2016年11月29日(火) 更新

ベンチマークのもつ意味5つと詳しい活用例【分野別】

ベンチマークの意味とは

「ベンチマークの意味は?」と聞かれてきちんと答えられますか?いまさら聞けないベンチマークの意味と活用例を紹介します。
経済ニュースでよく耳にする「ベンチマーク」や「ベンチマーキング」。興味が沸かず、そのまま意味を調べずに聞き流しているかもしれません。「ベンチ」と「マーク」なら「座る位置?」と思ってしまいがち。そんな意味ではありません。まずはベンチマークの意味から押えましょう。

「投資・マーケティング・IT・測量・自動車」で意味が異なる

ベンチマークは「指標・基準」という意味です。しかし、分野によって意味や使い方が異なります。その5つとは投資信託、マーケティング、PCなどのIT関連、測量、そして自動車です。ベンチマークは色々な意味で使われています。ベンチマークの意味を一つ一つ説明してきましょう。

ベンチマークの意味・活用例【投資信託編】

ベンチマークは「指標・基準」という意味ですが分野によって異なります。ベンチマークの意味は大きく分けて5つあります。はじめに投資信託におけるベンチマークの意味と活用例を紹介します。

証券用語では市場平均を表す指標

ベンチマークは証券用語で使われます。ベンチマークとは投資信託の多くは投資対象とする商品や市場の各種指数で用いられます。
例えば日本株式に投資する投資信託の場合は、日経225種平均株価やTOPIX(東証株価指数)がベンチマークに該当します。

指数は市場や商品の平均値を表すことが多い多恵、投資信託のベンチマークとして採用しています。なぜベンチマークが必要と言うと、投資信託の場合、ファンドの運用実績が市場の値動きに勝てたのかどうかが、評価の分れ目になるからです。

ベンチマークを「上回った・下回った」という意味で活用

ベンチマークの意味がわかったら、活用しましょう。投資信託をする際にベンチマークは必要不可欠です。投資信託が1年で10%利益をあげたとしましょう。その利益はよい結果かどうかはわかりません。そこで登場するのが基準となるベンチマークです。ベンチマークと比較して、運用の成果がどのようにあったかを評価します。投信信託で10%の損を出していてもベンチマークが15%下がっていたら、「ベンチマークを上回った」という意味になります。

ベンチマークの意味・活用例【マーケティング編】

投資信託におけるベンチマークの意味と活用はおわかりになりましたでしょうか。続いて、マーケティングにおけるベンチマークの意味と活用例をみていきましょう。マーケティング用語はさまざま存在しますが、ベンチマークを使ったマーケティング用語もあります。

他社事例(ベンチマーク)をアレンジする「ベンチマーキング」

ベンチマークを用いている事例といえば「ベンチマーキング」です。ベンチマーキングは1970年代にアメリカ企業が導入している経営手法のひとつです。とくに経営立ち直し策でベンチマーキング手法を適用し、大きな成果を得ました。
ベンチマーキングは業界内などの優れたビジネスプロセスを規範(ベンチマーク)と自社の業務手法を比較し、業務の問題点や改善点を明確にし、経営の確認につなげていくのが目的です。
業務を継続的に改善する手法としてPDCA(Plan→ Do →Check →Action)サイクルというものがあります。ベンチマーキングでは、PDCAサイクルを応用して、S(Strategy 戦略策定)、P(Plan 計画)、D(Do 情報収集)、L(Learning 情報学習)、I(Innovation 経営革新)の5段階のステップで行われます。

異業種のケースを取り入れることが重要

手法を模倣するというとつい同業他社のやりかたに目がいきがちです。しかし、ベンチマーキングで重要なのは異業種のプロセスを参考にすることです。同業の真似だけではなく、異業種の企業のいい点を見るように心がけるようにしましょう。

「ベンチマーキング」は万能ではない

「ベンチマーキング」は万能ではありません。「ベンチマーキング」はいわば比較型経営です。それではイノベーションを起こすことは難しいでしょう。

業績がいい企業をベンチマークとして比較していくだけで終わるのではなく、自社の実態に合わせてアレンジをし、課題を見つけて、いいシステムの構築を検討する必要があります。つまり、「ベンチマーキング」は経営のヒント程度に押さえておく必要があります。

ベンチマークの意味・活用例【IT編】

マーケティングにおけるベンチマークはただの基準ではなく、それを比較して、成功に近づけるという手法に発展しましたね。では、PC関連のITではベンチマークはどのような意味と活用をしているのでしょうか。

コンピューター製品の動作速度を調整・評価するための基準

ITにおけるベンチマークはコンピューターシステムのハードウェアおよびソフトウェアの性能・動作速度を調整・評価するための基準という意味です。ひとつまたは複数のプログラムを実行した結果をベンチマークスコアと呼びます。

実際に性能を比較するのが「ベンチマークテスト」

実際にコンピューターの製品を比較するのが「ベンチマークテスト」です。同種の製品の比較するためのテストという意味です。「ベンチマークテスト」は、テスト用のプログラムを実行させてソフトウェアやハードウェアの性能を計測します。CPUの処理速度やグラフィック描画速度、メモリのアクセス速度など、部分的な性能を評価する場合もあれば、コンピューターシステム全体の処理性能を評価する場合もあります。ベンチマークテストを行うことで、そのコンピューターシステムや製品が、どの程度優れているのかを、具体的な数値をもとに知ることが可能です。

宣伝も兼ねてベンチマークのゲームソフトを配布する場合も

あるゲームメーカーは動作検証と宣伝を目的として、ベンチマークソフトを制作し、配布する場合があります。主にスペックが高いパソコンが必要とされるパソコン用のゲームソフトやオンラインゲームで行うケースが多いです。

ベンチマークの意味・活用例【測量編】

コンピューターにおけるベンチマークの意味と活用例はおわかりになりましたでしょうか。これでベンチマークテストという単語を聞いたら、その段階に進んでいるかある程度は理解できたかと思います。
測量の分野でもベンチマークは使われます。設計図では、ベンチマークを略して「BM」と表記される場合もあります。

そもそもベンチマークは測量で高低の基準となる水準点の意味

ベンチマークは地表上の各地点の相対的高低差を定める測量の水準という意味です。一般的に、何かを比較する際に、評価基準を意味する用語で使われています。またビルなどの建物を施工する際の基準位置・基準高を決める原点です。

測量では動く恐れのない道路構造物をベンチマークに使う

ベンチマークには敷地や建物の高さの基準レベル点の意味があります。建築では、工事中でも撤去しないもの、動く恐れのない道路構造物をベンチマークに使います。主に道路の縁石やマンホールなどをベンチマークとします。

ベンチマークの意味・活用例【自動車編】

これまで4つのベンチマークの意味と活用例をみてきました。最後は日本の自動車業界におけるベンチマークです。今までの分野では、「ベンチマーク」=「規範」でした。しかし、自動車の分野においてベンチマークは、他の分野とやや異なるようです。

自動車業界のベンチマークは「完成度の高さ」

自動車分野においてベンチマークは「完成度の高い車」です。そのため、完成度の高い自動車が発表されるたびに、その車がベンチマークとされ、頻繁に基準が変更します。ただし、歴代の車もベンチマークとされていることが多く、スポーツカーではポルシェ、軽自動車ではスズキのワゴンRなどです。

「ベンチマーキング」の活用法と注意点

さまざまな分野で使われる5つのベンチマークを紹介しました。では、実際に自分なりのベンチマークを考えて、「ベンチマーキング」を活用してみましょう。

活用法:模範・ライバルとなる人を作る

マーケティングにおけるベンチマークは模範でした。そして、その成功事例を自分なりのアレンジするのが、「ベンチマーキング」です。つまり、職場で憧れや目標とする人、ライバルがいるとします。「ベンチマーキング」を思い出してください。そして自分のパフォーマンスと比較・検討してください。
「ベンチマーキング」の手法通りに、まずは行動サイクルを模倣して、PDCAサイクルからSPDLIサイクルに変化させましょう

注意点:基準(ベンチマーク)の変更による軸のぶれに注意

「ベンチマーキング」を活用する際は基準となるベンチマークの変更になる軸のブレに注意してください。模倣するというのは自分のスタイルを変えるということです。そのスタイルをコロコロ変える、つまり基準となるベンチマークが変わってしまっては軸がぶれてしまいます。

ベンチマークは分野によって意味が異なる

ベンチマークの意味と活用法をみてきました。「投資・マーケティング・IT・測量・自動車」の分野によって、広い意味と活用がありました。
ベンチマークをただの水準点で片付けないようにしましょうね。
就職活動・転職活動の方でも社会人の方でも覚えていて損はない言葉です。この機会にぜひ「ベンチマーク」の意味を覚えておいてくださいね。

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