2016年11月29日(火) 更新

「可能」を敬語で表現する方法

モヤモヤする敬語表現は使わない

職場でよく耳にするフレーズ、自分でも使っているフレーズの中に「なんかちょっと変な感じ」な敬語のフレーズがあります。その中でも最近気になるフレーズが「可能ですか?」です。「月曜日までに納品していただくことは可能ですか?」「週に5日間勤務していただくことは可能ですか?」というような使い方をします。この「可能ですか」は、そもそも「してください」という意味を婉曲気味に伝えている言葉です。

遠まわしな表現は好ましくない

普通の敬語にすると「月曜日までに納品してくださいますか?」「週に5日間勤務していただくことはできますか?」という表現になります。しかしこれではちょっと言葉が強すぎて相手に対しての圧力が大きすぎると感じるため「可能ですか?」というちょっと遠回しな表現をとっています。しかしこのフレーズは何だか言われたほうがモヤモヤしてしまうのも事実です。

「可能ですか」は敬語表現として不適切

「可能ですか?」と言われた時に言われたほうがモヤモヤするのはこの言葉に「強制」を感じるからではないでしょうか。先ほどの例の「月曜日までに納品していただくことは可能ですか?」という発言の裏には「月曜日までに納品してくれますよね?」「月曜日までに納品してくれないと困るんですけど」もっと言えば「月曜日までに納品できないなら仕事をしてもらわなくても結構です」という意味合いが含まれていると感じます。

相手に対して無礼な表現になる

発言者の意図としてもともと「してください」というよりも「してくれ」という強い意思を感じるからです。「週に5日間勤務していただくことは可能ですか?」という発言には「週5日間勤務してください」というお願いの気持ちではなく「週に5日間勤務してくれ」という強制するような気持ちが見え隠れするのです。敬語というよりも慇懃無礼な表現というほうがふさわしい気がします。

「可能ですか」を断るとできないレッテルを貼られることも

それではなぜ「可能ですか?」に強制を感じるのかというと、その発言に対する返答が非常に難しいからです。「月曜日までに納品していただくことは可能ですか?」と言われた時に、その依頼を断るとすると「納品することが不可能です」という意味になってしまいます。「納品することが不可能」という事は「自分の能力が低い」というようなレッテルを貼ってしまうような屈辱感を感じるわけです。この点からも、このフレーズを言われた場合、本当はスケジュール的に厳しくても「可能です」と言わざるをえないような状況に追い込まれてしまう強制的な言葉だといえるでしょう。

「可能ですか」は強制の言葉

仕事の依頼をする時に「お仕事をしていただくことは可能ですか?」と言うと、依頼された相手は「強制」を感じ「可能だけど、その依頼は引き受けたくない」という反発心を持ってしまう可能性があります。敬語とは本来相手とのコミュニケーションをスムーズにするはずのものです。遠回しに強制するようなフレーズは敬語としてふさわしくないので使わないようにしましょう。

「可能」を敬語で表現する際に「可能ですか」は不適切になる

「○○してくれますか?」という言葉を敬語にするときに「○○することは可能ですか?」と言う人がいます。しかしこのフレーズは敬語としては不適切で「していただけますか?」が正しい敬語としての表現です。「可能ですか?」という発言者の依頼にたいして、依頼された側が依頼を断る時に「不可能です」と自分の能力の低さを認めるような意味が出てしまうからです。相手に不愉快な思いを抱かせないためにも「可能ですか?」のフレーズはなるべく使わないようにしましょう。

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