2016年11月29日(火) 更新

差別化戦略の本質とアップルの例に見る企業行動

競争で打ち勝つための差別化戦略とコストリーダーシップ戦略

差別化戦略とは、市場において他社に真似のできない製品・サービスを展開することによって、独自のブランドを形成し、市場の競争優位を獲得することです。
市場で他社に打つ勝つ方法は原則として2つあります。1つは安く売るために安く作ることであり、もう1つは他社に真似のできないものを作ることです。前者がコストリーダーシップ戦略であり、後者が差別化戦略です。どちらも、効果が表れるまでには、ある程度の期間を必要とします。

差別化戦略とコストリーダーシップ戦略ははっきり区別できないことも

コストリーダーシップ戦略と差別化戦略ははっきりと分かれるものではありません。たとえば、ユニクロは当初はフリースの低価格販売で話題となりましたが、その方法は中国を生産拠点とするといった独自のものでした。また、その後も東レと繊維を共同開発しヒートテックを販売するなど、他社と違う製品を生産・販売した点では、差別化戦略といえます。
しかし一般に、ユニクロは、一定の品質のカジュアル製品をそれ以前の価格レベルと比較すると低価格で生産・販売したという意味で、コストリーダーシップ戦略を代表する企業の例として理解されています。

差別化戦略かコストリーダーシップ戦略かは明確にして戦う

ユニクロのように、多くの成功している企業の例では、その競争戦略としては差別化戦略とコストリーダーシップ戦略の両面性をもっている場合も少なくありません。つまり、製品の独自性とある程度安さを両立できたものが最も市場で売れるものということができるでしょう。

しかし、一定の品質と価格を同時に満たそうとすると、多くの場合、中途半端なものになったり、容易に模倣しやすいものになったりするのも事実です。その意味において製品の独自性を目指すのか、それとも価格で勝負するのか、その点を明確にすることは戦略策定の際には重要なポイントということができるでしょう。そして、この独自性をめざすことこそ、差別化戦略の本質ということができるでしょう。

差別化戦略のポイントは消費者に違いを認められることにある

製品ないしサービスの独自性により、他社の製品・サービスの追随を許さずに、競争優位を確立すること、これが差別化戦略です。問題は、ある製品の独自性の有無を判断するのは顧客、消費者であることです。企業自らが製品の独自性を主張するだけでなく、消費者がその価値を認めなければ、製品は市場で優位を勝ち取ることはできません。製品の独自性が消費者の需要を満足させる時、初めて差別化戦略の有効性が証明されたことになるでしょう。

消費者の望んでいるものが明らかな場合には、その適合のスピードだけが問題となり、それはもっぱら企業の技術力に依存することになるでしょう。たとえば、トヨタ自動車のプリウスの成功例はまさにこのケースと言えます。それでは、消費者の需要が漠然としている場合はどうでしょうか。このケースを、アップルを例として考えてみましょう。

アップルは差別化戦略の成功例

アップルは今日、世界一の企業と言ってよい程の隆盛を誇っていますが、20年前は、合併や売却が話題になる問題企業でした。それが復活したのは、1997年のジョブスの復帰以降です。2001年にiPod、2007年にiPhone、2010年にiPadと矢継ぎ早にヒット商品を連発し、アップルは世界のトップ企業に躍り出でました。どの製品も斬新で、個性的で他社の追随を許さない独自のイメージをもち、まさに差別化戦略の成功例となりました。

秀でた独自性とCEOの魅力がアップルの差別化戦略成功を生んだ

アップルの成功要因の第一は、もちろん、その製品の独自性にあると言えるでしょう。操作の容易さやデザインの斬新さはもちろんのこと、iPadに見られるように、タッチパネルという既存の技術を前提としてそれをユザーフレンドリーなタブレットにまで昇華させる構想力は、他に例のないものでした。また、PC・タブレット・スマートフォン、そしてアップルTVまでリンクさせ、パーソナル・メディアの統合システムをiTunesで可能にするというアイデアを、スタイリッシュに完成させたことも重要でしょう。
この構想力やシステム力の源泉がスティーブ・ジョブスという個性的人物に求められ、そこに「物語」が付加されることにより、今のアップルの揺るぎないブランドが形成されています。これら全体が、消費者に対する差別化要因となっており、そこにアップルの差別化戦略における成功例の本質を見いだすことができます。

差別化戦略に成功したアップルという例には優れた独自性とブランド力がある

企業が市場において競争優位の獲得するためにとりうる戦略はコストリーダーシップ戦略と差別化戦略がありますが、後者の戦略を採用して成功した例としてアップルをあげることができます。アップルの例は、差別化戦略の成功要因が単純な製品の優位性だけではなく、その優位性を生み出す企業そのものの独自性の追求と、それを消費者に訴求する企業のブランド力の構築が重要であることを示しています。現在の直面する市場競争に対して、なんらかの優位性を確保するためには、自らの企業がどのような強みをもち、それをどのように消費者すなわち顧客に訴えるかをまずは考えてみましょう。

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