2020年06月23日(火) 更新

内定承諾書の宛名の敬称は【様】か【殿】か|正しい敬語表現を書くために知るべき就活マナー

内定承諾書は敬称に気をつける

内定承諾書では、必要事項の記載や署名・捺印のほか、敬語表現にも気を付けたいものです。一般的に、記載事項は現住所や氏名や身元保証人等ですから、敬語を使う必要があるものはほぼないでしょう。使うことになるのは、敬称です。

内定承諾書の宛名は「様」と「殿」を使い分ける

敬称とは、名前や官職名の後に付け、相手への敬意を表す言葉で、いわゆる「様」や「殿」、「さん」「くん」「御中」などです。内定承諾書の場合に「さん」や「くん」はあり得ませんが、「様」や「殿」では、どちらが適切なのかをご存じですか?

「様」はお馴染の言葉ですが、あらたまった書類には、敬称に「殿」が使われているのも目にするでしょう。そして、内定承諾書は間違いなく、あらたまった書類に入ります。様と殿、どのように使い分けるべきなのか、違いを押さえておきましょう。

内定承諾書に相応しいのは「様」

結論からいえば、もっとも一般的で無難な敬称は、「様」だといえます。理由は、目上・目下といった関係や、社内・社外などの状況、そして口語・文語に関わらず、使用できるからです。

「殿」は、基本的には、目上から目下の相手への敬称となります。また、一般的なビジネス文書では、役職の後につける敬称として使われています。

【例】営業課長殿

個人名が分からない場合も「様」が適切

内定承諾書であれば、提出する相手は目上のはずです。敬称は、「様」が良いでしょう。もし内定承諾書の返送先が「人事部長」などとなっていて、個人名でなく役職しか分からない場合でも、ここは「様」が適切だといえます。目上・目下の関係上、その方がベターだと理解して下さい。以下のように、「様」のほうが使用可能範囲が広いのです。

「様」→どの場合、どのような相手でも使用可能
「殿」→相手と場合が限られ、一般的に文語(書面での言葉)として使用

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内定承諾書を返送をする封筒の宛名にも要注意

内定承諾書には、それを返送するための返信用封筒が同封されている場合があります。返信用封筒には、あらかじめ宛先、つまり内定先企業の住所と宛名が印刷されているケースもあるでしょう。そうなれば住所は問題ありませんが、宛名については注意が必要です。

敬称が「行」になっている場合は「様」にする

例えば、「〇〇株式会社 人事部人事課 東京太郎 行」のように、もし敬称が「行」となっていたなら、これを二重線で消して下さい。右上から左下へかけて二重線で消し、その傍に適切な敬称を書き入れます。この場合であれば「様」です。

もし個人名でなく、人事課などの部署・団体なら、「御中」としてください。相手がへりくだって「行」としているので、こちらからの返送時に、敬称を変える必要があります。「行」のほかには、「宛」となっている場合もあります。これも訂正しましょう。

社長「殿」は社長殿のままでOK

なお、内定承諾書は、文字通り、内定を承諾します、という旨を企業に対して申し出る書類です。そのため一般的に、その企業の代表、いわゆる「社長」宛てになっている場合が多いでしょう。

「株式会社〇〇代表取締役 社長太郎 殿」
例えばこのように、内定承諾書の冒頭に宛名があるときは、封筒と同様に「これも様に直さないといけないの?」と思うかもしれません。しかし、この場合は直す必要はないのです。そのまま「殿」にしておきましょう。

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内定承諾書に同封する添え状の宛名は「様」

また、内定承諾書を送付する場合は、添え状も必要です。基本的なルールとして、就活で履歴書やエントリーシートを送る際には、封筒に入っている書類を示す「添え状」を同封します。同様の書類として、内定承諾書にも添え状を添付しましょう。その際は入社できる喜びや、選考までのお礼などを書きます。この場合も宛名は「様」でよいでしょう。

内定承諾書に相応しいのは「様」!書類の返送用封筒が「社長殿」になっている場合はそのままでOK

内定承諾書における正しい敬語表現についてご紹介してきましたが、いかがでしたか?内定承諾書を提出する場合は特に、様や殿などの宛名の敬称は間違えやすいので注意が必要です。こういったマナーは、就活だけではなくてその後のビジネスシーンでも使えるので、この機会にしっかりと覚えておくと良いでしょう。

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