正社員登用されるまでのプロセスとメリット4つ

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正社員登用とは?

正社員登用とは、非正規雇用の人を正社員へと引き上げることです。すべての企業が社員登用をしているというわけではなく、「社員登用制度」を設けている企業のみ実施しています。社員登用制度の有無は求人票から確認できるので、自分が受けたい企業に設けられているのか確認しましょう。

企業の実績値

割合的にどれくらいの企業が正社員登用制度を導入しているのか、また登用実績はどれくらいなのかを見ていきましょう。

正社員登用制度がある企業は5割ほど、登用実績があるのは7割弱のようです。また登用制度があっても、正社員登用していない企業は全体の1割ほどです。

正社員登用の基準

正社員登用制度の基準は法律で制定されているわけではないので、企業によってばらつきがあります。

上の図のように、正社員登用の制度があったとしても8割以上の企業が従業員に対して登用基準を公開しておらず、どのようにすれば正社員になれるのか従業員が把握していない場合がほとんどです。

正社員登用制度のプロセス

正社員登用制度がある会社では、会社独自の基準を満たせば正社員登用されると紹介しましたが、実際のプロセスはどうなっているのでしょうか。制度を利用する前に確認しておきましょう。

正社員登用までの期間

非正規雇用の人が正社員として働くまでに必要な期間は、だいたい3年のようです。同じ職場で3年ほど働いていると上司から正社員登用の打診があり、それを承諾すると登用試験を受けられるようになります。

もちろん「正社員登用されるまで3年」という期間は目安ですので、会社の制度や従業員の能力次第では数ヶ月で正社員登用されたというケースもあります。

正社員登用試験の内容

正社員登用されるのに避けては通れないのは“試験”ですが、その試験内容は「SPI+小論文」が一般的になります。小論文のテーマは「業務に関わること」か「自己PR」が多いようです。

それらの試験対策として一番有効なのは、実際に試験を通過した人に「どんな内容だったのか」を聞いておくことでしょう。正社員登用の試験内容は大きく変わることが少ないので、受けた人の話を聞くだけで参考になります。

正社員登用のメリット4つ

これまで正社員登用制度はどのように成り立っているのかを紹介してきました。しかし、正社員になったらどんなメリットがあるのかわからない人もいるかと思います。メリットは会社によってさまざまなので一概にはいえません。以下では多くの場合に受けられるメリットを紹介していきます。

①待遇改善

非正規社員から正社員になると給与が上がる場合が多いです。それ以外にも、昇給の違いがあります。契約社員の場合は、契約更新時に給与交渉をするしか昇給手段はありませんが、正社員ならば定期昇給があるので自分で難しい交渉をする必要がありません

また、賞与を正社員のみに与えている会社もあるので、待遇・収入面では大きく差が生まれるでしょう。

②役職がつく

役職も正社員じゃないとつかないようにしている会社が多いです。役職がつくと、給料が上がるのはもちろん、自分の仕事の範囲や責任も増えます。部下がつく場合もあるので、より大きな視点で仕事をこなしていく必要も出てくるでしょう。

しかし、自分ができる範囲が大きく広がるので、仕事のやりがいに繋がるケースが多いようです。

③受けられる福利厚生が増える

アルバイトにはありませんが、契約社員には福利厚生が適用されます。しかし、それでも正社員でないと利用できない福利厚生を導入している企業が多くあります。

住宅手当や家族手当、ストックオプション制度も正社員ではないと利用できないことが多いです。

正社員の福利厚生例

  • ストックオプション制度
    自社株をある一定額で購入できるようにする制度。従業員は将来的に大きな収入を手にする可能性がある。

  • 住宅手当
    従業員が借家に住んでいる場合、その家賃の一定割合額を会社が負担する制度。

  • 家族手当
    従業員の家族の人数に応じて支給される手当。歴史のある企業が採用している場合が多い。


④雇用の安定

契約社員は、会社と期間契約を結んで働くスタイルなので、数ヶ月ごとに契約更新のタイミングが来ます。このときに会社が「更新しない」と決定してしまえば、次の月から働くことができなくなってしまうのです。

正社員ならば、期間で契約しているわけではないので、いきなり仕事がなくなる可能性は低いです。

こんな人が正社員になりやすい

正社員になるメリットを見てきましたが、長く働いていれば全員が正社員になれるというわけではありません。正社員登用の声がかかりやずい人には、共通の特徴があります。もし、将来的に正社員登用制度を使って、正社員として働きたいのであれば、参考にしてみましょう。

①仕事の質が高い

正社員登用されるには、まず仕事の質が高くなくてはいけません。いくら長く働いているからといって、ミスばかりする人には正社員登用の声がかからないのは、想像できますよね。

仕事の質を高めるにはただ丁寧にやるだけでなく、レスポンスをよくすることも重要になってきます。頼まれたことに対して、すぐに反応をしていくことがわかりやすい評価につながるのです。

②提案がうまい

与えられた仕事を淡々とこなしているだけでは、「この人を正社員にしたい」と思わせるのに足りません。あと一歩踏み込んで、業務改善の提案ができるようになると評価に繋がるようになります。

提案をするというコツは、失敗を恐れないことです。もし的はずれな意見を言ってしまったとしても、誰も着目していなかったところに注目する機会になるかもしれません。積極的に提案していき、最終的にどのような業務改善へとつなげるのかを考えていきましょう。

③マネージャーとしての視点を持つ

先ほども述べた通り、正社員になるということは部下を持つことにつながります。つまり、従業員としての目線だけでなく、従業員を束ねるマネージャーとしての視点も必要になるというとこです。

マネージャーとしての視点を持つためには、一度従業員の仕事を客観的に見つめてみましょう。誰かに業務量が偏っていないか、作業工程で効率化できる部分はないか探していくことで、今よりも広い視点を手に入れられます。

④良好な人間関係を築けている

これは意外と重要なことなのですが、職場でコミュニケーションをとれているかが、正社員登用されるかどうかを大きく分けます。

職場でコミュニケーションをとっているということは、単にみんなと仲良くするというだけでなく、自分の人柄を知ってもらう機会が多いというとこです。どんな人なのかイマイチ掴めない人を正社員として推すよりも、性格をよく知っている人のほうが正社員として推しやすいでしょう。

でも正社員登用制度狙いは注意

正社員登用制度を利用することはメリットがたくさんありますが、「いきなり正社員は無理だから登用制度を利用する」という気持ちで就職するのはやめておいたほうがいいでしょう。それには理由があるので、しっかりと確認をしていきましょう。

契約社員から目指すのは正社員登用よりも高難易度

もし、最初は契約社員から働いてゆくゆくは正社員になりたいという考えで、正社員登用制度のある企業に勤める場合は注意しておいたほうがいいでしょう。その理由としては、正社員登用は通常の正社員採用よりも難しくなる傾向があるからです。

契約社員から正社員へと引き上げられる方は、実務が通常の社員よりも秀でた人が多くなっています。そのため、人並み以上に努力して成果を出さなければ正社員の話はやって来ません。実務が見られない正社員採用よりも難易度が高くなる可能性があるのです。

登用の要は信頼感

また、仕事だけができていいたとしても、正社員登用をつかみとれるわけではありません。先述したとおり、正社員登用に必要なのは職場内での良好な人間関係なので、もし自分と合わない人たちだったとしても無理やり合わせなくてはなりません

そして、職場内で上手くやっていたとしても、自分よりも上司に気に入られている人がいたとすれば、どれだけがんばっても正社員登用されない可能性があります。正社員登用は自分の能力以外の要素も重要になってくるのです。

社員同士の軋轢を生む場合も

これは正社員登用狙いで入社したわけでなくても直面する問題なのですが、正社員登用がからむと社員同士の仲が悪化する可能性があります。基本的に正社員登用は期間募集人数が決まっているので、一度逃してしまうと次のチャンスまでに年単位の時間が必要になります。

そのため、正社員を狙う人同士で険悪なムードになってしまうこともしばしば。酷いケースになると印象を下げるために、悪いうわさを流されてしまうこともあるようです。

悪質な企業に注意

社員登用制度ですが最初の方に紹介したグラフにあった通り、制度としてありながらも実績がない企業があります。中にはたまたま実績がない企業もありますが、多くは制度だけ用意している悪質な企業です。

求人票には、「正社員登用制度あり」と書いておきながら、正社員として登用する気がなく、低賃金の非正規雇用として働かせ続ける会社は、残念ながら少なくないです。そういった悪質な企業に引っかからない為にも、見抜き方を学んでおきましょう。

実態を確認する方法

正社員登用制度が実施されているのか確認するには、会社に入る前の面接時に直接確認するのが一番です。
正社員登用実績
登用基準基準
正社員登用試験の内容
登用後の離職率
上記を面接で質問しましょう。きちんと登用制度が機能している会社の面接官であれば、すぐに答えられる質問ばかりなので、上記の質問で言いよどむ事があれば後ろめたいことを隠している可能性が高いです。

また、正社員登用を確実にするためには、雇用契約を結ぶ際に、「○○のスキルや経験を積んだら正社員登用する」という念書を企業側に作成させましょう。

第三者機関の意見も参考に

正社員登用制度のことで一番悩むのは、就職活動の時でしょう。とくに転職活動では、新卒就活とくらべて多くの求人から選べるので、正社員登用制度の企業と関わる機会もあるはずです。

しかし、面接できちんと登用制度のことを質問できるかわからない時には、転職エージェントなどの第三者機関の意見を参考にしてみてください。たとえば、多くの求人数を抱えるリクルートエージェントならば、社員登用制度の実績と基準が明確な企業を紹介してもらえるでしょう。

正社員登用を狙うならまずは企業選びが重要

社員登用制度のプロセスから、利用するメリットなどを紹介してきました。社員登用制度は優秀な人を引き上げやすいため、労働者や会社にとってもメリットのある制度です。しかし、法律できちんと制定されていないため、企業が悪用してしまっている現実もあります。

正社員登用制度は自社ルールが通用してしまうので、もし制度を利用することを考えた就職活動をするなら、面接時にきちんと質問して、念書を作成してもらいましょう。それが難しい場合は、転職エージェントに頼るもの一つの手です。積極的に正社員登用制度を利用して、安定した生活を手に入れましょう。

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