2019年12月25日(水) 更新
企業が学生に“逆”インターンシップ!ネクスウェイが「伝わる」価値を提供
目次
ネクスウェイが学生団体アイセックに“逆”インターンシップ
ネクスウェイの事業メッセージは、“「伝わる」を真っ芯で捉える”こと。そこで、学生活動の中で「伝える」ことになにか困っている人のリサーチを開始した。
実際に学生と接触しヒアリングを進めた結果、企業向けに協賛支援の営業をしている学生が困っているという声が上がり、その中で特に本企画と親和性の高いであろう団体との「“逆”インターンシップ」が実現した。その団体こそ世界126の国と地域に支部を持ち、国内25委員会で海外インターンシップを運営している世界最大の学生NPO団体アイセックだ。
数ヶ月に及ぶ“逆”インターンシップの開始日となったこの日
ネクスウェイからは採用担当の丸尾氏と元トップセールスの難波氏(現在は新規事業開発のリーダー)が参加。まずは今回の企画の仕掛け人である丸尾氏から学生に、プログラムの趣旨と激励のメッセージが贈られた。
その一節を紹介する。伝え方には3つの段階があるということだ。
「伝える」:伝えたい相手に無事にメッセージを届ける
「伝わる」:伝えたかった意図や思いが相手へ正確に理解される。
「動かす」:伝わった結果、相手が行動を起こす。
相手に伝えたいと思っても、自分の思った通りにはいかない。そこには段階的な課題があり、その課題を解決することこそネクスウェイが強みとしていることだと言う。実際ネクスウェイはクライアント(伝え手)が持つ情報から、「伝えたい」を「伝わる」に変わる手段と解決策を提供する活動を日々行っている。今回の“逆”インターンシップではアイセックの「伝えたい」情報を「伝わる」に変換していくプログラムを2ヶ月かけて実施することになる。
日々の活動を明るくより“楽しむ”ための激励とメッセージ
現在、人財開発室兼経営企画室に所属している丸尾拓也氏は、2011年に新卒でネクスウェイに入社してから営業、人事、経営企画を経験する中で得た「気付き」があり、その気付きをエジプトのピラミッド建設に携わる三人の喩え話として披露した。その話ではレンガを運ぶ作業を「ただレンガを運んでいる」、「王家の墓を作っている」、「後世に続くエジプトの偉大な文化を作っている」と、三人の仕事そのものは同じだが、どの視点から仕事を捉えるかが違う。結果として、その違いが高いモチベーションを保つ上でいかに大切であるかを説いてみせた。
日々の捉え方を少しだけスイッチしてより楽しむ方法を
同氏はさらに「視点を変えることで“働く”を楽しめるようになる。」と続けた。営業に対する考え方、日々の捉え方をスイッチして自分ならではの楽しむ方法を模索してほしいという。“楽しい”仕事というのはなかなか見つけづらい。仕事が100個あって最初から最後までずっと楽しいのは1、2個程度あればラッキーだと言う。しかし、楽しめる方法を4、5つ持っていると100個の仕事がほとんど全て楽しめてしまう。
視点を変えてあげるだけで楽しみ方が変わり、楽しみ方のレパートリーが増えていく。だからつらいと思ったら視点を上げる。そういった趣旨のメッセージを送った。
現役社員が語る「営業のイメージを変える」一般営業概論
丸尾氏からのメッセージを終えると次のプログラムは一般営業概論。担当するのは、2009年に新卒としてネクスウェイに入社後、営業ではトップの成績を収め、現在スマホアプリ開発の新規事業のリーダーを務めている難波紀充氏だ。同氏は1人でも多く「営業って楽しいかも!」、「ものを売るのが営業じゃない」、「次にネクスウェイに会うのが楽しみ」と思う人を増やすという目標を掲げ、講座をスタートさせた。
販売だけが営業じゃない「経営=営業」という考え方
難波氏はどんな仕事についても将来必ず「営業」は役に立つという。その意味がこの時点で分かっている学生はまだ少ない。しかし、一般営業概論の講座が進むにつれ、その意味を理解していくことになる。
一般的な企業では事業を効率化させるために、研究、開発などの開発部門と広告、販売などの営業部門に分けて事業が運営されている。しかし、街のコロッケ屋を経営する店長はそうともいかず、研究から販売まで店の活動全てを任されていることになる。つまり「経営」=「営業」となるのだ。
ぼんやりとしていた営業活動の本質を学生が認識
営業はマーケティング営業、ターゲティング営業、販売営業と多岐にわたり、求められている役割範囲が異なる。アイセックに期待されている営業範囲は市場調査から販売までを一貫して行う営業。つまり、経営を期待されているということになる。
同氏は自身の営業経験でつらい時期があったが営業の楽しいことに気づき始めてから、モチベーションあがり、成果がついてきたと話す。
自分たちアイセックとして提供できる価値を考えるワークショップ
難波氏は自身の営業経験でつらい時期があったが営業の面白いことに気づき始めてから、モチベーションあがり、成果がついてきたと話す。
どういう経験を積むかも大事だが、経験をどう捉えるか、がポイントとなった様で、
学生はアイセックの活動を通して経営を学んでいると聞かされてから、目の輝きが変わった。それは営業活動の本質に一歩近づいた証だ。
そしてプログラムは最後のワークショップに進む。4人1組の3チームそれぞれに4つの問いが与えられた。
やがて見えてくる商品を考えるうえで大事なこと
シンプルな問いながら、問いの段階が深まるごとに明確な答えがなかなか出てこない。
特に、アイセックの営業活動の中で登場しうる人物の整理する問いの裏には、「営業活動はニーズがあるところに商品を提供すること。相手がいない、すなわちニーズがないところに営業は出来ない」という意味が込められているなど、ネクスウェイが準備していた様々なメッセージが、学生に多くの気付きを与えた瞬間であった。
第一回の“逆”インターンシッププログラムを終えた感想
二時間あまりの“逆”インターンシップは瞬く間に終了した。学生たちは安堵と次回プログラム開催日までの宿題に対して様々な表情を浮かべていた。しかし、この数時間で手ごたえを感じていたことは確かだった。
営業概論を担当した難波氏と数名の学生にセミナーを終えた感想を聞いた。
難波氏「見えていない部分を実現までどう近づけるか」
「少しでも営業に対してのモチベーションを持ってもらえたらいいですね。」とプログラム初日を振り返った。ワークショップの宿題に対し「伝えたことは難しくありませんが、実現するまでがとても難しいと思います。クライアントがどういう課題を持っているか、実務が少ない学生にとって、そこは想像に頼ることになります。次のプログラムでは、見えていない部分を実現までどう近づけられるかが重要になります。」と次回への展望を明かした。
学生「視座が高くなった」・「現場の声が聞けた」
「社会人の視点がどれぐらいのレベルを求めているものなのか伝えていただけて、どのくらいのレベルを目指していかなければならないのかが、わかる機会になりました。」や「印象に残ったことは僕たちが営業活動と思っていたことが実は経営であるという点ですね。組織を運営・経営するための活動だったという風に考える視点のレベルがあがりました。」など確かな手ごたえを感じていた。
さらに「学生が主催しているイベントと違って、プロの声が素直にすごいと思えました。次回は営業のテクニカルな話しを聞いてみたいですね。ネクスウェイで困っていることやぶち当たっている壁を知りたいですね。」と次回に期待を膨らませていた。
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「伝える」が「伝わる」に変換する瞬間は次回に続く
今回のプログラムの開始前と終了後では、アイセックがネクスウェイに対する理解度が深まり、より身近な存在に変わったことは間違いない。そして次回のプログラムでさらに、アイセックは「営業」という概念の輪郭がはっきりとしていくだろう。その輪郭がはっきりした時こそネクスウェイが提供する「伝える」が「伝わる」に変換する瞬間になるのだと確信した。
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