2019年12月16日(月) 更新

採用内定と内々定の法的な違いについて

採用内定は卒業後を始期とした正式な労働契約である

採用内定も内々定も同じだと考える人がいますが、厳密に言うとそれは違います。では、採用内定とはいったいどういったものを言うのでしょうか。内定とは、正式な労働契約のことを言い、契約の成立とは双方が合意した時のことです。採用内定とは一般的に言うと、始期付解約権留保付労働契約と呼ばれている正式な労働契約の事を言います。新卒の方が就職する場合には、卒業後を始期とする点で内定と違います。中途採用の人の場合は、採用通知との違いはありません。解約権などを企業側が行使する場合には、解雇と同じ意味合いがあります。

内々定は労働契約に至っていない採用予定通知である

内々定とは、企業側からの採用予定通知があり、労働契約が締結されていない状態で、経団連の倫理憲章で定められている正式な内定日前の内定状態のことを言います。つまり、内々定は内定と違い、労働契約には至っていない状態を言います。一般的に就職活動において内々定が使われる場合には、採用予定通知という理解で間違いありません。

内々定は採用内定と違い無条件で取り消すことが出来る

採用内定と内々定の法律的な違いとはいったいなんでしょうか。内々定とは、労働契約が結ばれる前の段階であり、労働契約による拘束関係は発生しません。一方で採用内定は、採用内定通知書などに書かれている取り消し事由が発生した場合に限って、企業がその労働契約を解約することができる権利が認められています。取り消すために必要な条件が、採用内定と内々定の大きな違いです。

採用内定と内々定の違いは労働契約に基づいた拘束力の有無

採用内定と内々定とは、労働契約を結んでいるかどうかといった点で違い、契約関係に基づいた拘束力があるかどうかが法的な違いです。また、採用内定や内々定の取り消しというのは、企業側が応募者に対して採用を約束したのに、諸事情によってそれを破棄する事を言います。応募者や企業側それぞれに問題がある場合には、取り消しを行うことがあります。

採用内定や内々定は応募者の問題行動で取り消される事がある

採用内定や内々定が取り消される場合とはいったいどういった場合でしょうか。次が判断基準となっています。応募者側の理由としては、入社までの間に何等かの問題行動を起こした場合で、企業側の理由としては、経営状態が著しく悪化してしまった場合などです。

いかなる理由で内々定が取り消されても法的には問題が無い

最近では採用内定の取り消しに関しての色々な判例などが出ていますが、基本的には次の違いを理解しておくといいでしょう。内々定の場合、労働契約が成立していないので、企業側がたとえ恣意的に取り消しを行ったとしても法的には問題にはなりませんので、損害賠償請求はできません。ですが、採用内定後に取り消しが認められるのは、事前に知りえなかった、または知ることが期待できなかった真実が後になって明らかになり、社会通念上内定取り消しが妥当と判断される場合のみです。このような違いがあるとはいえ、問題行動を起こさない限り採用内定も内々定もの取り消しが発生することは無いので、節度ある行動にだけ気を付けましょう。

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採用内定には労働契約による法的拘束力がある点が内々定との大きな違い

採用内定と内々定の違いについてお分かりになって頂けたでしょうか。採用内定通知を貰ったとしても、一度立ち止まって、今の自分は内定の状態なのか内々定の状態なのかと自問自答しておく必要があるでしょう。ただ、法的な拘束力に違いこそあれ、就活生にとってはどちらも採用通知に違いありません。今回紹介した違いは、自分がどのような状態にあるのかを計る指標として頭に入れておいてください。

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