2018年08月17日(金) 更新

【エンジニア×人事対談企画①】株式会社アトラエ(後編) CTO 岡利幸様×新卒採用担当 大滝智美様

2016年6月に上場が決まったばかりの株式会社アトラエで、CTOを務める岡利幸さんと、新卒採用担当であり今はインターン生として働く大滝智美さん。前回に引き続き、圧倒的なUIを誇るアトラエの技術力、エンジニアの採用方針、生え抜きが多いエンジニアチームで成功しているその秘密などについて語って頂きました。後半では採用をメインに話が進んでいきます。 『エンジニア×人事』企画、Career Park Tech第1弾、後編。 ファシリテーターは引き続きポート株式会社の技術開発室室長、大月英照が務めます。 ▼前編はコチラ▼ 【エンジニア×人事対談企画】株式会社アトラエ(前編) CTO 岡利幸様×新卒採用担当 大滝智美様
▼Career Park Techの連載はコチラ▼ 第2弾:株式会社マネーフォワード 第3弾:株式会社VASILY × 株式会社ペロリ 第4弾:Pythonユーザーカンファレンス「PyCon JP 2016」イベントレポート 第5弾:株式会社DeNAトラベル

自分の枠にとどまらず、成長し続ける人間を採用したい

大滝:じゃあ今からエンジニア採用で、優秀な人に育てたいと考えたときにどういうタイプが欲しいですか?例えば私だったら絶対エンジニアのタイプじゃないと思うんですよ。

岡:やっぱり、学習意欲の高い人が向いているかな。ウチは中途で専門家をものすごく採用している会社じゃないから、育てていくっていう傾向が強いんだよね。勝手に「これが必要だ!」って自発的に勉強して、その後に専門家の力を借りてやるケースが多い。

だから欲しいタイプは自分の枠にとどまらず、成長し続ける人間だね。目の前に価値が生まれそうなものがあって、その価値を生み出すためには何が足りなくて、何をキャッチアップする必要があるかを考える。そしてそれを偏見なく取り組み始められる人がウチでは活躍している気がする。

大滝:目の前に壁があって、どう解決しなきゃいけないんだろうっていうときは、どんな職種でもそれが必要になりますよね。そこをエンジニアベースでもう少し詰めるとどんな感じですか?

岡:なんだろう。ひとつは学問的なところかな。基本的に技術って、パソコンにコードを書くとその通りにやってくれるっていう仕組みだから、「やれば絶対動く!」っていう信念は必要。

あと、価値を生み出すためにコードを書くっていう技術だけじゃなくて、どういうシステムを設計するとコストを最小化して利益を最大化できるかとか、どういうデータを増やしたら価値が増えそうか、何をどう解析するとどんなことが分かるか、っていうのをかけ算で考えられる人がいい。そういう発想もエンジニアに求めたい要素かな。

大滝:これはイメージなんですけど、大企業のエンジニアは言われたものを作る感じで、アトラエのエンジニアはゼロベースから新しいものを作り出している感じがします。

岡:そうだね。そういう人が多い。まあそれをよしとしてやっている感じだね。Web系のベンチャーと呼ばれているような、BtoC、BtoBサービスをやっている会社は、エンジニアにもサービスマインドを求めるようなところが少なからずあるかもしれない。

大月:今、エンジニア採用で問題になっていると言われているのは、「もともとできる人だけを採用して、その人の能力をただ使うだけになっている」ということなんですね。でも、エンジニアが作るものっていうのは“レゴブロック”じゃなくて“家”だから。レゴって作り終わったらもう置いとくだけだけど、家は建てた後もやらなきゃいけないことがいっぱいある。水道も引くし、電気も通すし、ずっと生きている。アトラエはそこをずっと関わっていくスタンスですよね。

大滝:そう考えたら、エンジニアって面白い仕事ですよね。人に勧めようって思った(笑)

岡:まぁ当然好きじゃないとやりきれないというか、中途半端になって終わることも多いけどね。

大滝:エンジニアは何が作れて、何が作れないかが結構現実的にわかりますよね。私とかだったら宇宙に行けるシステムを作ってくださいってことを言いかねないじゃないですか。

岡:そういうタイプの人もいるよ。どこでもドアも作れると思っている人がいたりとか。着実に課題を潰していけば作れるんじゃないかっていう思考のエンジニアもいるし。

扱いが難しいスペシャリストはなかなか採れない?

大滝:聞いている感じだと、すごく特別なこういうタイプの技術者が欲しいっていう感じではないですよね。

岡:なんとなくうちの魅力を伝えて、それに合う人を採用しているので、技術的なスペシャリストは採用するケースが少ないのかもしれないね。だって、明らかに採用時点では、他社の方が技術力の高い人はいっぱい採っていると思うから。その中でウチの社員はよくやっているなと思うね(笑)

大月:他社さんにはいわゆる有名人のエンジニアさんはいっぱいいますよね

岡:たしかに、有名なエンジニアさんは作っているものもクオリティが高いなと思いますね。でも、その有名な技術者がウチにいたらもうちょいイケてるソフト作れたのにみたいな事も、感じるには感じますね。ウチは生え抜きが多いから、中途でスペシャリストとして入った人は今の現場でも1人、2人とかしかいないんです。第二新卒で、24、5歳で入ってきた人もいますけど、多くは新卒です。

大滝:採用していないわけじゃないんですよね?

岡:いや、採りたいよ。採りたいけどね(笑)ただ、そのときサービスにとって必要な技術と本人の希望のマッチングだけでも難しいのに、うちみたいに価値観とか人間性のようなものまで求めると中々相性のいい人がいないのが現状だね。

例えば人工知能を強化したいから、人工知能ができる人を採用しようっていってやってみたこともあるんだよ。募集かけて会ったりして話を聞いていると、人工知能に固執しすぎて、アトラエが大事にしている価値を生み出すという部分との相性とか合わなかったり。もし専門的なスキルだけが欲しいなら、業務委託みたいな選択肢もあるしね。

合わない人が入って、チームが崩れて、簡単に外に出ちゃう空気ができちゃうと、見えないコストがめちゃくちゃでかいと考えているから。その分、社員に関しては特別な思い入れを持って入社しているケースが多いかな。

どんどんビジネスを作っていけるような技術者が欲しい

大滝:技術採用として他に課題はあるんですか。人間性でもいいですし、技術力でもいいし、こういう人をバンバン入れていきたい、みたいな。

岡:例えばデータの容量はドンドン増えているからデータの扱い方が分かる人とか、インフラのパフォーマンス上げるだとか、それこそ人工知能の設計の部分とかやっている人とかはもっとほしいかな。プロダクトをどんどん作っていきたい会社だから、コード書ける人はウチでぐいぐい仕事してほしいんだよね。

インフラもそう。レスポンス早いって結構言われているけど、インフラ専門の部署はないし。

大月:そうなんですか!インフラがいないなんて信じられないです!

岡:そうなんです。必要になったら誰かがいちばん適切な人とか、好きな人が「オレやります」って何ヶ月っていう形でプロジェクト組んでやってます。。

大滝:この先もっと技術者が欲しくなったときに、アトラエのどういう領域で活躍してほしいですか?『Green』も成り立っているし、 『yenta』もコツコツ勉強する方はいる中で、特別増やす必要はどこにあるのかなって。

岡:技術的に仕事してほしいのは、既存のサービスにどれだけさらなる付加価値を加えていけるか、っていうところかな。

例えば『Green』はユーザーと企業が動くプラットフォームになっていて、マッチングも埋まっているわけだけど、じゃあ次はその場所にどんな付加価値を置いていけるかを考えなきゃいけない。

これから『Green』で転職に成功しましたっていう人がどんどん出てくるよね。じゃあ、その人たちが新しい会社で働くとどういう価値を提供できそうですかっていうのを組み合わせて考えたら、『Green』と接続した何か新しいアプリケーションを作れるよね。

そういう汎用的にどんどんビジネスを作っていけるような技術者が欲しい。技術的にそれをイメージできる人だとか、今のデータを価値に変えていける人とか。恒常的にずっと作り続けたり、考え続けたりできる人。そういう人はスピードも早いからね。

大滝:新卒の中でも企画に興味があって、イメージとしてこういうものを描いています、絵はできていますみたいな人で、その絵を埋めるための技術を勉強する意欲がすごくあるという人は良いかもしれないですね。 岡:そうだね。だからこそ専門的な技術を持っているかどうかよりも、新しい価値を生み出すことに意欲的で、そのための努力を惜しまない人が欲しいかな。実際にアトラエのサービスは、そういう努力の積み重ねから生まれているから。 大月:インタビューが長くなりましたがありがとうございます。アトラエさんの魅力を伺うことができました。これからも一人のユーザーとして、アトラエさんのサービスを楽しんで使わせて頂きます。 Career Park Tech第一回いかがでしたでしょうか。自社のサービスを自社社員が聞くという、なかなかない時間を設けることができたのではないかと思います。

▼前編はコチラ▼ 第1弾:株式会社アトラエ(前編) ▼キャリアパークTechの連載はコチラ▼ 第2弾:株式会社マネーフォワード 第3弾:株式会社VASILY × 株式会社ペロリ (文:藤井翔太)

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