就活で既卒者が正社員として内定を掴みとるためのポイント

既卒者が内定をもらうための最大のポイントは卒業後の過ごし方

既卒者の就活で、書類、面接等の選考に直面すると、避けて通れない悩みは、卒業後から現在までのブランクの期間をどう過ごしたのか、という点です。正社員と比べて劣るフリーターの期間があることが、企業側にマイナスに捉えられてしまいます。面接では、在学していた期間を終えてから今まで何をしていたのか、ということを必ず聞かれるとみて間違いありません。既卒者は、この現実に立ち向かわなければなりません。

在学期間を終えてからの行動を面接官が納得できるよう伝える

既卒者は、大きく分けて2つの立場に分かれます。必死に学生時代に就活をしてきても内定を取れなかった場合と、就活に興味がなく、そのままフリーターになってしまった場合です。もし後者で、いざ正社員として内定を取らないと将来がないという立場に立たされた場合、既卒者は、「在学期間を終えてから何をしていたのか」と面接官に聞かれた際にどう答えればいいのか、という不安はより大きなものになります。このポイントを納得させられるように伝えることが、就活において既卒者が内定を取れるか否かを左右します。

就活で内定が取れなかったことを逆手に取る

既卒者が内定を取ってうまくいくための方法は、これまでの就活で内定が取れなかったことを逆手に取ることです。内定が取れずにフリーターとして社会人の準備を必死にしてきたことを、書類や面接での選考で強くアピールします。たとえば、非常勤の塾講師として、担当科目で、自分なりのおもしろい覚え方を研究し、生徒にアピールして教え、その結果定期テストでどのような成績の向上が見られ、保護者や塾内の状況がどう好転したかを説明する、という具合です。前向きさが評価されれば、採用する企業側から戦力になると思われ内定を貰える確率は上がります。既卒者の採用にあたっては、即戦力になるかどうかは非常に重要な要素です。

就活の失敗の要因と改善方法を採用担当者に伝える

また、就活でなぜ内定をもらえなかったのか、その要因を懸命に分析した結果、どうなったのかを、採用担当者に伝えるという点も重要です。実際の仕事では、予定外の失敗や試練がつきものです。その時、冷静に自己分析をして、改善していける人材が戦力になります。就活の失敗から学んだことについては、既卒者でしか語れない貴重なエピソードとなります。ただし、現在はどういう心境で、志望する企業に対してどの点が戦力になると確信できるかをアピールすることも忘れてはいけません。就活の失敗の要因と現在の心境に、脈絡を持たせることで、採用担当者に、将来に希望が持てると感じさせれば、内定をもらえる可能性があります。

就活では「自分目線」は失敗のもと

ここで注意しなければならないのは、就活に欠かせない自己PRを自分目線でしてしまうことです。「自分はお客様のためにここまで努力しました」ということを語っても、努力したかどうかは重要ではありません。八方美人であるかのように、自分のよい点だけを語っても、企業側には響きません。就活の最大の落とし穴は、ここにあります。また、相手に対してどのような影響を与えたか、という成果を語ることは重要ですが、既卒者の場合は、それでもまだ新卒と変わらずに、企業側に戦力になると判断されず内定をもらえない危険もあります。

既卒者ならではのフリーターで働いてきた際の経験を活かす

自分目線の自己PRをする、という就活の落とし穴を回避するために、既卒者なりの強みを生かす方法があります。既卒者はフリーターの期間で働いてきた経験が、大きな強みになります。自己PRをする時は、働いて得た現実的な厳しさと、社会人として求められるものを存分に盛り込むと効果的です。たとえば、小売業で、広告の立案の経験をした場合、自分でこれがよいと思って出したアイディアが全く採用されず、お客様は何を求めているのかを真剣に考え直さなければいけないと自省した、ということを正直に伝えます。自己PRという言葉に踊らされて、自分の強みを語ることなく、第三者の立場を配慮するというのが内定を掴みとる際には重要になります。

既卒者は卒業後の行動と就活で失敗した経験を活かして内定を掴みとろう

既卒者が就活で内定を掴みとるためのポイントを見ていきました。既卒者は、社会人として働いて得る厳しさや試練、そして第三者の欲望と痛みを、イメージではなく現実的に語れます。また、就活で一度失敗をした経験を糧に、そこから何を学び直したかも語れます。自分がもともと備えている強みをPRせず、正直にそれまでの失敗、そしてそこからの成長を、第三者の反応も踏まえて採用担当者に伝えると、好印象が得られやすくなります。これこそが、既卒者が経験した就活中のブランクの期間を、かえって強みに変えて、正社員として内定を勝ち取るための核となります。