2016年11月29日(火) 更新

欠勤した後に有給休暇を事後申請ができる可能性

有給休暇の原則は事前申請

有給休暇の事後申請を認める義務は会社にない

有給休暇の基本原則として、事前に申請するという注意点があります。
したがって病気などで欠勤した場合に、事後申請をして欠勤分を有給休暇に振替をしたいという趣旨の申請をしても、会社には認めなければならないという義務はありません。過去の判例においても、「年次有給休暇の事後請求は本来成り立たないものである」という趣旨のものがあります。

欠勤した分を事後申請して有給振替にするのは難しい

裁判でも欠勤した分を有給休暇の事後申請で振替処理することを認めない会社があったとしても、それは違法ではないという判断がなされているということがいえます。

欠勤した分を有給休暇を振替処理することで、支給される賃金を減らしたくないと労働者が思ったとしても、思い通りの結果が得られるとは限らないということがいえます。

有給休暇には「時季指定権」と「時季変更権」という権利がある

有給休暇は事前申請が原則だとお話ししました。
「権利として発生しているのだから、欠勤した場合には事後申請で振替してくれてもいいじゃないか」と思われるかもしれませんが、有給休暇のお話をする上で欠かせないものに「時季指定権」と「時季変更権」というものがあります。

「時季指定権」:自由に有給が取得できる権利

有給休暇を取得する日は労働者が指定できる権利があるというものです。
これだけを見ると、事後申請でも問題ないように思われるかもしれませんね。しかし、使用者(会社)側には「時季変更権」というものが認められています。

「時季変更権」:日によって有給を会社から変更される場合あり

労働者が申請した有給休暇の取得自体は拒否できないものの、事業の正常な運営を妨げるような時季だった場合には、別の日に変更することを認めるという権利です。

つまり、労働者が事前に申請してきた有給休暇の日が、どうしても出勤してもらわなければいけない日の場合に、他の日に変更してもらう権利が使用者側に認められていることになります。
しかし、事後申請では使用者側に「時季変更権」の行使を検討する機会もないため、有給休暇は事前申請が原則となっているのです。

有給休暇の事後申請を会社が認めてくれる可能性について

欠勤分を有給休暇の事後申請で振替処理することについては、法律的には会社側に応じる義務はないという話をしてきました。ということは、欠勤した分を有給休暇に振替してもらうには、法律で定められている以上に会社が融通を利かせてくれる必要があるということです。

実際に、就業規則等で病気による欠勤を有給休暇に振替する処理を認めてくれる会社も存在しています。

認めてくれる会社もあるがごく少数

欠勤を有給休暇の振替を認めることで、労働者のモチベーション維持や愛社精神を持ってもらいたいという、会社もあるでしょう。そういう時くらいしか、有給休暇の取得ができないような労働環境に置いてしまっている、後ろめたさがある会社もあるかもしれません。

あるいは、事後申請であっても認めなければならないと勘違いしている会社も、実際のところはあると思います。いずれにしても、結局のところ有給休暇の事後申請がどう扱われるかは会社しだいであることは紛れもない事実です。

欠勤に対する有給休暇の事後振替は難しいがまず会社に相談してみよう

ここまでいろいろ話してきましたが、欠勤した分を事後申請による、有給休暇の振替で処理するかどうかは会社側がどう考えているかに左右されますが、認めてくれる会社はごく少数のようです。

認めてくれるかは別として、欠勤してしまった場合には一度相談してみる価値はあると思いますが、有給振替をする前に、まずは体調不良などで急な欠勤が生じないような努力も重要です。

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