2021年10月05日(火) 更新

【研究概要の書き方と例文3つ】内定者のエントリーシートとは?

この記事の監修者

キャリアアドバイザー

赤塩 勇太

大学を卒業後、新卒で採用コンサルティング会社に入社。キャリアアドバイザーとして、1,000名以上の就活生に対してキャリアセミナー、面談を実施。その後、採用コンサルタントとしてクライアントの採用課題の解決に従事。法人・求職者双方の目線から、適切なアドバイスを提供している。

エントリーシートでの研究概要のアピール方法

就活ではエントリーシートなどで研究概要をアピールする機会も多く、どのように書くかによって与えられる印象は違ってきます。研究概要はこれまで自分がしてきた勉強、研究をアピールできる最適な場ですが、この機会を活かしきれていない人は多いです。どれだけ素晴らしい研究をしていたとしても、それが上手に伝わらなければ意味はありませんし、評価されなければ選考を有利に進めることはできません。

どのような研究をしたかも大切ですが、それだけではなく研究したことをどのように伝えるかも重要です。エントリーシートの書き方によって伝わり方は違いますし、わかりやすく伝えることで高評価を獲得することができます。研究概要を上手にアピールして、就活を有利に進めていきましょう。

研究概要・研究内容をエントリーシートに書く意図

研究概要の話題から「あなた」を知りたい

さっそく、エントリーシートで研究内容をアピールする書き方を見ていきましょう。学生時代に研究した内容と全く同じテーマで就職するというのは稀であることから考えると、大卒の就活では、細かい研究テーマや研究内容はあまり選考に影響しないといえます。

就活において、採用担当者はゼミの研究概要や研究内容、研究テーマなど学んだことの話題から、内容そのものではなく、研究をしてきた「あなた」を知りたいのです。学生の考え方や、ゼミでの取り組み方など本質を知りたいと考えています。

採用担当者が知りたいこと

・なぜその研究テーマを選択したのか
・どのようなことに情熱を持っているのか
・研究課題とどう向き合っているのか
・どのような成果を出したのか

研究概要を就活でアピールする際の注意点

研究概要をアピールする際にはいくつかの注意点があり、それが守れていなければ好印象を与えることはできません。せっかく素晴らしい研究内容であっても、書き方を間違えてしまうと評価されませんし、場合によってはマイナスの印象を与えてしまうこともありますので注意が必要です。

注意点をしっかり守れば上手に伝えることができますし、研究概要が評価される可能性も上がります。どんな点に気をつければいいかを知り、研究概要を上手にアピールしていきましょう。

研修概要を聞く側の気持ちになる

研究概要を上手にアピールするためには、研修概要を聞く側の気持ちになることが大切です。エントリーシートに研究概要を書く場合は、その分野を全く知らない人にとっても理解できるような内容になっているか確認しておきましょう。書かれている内容がわからなければ評価のしようもありませんし、場合によっては自分勝手な印象を与えてしまう可能性もあります。

知識をひけらかそうと難しい話をするのはNGですし、難しいことを書けば好印象になるわけではありません。研究概要はまずはわかりやすく伝えること、どんな研究をしたかが相手に伝わることが大切です。全く知らない人に説明するつもりで難しい話や専門用語はできるだけ避け、わかりやすさを重視して書くようにしましょう。

出てくるであろう質問を予測して回答を用意

研究概要はエントリーシートに書けばそれで終わりにするのではなく、出てくるであろう質問を予測して回答を用意しておくことも大切です。ある程度わかりやすい内容にしておけば評価の対象となり、書類選考に合格できる可能性も高くなります。しかし書類選考に合格すれば次は面接が控えており、面接ではエントリーシートの内容も深堀りして質問されます。

質問はさまざまですが、研究概要は質問されやすいため、少し難しい箇所や質問を受けるかもしれない箇所を予測し、あらかじめ回答を用意しておくことが大切です。面接で質問されても困らないように回答を事前に準備しておき、何を聞かれても答えられるようにし、万全の状態で面接に臨みましょう。

研究概要をエントリーシートに書くポイント

就活のエントリーシートの「ゼミ・研究室」の欄については、研究室名(マーケティング史)のように研究室名とゼミのジャンルがわかるように書きましょう。もし、研究テーマを明確にテキスト化したことがなければ、「研究テーマ(内容)」には卒論のテーマを書くのがいいでしょう。

就活でエントリーシートにゼミの研究概要や研究内容を書くときには、研究概要や内容をただ説明する書き方は避けましょう。ここでは、あなたの能力をアピールする必要があります。就活を有利に進められるゼミの研究概要や研究内容について、書く際におさえるべき書き方とポイントをいくつかご紹介します。

①何を学んだのか

就活では、自分が何を学びたくてそのゼミ・研究室に入ったのか?と、実際に何を学んだのか?をエントリーシートの研究概要・研究内容の欄に明記する書き方をしましょう。研究課題の解決方法を見出したといった成果や、学会での受賞歴や、ゼミ・研究室や学校内における周囲の客観的な評価をアピール要素としてエントリーシートに加えると、より説得力を与えられる書き方になります。

②どのような役割を果たしたか

研究概要や内容を書くときには、自分の役割を具体的に書くようにしましょう。当事者となり研究に参加したことを証明するためにも、具体性のある内容は欠かせません。活動の内容や成果を書き、どのような努力をしたのかの過程を伝えるようにしましょう。採用担当者は、あなたがその研究で何をしたのかが知りたいのです。自分の長所や魅力を伝えるためにも、学生時代にがんばった研究は大きな意味を持ちます。自信を持って、これまでの役割を伝えるようにしましょう。

③企業でどう活かすのか

ゼミでの研究によって学んだ事・得た力を、その企業に入ったらどう活かせるのかをエントリーシートの研究概要・研究内容欄に明記しましょう。具体的に書けば書くほど、志望度の高さと能力をアピールできる書き方となります。エントリーシートには、採用担当者が見て仕事に活かしてほしいと思わせる内容を書くように意識しましょう。そのため、研究概要や内容から仕事に活かせるポイントを見つけておくことが大切です。

④わかりやすく書く

採用担当者にとって、研究概要や内容で取り扱われるテーマや名称は、はじめて目にするものかもしれません。難しい内容のまま書かれた研究概要や内容は、興味を持って読んでもらうことが難しいです。そのため、採用担当者に伝わるエントリーシートを書こうと思ったら、わかりやすく伝えることを心掛ける必要があるでしょう。

これは、相手に物事をわかりやすく伝える力があるのをアピールするポイントにもなります。社会に出たあとも、仕事をするうえで上司や顧客に説明する機会は多くでてきます。相手にわかりやすく伝えられるというのは、相手の立場に立ち、スムーズに対応ができる証となるでしょう。

⑤専門用語は避ける

エントリーシートにゼミの研究概要・研究内容を書く際は、できるだけ専門用語を避ける書き方をしましょう。採用担当者は必ずしもその分野に詳しいとは限らず、専門用語の羅列では伝わりづらくなってしまうためです。そして、ダラダラ長くせず短く簡潔にするのも書き方のポイントです。 専門的な開発職や研究職を受けるとしても、エントリーシートに難しい内容を書くのは避けましょう。

面接のときは、エントリーシートをもとに専門的な内容については質問されますし、そこで的確な答えを返すのが適切です。誰がチェックするかわからないエントリーシートに、一部の人しか理解できない文章を書き込むと、配慮が足りない、コミュニケーション能力に難ありというレッテルを貼られてしまう可能性があります。

あなたが受けない方がいい職業を確認してください

就活では、自分が適性のある職業を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます

そんな時は、「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。

適職診断で強み・弱みを理解し、自分がどんな職業に適性があるのか診断してみましょう。

研究概要・内容のエントリーシートへの書き方【例文】

エントリーシートにゼミの研修概要や研究内容について、いざ書こうと思っても、書き方を悩んでしまう就活生もいるでしょう。そこで、研究概要・研究内容の例文をいくつかご紹介します。エントリーシートに書き方の参考にしてみてください。

研究概要・内容の例文①

例文①

私は、魚類免疫学を専攻しており、魚類の主軸である免疫システム「補体系」の機能と成分の解明に力を注いでいます。この補体系を解明できれば、病気になりにくい魚を作ることを可能にします。日本人は魚をよく食べ、養殖も全国各地で盛んに行われています。これだけ鮮魚の需要があるにも関わらず、魚が病気になった時に治す技術が乏しいという現実があります。病気に対する薬は存在するものの、薬が高価である・手間がかかるなど問題は山積みです。そこで、病気になってから治すのではなく、最初から病気にかかりにくい魚を作るという、まさに逆転の発想からスタートしたこの研究は将来大きく発展すると考えております。

研究概要・内容の例文②

例文②

私は、面では国内教育機関における英語(言語)教育に、資本面では法人税に焦点を当てています。最終的には、オリジナルな政策提言を行うことが目標です。計量分析を用いた日本語・英語論文を読み込むことで先行研究をおこない、6回程度の中間発表をプレゼンしながら、卒業論文としてまとめていきます。

研究概要・内容の例文③

例文③

食感のよいレタスを遺伝子研究で開発するため、実験・研究しています。レタスは酸性の土で育てると水分や養分を吸収する根毛が生えにくくなります。そこで、シロイヌナズナという植物の遺伝子を使ってレタスの根毛を増やすことできないかと仮説をたてました。遺伝子の研究は未開の地が多く、最前線の研究ができることにやりがいを感じます。型にとらわれない方法を試す姿勢を絶やさず、将来的には食糧問題の改善に貢献できる研究者になりたいです。

研究概要・内容は欄のサイズや文字数に合わせて記入する

ゼミの研究概要や研究内容を書く欄の大きさは、エントリーシートによって異なります。文字を小さくして書き込むと、相手の読もうとする気持ちが削がれてしまいます。上記のとおり、面接官がその分野や研究内容に詳しいとは限りません。読み手にとって疲れない文字のサイズで記入しつつ、研究概要や研究内容を適切に書き込むようにしましょう。

記入する欄が区切られている場合もある

エントリーシート(ES)によっては、ゼミの研究概要と研究内容や、研究テーマなど、それぞれの欄が区切られていたり、卒論テーマや卒業研究などさまざまな名称を用いられます。 研究テーマや研究概要、研究内容などの欄が区切られていたら、研究テーマなら「テーマ」を、研究概要には、その研究の「概要」について書き込みます。研究テーマであれば、どんな研究をしているのかというテーマ、研究概要であれば、「○○という背景のもと、○○という技法を用いて○○を研究している」といったイメージです。

文字制限が設けられている場合もある

研究テーマや研究概要には、文字制限が設けられるケースも多いでしょう。エントリーシートによっては、「研究テーマ500文字・研究概要1,000文字」と書かれていたり、「卒研テーマ500文字、研究内容1,000文字」などと書かれているものもあります。文字数の多い欄が研究の詳細を書き込む欄となるので、それぞれの名称にこだわる必要はありません。研究概要が一行しかなければ、「○○における○○の変化の研究」といった、タイトルくらいに捉えてしまいましょう。面接官にとって、どれだけ視覚的にも内容的にも伝わりやすいかが重要です。

エントリーシートに書いた研究概要が「第一印象」になる

エントリーシートは、企業が独自で用意する応募書類です。採用担当者があなたという人間を知るための材料となるので、内容や表現に工夫をすることで興味を持ってもらうきっかけになります。 エントリーシートの研究概要が、採用担当者があなたに向ける第一印象となると考えて記入するようにしましょう。他の学生と差別化するためでもありますが、自分という人間を研究概要や内容を通して知ってもらいたいという気持ちが大切です。

面接の資料として内容を確認される

面接ではエントリーシートをもとに質問をされるため、とても重要な書類になります。エントリーシートの内容を確認しながら進められるので、記入した内容を覚えておき口頭で話せるようにしておきましょう。また、さまざまな質問を投げかけられるため、エントリーシートを作成する段階で質問を想定しておくことが大切です。研究概要や内容を記入する場合は、「なぜ」と「どのように」を繰り返し自問自答するようにします。

こうすると、研究概要や内容に深みを持たせることができ、あなたという人物が浮かび上がってきます。自分では理解できていても、他の人から見たら質問だらけかもしれません。採用担当者が求める答えができるように、きちんと準備をしておきましょう。

エントリーシートの基本的な書き方

採用担当者は、1日に何百枚ものエントリーシートに目を通しています。そのため、1枚1枚が熟読される可能性は低いと言えるでしょう。エントリーシートを作成するときは、採用担当者の目に留まる工夫が欠かせません。エントリーシートに研究概要や内容を書くときには、結論を文章の最初にもってくるようにしましょう。最初の1文で、採用担当者の興味を惹きつけることが目的です。

また、文章が短くなるように意識する必要があります。1文が長いと、読み手に負担となり読み進んでもらえなくなるかもしれません。読み手に負担とならない文章の構成は、あなた自身の能力の高さのアピールにもつながります。一緒に仕事をしたいと思わせるためにも、相手を思いやる配慮を忘れないようにしましょう。そして、エントリーシートを記入する際に気を付けたいのが、空欄です。空欄が多いと、志望する意欲が低い人という印象を与えてしまいます。エントリーシートという自分をアピールする場を有効に利用するためにも、空欄がないように9割は埋める気持ちで記入しましょう。

エントリーシートは締切に余裕を持って提出する

エントリーシートの提出は、締め切り日ギリギリか当日に間に合えばいいと考えている人が多いかもしれません。しかし、このように余裕なく提出されたエントリーシートは、じっくりと読まれる可能性が低くなります。締め切り日を守るのは当たり前のことであるため、余裕を持たせて早めに提出しましょう。そうすれば、早く届いているエントリーシートから目を通しておこうと、じっくりと時間をかけて読んでもらえる可能性があります。

また、志望の本気度や熱意を感じ取ってもらえ、採用担当者に好印象を与えることができるのです。 社会人にとって、スケジュール管理は大切なスキルです。締め切り日を守ることにプラスして、先を見越して早めに行動できるというアピールができます。他の学生よりも一歩先をいくためにも、エントリーシート提出の段階から好印象を与えておきましょう。

あなたが受けない方がいい職業をチェックしよう

就活では、自分が適性のある業界を選ぶことが大切です。向いていない業界に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます

そんな時は、「適職診断」を活用して、志望する業界と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの業界を診断できます。

適職診断で強み・弱みを理解し、自分がどんな業界に適性があるのか診断してみましょう。

エントリーシートを書き終えた後の確認

エントリーシートの作成には時間がかかることも多く、場合によっては提出期限ぎりぎりに書き終えて提出を急がなければならない場合もあります。しかしエントリーシートは完成すればすぐに提出するのではなく、一度は見直しをし、内容をきちんと確認しておくことが大切です。特に研究概要は見直しをすることが大切であり、最後に確認をするかどうかで完成度は大きく違ってきます。研究概要をもう一度見直し、何を確認すればいいのかを知っておきましょう。

教授や研究室の人などの専攻の人以外に読んでもらう

エントリーシートの研究概要を書き終えれば、教授や研究室の人などの専攻の人以外に読んでもらうことが大切です。教授などに読んでもらい、研究概要に間違いがないかを確認してもらうことも大切ですが、それ以上に専門外の人に読んでもらうことがポイントです。

専門ではない人に読んでもらうことで伝わりやすいか確認できますし、わかりづらい場合はどこが難しいかを聞くことができます。面接官が必ずしもその分野に精通しているとは限りませんので、特殊な分野になればなるほど、事前に確認をしてもらいわかりやすいかを見てもらうことが大切です。研究概要は内容が伝わらなければ意味がありませんので、専門外の人に確認してもらい意見をもらうようにしましょう。

自分が何をしたか明確な文章になっているか確認

研究概要では自分が何をしたか、明確な文章になっているか確認しておくことも大切です。研究概要は自分が大学でどのような研究をしたのかを述べる項目ですが、ただ漠然と研究内容を書けばいいわけではありません。どんな研究をしたか、どのように研究に取り組んだのか、その結果何が得られたかをアピールすることが大切です。

ただ研究内容を述べるのではなく、自分の起こした行動や成果が書かれているか再度確認するようにしましょう。研究にしっかり取り組めていたことが伝わっても、そこで自分がどんなことをしたのか、何を得たのかが明確にアピールできていなければ好印象を与えることはできません。提出前にもう一度確認して、自分がやったことが伝わる文章になっているかをチェックしておきましょう。

研究概要はエントリーシートの基本をおさえて書く!

本ページでは、研究概要・内容のエントリーシートの書き方についてご紹介しました。エントリーシートは、採用担当者にあなたの第一印象をあたえるものです。そのため、研究概要・内容が相手に伝わるような工夫が欠かせません。

キャリアアドバイザー|赤塩 勇太

成果やそれまでの過程のプレゼンテーションは入社後も必要なスキル

これは「研究概要」に限ったことではありませんが、成果を具体的に記述することが重要です。何を・どのくらい行なったのか、という点についてなどは、実際に社会で働き始めて以後も、資料作成やプレゼンテーションの際に最低限必要なスキルとなります。

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