2017年01月16日(月) 更新

トヨタを超えた中国IT企業アリババの成功の歴史

ニューヨーク証券取引所への上場でアリババの調達金額が世界最大に

電子商取引で中国最大手のアリババグループがニューヨーク証券取引所に上場した日、世界中の注目がアリババに集まり、上場による調達金額は世界最大になりました。ニューヨーク証券取引所に上場し、投資家の間で人気が過熱、初値は売り出し価格を約36%上回りました。
上場初日の終値を元にした時価総額は日本円で約25兆円となり、トヨタ自動車の時価総額を上回る結果となりました。

中国IT企業アリババとは

ニューヨーク証券取引所で規格外の上場劇を繰り広げた「アリババ」とは、どのような企業なのでしょうか?
なぜ世界はアリババに注目するのでしょうか?
アリババの売上高や成長の可能性から探っていきましょう。

中国の電子商取引の8割を占めている

アリババは中国のIT企業であり、中国の電子商取引のおよそ8割を占めています。簡単に説明すると、日本の「楽天」やアメリカの「Amazon」をさらに大きくしたような会社です。アリババはいくつものサイトを運営していますが、阿里巴巴(アリババ:企業間取引)、淘宝網(タオバオ:オークション)、天猫(Tmall:ショッピングモール)が主力です。

物販だけでなく金融ビジネスも展開している

アリババの2013年の取扱総額25兆円でした。アマゾンは約7.5兆円、楽天は約1.7兆円ですから、アリババの規模の大きさがよくわかります。物販だけでなく、アリババは商品購入用の口座を利用して顧客から預かった資金を企業に融資するなど、金融機関としてのビジネスも展開しています。

恐るべきことは、アリババは成長の可能性がまだまだあるということです。中国のネットユーザーは6億人以上であり、この時点ですでにアメリカの人口のおよそ2倍ですが、この数は中国の総人口の半分程度なのです。ネットユーザー数は増加傾向にあるため、アリババの今後に注目が集まっています。

アリババを成功させた創業者ジャック・マーについて

創業者のジャック・マーは、一代にして楽天やAmazonを超える企業を創り、世界最大の上場劇を繰り広げました。
彼はどのような人生を歩んできたのでしょうか? ジャック・マーの人生を見てみましょう。

劣等生ではあったが英語が得意だった

中国では小学校からある程度成績によって学校を選ぶことができますが、ジャック・マーはずっと3流以下の学校に通っていました。優等生ではなく、彼はむしろ劣等生だったのです。高校受験には2回失敗しています。それでも、良い先生に恵まれたこともあり、英語だけは得意でした。
大学に入るための試験結果が散々だったため、ジャック・マーは大学進学をあきらめ、三輪自動車の運転手になりました。しかし「人生」(路遥著)という一冊の本に出会い、啓発されたジャック・マーは再度奮起して大学進学を目指します。3浪の末にようやく大学に入ることができました。

英語教師から起業家へ

大学卒業後に英語教師として働きながら、1991年に友人と翻訳会社を設立しました。会社設立して最初の一月目の収入は700元でした。会社のテナント料は2000元だったため、赤字スタートとなり、仲間たちは焦りを感じていましたが、ジャック・マーは動じませんでした。
1994年が終わる頃、ジャック・マーは初めて「ソーシャルネットワーク」という言葉を耳にしました。そして翌年、仕事で訪れたアメリカで初めて「ソーシャルネットワーク」に触れ、ソーシャルネットワークは世界を変えると確信しました。
そしてジャック・マーは、中国国内の企業情報を集めたサイトをつくることを考えました。その後1995年に妻や友人と一緒に会社を立ち上げ、企業向けの専門サイトを開きました。阿里巴巴集団を創業したのは、1999年のことでした。

ソフトバンクからの出資によりアリババは大成功

ジャック・マーとアリババの転機は2000年頃に訪れました。中国では投資家というイメージが強いソフトバンク社長の孫正義に出会ったのです。
ジャック・マーと孫正義は20分ほどの面談をし、20万ドルの投資を求めたジャック・マーに対して孫正義は200万ドルを投資しました。
アリババがソフトバンクからの出資金を大胆に投資した結果、アリババは中国のみならず世界を代表する企業に成長することができたのです。

Yahoo!中国をアリババが買収したことで知名度アップ

アリババの世界的知名度を高めたのは、アリババがYahoo!中国を買収したことです。アリババが成立させたこの案件は、世界を驚かせました。
その後も成長を続けたアリババは、ニューヨーク証券取引所への上場を果たしたのです。

ソフトバンクの出資先の中でもアリババが最大の成功例に

アリババのニューヨーク証券取引所への上場により、アリババの株式の約3割を保有するソフトバンクは、およそ8兆円の含み利益を得ることになります。20億円で取得したアリババの株の価値が、4000倍に跳ね上がったということです。国内外1300社にも及ぶソフトバンクの出資先の中でも、アリババは最大の成功例となりました。

ソフトバンクが所有するアリババの株の価値が膨れあがった

ソフトバンクはアリババの株全体の内の、およそ30%に相当する株を保有しています。最初に購入した、日本円で20億円相当のアリババの株の価値は500億ドルを超えており、プレミアは2000倍にまで膨れ上がりました。

中国IT企業アリババはソフトバンクからの出資で成功しYahoo!中国買収で注目を集めた

世界中のからの注目を集める中国IT企業、アリババの成功の歴史についてご紹介しました。
まだまだ成長が見込めるアリババには、世界中の投資家が期待しています。
劣等生だった少年が、世界を代表するIT企業を創りあげたという事実も衝撃的だったと思います。今後もアリババへの注目は高まり続けるでしょう。

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