2016年12月12日(月) 更新
法学部は不利?知っておきたい就職状況
目次
就職に有利か不利かを気にする人は多い
受験生やその保護者のなかには、学部によって就職に有利か不利かを気にする人も多くいます。大学を卒業したら就職する人がほとんどなので、気にするのが自然ともいえるでしょう。大学は本来、勉強や研究をする場所ですが、就職するための通過点として捉える人も多いため、就職率や就職の有利・不利といった情報に敏感になるのです。
理系のほうが就職に強い傾向にある
それでは大学の学部によって本当に有利・不利といった傾向はあるのでしょうか。一般的には、文系よりも理系ほうが就職に強い傾向があります。企業が必要とする人材の数に比べて、理系の学生数が少ないということもあるかもしれませんが、大学で勉強した内容が仕事につながりやすいというのも背景にあるでしょう。
法学部の就職率は低い傾向にある
では法学部の就職率は、他の文系学部に比べてどのような傾向があるのでしょうか。分子を就職者数、分母を(卒業者数-大学院進学者数)として計算した数値が就職率ですが、独自調べによると実は法学部の就職率は他の文系学部に比べて低い傾向にあります。法学部は就職に強いという話を聞く機会があるかもしれませんが、就職率で見ると決してそういうわけではありません。
公務員やロースクールへ向けて浪人する人が多い
法学部の就職率が低い傾向にあるのは、公務員試験やロースクールへの進学を目指して浪人をする人が一定数いるというのが背景にあります。決して就職に不利というわけではありません。公務員試験では法律系の科目が多く出題されており、他の文系学部に比べて受験者数が多い傾向にあるのです。なので、法学部の就職率が低めなのは、法学部であるということで不利になっているわけではなく、法学部特有の事情が背景にあったといえるでしょう。
就職に不利・有利な学部はほとんどない
あの学部は就職に有利だ、不利だという話は頻繁に耳にしますが、文系学部のなかで比べるとほとんど差がないといっていいでしょう。理系学部に比べて、文系学部は大学で勉強した内容が、仕事につながりにくいという特徴があります。文系の人に関しては、就職活動において大学で勉強した内容よりも、その人の持つ人間性が重視されるということを示しているのではないでしょうか。
法律の知識は就職に有利になる可能性も
しかし、法学部に関しては他の文系学部に比べると、大学での勉強内容が就職につながりやすい傾向があるでしょう。法務部を中心として、企業のなかでも法律の知識が必要とされるケースはよくあります。面接で何を勉強してきたかという話をされたときは、企業でどのように役立てられるかといった話も含めて伝えてみましょう。もし、うまく伝えられれば、法学部であることが強みにもなるのです。
法学部は試験や更なる勉強に向けて浪人する人が多く就職率が低く不利にみえるが他学部との差はない
以上、法学部は不利?知っておきたい就職状況についてでした。理系学部に比べると、文系学部は就職率が低い傾向にあります。しかし、文系のなかでは明確な違いはなく、決して不利というわけではありません。不利か、有利かよりも、その人の人間性が試されるのです。法学部であれば、法律の知識に関しては企業でも必要とされる場合もありますので、面接で大学時代の勉強内容についてたずねられたら、企業でどのように活かせるかを伝えるのが重要です。
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