2017年06月30日(金) 更新

管理栄養士ってどんな資格?~仕事内容・年収・退職してしまった人の理由など大公開~

管理栄養士とは

まずは、管理栄養士がどんな資格なのかを、みていきましょう。基本情報として、管理栄養士は国家資格です。栄養士として実務経験を積む、もしくは管理栄養士の専門学校・大学に通い、国家試験に合格すると取得できます。

管理栄養士は栄養・健康指導・調理業務を行える資格

そして管理栄養士は、怪我や病気になった人への栄養指導を行います。そして、個人個人の状態に合わせた栄養による健康指導も仕事の1つです。
また、給食センターや高齢者施設の調理場など、複数の人が食べる食事をつくる場所での管理業務があります。管理栄養士は以上3つの業務が、メインになっているのです。

管理栄養士の資格は健康志向の高まりで、より注目されている

高齢化社会が進む日本では、高齢になっても健康で過ごせるよう、食事に気をつける人が以前にもまして増えています。そのため、栄養環境を整えるエキスパートである管理栄養士が注目されているのです。
管理栄養士は、健康を改善・維持するためのバランスがとれた食生活を指導するだけではありません。食べ物の栄養や、健康管理の大切さを世の中に伝える発信者としても期待されています。

管理栄養士の職場とは

管理栄養士として働ける職場は病院・高齢者福祉施設・学校・保育園・委託給食会社・保健所保健センター・食品関連企業・食品分析センターなどになります。

最近ではスポーツ関連施設も

民間のフィットネスクラブや、スポーツクラブで働く栄養士や管理栄養士も増えてきています。仕事内容は、体力強化や健康・体力づくり、ダイエットの目的で通う人たちに、栄養指導や食生活のアドバイスを行う業務が中心です。実績が認められれば、プロスポーツチームやトップアスリートの専属栄養士として活躍する人もいます。

管理栄養士の資格を取得するには

管理栄養士の資格はだれでも取得できるというわけではありません。いくつかの受験資格があるので、しっかりと確認をするようにしておきましょう。

栄養士の受験資格

①:2年制の栄養士養成施設を卒業して栄養士の免許を受けた後、以下に掲げる施設3年以上、栄養の指導に従事した者
a.寄宿舎、学校、病院等の施設であって、特定多数人に対して継続的に食事を供給するもの
b.食品の製造、加工、調理又は販売を業とする営業の施設
c.学校教育法に規定する学校、専修学校、各種学校
d.栄養に関する研究施設及び保健所、その他の栄養に関する事務を掌握する行政機関
e.上記のほか、栄養に関する知識の普及工場その他の栄養指導の業務が行われる施設

②:3年制の栄養士養成施設を卒業して栄養士の免許を受けた後、①に掲げる施設において2年以上、栄養の指導に従事した者

③:4年制の栄養士養成施設を卒業して栄養士の免許を受けた後、①に掲げる施設に置いて1年以上、栄養の指導に従事した者

④:4年制の管理栄養士養成施設を卒業して、栄養士の免許を受けた者 ほか

管理栄養士試験の内容とは?

管理栄養士の試験では以下の9つの項目で設問があり、それに応えていく形で解答していきます。

①:社会・環境と健康
②:人体の構造と昨日および疾病の成り立ち
③:食べ物と健康
④:基礎栄養学
⑤:応用栄養学
⑥:栄養教育論
⑦:臨床栄養学
⑧:公衆栄養学
⑨:給食経営管理論

受験者数は19,086人・合格率は44.7%

管理栄養士の資格は、難しい受験資格があるのにも関わらず多くの人が受けます。その数はなんと19,000人以上。しかし、それだけ居ても合格率は44%代なので、数値よりも難易度が高くなるでしょう。試験に望む前には、参考書を使ったり通信講座を利用するなどして、しっかりと対策をするようにしておきましょう。

気になる管理栄養士の給料は?

厚生労働省が発表する賃金構造基本統計調査によると、管理栄養士の年収は333万円ほどとなります。平均年齢は41歳、勤続年数は14年ほどと高めで、長く続けられる職業であることも分かるでしょう。

独立して有名になることも可能

管理栄養士の中には、独立して成功している人も居ます。例えばスポーツ選手専属の食事指導員になったり、雑誌などに新しいダイエット職を発表してブームを作り出すことも可能となるのです。もちろん独立して成功すれば、施設に勤めているときとは比べ物にならない高額な年収を手に入れることもできるでしょう。

管理栄養士を退職・転職してしまう理由とは?

管理栄養士は長く勤められる職場とも紹介しましたが、実際には途中で辞めてしまう人も多くなります。その人達は管理栄養士のどんな点に共感できなくて退職してしまったのかを知り、管理栄養士に対する理解を深めていきましょう。

管理栄養士の転職理由①:業務量の多さ

管理栄養士の退職理由の2つめは、業務量の多さです。

管理栄養士の退職理由

・勤務時間がとにかく長いうえ、サービス残業はあたりまえ
・休憩時間も短くて出張が多い
・人手不足の施設へ応援も行くため、朝4時に家を出て帰宅は夜8時すぎといったケースもザラ
・月の半分は調理員で、ほとんど家で事務仕事をしないと終わらない
・調理員が土日に休むので、ほとんど平日に休みで家族と休みが合わない

上記のような転職理由があり、職場環境が厳しいケースは多いようです。家族のことを第一に考えると、モチベーションを維持するのも大変です。退職は、やむを得ないかも知れません。

管理栄養士の転職理由②:人間関係の煩わしさ

個人の裁量が多いように感じられる管理栄養士の仕事内容ですが、意外と人間関係に悩むといった理由で退職する人も多いのです。具体的には以下のような転職理由です。

転職理由

・献立については他の調理員と意見が食い違う場合もしばしば
・精神的に疲れる。
・女性中心の職場が多いので陰湿

人間関係はどこへ行っても避けられないとはいえ、やはり管理栄養士においても退職理由になり得るのです。

管理栄養士の職場や転職理由を知り、就活に役立てよう

管理栄養士の仕事内容と退職希望者が多い理由をご紹介しました。管理栄養士は、健康志向の高まりを受けて、注目の資格となっています。ただ、多くの管理栄養士が働いている給食センターや施設の調理場などでは、なかなか厳しい就労環境のところが多いようで、環境整備が最大の課題ともいえるでしょう。

今回紹介した転職理由は、あくまで一例です。働きやすい環境の職場ももちろんあるので、管理栄養士に興味をもったのであれば、取得して損のない資格ですので挑戦してみてください。

【参考書籍】 高橋書店編集部(2016) 『資格取り方選び方全ガイド』高橋書店

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