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成田修造さん(株式会社クラウドワークス 取締役COO)

成田修造さん(株式会社クラウドワークス 取締役COO)

“個人の力”を最大限発揮して働ける社会をつくる「50年、100年後に意味あることを」

個人と企業をオンラインでつなぎ、様々な仕事の橋渡しを行っているクラウドワークス。時間にも場所にもとらわれないワークスタイルを提供する同社において取締役COOとして活躍する成田修造さん(25)に、人生のターニングポイントや学生時代の進路選択の基準について伺いました。

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父の蒸発や母の病気を機に生き方を考える

学生時代に熱中したことや学んだことはありましたか?

中学2年の時に転機がありました。父親が蒸発して、家に帰ってこなくなってしまいました。ローンもある中で、これから生活をどうしていったらいいかという問題が突然起きて、その2年後母親も疲れがたまり、脳出血で倒れてしまいました。そのあたりから意識改革が自分の中であって「自分なりにどう生きていけばいいのか」とか、「どうやって大人になっていくべきか」などを考えさせられました。

家計のやりくりや料理も自分でやらなければならず、自立せざるを得ない状況になったのですが、何から手をつけて成長していくか考えていく中で、兄に行き着きました。うちの兄貴は子どものころから大人びた人間で、自分でいろいろ物事を考えて遂行していくことができるタイプだったので、どういうものの考え方をすべきか、どういう知識を入れていくべきかをひたすら聞いて、自分なりに吸収していくようになりました。

得意な領域で勝負する

当時、どういったことが生きていく上で大切だと感じましたか?

いい意味で両親を反面教師にしていったかなと思います。母親は、すごくまじめで一生懸命なのですが、その反面生き方が不器用で考え込みやすく、物事に対してもネガティブになる傾向がありました。

一方で父親は元々文化人だったんですが、ベンチャー企業に転職してしまい、ズタボロに働いて精神的に病んでしまった人。人間、誰しも得意不得意があります。それがわからないまま動いてはダメだと今は思いますが、父親はあまり性に合わない方向で頑張りすぎてしまったが故、壊れてしまったんだと思います。

そのような両親の姿を見て、「人生は何があってもポジティブに生きなければならないし、自分が得意な領域で勝負しなければならない」ということを学びました。

僕の場合は、ビジネスが向いているのではないかと思ったので大学入学後にその世界に入っていきました。ビジネスは研究者と違って、頭のよさだけでは難しいです。当然地頭は重要ですが、コミュニケーション能力や事業に対する想い、様々な物事への興味・関心・好奇心がミックスされることが重要と感じます。僕は、決して天才的に頭がいいわけではないですが、バランス感覚は強いのかなと感じましたので、ビジネスの世界に飛び込もうと思いました。

大学1~2年のときには学生向けのビジネスコンテストの運営を行っていました。組織を作ったり、企業を訪問して協賛を募ったり、社会人とつながれたのはとても大きな経験でした。その後も学生時代にはベンチャー企業にインターンに行ったり、自らアトコレという会社を起業しており、やはり自分はビジネスが好きなんだと確信しました。

学生ビジネスコンテストを運営する団体メンバーと

ITを通じて、個人の多様な働き方の実現を目指す

学生時代からこれまでずっとITの分野で活躍されていますが、もともとWebサービスをやりたかったのですか?

Webサービス全般に興味を持っているというよりは、その時代の中で新しい価値や今までになかったものを生み出したいという欲求が強いです。自分もまだ若い中で、どの領域だったら一番価値を発揮できるかと考えたときに、インターネットという領域が一番筋のいい領域だと思い、その分野を選びました。

「クラウドワークス」も、インターネットという世界の中で新しい価値が創造できるサービスだと感じています。[SN1] 「21世紀の新しいワークスタイルを創造する」という理念には、これまでの会社・法人を中心としたビジネス慣習を、個人の側から最適化して新しいインフラを創造するという想いをこめています。

今までのように、会社や会社の上にいる国などをベースに個人の働き方が規定されていて、終身雇用や年功序列のシステムを前提とした社会では、一度リタイアするとなかなか社会には復帰することはできません。

でも、個人個人は当然スキルや経験を持っています。そういった個人の経験や能力をアピールして、それが企業など既存のものと結びついていくことで、個人から見た多様な働き方を実現することをクラウドワークスは目指しています。

これもインターネットが既存産業・既存慣習の構造変化を起こす好例だと思っています。

現在クラウドワークスのサイトには、約50,000社の企業、約27万人の個人ワーカーが登録しており、188カテゴリの仕事に取り組んでいます。クライアントも政府6省をはじめとした多くの地方自治体や大手企業にご活用いただいています。

クラウドワークスWebサイト

私はCOOとして、特に全社的な売上と利益に関わる部分の全責任を負っています。例えばサービス開発、法人営業、新卒中途を含めた採用活動、業務提携など、売上や利益に関わる部分はすべて見て、その全体をマネジメントしていくのが私の役割です。

「働き方」は人の人生に大きくかかわるテーマであり、そこに新しい価値を提供しようという挑戦は非常に面白いし、やりがいを感じています。私個人としても裁量をもって、クラウドワークスの事業部分にほぼすべてかかわっている状況なので楽しいですね。特に会社が0からできあがっていく過程を体験しながら、大きな裁量をもって事業を伸ばしていくというのはそんなに多くの会社で経験できることではないので、非常に面白いです。

人生はRPG。分からないものをクリアしていく方が面白い

これまでの進路選択の際に、基準になったことはどのようなことでしたか?

一つは、「ちょっとわからない」とか、「クリアじゃない」方を選んできました。なんとなく面白そうとか、なんとなく不気味、という感覚はけっこう好きで、直感で選ぶというのは今でも大切にしている考え方です。

たいていの人はよくわからないところを避けると思うのですが。

でも、そっちの方がエキサイティングだと思います。どうなるかがわからないですから。人生はRPGだと思っているので、クリアできてわかってしまうと面白くないかなと。クリアしていく過程が楽しいので、そういう刺激は大切にしています。

また、ダメだと思ったらすぐ撤退するということも気をつけています。ダメなものにずっと時間を費やすのはよくないですね。撤退する勇気もいるということではあるのですが、特に若いうちは撤退したときの変化や痛みもそこまで大きくはありませんので、しっかりと反省しつつ、ときには撤退という判断も必要とは思っています。

よくわからない方に行ってみて、それでよければそのまま続ければいいし、ダメなら引くという、そのPDCAをどれだけまわせるか。もしもダメでも、それをちゃんと反省して次の意思決定で生かすという方が大切ではないかと思います。

50年、100年後からの視点で考えてみる

若手社会人に向けて、幸せに仕事を続けるためのアドバイスをお願いします。

自分が今やっていることや自分自身が、50年後100年後にどういうインパクトを持っているのか、という視点で考えてみるとよいのではないかと思います。遠い未来に対して意味があることをやっているか、自分が想いを持てることをやれているだろうか、という視点で仕事をしながら生きていくと、日々の小さいことにくよくよしなくなるんじゃないでしょうか。困ったときは遠くを見て、視点を上げてみるということが重要だと思います。

ありがとうございました。

感想

ご両親の生き方から「得意なことで勝負する」ことの重要性を学び、自らの直感に従って進路を選択してきた成田さん。RPGのように面白く人生の壁をクリアするという考え方が、現在の会社で大きな裁量を任されている要因の一つなのかもしれません。成田さんやクラウドワークスが新しい価値をつくっていく様子を今後も見守っていきたいですね。

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