【圧迫面接でうつ病に…】慰謝料や損害賠償は請求できるのか？

圧迫面接が原因のうつ病で、慰謝料や損害賠償を請求する意義

圧迫面接でうつ病になった場合、その面接を行った企業に対して慰謝料や損害賠償の請求を行う事はできるのでしょうか。そもそも圧迫面接とは、企業の採用活動において、その企業に対しての入社希望者に対して厳しい質問を浴びせてストレスをかけ、ストレスの耐性やその人物の本音を探ろうというのが趣旨となっています。

そういった理由で行われているので、実際に圧迫面接でうつ病になった時にも、慰謝料や損害賠償の請求を起こしてそれを勝ち取るのはなかなか難しいものがあるでしょう。

圧迫面接の在り方に一石を投じる

また、圧迫面接が原因でうつ病になったという因果関係を証明するのが難しいという事もあり、なかなか実際には法に訴えて慰謝料や損害請求の賠償については難しいかと考えるかもしれません。しかし、そういった事があったという事実が明るみになるだけでも、企業側にとってはダメージとなります。

圧迫面接が必ずしもうつ病の原因となるわけではないにしても、そういった面接を行う事はどうかという意見も増えつつあります。仮に慰謝料や損害賠償が取れなくても、そういった訴えを起こす事によって、就職活動時の圧迫面接の在り方において、一石を投じる事になるでしょう。そういった諸々の事を考えると、圧迫面接によってうつ病が生じたとの理由で慰謝料や損害賠償の請求を行うという事をする意味はあるともいえます。

圧迫面接が原因のうつ病で、慰謝料や損害賠償は請求はできる？

圧迫面接によってうつ病を発症したと証明できる場合、それによって慰謝料や損害賠償の請求を起こして賠償責任を問うという事ができます。

明らかに面接官の質問の度が過ぎているといった場合、いくら圧迫面接であってもそれによってうつ病の原因となったのなら、裁判所が慰謝料や損害賠償の支払いを命じるケースもありうるのです。しかし、その為には確かに圧迫面接があった事を証明し、その為にうつ病を発症したという事を立証しなければなりません。

まずは証拠をそろえる事が重要

その時に有効となるのが、記録を取っておくという事です。慰謝料や損害賠償を求めるなら、圧迫面接の内容が面接官の度が過ぎていて、不法行為となるというようなものである事を証明しなければならないのです。圧迫面接が行われた日時や担当した面接官の名前はもちろん、圧迫面接の詳しい内容をしっかりと記載したものが必要となるでしょう。

また、圧迫面接の内容が事実であるかという証明として、例えば録音しておいたものや他の就活生の証言などがあるとより有利です。しかし、実際に録音はともかく、同じ就職活動中の他の就活生が協力に応じてくれるかは難しい問題です。但し、複数名で圧迫面接で精神的被害をこうむったと訴える事もできます。まずは証拠を揃えるという事が重要なのです。

圧迫面接が原因のうつ病で、慰謝料や損害賠償の請求が不可な場合も

圧迫面接でうつ病になったとしても、それを実証できない場合は、残念ながら慰謝料や損害賠償の請求は難しいと思われます。実際に請求自体はできますが、慰謝料や損害賠償が支払われるという事はないでしょう。

もともと圧迫面接自体が「あえて」精神的にプレッシャーをかけて、どのように対応するかを見るための面接でもあるので、裁判となっても不法行為として認められるのはまれな事なのです。

証拠がない状態ではスルーされてしまう可能性がある

慰謝料や損害賠償が支払われるためには、その圧迫面接が原因でうつ病になったという証明も必要となります。圧迫面接を受けたという事が本当にうつ病の原因となっているかを証明するためには、病院での診断書などが必要となります。

そういった証拠がない状態では、慰謝料や損害賠償が支払われないばかりでなく、圧迫面接が行われた事やうつ病になった事自体もスルーされてしまうという事があるのです。精神的ダメージは決して小さくないと思われますが、気分を新たにして別の企業への就職活動に力を入れるようにするのが得策といえるでしょう。

圧迫面接によってうつ病になった場合、証拠があれば慰謝料や損害賠償を請求できることもある！

圧迫面接は現在就職活動においてプレッシャーをかけすぎるという事で、必ずしもベストなやり方とは言われていません。実際に圧迫面接が原因でなくても、ストレスが溜まってうつ病になる就活生が増えているのが現状なのです。慰謝料や損害賠償の請求を起こされるのは企業側にとってもマイナスです。万が一圧迫面接で精神的な被害を被った場合は、適切な対応を取るべきでしょう。