薬学部を留年した際に知っておきたい就職への影響

就職活動では履歴書などで留年した経緯は必ず伝わる

大学の薬学部へと進学したにもかかわらず、様々な理由から1年間やそれ以上に渡って留年した経験がある場合は、就職に何らかの影響を及ぼすのではないかと懸念する学生も多いでしょう。就職活動では、採用を希望する会社側に履歴書を提出した段階で、留年してしまった経緯が否応なく伝わってしまいます。薬学部を卒業した後正しく薬剤師の資格を取得していたとしても、なぜ留年をしたのか？について、企業側は大きな関心を寄せる可能性が十分に考えられます。

面接などで理由を問われるケースもある

薬学部を何らかの理由から留年した事実は、就職において必ず企業に伝わります。その際、採用を担当する企業の担当者側から学生に対して、なぜ留年したのか？という素朴な疑問を尋ねられるケースも考えられるでしょう。特に、個別面接など直接面談を行う場面で問われるケースがあるほか、留年した理由によっては、社会人として不適格な要素を持ち合わせていると判断される可能性も考慮しておかなければなりません。このため、万が一留年した理由を尋ねられた場合を想定し、尋ねた側が納得できるような理由をあらかじめ用意しておくと良いでしょう。

最終面接前にすべき対策

最終面接で内定を勝ち取るためには、失敗するケースを事前に把握して対策を講じることも大切です。最終面接で意識したいことや内定を獲得するコツをおさえ、他の就活生に差をつけましょう。そこで活用したいのが「最終面接マニュアル」です。事前に面接官視点や最終面接で重視されているポイントを把握し、内定を獲得しましょう。無料でダウンロードできるため、最終面接を控えた就活生におすすめです。

薬学部の留年により出世競争に出遅れる可能性もある

薬学部を卒業した学生の就職先としては、製薬会社や医療機関、調剤薬局などの小売業などが一般的です。また、医薬品業務に関連した業界は一般的な業界とは違い、個人の実績や勤続年数、学歴などが強く反映される形で昇進や出世が決められるため、留年という過去の経歴は、少なからず将来の昇進や出世に影響を及ぼすと考えておいた方が良いでしょう。特に、製薬会社など企業への就職を希望する場合には、特に留年しないように、就職前の学生の段階から注意が必要です。

後輩が同僚になり同級生が先輩になる

薬学部に在籍しながらも1年、或いはそれ以上に渡って留年し続けた場合、卒業までに掛かる就学期間が長くなるだけでなく、同級生として卒業する他の学生が全て、自分よりも年下ばかりになってしまいます。更に、本来留年せず正しく卒業できていれば同僚だった人が、自分と同い年にもかかわらず、上司として接しなくてはいけないというケースが考えられるでしょう。

留年による学費増加のため奨学金利用者は就職後の返済にも影響がでる

薬学部は、最も学費が高い事でも知られる医学部に次いで、大学の各学部の中でも特に学費が高い学部です。このため、薬学部を留年してしまうと、留年分だけ学費を多く支払わなくてはいけないという結果に至ります。特に、学費の捻出が難しく奨学金制度を利用して薬学部に進学している方は、留年によって学費が1年分更に増えるだけでなく、就職後の奨学金の返済にも大きな影響を与える可能性があることを理解しておく必要があります。

年間200万円前後の返済額増加の可能性がある

日本国内に於ける大学の薬学部において、1年間に掛かる学費の平均額は約200万円と言われています。国公立系で約60万円前後と破格の安さとなっている一方、私立系大学の薬学部では年間200万円前後が相場で、更に高い大学も多く見られるので、把握しておきましょう。これらの大学薬学部を1年間留年するだけで、200万円もの学費が余計に掛かってしまうだけでなく、奨学金制度でこの学費を賄っている場合、卒業後の就職以後から返済が求められるため、毎月の仕事に対する給与から借り入れた資金の返済を行わなくてはいけません。就職先の給与額によっては多大な負担となってしまうなど、留年は就職後にも大きな影響を与えうる行為といえます。

薬学部留年は就職面接で理由を問われる場合がありその後の出世や奨学金返済にも影響する

6年間の就学が必須となった薬学部は、1年間に掛かる学費額が医学部についで高い学部です。このため、薬学部を1年間留年してしまうと言う事は、その分だけ多額の学費を納める必要があるリスクがあります。そのほかにも、就職時になぜ留年したいのか？が問われるだけでなく留年した理由によっては内定獲得の可能性を下げてしまうばかりでなく、就職後の待遇や昇進でも何らかの悪影響を及ぼす可能性も考えられるでしょう。いずれにしても、卒業までに多大な費用と長い期間を必要とする薬学部では、できるだけ留年を避けた方が無難です。