2024年09月09日(月) 更新
新卒でSE職に就きたい!具体的な仕事内容から志望動機の書き方までをマスターして憧れの業界から内定をもらおう
SEってどんな仕事?
SEになりたいと考えている就活生の皆さん、あるいは、SEに興味をもっている皆さんは、SEの具体的な業務が詳しく理解されていない方も少なくありません。SEとは、システムエンジニアの略称で、システム技術の専門家のことです。SEは、クライアントに依頼されたシステムを開発する仕事で、大きくはクライアントから希望されたシステムを開発して、開発後のテストまでを行う大変やりがいのある仕事です。ここでは、そんな気になるSEの具体的な仕事の内容をご紹介します。
クライアントから希望されたシステムを開発する
システム開発では、クライアントにヒアリングを行い、クライアントにどんなシステムが必要なのかを決定します。クライアントは今まで業務にかかっていた手間や処理時間を短縮したく、SEに業務のシステム開発を依頼するのですが、残念ながらクライアントがシステムに詳しい場合ばかりではありません。クライアントがシステム開発によって何をやりたいのかはっきりしていない場合も多いのです。
そこで、SEはクライアントがどのような業務をシステム開発したいのか、どのような命令を処理したいのか、クライアントとコミュニケーションをとりながら要求をしっかりとヒアリングします。そして、ヒアリングした内容を書類にまとめて、何度もクライアントの意向を確認することで、要求を明確化させていきます。要求の段階で齟齬があると、「あれもやってほしい」と追加要求をだされたり、「こんな処理じゃない!やりなおして」と振り出しに戻されたりと、これからの開発を覆しかねない問題が発生しますので、要求定義をクライアントとSEの共通認識にするのは非常に大切なプロセスです。
高いコンサルティング能力を求められる
SEはクライアントの要求をもとに要件定義をまとめ、システムを開発するのに必要なプログラマー等の人数・時間を考えて見積書を作成します。なお、要件定義では、クライアントのやりたいことを実現するのが技術的に難しい場合には、システム開発の専門家の立場から代替案を提示することもあります。SEの仕事では、要求をヒアリングして要件を定義する工程が最初の関門で、高い専門性をもとにコンサルティング能力も求められるやりがいのある仕事です。クライアントとの要件定義がすんだら、いよいよ設計です。
設計は、建築家がビルを建てる時の設計図を描く作業のようなものです。一般的には、SEはプログラミングを行いません。プログラミングはプログラマーが担当し、SEはプログラマーを統括する現場責任者のような役割を担います。そして、設計図に基づき土台を作る人、ビルに入るときのセキュリティを担当する人のように開発を分担して作っていきます。大きなシステム開発ですと、複数のプログラマーが並行してシステムの部品を組み立てますし、場合によっては海外のプログラマーが部品づくりに参加することもあります。そのため効率よく分業できるように設計書をつくり、最終的に各部品を組み立ててシステムを完成させるのです。
納品までのチェックを怠らない
システムを開発したら、自分が開発したシステムが正常に作動するか細かいところまでチェックします。システムが正常に作動するかをチェックする作業をテストといいます。命令を入力し正しく実行されてアウトプットされるのかを確認する作業です。テストは、要件定義や設計書をもとに作成したテスト仕様書にそって実施します。各プログラマーが分業して作った部品の機能テストや部品の接続テスト、システム全体が正常に作動するかをテストします。ここで正常に作動しない場合は、原因を分析して、修正していきます。そして、システムが正常に作動することを確認できたら、クライアントに納品します。
なお、テストは自社内で完結させる場合もありますが、クライアントからの希望により、自社とは別の会社に委託して実施することもあります。また、携帯電話のアプリの場合ですと、携帯電話の機種や使用しているOSに依存して正常に作動しないこともあるため、アプリのテストを専門にしている会社に業務委託することもあります。
ビジネス用語の知識を深める
「PDCA」や「エビデンス」などの言葉を正しく使えますか?これらは、企業で使用されることが多いビジネス用語です。行きたい企業が決まっている就活生は、就活中にビジネス用語について理解を深めておきましょう。そこで活用したいのが「就活・ビジネス用語集」です。IT、航空、金融、メーカーで使用される用語も紹介しています。無料でダウンロードできるため、就活が終わって入社に向けた準備を始めたいという就活生におすすめです。
SEの魅力5選
ここまでSEの仕事の内容を読んでみて、いかがでしたか?ちょっと難しいと感じた方、やりがいがありそうだと感じた方、それぞれかもしれません。SEはシステム開発から、開発後のテストまでを行う、専門知識や技術が活かせるプロフェッショナルで魅力的な仕事です。
次に数多くあるSEの仕事のやりがいの中から、厳選して5つの魅力をご紹介します。
1.クリエイティブさ
1つめの魅力は、毎回新しいシステムを0ベースから作っていく事ができて、大変クリエイティブな仕事であることです。
クライアントのやりたいことは毎回同じではありません。また、情報処理技術は日々進歩しています。そのため、過去にやったことのあるシステム開発であっても、創意工夫によって、複雑な業務工程をシンプルにすることができたり、処理速度を劇的に改善できたりする可能性があります。システム開発は技術的に難しく、乗り越えるのが高い山であることも多々あります。それを乗り越えるために持てる力を出し切るのが、クリエイターとしての腕の見せ所です。
2.人に喜んでもらえる
2つの魅力は、自分が作ったシステムで、クライアントの業務がスムーズになって、「ありがとう」「助かったよ」など感謝の言葉を直接聞けることです。すべてのクライアントが、優しく話の分かる人であるわけではありません。クライアントは、その業務に手間が取られたり、ミスがあったり、サービスが提供できなかったりといった悩みがあって、あなたにシステム開発を依頼したはずですが、言っていることがコロコロ変わったり、ときには厳しい口調で叱られたりと、対人面でも厳しさを感じることがあります。しかし、システムが稼働すると、自分が開発したシステムが、今まで大変だったクライアントの業務の効率化を助けることによって、クライアントの職場で働く人にも余裕が生まれることもあります。そんな、クライアントから「ありがとう」と声をかけられると、これまでの努力が報われて「やってよかった」と感じるはずです。苦しかった案件ほど、感謝の言葉を聞けたときにうれしさは何ごとにも代えがたいものです。
3.スキルアップを実感できる
3つめの魅力は、スキルアップを実感できることです。SEは技術職なので、日々の仕事を通じて対人スキルや技術レベルのスキルアップや成長を実感する事ができます。SEは、クライアントやプログラマーとの対人折衝を通じて円滑なコミュニケーション力を身に着け、要件の実現可能性を考え抜いてソリューションを見つけることにより経験を積んでいきます。要件の実現のためには、コマンドを勉強したり、先輩・同僚や他の開発チームに意見を求めたりといった行動を起こすこともあるでしょう。そのように、システム開発では幾多の困難を乗り越えていますので、一つの案件が終わるごとにスキルアップを実感することができるはずです。
4.完成した時の達成感がある
4つめの魅力は、達成感です。SEは1からモノづくりをしていくので、システム開発が完成した時に「やったー!」という達成感を得られます。システム開発では完成させるまで時間に追われ、技術的な難しさを乗り越えたり、クライアントと調整をしたり、同じ社内でもぶつかったりと、さまざまな課題に直面し、乗り越えるのが厳しい場面もあります。ときには、胃の痛くなるような思いをしたり、思うように開発が進まず神経をピリピリしたりさせながら開発に取り組むこともあります。そのため、完成すると、これまでの重責から解放されて、「終わった!」「やっと眠れる!」と安堵を感じます。チームで取り組んだ場合は、お互いの労をねぎらい合い、このチームでよかったと改めて感じることもあります。この達成感は、なんとも言い難いすばらしいものです。
5.自分が作ったものが世の中で活躍する
5つめの魅力は、自分が作ったものが世の中で活躍することです。自分が作ったシステムが、クライアントの社内や社会で活躍します。あなたのシステム開発によって、クライアントの業務がスムーズになり働きやすい環境になったり、世の中が便利になったりするのです。実際に使用されているのを見た時は嬉しいものです。
志望動機を書く時のポイント
SEの魅力でご紹介したとおり、クリエイティブで人に喜んでもらえて、スキルアップでき達成感があって、世の中の役に立てるという非常に魅力的な仕事です。あなたも、SEになりたい気持ちが強くなったのではないでしょうか。それでは、次にSEになる夢を実現するために、志望動機を書く時のポイントをご紹介しましょう。
やりたい事と企業の目的が一致しているか
さて、あなたのSEとしての志望動機は何ですか?SEになって何をやりたいですか?ゲームを作りたい、あるいは、自動車の自動運転システムを開発したい、といったあなたのやりたいことが、企業の目的と一致していないと志望動機が的外れなものになってしまいます。そこで、志望動機を書く前に企業研究しましょう。あなたの応募先の企業では、SEが何のため、誰のためにシステムを開発していて、そして、企業理念に共感できるのかを確認します。例えば、一般消費者向けのゲームを開発して世の中の人に楽しんでもらいたい場合と、自動運転システムにより商品力を強化し事故のない社会を目指したい場合とでは、志望動機は異なるはずです。
また、SEといっても、エクセルのマクロを組むようなコーディングをほとんど必要としない開発から、世界中の人がアクセスして毎日巨額が決済されるような金融システムの開発まで、規模はさまざまです。業務も一人で完結するものから、社外も巻き込んで使用する基幹システムまであります。業務内容を基に自分のやりたい開発に関する業務を任せてもらえるかを確認しておきましょう。
強みやスキルを存分にアピールする
SEは技術職なので、情報処理やセキュリティに関するスキルや、クライアントのニーズを技術的に実現するための、課題解決能力が重視されます。そのため、資格やその他の強みを身につけておくとアピールポイントになります。SE希望者におすすめの資格は、「情報処理技術者試験」です。企業によっては、情報処理技術者試験を昇進昇格の要件にしている場合もあり、入社後にも役立つ資格です。また、SEにはプログラマーを統率する役目があるため「ソフトウェア開発者」のようなプログラミングに関する知識もあるとより強いアピールポイントとなります。もしも、今は資格取得していなくても、受験予定を記載することでやる気をアピールすることは可能です。受験の予定がない場合は、使用可能なプログラミング言語やプログラミング経験を記載するとスキルをPRできるでしょう。パソコンに関する経験が乏しい場合は、学生時代の体験談で、問題意識やニーズを把握し、整理して、それを形にしていく設計能力をPRするような経験を記載するのもよいと思います。
エンジニアには理系が多い
大企業では採用予定数を理系・文系と分けていることがあり、理系出身の学生は技術職に就く確率が非常に高いです。工学部や情報システムといった学部では、数学や情報処理・プログラミングをみっちり勉強します。そのため、卒業までに専門知識を身につけることができます。また、自然科学系の学部であっても、数学を必修科目として勉強しており、プログラミングの授業を受けていることが多いです。理系はSEに必要な論理的な思考を学生時代に学んでいるため、SEとして重宝されます。
文系だから落ちる、という事はない
SEは理系が強い職種だからといって、文系がNGな訳ではないです。文系出身のSEの先輩も、たくさん活躍しています。理系出身者に比べて、クライアントや社内とのコミュニケーションを円滑に進めることができたり、要件定義書や仕様書などのドキュメントをわかりやすくつくったりすることができて、社内外から高く評価されている文系出身のSEもいます。文系だからとあきらめずに、資格を取得したり、SEとしてPRできるスキルを身につけつつ、文系ならではのコミュニケーション力や文章表現力といった強みをしっかりアピールしましょう。
やりたい事ができる企業に応募しよう!
さて、これまでSEになるための志望動機のポイントをみてきました。志望動機にはあなたがSEになってやりたい事、アピールできるスキル・強みを書き、そして応募先の企業理念を一緒になって実現したいことを存分に書いて応募しましょう。
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