2016年11月29日(火) 更新

「拝読する」という敬語の正しい使い方

「拝読する」は謙譲語

最初に確認しておきたいのは、拝読するは謙譲語であることです。「読」があるように、「読むこと」を丁寧にいった敬語の一種なのですが、謙譲語ですので自分が自分より目上の人に対して、何かを読ませてもらったときに使う敬語になります。例えば「上司から借りた本を拝読する」は正しい使い方と言っていいでしょう。

謙譲語は動作をする主体を低める表現

ここで、敬語における謙譲語の意味についておさらいしておきましょう。敬語には尊敬語、謙譲語、丁寧語に分けられます。丁寧語は言葉そのものを丁寧に言う表現です。尊敬語と謙譲語は、その動作をする主体を高めるか低めるかで違います。例えば「拝読する」は、読むという動作をする主体を低める表現なので謙譲語になります。それに対し「お読みになる」は尊敬語です。

上司や取引先からの資料やメールなどは「拝読する」が正しい表現

拝読するの表現は、ビジネスシーンなどで正しく使うと相手に喜ばれるでしょう。敬語が正しく使えることはビジネスマナーとしてとても大事だからです。拝読するが謙譲語であると意識しておけば、間違えることは少ないでしょう。上司や取引先からいただく資料やメールなどは「拝読する」という使い方で正しいです。

「拝読いたしました」は二重敬語と捉える人もいる

逆に、敬語を間違えてしまうと相手に悪い印象を持たれてしまう可能性があります。例えば、上司から借りた本でないのに「先日拝読した本について」などと言うのは誤った敬語の使い方です。また、「拝読いたしました」という表現はビジネスで問題なく使われているのですが、これを二重敬語であると捉える方もいますので、単に「拝読する」や「拝読しました」と使った方が誤解をうまないでしょう。

「拝見する」「拝聴する」「拝観する」も覚えておきたい敬語

拝読するは読むの謙譲語ですが、それに似ている表現のうち、ビジネスで「拝読する」と同様によく使われるものもご紹介しましょう。「見る」の謙譲語である「拝見する」、「聴く」の謙譲語である「拝聴する」、「観る」の謙譲語である「拝観する」などです。どれも相手が見せてくれた物、話してくれた内容に対しての敬語であることに注目すれば正しい敬語として使うことができます。

間違った敬語を使う部下には指摘するべき

ここまでは、自分自身が「拝読する」という敬語を使うことについて述べましたが、逆に自分が相手から敬語を使われる場面があるでしょう。例えば部下に資料を手渡し、その資料を「拝読しました」というのは正しいですが、正しく使えていない場合は部下教育として正しい「拝読する」の使い方を指導すべきです。取引先が誤った使い方をした場合であれば正しい敬語の使い方を指摘するのは失礼に当たるかもしれないので、どうしても気になれば後日メールなどでさりげなく伝えるのがマナーといえます。

ビジネスシーンでは上司や取引先から頂いた資料に目を通す際「拝読する」という敬語を使用する

ビジネスで目上の人と話をするときは、緊張して正しい敬語が使えないこともあるでしょう。しかし、ビジネスマンとして正しい敬語を使いたいのであれば、日常生活でも正しい敬語を意識すべきです。「拝読する」は上司や取引先から頂いた資料に目を通す際に使用します。「拝読いたします」と使う人もいますが、これは二重敬語とされるので、注意しましょう。

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