2017年05月31日(水) 更新

【商社業界の課題を徹底研究】総合・専門商社の現状と求められる新たな施策~大手売り上げランキングも紹介~

就活生にアンケートで聞いた生の声はコチラ!

まず商社業界とはどういったものなのでしょうか?キャリアパーク編集部が独自にアンケートを行い、学生たちの生の声を集め、代表的な声をまとめました。

質問:あなたが志望している企業or業界と、志望する理由を教えてください。また、企業探しの方法と、重視する部分も教えてください。

就活生の回答

私が志望している業界は、商社業界です。この理由は2つあります。1つ目は、海外に長く住んでいたことがあり、その影響で日本人として、海外の大きな企業と日本の企業で張り合いたいと感じたからです。2つ目は、これからの日本を背負う企業と共に、新たな価値を創出し、新たな事業を展開したいと感じたからです。また、父が商社勤めで、幼いころから商社の方との交流があったことから、憧れるたくさんの人が商社で働いていたことも志望する理由の1つです。企業探しは、説明会やOB訪問に行き気になる企業を探していました。重視する部分は、福利厚生が充実しているかです。

※上記は就活生から取得したアンケート回答を基に、編集部で独自に加筆した代表的な学生の声の一例です。

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毎年高い人気を誇る総合商社。しかし、どのように業界研究していけばいいか悩むもの。そこで三井物産のOB・OGにインタビューし、総合奏者の裏側までを徹底的にまとめました!これを読めば企業研究、志望動機のヒントが多く見つかり、難関企業の選考も突破できるでしょう。

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就活生から見た総合商社には真面目なイメージがある

キャリアパーク会員の就活生を対象に「総合商社に対してどのようなイメージをお持ちですか?」というアンケートを実施しました。まずは回答の一部をご覧ください。

就活生の回答

堅い

就活生の回答

忙しそうだがやりがいがありそう

就活生の回答

厳しい

就活生の回答

年齢層広め

就活生の回答

給料が高い

■調査方法:キャリアパーク会員へのダイレクトメール
■調査日時:2017年3月6日
■調査元:ポート株式会社
■調査対象者:キャリアパーク会員の就活生
■質問内容:「総合商社に対してどのようなイメージをお持ちですか?」
就活生から見た総合商社には、「堅い」「厳しい」などの真面目なイメージが強くありました。そんなイメージのある総合商社ですが、実際はどうなのでしょうか?就職を考えている就活生などは、その将来性が気になりますよね。また、今後の課題を知っておくことで、就活においてアピールできるかもしれません。そこで本ページでは、総合商社の現状と課題をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

商社業界には「総合商社」と「専門商社」がある

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商社業界には大きく分けて2つの種類があります。それは「総合商社」と「専門商社」です。同じ商社でも大きな違いがありますので、商社業界を志望する学生は、それぞれの特徴や今後の課題について知っておくべきです。 それではまず、総合商社とは何なのかについて詳しくみていきましょう。

総合商社とは?

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総合商社とは、多岐にわたる産業の商品やサービスを扱っており、一般的には各製品の売上比率が50%以下の会社を指します。「ラーメンから航空機まで」というキャッチフレーズがつくほど、多種多様な商品を取り扱っているのです。 そして、大手総合商社とよばれる会社は、日本に7社あります。
総合商社7社
三菱商事」 「伊藤忠商事」 「住友商事」 「三井物産」 「双日」 「豊田通商」 「丸紅
これらの総合商社は主に「トレーディング」と「事業投資」をメイン事業としています。 トレーディングでは、製品を作りたい会社に代わって原材料を調達することで、マージンや仲介手数料を得ています。 事業投資は、投資した会社に経営に加わり、その事業の成長を一緒にサポートする業務です。金利収入や配当で利益を上げています。

総合商社の現状の業界規模

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2016年3月期における総合商社の業界規模は、1,371億円でした。2015年度は1,443億円でしたので、-72億円という結果になりました。 2015年度より業界規模が縮小したのは、資源価格低下による、各商社の業績悪化が大きな原因とみられています。しかし、双日と住友商事においては前期よりプラスになっています。 ※ヤフーファイナンス(三菱商事 / 伊藤忠商事 / 住友商事 / 三井物産 / 双日 / 豊田通商 / 丸紅)と各企業HP公開データより算出

大手総合商社7社の当期純利益ランキング

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次に、大手総合商社7社の2016年3月期純利益ランキングを紹介します。純利益とは、総売上からかかったコストなどを引いた、最終的に手元に残る金額のことです。 プラスだと黒字、マイナスだと赤字になります。 1位:伊藤忠商事 / +240,376,000,000円 2位:住友商事 / +74,546,000,000円 3位:丸紅 / +62,264,000,000円 4位:双日 / +36,526,000,000円 5位:豊田通商 / -43,714,000,000円 6位:三井物産 / -83,410,000,000円 7位:三菱商事 / -149,395,000,000円 ※上記同様、ヤフーファイナンスと各企業HP参考のもと作成

事業別の売上比率

2016年度3月期の総合商社5社の売上比率を紹介します。各商社で力を入れている分野の違いを理解しましょう。 ※数値は四捨五入していますので、100%にならない場合があります
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※各企業IR情報を参考に算出

総合商社の現状と今後の課題

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総合商社業界の規模や各企業の利益について分かっていただけたかと思います。
ここからは、総合商社の現状で起きたことと、これからの課題について解説していきます。商社業界を研究する上で、知っておくべき情報になりますので、要チェックです。

現状①:2016年3月期に伊藤忠商事が大差で純利益トップに

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総合商社業界では、これまで三菱商事が15年間トップに君臨していましたが、2016年3月期に伊藤忠商事が純利益1位に踊り出ました。伊藤忠商事が業界でトップになるのは初で、2位の住友商事にも大差をつけています。 伊藤忠商事の、「非資源分野」に注力した体制が功を奏したようで、着実に利益を積み増してきました。

現状②:資源安により全体的に業績が落ちている

上記でも少し触れましたが、総合商社業界では資源安により全体的に業績が落ち込むこととなりました。原油や鉄鉱石などの資源価格の下落で、減損損失を計上する商社が多く出たのです。また、住友商事、丸紅、双日は純利益でプラスになっていますが、業績は低水準にとどまっています。 しかし、今期の大幅な減益の反動で、来期は増益かつ黒字に転じると見込まれています。

課題①:非資源分野の強化

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これからの課題として、伊藤忠商事が業績を伸ばした要因でもある、「非資源分野の強化」が求められるでしょう。具体的には、「リテール・自動車・不動産開発・電力」などが挙げられます。「食糧」の分野も挙げられるのですが、各商社とも食品事業では赤字を計上しているので、非資源分野の中でも強化すべき事業の選択は慎重にすべきでしょう。 ▼関連記事 日本経済新聞

課題②:ポートフォリオの見直し&改善

各商社で重要となってきているのが、PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)です。どの事業にどれだけ投資するのか、利益は出るのか、どの分野で全体の何%を稼ぐのかなど、改めて見直し、再検討する必要があります。 このポートフォリオの出来次第で、企業にもたらされる利益は大きく変わってくるので、各商社とも早急な対応が求められるでしょう。

専門商社とは?

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専門商社とは、一般的に特定の製品が売上比率の50%を占めている商社を指します。総合商社と違って特定の分野に特化しており、より専門性の高い業務をおこなっています。 そんな専門商社は総合商社よりも数が多いので、以下では、大きく4種類に分けて、代表するいくつかの会社名を紹介します。
専門商社紹介
【エネルギー・鉄鋼・機械製品】
阪和興業」 「岡谷鋼機」 「日鉄住金物産
【医薬品・化学製品】
アルフレッサホールディングス」 「メディパルホールディングス」 「スズケン
【アパレル・ファッション】
東レインターナショナル」 「帝人フロンティア」 「ワールド
【食品】
加藤産業」 「三菱食品」 「日本アクセス

※紹介している商社は一部です。

専門商社の業界規模

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専門商社の業界規模は、平成25~26年度で、41兆2,127円となっています。専門商社の業界規模は、過去5年で+2,9%となっており、おおむね右肩上がりで堅実に伸びてきているといえるでしょう。 近年では専門商社同士での経営統合が多く、業界再編をすることで、売上規模をさらに伸ばしていくという動きがみられます。 ※業界動向サーチ調べ

専門商社上位の当期純利益ランキング

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上記で紹介した、各専門商社3社の中で当期純利益ランキングを作成しましたので、参考にしてみてください。 【エネルギー・鉄鋼・機械製品】 1位:阪和興業 / +25,469,000,000円 2位:日鉄住金物産 / +17,329,000,000円 3位:岡谷鋼機 / +12,888,000,000円 【医薬品・化学製品】 1位:アルフレッサホールディングス / +34,975,000,000円 2位:メディパルホールディングス / +30,771,000,000円 3位:スズケン / +28,960,000,000円 【アパレル・ファッション】 1位:東レインターナショナル / +90,132,000,000円 2位:帝人フロンティア / +31,090,000,000円 3位:ワールド / +743,000,000円 【食品】 1位:三菱食品 / +12,492,000,000円 2位:日本アクセス / +9,468,000,000円 3位:加藤産業 / +5,024,000,000円 ※ヤフーファイナンス(阪和興業/ 日鉄住金物産/ 岡谷鋼機/ アルフレッサホールディングス/ メディパルホールディングス/ スズケン/ 三菱食品/ 加藤産業)と各企業HP参考の下で作成

事業別の売上比率

次に、各領域で当期純利益1位だった商社の事業別の売上をみていきます。 ※百万以下の数字を切り捨ててから計算しているため、100%にはなりません。
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※各企業IR情報を参考に算出

専門商社の現状と今後の課題

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専門商社の数の多さに驚かれた方もいるのではないでしょうか。自分が志望する分野の専門商社に関しては、売上や売上比率をしっかりと把握しておきましょう。 それでは最後に、専門商社の現状と今後の課題を紹介します。専門商社が解決すべき課題は何なのでしょうか?

現状①:各商社の海外進出が進んでいる

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専門商社が担っている大きな仕事として、原材料などの輸出・輸入があります。すでに進出している海外だけとの取引だけでは、更なる増益は望みにくいですので、新たな市場を開拓して経営をしていく商社が増えてきています。 特に、人件費削減や消費マーケットの大きさを狙って、東南アジアに進出し始めているようです。

現状②:M&A(合併や買収)が多くなってきている

また、専門商社業界では、経営の効率化と収益源増を大きな目的とした、M&A(合併や買収)が多くなってきています。大きな話題でいうと、アルフレッサホールディングスが食品大手のスーパーであるヤオコーの調剤薬局事業を買収しました。アルフレッサは初めて本格的に薬局経営を始めましたが、少しずつ利益をあげています。

課題①:手数料を収入源としたビジネス手法からの脱却

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商社の従来のビジネス手法のひとつに、トレーディングがありますが、うまくいっていないのが現状のようです。トレーディングでは、商社が原材料などの売買の仲立ちをすることで得られる手数料を収益源としていましたが、コスト面を考えて、企業が商社を通さずに直接取引するケースが増えたためです。 「事業投資」に力をいれるなどの、各社の特徴が活かせる別の収益方法を模索しなければなりません。

課題②:グローバルな人材の育成

現状①でも紹介しましたが、専門商社の海外進出が増えてきていますので、早急にグローバルな人材を育成しなければなりません。 海外に支社を出して進出しても、たとえば英語が分からない、世界の情勢について何も知らない人材ばかりであれば運営もうまくいきません。研修制度に取り入れるなどの、社員教育改革も大事になってくるでしょう。

総合・専門商社ともに業績を上げるための課題は山積み!特にビジネス手法の改革が求められる

ここまで、商社業界の規模や課題についてみてきましたが、いかがでしたか。
商社には、「総合商社」と「専門商社」があり、それぞれに大きな特徴があることが分かりました。総合商社は全体的に大きな利益をあげていますが、専門商社は特定の分野に特化していますので、その領域に与える影響はかなり大きなものとなります。
しかし、両タイプの商社とも業績をあげるための課題が山積みですので、自分たちの強みを活かしたビジネス手法の改革が必要になるでしょう。
就活生のみなさんは、ぜひこれらの情報を業界研究に活かしてみてください。

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