2016年11月29日(火) 更新

退職金を受け取っている場合の確定申告の書き方

退職金をもらった人の確定申告書様式の選択について

今回は国税庁のサイトをもとに、確定申告の書き方を紹介していきたいと思います。
まず確定申告書の様式を選びます。様式にはAとBがあり、書き方は似かよっていますが、退職金を受け取った時に源泉徴収されていて、退職金の他の収入が、給与所得だけの時は申告書Aで十分です。
ただし、退職金を受け取るとき「退職所得の受給に関する申告書」の申告していない時は、申告書Aでは不十分とされています。退職金は、他の所得より控除される割合が大きく「退職所得の受給に関する申告書」の申告をしないと、他の所得と同様の税率で税金を納めていることになるのです。この場合は申告書Bを使って、払い過ぎた税金を戻してもらうことができます。どちらの書き方も頭に入れておくと便利です。

退職後の収入がほとんどない場合は申告書Bを選ぶ

「退職所得の受給に関する申告書」の申告を行い、他に給与収入しかない時でも、申告書Bで確定申告したほうが良いパターンがあるのと言われています。それは、会社を退社してその後ほとんど収入がない場合です。
退職後の収入がほとんど無いと、退職金を除いた所得額が、所得から控除される額(配偶者控除や医療控除、保険控除など)より少なくなることがあります。この時は申告書Bを使用して、退職金に対する税金も含めて計算したほうが、戻ってくる税金が大きくなるので、書き方は少し複雑ですが、節税のためにもしっかりと選びましょう。

確定申告書に添付するもの

確定申告書を作成するうえで書き方以外にも必要な知識、添付書類についてみてみましょう。何を添付するかで、多少書き方が変わってきますが不要な項目に関しては空欄でOKです。

・退職までの給与・賞与の源泉徴収票
・退職後に収めた社会保険(健康保険、国民年金保険等)納入又は控除証明書
・生命保険に加入していればその控除証明書
・地震保険に加入していればその控除証明書
・医療費明細書と領収書

以上です。医療費明細書は医療費に関する一覧表で所定のフォーマットを使うか、似たような表を作成すればよいです。その他に企業年金や公的年金を受給していればその源泉徴収票が必要となります。株式や投資信託を行っている方は特定口座年間取引報告書が必要になるので、準備しましょう。

退職金の源泉徴収票が必要になるので注意

確定申告書に添付するものの中で、一番大切なのが源泉徴収票です。退職金の源泉徴収票は退職後に会社から送られてくることが多いので、無くさないように注意してください。
書き方がばっちりでも添付書類が足りなければ申告は通りません。退職所得に関しては、確定申告書Bの第三表の書き方で説明しますが、申告書Aで確定申告される方は添付不要です。
以上、これらの書類は退職する年の1月から控えていれば、翌年の確定申告直前に慌てなくて済みます。無くさないようにきちんとファイリングして申告書の書き方を正しく覚え、しっかりと申請しましょう。

確定申告書Bの書き方

確定申告書Bの書き方についてです。用紙は申告書B、第二表、第三表の3枚が最低必要となります。
第二表には所得の内訳等、第三表には退職金の所得に関する記載を行ってください。手順としては、まず退職所得以外の所得額(総合所得額)と、控除額を求めます。次に退職所得額と、先ほどの総合所得額と控除額から、本来課税されるべき所得額とその税額を計算し、本来収めるべき税額を求めるという手順です。

申告書Bの1枚目と2枚目(第二表)への書き方

まず、確定申告書Bの1枚目の書き方です。「収入金額等」に源泉徴収票の「支払額」を、「所得金額」には「給与所得控除後の金額」を記載します。
次に「控除額(所得から差し引かれる額)」の欄です。社会保険料控除の欄にはその納入額を記載しましょう。生命保険や地震保険の保険料は、その額によって控除額が異なってきます。配偶者(特別)控除は配偶者の収入の額によって控除額が異なるのです。基礎控除は一律38万円となっています。2枚目の第二表で、あらかじめこれらの計算をしておくとよいでしょう。

3枚目(第三表)への書き方

次に、確定申告書3枚目の第三表の書き方です。「収入金額」に退職金の源泉徴収票から支給額を、「所得金額」に控除額を引いた支給額を記載します。
「税金の計算」では、1枚目申告書Bの所得金額合計と控除額合計を転記し、退職所得額を転記します。これら所得額と控除額から税額を求め、第三表の右側に記載してください。この時、総合所得-控除額がマイナスの際は、税額=0として計算しましょう。

最終的な税金額の計算

1枚目に戻り、右側の「税金の計算」に第三表で求めた税金額を転記します。この額が本来収めるべき税金額となります。
そして最後に、源泉徴収票などからすでに収めている税金額の合計を計算して記載してください。すでに収めた税金額よりも、本来収めるべき税金額が高ければ納税金額の不足となりますが、逆であれば多すぎる納税金であるので、差額を還付してもらえるでしょう。

退職金を受け取り後の確定申告は退職後の収入から様式を選択して正しい書き方で申告しよう

会社を退職した後、初めて確定申告をする人は多いと思います。しかし、申告書Aを見ても退職金に関する記載箇所がなく、戸惑ってしまう事もあるでしょう。
確定申告の際に書く書類は、申告書Aでもいいという人もいます。退職後の収入があれば申告書Aで十分ですが、無い時は申告書Bの方が還付される額が多くなる場合もあるので、きちんと覚えておきましょう。税務署に行けば確定申告や税金のことはだいたい教えてもらえますが、申告期間になると込み合ってかなりの時間を要します。事前に作成していけば、わずか数分で終えることができますので、今後のためにも一度確認をしておいてくださいね

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