2019年10月29日(火) 更新
東宝を受ける就活生が知るべき業務内容と労働時間
目次
東宝の労働環境について①:業務内容
東宝の労働環境について、初めに業務内容を見ていきます。東宝は、映画・演劇の製作、配給、興行を中心にテレビ番組の製作、アニメーションやライブアクションの映像ソフト制作、パンフレットなどの製作、出版、販売を行っているほか、不動産賃貸などの事業も展開しています。
東宝の部門ごとの業務内容を把握しよう
それでは、東宝の業務内容を部門別に分けて見ていきましょう。業務内容として、以下のような例が挙げられます。また、このほかにも様々な業務内容があります。
映画の企画・制作に関わる部門の業務内容
◆映画調整部
【映画調整】
映画企画部および社内各部門のほか、外部プロダクションからの映画企画の受付・選択・調査・決定を行い、東宝配給作品のラインナップ編成をする。また、映画企画部と連携して、東宝企画作品の推進も行う。
【契約管理室】
映画製作における契約業務を行う。また、映画調整室が取得した様々な権利の管理・運営や、著作権侵害への対応の判断も行う。
◆映画企画部
【映画企画室・映画制作室】
映画・アニメ・テレビなどの映像作品を制作するプロデューサーが所属。映画作品の企画立案や、ドラマ企画をテレビ局に売り込む営業、制作現場の統括など、番組制作にまつわる業務すべてを行う。プロデューサーの業務としては、監督・脚本家の選定、キャスティングや撮影スケジュールの調整、現場への立ち会い、撮影終了後の編集、宣伝企画や制作委員会の調整、DVD化や海外でのリメイク交渉など、多岐に渡る業務内容。
【管理室】
映画企画部が制作する全作品の収支予算の管理を行う。撮影の準備から作品の完成まで、制作費用を管理したり、原作者、脚本家、監督等と契約を結び、作品の制作・利用に必要な権利を取得するほか、過去のテレビ作品の番組や放送権の販売や、ビデオグラム化も担う。
映画の配給に関わる部門の業務内容
◆映画営業部
【映画営業室】
セールス担当の社員が所属。東宝が配給する作品を、多くの映画館に、有利な条件で配給できるよう交渉する。映画館の再開発を含め、館主のコンサルタント役も務める。
【映画事業室】
映画館向けではない「ソフトの貸出業務」を行う。東宝が扱ってきた作品を、地上波のテレビ局や、BS放送・CSデジタル局・CATV局などと取引する。
【映画営業管理施設】
作品の配給計画を立てたり、プリントの管理を行う。日々の売上からデータをつくり、セールスに役立てる仕事も映画営業管理室の業務内容。
【シアターマーケティング】
映画館と直結した配給部門の強みを活かした宣伝・マーケティングを行う。劇場プロモーション展開の企画・立案や、前売り券販売状況の管理、さらに各種アンケートによる観客調査、マーケットリサーチなど、データをもとに戦略を立てる。
映画の宣伝に関わる部門の業務内容
◆宣伝部
【映画宣伝企画室】
宣伝プロデューサーが所属。作品の宣伝方針を立て、テレビスポット、新聞・雑誌広告などの有料広告への予算配分なども行う。試写会やイベント、タイアップといった企画も担う。
【パブリシティ室】
各種のマスコミに作品の情報、無償で提供し、その代わりに映画情報を無料で取り上げてもらうよう働きかける。
【宣伝管理室】
宣伝プロデューサーやパブリシストのバックアップや、部の基本業務や作品宣伝費の管理などを行う。
映像事業に関わる部門の事業内容
◆映像事業部
【映像企画室】
・アニメ事業グループ
アニメーション映像ソフトの企画製作・宣伝や、アニメの映像ソフトに関するパッケージソフト化の権利交渉などを行う。
・ライブアクション事業グループ
実写ソフトの企画製作・宣伝や実写映像ソフトの製作参画、映像ソフトに関するパッケージソフト化権利交渉などを行う。
【映像戦略室】
・映像戦略グループ
映像企画室が制作した映像ソフト新規案件の編成を行う。作品としての可能性を精査し、効率よく収益を上げられるように企画・制作に向けての決定をする。
・ODS事業グループ
新規事業として、映画以外のデジタルコンテンツ作品であるODSの劇場ブッキング活動や、興行宣伝の企画・立案を行う。
・出版・商品事業グループ
劇場用パンフレットの製作・販売や、劇場販売用キャラクター商品の企画・制作・販売を統括する。作品の版権元との交渉や、デザインの検討なども業務内容。
・パッケージ事業グループ
映像ソフト、CDソフトの映像戦略を構築する。映像ソフトのマーケットデータの収集や予算の管理も行う。
・ライセンス事業グループ
映像ソフトのテレビ番組販売、配信事業、商品化事業の営業戦略を構築する。東宝が持つ版権の管理、窓口業務も行う。
【映像管理室】
・業務管理グループ
映像事業部全体の管理部門として、映像ソフトの物流やODSの業務を管理する。
・契約管理グループ
映像事業部が行う契約の締結などが業務内容。作品にまつわる配分金の支払いなどを監修し、収益が上がるかのチェックも行う。
国際的に活躍する部門の事業内容
◆国際部
【国際営業室】
・国際戦略グループ
海外での再映画化権の付与や、海外からの再映画化権の取得、海外におけるキャラクター著作権利用や、商品化権の許諾のような、海外向けの新規ビジネスを行う。
・ロスアンゼルス視点/香港東宝
海外に駐在し、さまざまな著作権使用の許諾・知的財産権の管理・折衝など行う。映画の海外ロケ、海外特別試写会、海外出張者のアテンド、現地映画業界の情報収集なども業務内容。
・配給ライセンスグループ
映像コンテンツの海外への支給と、権利交渉、折衝を行う。海外の配給会社と日本の製作委員会をつなぐパイプ役も担う。
【国際管理室】
予算の作成、契約書の管理や、外国語版の宣伝材料や字幕・吹き替え台本の製作・管理などを行い。
演劇に関わる部門の業務内容
◆演劇部
【企画製作グループ】
・企画室
いつ、どの劇場で、どのような作品を上演するかを決定する。原作ものを舞台化する場合の出版元や原作者との交渉、メインキャストの選定、出演交渉も行う。
・国際室
海外の事務所と連携し、世界中の情報のいち早い収集、外国ミュージカルの日本での舞台化権を獲得するための交渉の窓口となる。
・プロデューサー室
実際の舞台づくりを統括する。制作予算の編成、管理なども業務内容。
・事業推進室
作品を販売する。日本全国の劇場に作品を販売する営業としての業務や、社外公演の制作としての業務、公演のスポンサー獲得、マーケット拡大、新しい顧客の開拓なども行う。
【営業戦略グループ】
・宣伝室
様々な媒体に掲載する広告などの宣伝素材を発案・制作するほか、製作発表などの記者会見を立案・進行するなど、公演情報を発信していく役割。
・営業監理室
長期予算の作成、予算・実績管理、各公園の支払・入金業務や、整備計画の立案・実行などが業務内容。
・劇場
劇場で観客におもてなしをする。興行収入の管理、接客を担うアルバイトの指導なども行う。
不動産経営に関わる部門の業務内容
【資産管理室】
東宝が所有する土地・建物などの固定資産を管理する。土地・建物にかかる固定資産税、償却資産税、事業税の申告や、各物件を災害などから守る損害保険、リース物件の管理など、多岐にわたる業務内容。
【企画室】
所有物件を有効活用するための企画立案を行う。
【営業室】
土地や建物の賃貸管理を行う。賃貸借契約にかかる事務手続きや賃料の交渉なども担う。
【施設管理室】
建物の修理・保全・メンテナンスに関する整備計画を立て、実施する。
【東宝日比谷ビル営業室】
日比谷のショッピングセンター「日比谷シャンテ」の運営を行う。
会社全体の管理・運営に関わる部門の業務内容
◆経理財務部
映画・演劇・不動産軽視などの収入や、会社の各部門の支出を管理し、会社全体の収支をまとめる。
◆人事部
社員の採用や、給与・福利厚生・健康などの管理、人事制度や研修制度などの企画・実行を行う。
◆総務部
株主総会の開催や、社内の事務機器などの管理業務、警備業務、社内外の後方業務など幅広い業務を行う。
◆法務部
映画・演劇・不動産経営にまつわる契約全般や、映画・演劇の作品やキャラクターなどの版権全体を管理する。
◆情報システム部
社内の情報システムに関する調査・企画・立案・開発・実行を担う。
◆経営企画部
経理財務部と「連結決算」をまとめ、その数字と各関係会社の現状を照らし合わせて東宝、東宝グループの発展的な経営戦略を策定、実行する。
東宝の労働環境について②:労働時間と休日制度
続いて、東宝の労働時間についてご紹介します。東宝の勤務時間は、10時~18時15分で、実働8時間となっています。また、第5土曜日のみ、土曜日も、10時~15時30分が勤務時間となっています。しっかりと覚えておきましょう。
劇場部門は勤務時間や休日が異なるので注意
東宝の休日・休暇制度についても見ておきましょう。上記にご紹介したように、東宝は第5土曜日が勤務日となっています。ですから、日曜・祝日の他、第1~4土曜日が休日となっています。また、年末年始や夏季休暇、創立記念日といった休日があります。
ただし、劇場部門は交代制勤務となっており、勤務時間、休日が異なりますので注意しましょう。
適職診断もできる自己分析マニュアル
自分にどんな職が向いているか考える際にやっておきたいのが、自己分析です。でもいざ始めようと思っても、何を参考にすればいいのか解らず、すぐに行動に移せないことがあります。そこでおすすめなのが「自己分析マニュアル」です。このマニュアルを使えば、質問に答えるだけで自分のパーソナリティタイプが診断できます。技術者タイプやクリエータータイプ、実務家タイプなどがありますが、あなたはどのタイプでしょうか?無料でダウンロードできるため、すでに自己分析が終わっているけどさらに深めたいという就活生にもおすすめです。
東宝の労働環境について③:残業時間は部署により異なる
東宝の労働時間の次は、残業時間を見ていきましょう。東宝の残業時間は、部署によって異なります。自分が配属される部署がどのくらい残業しているのか、労働時間と合わせて確認できると良いですね。
東宝の業務内容は映画・演劇に関わるものが中心で労働時間は部署によって異なる
東宝株式会社の業務内容と労働環境、労働時間についてご紹介しました。就活生は、この業務内容や映画・演劇業界の一般的な労働環境を知り、エントリーしましょう。東宝の業務内容は映画の企画・制作や演劇に関するものが中心です。そのために様々な部署があり、労働時間や残業時間はそれぞれで異なります。
このような業務内容や業界の研究は、志望動機やエントリーシートにも役立ちますので、エントリー前に把握する必要があります。入社後のミスマッチを防ぐためにも、東宝の労働時間や業務内容をしっかり把握しておきましょう。
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