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ビジネスで大事なのは、社会性と実現可能性

「一生に一度のかけがえのない人生の成功をサポートする」そのビジョンのもと、様々なヘルスケアサービスや大型提携を発表し続けている企業、株式会社FiNC。
最近ではNECやカゴメ株式会社、三井物産健康保険組合など、立て続けに提携を発表している。 最先端の技術を扱うFiNCのエンジニアによって生み出されるサービスはいま、世界中から注目を集めている。そのエンジニア集団のマネージャーを26歳という若さで務めるのが、南里勇気氏だ。今回は南里勇気さんに、学生時代の医薬品業界での経験や、FiNCでの展望と働きぶりについて迫った。

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ビジネスで大事なのは、社会性と実現可能性

簡単に今の仕事について教えていただいてもいいですか?

今はFiNCでAndroidのマネージャーを務めています。メインの業務としてはFiNCの提供サービスのAndroidアプリの実装や、 設計とアーキテクチャーなどの構築・導入、他部署との連携など、幅広いです。色んなプロジェクトがあるので、 技術的になにが実現可能なのかを判断したり、チームのリソースのマネジメントなども行なっています。

26歳でマネージャーというのはすごいですね。FiNCの一番の魅力ってなんですか?

ビジネスチャンスが大きいことだと思います。 ビジネスで大事なのは社会性と実現可能性だと思っています。社会性があるということは、 日本ないしは世界で問題意識や課題があるということですし、それを解決していくときに実現可能かどうかが大事になってきます。 FiNCは両方そろっていると思っています。

具体的に、FiNCのサービスについて教えて頂いてもいいですか?

一般向けと法人向けと専門家向けのサービスの3つあります。 一般向けサービスは、医師・看護師・栄養士・トレーナー・アスリートなどのヘルスケアの 専門家がお客様のダイエットをマンツーマンでサポートする「FiNCダイエット家庭教師」があります。 2017年3月からは、ヘルスケアプラットフォームアプリ「FiNC」の提供を開始しました。法人向けでは、ウェルネス経営をサポートする 「FiNC for Business」があります。そして最後に、医師や看護師、栄養士やトレーナー、アスリートといった専門家のプラットフォーム 「FiNC Online Works」です。一般向け・法人向けサービスをご利用いただいているお客様と専門家のクラウドソーシングや専門家の育成など、 幅広く行なっています。

「FiNC for Business」は心身の健康にどう関わるサービスなんですか?

「FiNC for Business」は企業の健康経営・ウェルネス経営の推進をトータルサポートするサービスです。 企業の健康課題として、従業員の心身の健康を損ねたことによる生産性の低下や、休職者・離職者の増加などがあります。 従業員の心身の健康をサポートすることで、労災リスクやコストを抑え、さらに、従業員の生産性と満足度を向上することができます。 「FiNC for Business」は、組織の心身の健康課題やリスクを分析・可視化する「FiNC Insight」と、ライフログや問診・ 健診データ等のパーソナルデータを基に、人工知能とヘルスケアの専門家が一人ひとりに最適な生活習慣改善方法を提案してくれるアプリ 「FiNC@work」があります。

福利厚生もあり、チャットを用いた専門家への無料相談や優待割引なども利用できます。 従業員の家族は無料で利用することができるので、家庭でもサポートしてもらえて、家族の健康増進も実現できるサービスになっています。

企業の健康問題を、個人・組織・会社それぞれで把握できるようになり、さらにそれに対して一人ひとりに適切な対処を講じられます。 個人から企業までチェック&ソリューションを徹底しているので、効果的にウェルネス経営に取り組むことができるようになっています。

うつ病のケアなどにも注目が集まっているので、企業の関心は高そうですね。

国でも、医療費の削減を目的として、健康経営銘柄やホワイト500、ストレスチェック義務化など、様々な取り組みを行ないはじめています。   日本には栄養士や看護師、臨床心理士など、ヘルスケアに関する資格所有者っておおよそ1千万人くらいいるんです。 でも、実際に資格を活かせている人はあまり多くありません。

専門家のプラットフォームサービスの「FiNC Online Works」は職能スキルを活かしたい人たちと、心身の健康に悩んでいるお客様とを、 マッチングさせるプラットフォームになっています。最近では、アスリートのセカンドキャリアの支援や、専門家の育成にも力をいれています。

FiNCは、お客様の悩みや要望にすぐ応えられるように、そして常にサービスを進化させられるように、専門家や開発者は社内で抱えています。 これだけ多方面の専門家を抱えることはなかなかできないことですし、FiNCのビジョンの実現可能性を高める一つだと思っています。

まさに「人々の健康をサポートする」というビジョンに適ったサービスですね。

FiNCの名前は、フィットとリンクをかけ合わせた言葉で、「その人に合う」そして専門家と人々と社会をつなげるLINKから取っているのですが、 少しずつ実現できていると思います。

背骨を折る大事故を経て、アメリカ留学へ

それでは、南里さんがFiNCに入社するまでの経緯をお聞きしていきたいんですけど、まず学生時代はどんな学生でしたか?

学生時代はベンチャーとか考えたことなくて、それこそ外資系金融とかかっこいいなと思っていました。 なので、英語は勉強したいというのが漠然とあって、留学を考えていましたが、お金がなかったんです。 大学は帰国子女が多くて、留学の推薦枠を取ることが難しく、私費だと高額で、悩んでいました。

ちょうどその頃、ロードバイクが好きで、ロードバイクで1日かけて東京から実家の大阪に帰ったんです。 そしたら、大阪へ向かう途中で、車に轢かれちゃって(笑)背骨が折れて死にそうになったんですけど、何とか助かったんです。 で、その時に出た保険金でアメリカに留学できることになりました。それが大学2年生のときですね。

背骨を折るって大変なことじゃないですか!(笑)その時どう思われましたか?

「めちゃくちゃ痛い!!」って思いましたね(笑)人生で一番痛かったです。生き延びたことも、留学に行けたのもの運がよかったですけど、 人間っていつ死ぬかわからないなって思いました。だから、やりたいことは今やっておくべきだなと、後悔しないようにしたいなと思いましたね。

アメリカにはどのくらいいたんですか?

9ヶ月くらいです。語学とビジネスと、予防医療の勉強もしました。特にアメリカの医療制度はすごく勉強になりましたね。 アメリカは肥満の人が多いですが、日本と違って病院の費用が高いので、健康は自分で守るものという意識がすごく強いんですよ。

日本の大学のジムって筋トレが好きで利用している人が多いですけれど、アメリカでは男女問わず、大学のジムでみんな鍛えていたんです。 いつもランニングやトレーニングをしていて、健康に対する意識は圧倒的に違うなと思いました。

尊敬する先輩に誘われて医療の世界に飛び込む

そこからどういう経緯でFiNCに入社されたんですか?

学生時代にFiNCのCTOの南野と働く機会があって、一緒に働いているうちにそのまま入社しました。 南野はもともと中高時代に慕っていたバスケ部の先輩でした。南野は東京大学に進学したこともあって、数年連絡をとってなかったのですが、 大学3年生のときにいきなり「会えへん?」って連絡がきて。尊敬する先輩だったので会ってみたら、 MEDICAというベンチャー企業を立ち上げて医薬品の卸(おろし)をやっていて、「そこの営業を手伝ってくれないか」って言われたんです。

そのMEDICAにはどういった誘われ方をされたんですか?

ビジネスモデルから収益の上げ方まで全部ホワイトボードに書いて説明されました。 医薬品の流通ってメーカーがあって、卸(おろし)があって、最後に小売りとして薬局や調剤薬局があって薬が売られるという形になっているんです。 で、薬の値段って、厚生労働省が決めるから固定なんですね。だから、卸(おろし)がメーカーから薬をおろして 、マージンを取ればとるほど、小売りの利益がどんどん減っていくんです。

このマージン部分をできるだけ減らしたいけれど、卸(おろし)は購買力があるゆえにマージンをすごく取っている。 最適なマージンって5~8%くらいだと僕らは推測していたんですけど、大体メジャーなところは20%くらい取っているんです。 それで、南野が起業したそのMEDICAという会社はマージンを下げて、薬局に売りに行くということをやろうとしていたんです。

すごく具体的な提案ですね。それを聞いて南里さんはどう思われたんですか?

めちゃくちゃ面白そうだなと思いましたね。ビジネスの経験もなかったですし、純粋にやってみたいなと思いました。 僕はバイトもサークルもそうだったんですけど、スタートアップのようにゼロから何かを作り上げていく環境が好きなんです。 MEDICAは実現できそうだなと思ったことも大きかったです。

実際に働いてみてどうでしたか?

初めてのビジネスだったこともあって、難しかったですね。 メーカーや薬局に営業に行ったとき、明らかに僕らの薬品の方が安くなる状況でも、なかなか受け入れてもらえなかったんです。 門前払いもとても多かったです。   薬はお客様の命にかかわるので、僕たちに配送能力があるのか、在庫がしっかりあって滞らせず流せるのかという部分の信頼を得ることが大事でした

そのなかで営業として何か工夫したことはありますか?

やっぱり安心感を与えるのがどのビジネスでも重要だと思っていて、そのために必要な情報をしっかりとって、こまめに連絡を取って、 レスポンスを早くするという、当たり前のことをキチッとしていました。 社内では、どんな仕事でもリスクがわかれば早く共有して、上に伝える。もちろん怒られるので、とても勇気のいることでした。 でも、それさえできれば上の人たちはきちんとした意思決定ができて、影響範囲を小さくできて、最後には会社の信頼にもつながると思っています。 社内外問わず、リスクをしっかり伝えられる誠実さって一番大事だと思います。

MEDICAで働いていたときの中で印象に残っていることって何かありますか?

MEDICAで医薬品学会に登壇する機会があったことですね。メーカーとか医学界の偉い方達の前で、今後の流通について話したんです。 今後ジェネリック医薬品(後発医薬品)が普及してくる。先発医薬品の販売をしていくなら、流通を最適化する必要がありますという話をしました。

世界を変えるにはスタープレイヤーが必要

薬をできるだけ安く買えるような方向に僕らはもっていきたかったんです。 要するにマージンが多すぎて薬局が圧迫されている現状があるので、卸(おろし)で競わせるよりメーカーで競わせて薬の値段を下げようという提案をしました。

そのためにはやっぱり新しいベンチャーがスタープレイヤーとして出てきて、業界をガラッと変える必要があると思っていました。

そこからFiNCに移ったきっかけってなんですか?

1年くらいやっていたんですけど、リソースも限られていて、少し推進力に欠けていました。 どうしようかという時に南野がFiNCの社長である溝口と出会って意気投合し、一緒にやろうと決まったんです。 僕含め、当時の開発陣は全員FiNCに入りました。FiNCのビジネスモデルは既に整っていて、あとはどうドライブをかけるかという状況でした。

僕たちがもともとやりたかったのは、予防含めた医療の最適化。それを考えたときにFiNCでより多くの人にインパクトを与えられると感じたんです。 FiNCはアプリケーションを自社で作っていて、ヘルスケアの専門家もライフサイエンスの研究者も社内にいるので、スピードが圧倒的に早いんです。 毎月影響を与えられる規模が変わってくる。こんなやりがいのあることはないなと思いました。

「本当の安定は自分が優秀な人物になることだと思ったんです」

就活はしなかったんですか?

就活もしました。自分が30代になったときの安定ってなにかを考えたときに、優秀な人たちに揉まれて、 自分が優秀な人物になることだと思ったんです。南野をはじめ、FiNCには優秀な同年代がたくさんいましたし、 社長の溝口に対しては特に、「こんなにすごい人見たことない」と思うくらい衝撃を受けたので、この優秀な人たちがいるFiNCで働きたいと思いました。 最近は海外からFiNCに来てくれる人もいます。

優秀な同年代が集まる環境って貴重ですよね。

溝口をはじめFiNCは、会社のビジョンを達成するために妥協が一切ないんですよ。 FiNCメンバーは、人を思いやった発言、言動ができる人ばかりで、尊敬していますし、心の底から信頼できる人です。

南野に関しては、実行力が群を抜いてすごいんです。偉くなってくると、基本的に指示が増えて手を動かす機会が減っていくかと思うんですけど、南野は指示だけではなく、 誰よりも手を動かしている。 会社の成長のためにできることはなりふり構わずやりきる。おそらく、実行力は社内でもダントツだと思います。

世界中から人が集まってくるという話でしたが、何か国くらいから集まっているんですか?また、どうしてFiNCには世界中から人が集まるのだと思いますか?

フランス、中国、ブラジルなど、約20か国です。部署によっては英語しか使ってないところもあります。 それこそFiNCの魅力とつながるところで、社会性が世界規模であって、しかも実現可能なリソースがそろっているというのが大きいのだと思います。 しかも、自分次第でプロジェクトの主要な部分に関われる。だから海外からも人が集まるのかなと。人の多様性があって、 会社内にいるだけで異文化に放り込まれた感じになるっていうのは、魅力的で面白い部分かなと思います。

バックグラウンドの違う人たちと働くって大変じゃないですか?

FiNCには「FiNC SPIRIT」という行動理念があるんですけど、それを通して価値観を共有するようにしています。「F=FiNC Family -絆-」「I=Integrity -誠実-」…といったように10種類あり、 それぞれの頭文字をつなげると「FiNC SPIRIT」になります。

海外出身のメンバーもいるし、管理栄養士やトレーナー、薬剤師や研究者もいて、バックグラウンドの違うメンバーがとても多いんですね。 FiNCの特徴の一つとして多様性を大事にしていて、相互理解や、行動理念の浸透のための時間は社内制度としてとっています。

全員が行動理念を認識できているので、業務中に気づくことがあれば指摘し合える環境ができています。 仕事の上で一番時間がかかるのはコミュニケーションだと思っているので、一緒に仕事をしていく上でも、会社の成長スピードを促す意味でも、共通認識はすごく重要だと感じています。

そしてFiNCに入社して今はマネージャーを務めているわけですが、そこで何か心がけていることはありますか?

マネジメントの上では適度なプレッシャーを与えるようにしています。その人の能力以上の仕事を与えています。それを放置せず適切にマネジメントする。 「できない」と言われる場合は、大抵それが分解できていないことが多いです。やりたことを言語化させ、そして次に行うべきステップに落としこみます。 仕事を終わらせるために必要な要素はなにか、どれくらいの時間でできるのか、それをきちんと分解して認識できるようにします。

最初からできる人なんていないので、適度なタイミングで声をかけてあげるというのが、一番重要じゃないかなと思っています。

逆に同じことを何回か言わせる人やスケジュールを守らない人にはかなり厳しく怒ります。 何度も言わせることによって時間を奪っていますし、個人だけでなく会社の信頼にもつながってくるので、厳しくやっています。

「インドの火葬場を見て衝撃を受けました。“世界ってこうなっているんだな”と」

頑張ろうと思える原動力はなんですか?

僕の人生のテーマとして孤独とどう向き合うか、というのがあって。 海外に行くと、基本的に孤独を強く感じます。特にインドに行ったときの経験は、大きな衝撃を受けました。

ガンジス川の近くで人を焼いていたんです。そして、それと同じ空間で子供がバシャバシャ泳いで笑顔で遊んでいるのを見たとき、すごいショックで。 そこで世の中の構図を感じました。みんな関心があるように見せて、実は他人のことなんか興味ない。 その瞬間ものすごく孤独を感じて、だからこそ自分はなにかこの世の中に残したい。爪痕を残したいと思いました。 それが、自分の動く原動力になっています。

テクノロジーを通じて、人々の健康をサポートしたい。

南里さんの今後の目標はなんですか?

FiNCのエンジニアとして実現したいことは、新しい技術をさらに導入して、世界をリードしていく会社にしたいということと、 よりよいサービスを開発することで、FiNCで救える人を1人でも多く増やし、ユーザーに届けられるようにしたいなと思っています。

これからグローバルにも展開していく予定なので、世界で利用され、よりよい生活の手助けをしてくれるサービスを作れたらなと思います。

FiNCのサービスで、日本の課題を解決する。

健康課題を解決すれば、解決できる日本の課題も多いと思っています。 少子高齢化による人口労働の減少、そして医療費の高騰。国の財政破綻などがあります。他にも心身の不調による離職率の増加、精神疾患者の増加、 介護問題など、本当に多くの問題があります。

例えば法人向けウェルネス経営サービスの「FiNC for Business」では、従業員やそのご家族の心身の健康をサポートしていますが、 社員の生産性が向上するだけではなく、医療費も抑えられますし、臨床心理士や栄養士、薬剤師など専門家にチャットで無料相談もできます。 専門家の雇用創出ができて、従業員の満足度を上げることもできる。個人、企業、社会がつながった好循環をFiNCのサービスで実現できると思っています。

テクノロジーで、「一生に一度のかけがえのない人生の成功をサポートする」ことで、お客様を幸せにしたいですね。

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