2021年10月20日(水) 更新
開発職とは?研究職との違いと仕事内容
開発職や研究職の認知度は低め!
開発職と研究職の違いについて学生の皆さんにアンケートをとったところ、「よくわからない!」と回答した方が全体の33%、「何が違うのかわからない!」と答えた方が24%となり、およそ6割弱の方が開発職と研究職の違いについてよく知らない状況ということがわかりました。ただ開発職や研究職を目指す方の多くは理系の方の一部のため、この結果でも認知度は高い方とも言えます。この記事では開発職と研究職の違いや開発職の仕事内容について説明していきます。
開発職と研究職の違い
開発職と研究職をひとくくりにしている企業も多いですが、本来開発職と研究職は異なる職種です。まずは開発職と研究職の違いについて、簡単に説明しましょう。
開発職は製品化を行う仕事
開発職とは、簡単に説明すると「製品化を行う仕事」です。企業によっては研究開発職と呼ばれています。主な仕事内容は、研究結果をもとに製品化を行うことです。
臨床試験や治験を担当したり、研究職と同じように研究を行うなど、同じ開発職でも仕事内容は企業によって異なります。開発職の仕事の幅は広いのが特徴です。
研究職は基礎研究を行う仕事
研究職は、主に「基礎研究を行う仕事」です。論文を読んだり、研究室で実験を担当するなど、製品開発に繋がる研究を行います。
研究は失敗が続いたり、成果が出るまでに数年から数十年かかる場合もよくあるため、「根気強さ」が求められる仕事と言えます。
開発職の種類
開発職は、大きく2つに分けられます。商品開発と技術開発です。両者には、どのような違いがあるのでしょうか?
種類①:商品開発
商品開発とは、新たな商品やサービスを考えて具体的な形にし、世に送り出す仕事です。マーケティングや情報収集から始め、商品のコンセプトの決定やシミュレーション、プレゼンテーション、生産部との話し合い、試作品のチェック、販売戦略の決定など、仕事内容は幅広くあります。仕事内容上、あらゆる部署と話し合いを行うため、コミュニケーション能力や協調性などが求められる仕事です。
大量消費社会である昨今では、商品開発のニーズが高まっています。
種類②:技術開発
技術開発とは、専門知識を活かして社会のニーズに応える製品や製法を開発する仕事です。新製品のイメージを明確化し、実用化を目指して技術的な開発を進めます。
技術開発というと、一人で黙々と作業を行うというイメージもありますが、実際はマーケットのニーズを把握したり、各部署との調整も行うため、コミュニケーション能力が求められる仕事と言えます。
あなたが受けない方がいい職業を確認してください
就活では、自分が適性のある職業を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます。
そんな時は、「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。
適職診断で強み・弱みを理解し、自分がどんな職業に適性があるのか診断してみましょう。
開発職の仕事内容
次に、開発職の具体的な仕事内容について説明します。希望する職種の具体的な仕事内容を把握すると、自分はどのように働きたいのか、将来的なビジョンを明確にイメージできます。業界・企業研究だけでなく、職種研究も欠かさずに行うべきです。
商品開発の仕事内容
商品開発には、これまでにない新しい商品の開発と、既存商品を改善を目的とした開発の2つのパターンがあります。商品開発にかかる期間は、短くて数カ月、長いと数年あるいは十数年かかります。
商品開発の仕事内容は以下の通りです。
【情報収集】
商品開発に情報は欠かせません。アンケートや営業が顧客や消費者から聞き出したニーズ、国内外の新商品、インターネット上の情報など、さまざまな情報を収集し、アイディアを集めます。
【商品コンセプトの立案:新商品開発の場合】
多数挙げられたアイディアの中から、実際に商品化できそうなものを絞り込みます。
このときのポイントは、類似商品・サービスはないか、訴求力はあるか、適正価格で提供できるか、他社製品・サービスと差別化できる点など。
そのアイディアがこれらのポイントをすべてクリアできるかを分析し、新たな商品やサービスの具体的な開発へと進みます。
【商品コンセプトの立案:既存商品の改善の場合】
既存商品の改善を行う場合は、ユーザーを対象としたアンケートを参考に、より良い商品へと改善をしていきます。
新商品、既存商品ともに、具体的な商品コンセプトや仕様を決定した上で企画書の作成を行います。
【プレゼンテーション】
商品やサービスのニーズ、製造や販売にかかるコスト、販売シミュレーションをすべて立てた上で、社内会議でプレゼンを行います。会議で商品化が決定されると、商品化へ向けて本格的に動き出します。
【開発部門との調整・話し合い】
開発部門と商品について話し合い、スケジュール、予算を具体的に決定します。場合によっては、新しい工場ラインの設置や大規模な投資が必要になります。
【販売戦略】
商品発表会の開催、販売方法の決定、広告の手配など、売れるための戦略を考えます。売り上げがどうなるかは販売方法、広告戦略次第と言っても過言ではありません。
技術開発の仕事内容
技術開発は商品の製品化において、もっとも重要な段階であると言えます。
技術開発の進捗状況やトラブルの報告を常に把握している必要があり、それを踏まえた上で他部署や顧客との打ち合わせを行います。製造が順調に進んでいるのかを直接確認したり、不良データの解析、対策を考えるなど、仕事内容は多岐にわたります。
製造過程における各種データや仮説、対策などはレポートにまとめて報告をする場合が多いようです。
あなたが受けない方がいい職業をチェックしよう
就活では、自分が適性のある業界を選ぶことが大切です。向いていない業界に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます。
そんな時は、「適職診断」を活用して、志望する業界と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの業界を診断できます。
適職診断で強み・弱みを理解し、自分がどんな業界に適性があるのか診断してみましょう。
開発職になるには
最後に、開発職になるには採用選考においてどのような点をアピールすれば良いのかを簡潔に説明しましょう。開発職=理系というイメージがありますが、商品開発においては文系出身でも就くことができます。
技術開発は、その技術に関する専門知識が必須であるため、理系出身でなければ就けないのが一般的です。
開発職になる方法①:スキルや実績をアピール
開発職になるための採用選考において、企業がまず注目するのは、スキルや実績の有無です。大学での研究にどのように取り組み、どのような実績をあげたのかを具体的にアピールしましょう。どのような部分で苦労したのか、どうやって乗り越えたのかなどを明確に説明すると好印象を与えられます。スキルや実績は短期間で身につくものではないため、長期的に取り組む必要があります。
現在、開発職として在職している場合は、現在の仕事に前向きに取り組み、日々の仕事に対してどのような考え方、姿勢で取り組んでいたのかを説明できるようにしておきましょう。単純作業であっても同様です。毎日意識して仕事に取り組むことで、スキルや実績に結びつきます。
開発職になる方法②:将来的なビジョンを持つ
開発職に限らず、将来的なビジョンを持つことは採用選考において重要です。就職したら終わり、ではないので、就職した後のこともしっかり考えておきたいですね。
就職後、どのような仕事がしたいのかを具体的に説明すると、企業側に好印象を与えます。企業は「自社に貢献してくれる人」を採用したいと考えています。将来のビジョンを明確に説明できると、採用側は応募者が自社で活躍する姿をイメージしやすく、その人に対して好感を持ちます。「将来的には御社の○○○の事業に携わり、貢献したいと思います」というような形で説明できるといいでしょう。
開発職になる方法③:人柄をアピールする
開発職の採用選考では、人柄も重視されます。開発職に望ましいとされる人柄のポイントは以下の通り。
開発職に望ましいとされる人柄のポイント
- 明るい雰囲気
- 前向きな性格
- 自分から話ができる
商品開発は言うまでもありませんが、技術開発においてもコミュニケーション能力が求められます。同じ部署の人だけでなく、他部署の担当者や社外の人とも仕事をするため、コミュニケーション能力は必須です。ヒアリング能力があるとさらにいいですね。
コミュニケーション能力が著しく低いために、高い専門性を活かしきれない人も多いとも言われています。
開発職とは製品化を行うのが仕事!マーケットのニーズの把握は必須
開発職と研究職の違いや開発職の種類、仕事内容、開発職になる方法について説明しました。商品開発には文系出身者も多いので、文系出身だからと開発職を諦める必要はありません。最近では技術開発だけでなく商品開発の需要も高まっているので、興味のある人は挑戦してみてはどうでしょうか。
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