2020年06月19日(金) 更新

製薬会社の志望動機書き方ポイント|仕事内容や例文も合わせて紹介

製薬会社は薬の研究・開発・製造・販売をおこなう

製薬会社は就活生人気の就職先であり、選考では高倍率になることも少なくありません。内定を勝ち取るには徹底した事前対策が必要であり、特に志望動機はきちんと練り上げなくてはいけません。

上手に志望動機を作成するには、考え方のポイントを知るだけではなく、製薬会社そのものについての理解も深める必要があります。

薬の研究や開発、製造から販売までおこなう製薬会社では、具体的にどのような仕事があるのか、また就職するにはどのようなビジョンが必要かを考えることが大切です。

将来像を明確にしておかなければ、アピール力の高い志望動機を作成することは難しいです。製薬会社への理解を念入りに深め、評価される志望動機の作成に役立てましょう。

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製薬会社を志望する人が抑えるべき内容

企業研究で会社の特色

企業研究で製薬会社の特色を知りましょう。日本の製薬業界は、厳しい状況にあります。研究開発投資効率ランキングでは、日本の製造業の柱の一つである製薬で低迷が目立っています。

また、薬価の引き下げなどにより、新薬メーカーにとっては逆風も吹いている状況です。日本の製薬業界はアステラス製薬や第一三共などが、積極的に合併を繰り返してきました。

今後は、国が特許切れの薬と同じ成分を持つ、いわゆるジェネリック薬品の比率を2020年を目途に80%に上げようとしています。国内市場は縮小傾向にあるので、海外強化の方針に舵を切っています。

外国人が社長に就任したり、欧州買収が進むなど、海外志向の流れはさらに加速しそうな業界だと言えるでしょう。企業研究をすることで、各企業がどのような特色があるのかを知り、どのベクトルで経営を進めて行くのか注目してみましょう。

活かせるスキルを考えておく

製薬会社は、職種別採用がスタンダードですので、製薬業界の仕事を把握しながら、自ら活かせるスキルを考えておく必要があります。MRであれば、医療従事者、主に医師とのコミュニケーションを取らなければなりません。

さらに、専門的な知識や資格の取得などの向上心も求められるでしょう。一方、理系のみに応募がなされる職種であれば、さらに深い専門性や粘り強く物事に取り組めるかがカギになります。創薬の成功確率はたったの3万分の1といわれているからです。

高額な研究費を投じて、1つの薬を生み出すのに、10年以上の歳月もかかります。一つのことを深く深く追求して、成功するかどうか不確実性の高い中で、新薬の開発を信じて、日々研究に実を投じなければなりません。それぞれの職種で自分のどのようなスキルが活かせるかしっかり考えておきましょう。

製薬会社の職種

製薬会社の職種は様々ですが、ここでは主に4種類の仕事を紹介します。1つ目は、「MR」、2つ目は「営業職」です。「MR」は製薬会社の中で、営業の役割を担う側面もありますが、ここでは「営業職」と区別します。3つ目は「研究職」で、4つ目は「製造職」です。前者の2つは、文系の採用もあります。

一方で、後者は、理系のみの採用であり、大学院卒でも専門的な研究成果を要求されることもあるでしょう。製薬会社の職種をきちんと理解して、決してイメージだけで就活を進めないように注意してください。

MR

MRは、Medical Representativeの略になります。日本語では、医薬情報担当者と訳されます。MRは、医師などの医療従事者に薬の情報を提供することが主な仕事です。医師への働きかけを中心に仕事をしますので、高いコミュニケーション能力が要求されます。

医師に医薬品の情報を提供することを日常の業務とし、高度な専門性も求められるのは言うまでもありません。また、医薬品にも卸業社があります。そのような医薬品商社の担当者との情報交換も仕事の一つです。

MRとして認定されるには、公益財団法人MR認定センターが実施するMR認定試験に合格しなければなりません。試験には6か月の実務経験が必要なので、入社後は、研修、さらに仕事をしながら12月のMR認定試験の合格に向けて勉強をする必要があります。

営業職

一般的に、製薬業界では「MR」のことを「営業職」と捉えることがありますが、ここでは「MR」と「営業職」を区別しておきます。製薬業界での「営業職」は、主に仲介業者や小売店、ドラックストアとの取り引きが主な仕事となります。

特に製薬業界では、食品や飲料を扱っている企業もたくさんあります。例えば、大正製薬のある栄養ドリンクはコマーシャルで有名です。売ってるのは、病院ではなく、コンビニエンスストアやドラックストアです。

つまり、メーカーと類似する営業の役割がそこで発揮されるわけです。テレビでコマーシャルを流している会社は、市販薬などでもドラックストアとの取り引きが発生します。一般の人にとっては、むしろそのような製薬会社の方が馴染み深いでしょう。

研究職

研究職は、大きく研究部門と開発部門の2部門に分かれます。1つ目の研究部門では、研究の知見が病気の予防や治療に効果的なのかを調べる仕事です。

薬の素を探す研究をする仕事なので、大変な根気が必要です。何千何万という物質の候補から、薬を生み出すことを目的とした研究を行います。非常に意義深く、重要な役割を担っている職種といえるでしょう。

2つ目の開発部門では、製剤の臨床実験などを行い、薬が世に出るためにデータを収集することなどが主な仕事となります。薬が流通するためには、国の承認が必要です。臨床実験のためのプログラムを組み、医療機関や専門医と協力しながら、薬の有効性や安全性をチェックします。

そこには、一般の患者や治験に協力してくれる存在との関わりも欠かせません。臨床実験も数年単位ですから、研究部門同様、根気が必要になってくるでしょう。

製造職

製造職は、まさに薬の製造の工程に関わる仕事です。大別すると、2種類あります。1つ目は、薬学系の仕事です。医薬品の品質管理が主な業務となります。製薬業界にもAIやロボット機器などを駆使したハイテク化が進む中、IT関連の技術者も必要になっています。

2つ目は、機械設備系の仕事です。薬の生産設備の管理や補修が主な業務となります。新薬が完成すれば、それらの医薬品を作るための生産ラインが必要になってきます。その際に、生産部門では、生産ラインの設計や開発に携わることも少なくありません。

様々な薬品を扱う仕事のため、複雑で専門性も要求されます。製造職は品質の優れた医薬品を製造するために、欠かせない存在なのです。また、海外への輸出製品の査察の対応なども行うことがあります。製造と一口にいっても、薬を作るだけが仕事ではないことがわかります。

製薬会社の志望動機の書き方ポイント

製薬業界を希望する理由を述べる

まずはなぜ製薬会社なのか、業界全体を志望する理由を述べる必要があります。仕事の選択肢は数多く、特に新卒はほぼ無限といえるほどに可能性があります。

数ある業界の中でなぜ製薬の分野なのか、ここでなければならない理由は何かを明確にしておかないと、説得力のある志望動機は作成できません。業界を志望する理由は、企業を志望する理由の根幹を支えるものであるため、簡単にでも必ず述べておきましょう。

ただし、難しく考える必要はなく、過去の経験と紐づけて製薬の分野に興味を持ったきっかけや理由を述べると、それだけで業界を志望する理由にはなります。条件だけで選んだわけではなく、少なくともきちんと興味を持って志望していることが分かるように、業界を志した理由には触れておきましょう。

製薬業界のなかでもその企業を選ぶ理由を具体的に記載する

製薬業界を選んだ理由の次に、なぜその中でも該当企業なのかを明確にしなければなりません。

ひとくちに製薬会社といっても企業数は多く、それぞれで違った特徴を持っています。ただ業界を志望する理由を述べるだけでは、製薬会社ならどこでもよいと思われ、志望度が低いと判断されかねないため注意しなければなりません。製薬業界の中でもなぜ該当企業を選ぶのか、他の企業ではだめな理由は何かを明確にして、志望度の高さを伝えていきましょう。

他社の志望理由との差別化を図るには、該当企業ならではの特徴や強みを踏まえてアピールすることが大切です。他の企業にはない、志望企業ならではの特徴を志望動機に組み込むことで、差別化した内容でアピールできます。

入社後のビジョン・目標を記載する

志望動機ではいかに就職したいか、熱意があるかが重要視されますが、見られているのは就職意欲だけではありません。

就職意欲のほかに、就職してから活躍できそうかどうかもチェックされているため、入社後に何をしたいのか、どのように活躍していくのかを提示することが大切です。

入社後のビジョンが提示されていないと、就職しただけで満足し、その先の成長がないと判断されることも少なくありません。また、具体的に何がしたいのかが決まっていないと、企業としてもどのような仕事を任せられるかが判断しづらく、採用を決める際に躊躇してしまうこともあります。

やりたいことが明確で、どのように働くかがイメージしやすいほど評価の対象にもなりやすいため、将来のビジョンは必ず明確にしておきましょう。

待遇のみに目を向けるのはNG

製薬業界は、平均年収が高いことで有名です。生命に関わる大変な仕事であり、高齢化社会の中で、好待遇の企業が多くなっています。

しかしながら、その点のみに目を向けて就活するのはNGといえます。お金は大切なものなので、年収などの条件や待遇面から企業を探すのも間違いとは言い切れませんが、そこだけで就活を進めていくと失敗する確率が高くなってしまします。

待遇の良さが仕事選びのきっかけになったとしても、やはりそこから業界を知り、企業を調べ、職種を理解してください。さらには、業界の特色や将来の展望など、大局的に考えてから受けるようにしましょう。キャリアは点ではなく、線です。ずっと続くのです。ミスマッチを防ぐためにも、よく考えて製薬業界を目指すことを判断すると良いでしょう。

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製薬会社の志望理由例文

志望理由例文①

貴社のMRとして、医師のサポートをしながら、世界の人々の健康に貢献する仕事に携わりたいと思い志望しました。

貴社は、日本で初めて研究型開発グローバル製薬企業として、日々挑戦し続けています。私は大学時代、アメリカへの留学に挑戦しました。英語がウィークポイントだった中で、あえて英語圏の社会に身を投じました。アメリカでは、ボランティアとして、施設で補助をしたことをきっかけに医療関係の仕事に興味を覚えました。MRは医師との信頼関係が欠かせません。

十年以上続けているサッカーで培った向上心を持ち、MRとして成長し続けていきたいです。貴社では、追求する「ひとつ上のMR」を目指したいです。将来は、質・量ともに国内市場シェア1位に貢献します。

志望理由例文②

貴社の研究職として、価値ある医薬品を生み出す一員になりたいと思い志望しました。

貴社は国内トップクラスの新薬開発体制が整っています。有用性の高い新薬の研究開発に積極的に取り組むことで、多くの新薬候補品群を有しています。

私の大学での卒業論文のテーマは、新規分野のバイオ医薬品の研究でした。高品質な医薬品を安定的に世の中に供給することが私の夢です。貴社では、再生医療や遺伝子治療などのパイオニアとして、新しい医薬品を創出し続けています。新薬の開発には、根気を必要とします。

今後も研究を重ねて、粘り強く、取り組むことで、病気に苦しむ人の一助になりたいです。貴社では、明確な目標を持って、使命感に燃えた研究開発を行っていきます。

志望理由例文③

貴社の営業職として、消費者商品担当として、販売促進に貢献したいと思い志望しました。

貴社は、自社の医薬品の技術力を活かして誕生した製品が多くあります。気軽にドラックストアやコンビニエンスストアなどでも、健康を手にできるような商品は魅力的です。

私は九州から上京して、一人暮らしをしていました。慣れない都会の生活の中で、体調を崩すこともありました。誰も頼れない中で、貴社の製品には助けられました。私も貴社の営業職として、自社の魅力を伝える仕事に就きたいと思いました。

アルバイトでは、家電量販店の店頭に立ち、販促イベントのスタッフとして働くことで、全体を俯瞰する力が身に付いたと思います。お客様の反応がダイレクトに返ってくる仕事だからです。将来は、現場での経験を活かして、新規市場の開拓の提案やイベントの開催などにも携わりたいです。

製薬会社の志望理由は企業とビジョンの具体例が大切

競争率の高い製薬会社に就職するには、志望動機をブラッシュアップして、アピール力を高めることが大切です。

特に重視したいことは、その企業だからこそ就職したい理由と、就職後どのように成長・活躍するのかといったビジョンです。これら2点が正しく提示されていにと、企業にとっては採用メリットがないと判断され、マイナス評価になることも少なくありません。

就職意欲が高く、将来的なビジョンを持っているなら、どのように活躍するのかがイメージしやすく、企業としても採用リスクが低いです。全くの未知数の学生よりも、活躍がイメージしやすい学生のほうが、企業は積極的に採用します。

他社を志望する理由との差別化、就職後のビジョンを提示するという2点を意識し、魅力的な志望動機を作成して製薬会社への就職を目指しましょう。

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