、「普通ボイラー溶接士」と「特別ボイラー溶接士」の2種類あります。両者の違いは、溶接できる物の厚みに制限があるかないかです。特別ボイラー溶接士になると、制限なく溶接できます。

筆記試験と実技試験の両方に合格する必要があり、平成27年度の合格率は普通ボイラー溶接士の筆記試験が約68%、実技が約56%であり、特別ボイラー溶接士の筆記は約71%、実技は約91%になります。特別難易度が高い資格ではないようです。

ボイラー整備士

ボイラー整備士は「安全衛生技術試験協会」が実施する国家資格です。取得には、ボイラーに関する清掃や点検、好感、運転作業などに関する知識が必要です。受験資格はありませんが、試験に合格して資格を得るには実務経験が求められます。

筆記試験のみで合否が決定しますが平成27年度の合格率は約67%です。この資格も特別難易度が高いというわけではないのでおすすめです。

ボイラー技士の難易度は特級のみ高い!しっかり勉強すれば独学でも取得可能

二級ボイラー技士と一級ボイラー技士の難易度はそれほど高くありません。試験の実施回数も比較的多いため、取得しやすい資格と言えるでしょう。しっかり勉強すれば、独学でも合格できます。
ただし、特級ボイラー技士は難易度がぐっと上がります。「独学だけでは不安」という人には、資格取得のために開かれている講習会への参加をおすすめします。

※本記事は公益財団法人・安全衛生技術試験協会のホームページを参考にしています。

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