2021年10月20日(水) 更新

第一三共・武田薬品工業の特徴と違いとは【製薬会社の企業比較】

第一三共は会社が安定してそうなイメージ

キャリアパーク会員の就活生を対象に「第一三共に対するイメージを以下から選んでください(複数選択可)」というアンケートを実施しました。まずは回答の一部をご覧ください。

第一三共のイメージとして、会社が安定してそうなイメージを持っている人が多いようです。働く上で、会社の安定性は大切だといえるでしょう。ほかにも、研修が充実してそうという回答も多くありました。この記事では、第一三共と武田薬品工業の特徴と違いについて詳しくご紹介していきます。

第一三共は循環器領域のトップカンパニー

第一三共は、医療用医薬品の研究開発、製造、販売等を主な事業としています。製薬会社の中でも、循環器領域のリーディングカンパニーとして、高血圧、脂質異常症、糖尿病といった基礎疾患に対する治療薬から、心不全、不整脈、狭心症などに対する治療薬まで、様々な薬剤を提供しています。

平成17年に経営統合して生まれた巨大医薬品メーカー

平成17年(2005年)に三共株式会社と第一製薬株式会社とが経営統合して発足した第一三共株式会社は、現在、第一三共ヘルスケアなど4社の有力関連企業と109社の子会社を束ねる第一三共グループの親会社。製薬メーカーとしては国内の大手5社の一つでもある同社の基本情報を見てみましょう。

次期主力商品とする抗血液凝固剤「エドキサバン」に期待

第一三共では、特許切れの対策もおこなっています。他社が同一成分のジェネリック(後発医薬品)を市場投入してくると売り上げが激減し、先発のメリットがなくなります。特許が切れ、売り上げが激減する「パテントクリフ」は、新薬を開発する製薬会社に共通の悩みの種です。そのため、「エドキサバン」が、次期主力製品として期待されています。抗凝固剤「エドキサバン(製品名:リクシアナⓇ錠)」のELIMINATE-AF試験の開始についてによると、第一三共ではエドキサバンの試験を2017年3月に開始しています。

第一三共株式会社の特徴とは?

第一三共では、4つの事業を展開しています。新薬をスピーディーに開発し、新興国などの複数市場においてビジネスを展開する「イノベーティブ医薬品事業」。ジェネリック医薬品などを提供して多様なニーズに応える「エスタブリッシュト医薬品事業」。感染症に対するワクチンを提供する「ワクチン事業」。そして「ガスター10」や「ルル」などでおなじみの、薬局・薬店で販売される薬の提供、スキンケア領域なども加えた製品を提供していく「OTC/ヘルスケア事業」。第一三共はこれらの事業を軸に展開しています。

がん領域とファースト・イン・クラスの創薬に注力している

第一三共は、成長拡大が期待できる市場のシェア獲得を今後の成長のカギとしています。がんに強みを持つ先進的なグローバル企業として、ファースト・イン・クラスの新薬創出に重点的に取り組むとしているのです。がん領域を重点的に強化するために、第一三共では買収もおこなっています。2013年には、抗がん剤の開発で活躍するアメリカのバイオベンチャー「プレキシコン」を買収しました。

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武田薬品工業は国内売上高No.1の製薬会社

230年以上の歴史がある武田薬品工業株式会社は、「武田薬品」という略称で身近な薬品を扱っていることで、よく知られている大企業。なんと医療用医薬品の分野では国内シェアNo.1を誇っている同社の基本情報を見てみましょう。

大正14年創業の老舗製薬企業

タケダでなじみのある武田薬品の正式社名は「武田薬品工業株式会社」です。その歴史をたどると、大正14年(1925年)に「株式会社武田長兵衛商店」の創業から始まったことが分かります。昭和18年に、現在の社名に変更。武田薬品工業の本社は大阪市中央区にあります。製薬業界では国内シェアトップクラスで、欧米やアジアにも広い販売網を展開し、海外売上比率が高いのが特徴です。

メジャー商品は「ベンザブロック」や「タケダ漢方便秘薬」など

武田薬品工業の代表製品は、高血圧症治療のためのブロプレスや、糖尿病治療薬のネシーナ、癌治療薬のリュープリンやベクティビックスなどが挙げられます。また、市販でも買える一般用医薬品や医薬部外品では、体の疲れを取るアリナミンや風邪薬のベンザブロック、胃腸薬のストレージ、こりや関節痛を治すためのアクテージや便秘を治すためのタケダ漢方便秘薬などがおなじみではないでしょうか。

武田薬品工業の特徴とは?

タケダグループは、いかなる場面でも、常に誠実であることを公言しています。そして、社会を取り巻くあらゆる人々との間に強い信頼関係を築き、事業を発展させていくことで、「優れた医薬品の創出を通じて人々の健康と医療の未来に貢献する」という経営理念を実現していくともうたっています。これをタケダイズムと言います。では、そんな製薬会社、武田薬品工業の特徴とはどんなものなのでしょうか。

他社を圧倒する企業規模と好調な海外展開をしている

武田薬品工業を他の製薬会社と比較したときの特徴は、非常に大きな規模を持っている点が挙げられます。独自の調査によると、年度によっては、製薬会社売り上げ2位のアステラス製薬と、5000億円売上が離れる事もあり、その差は歴然。今後も製薬会社・製薬業界を引っ張っていく存在であるでしょう。さらに、海外売上高比率はおよそ5割となっており、非常に海外に強いのも大きな特徴ですね。

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第一三共と武田薬品工業の違いを比較!

第一三共と武田薬品工業は、同じ医薬品を主とする企業なのですが、経営方針や事業展開については違いがあります。その違いについて比較をしてみましょう。

就職先としての第一三共

第一三共の人事制度は、短期間で変わってしまう特徴があるようです。第一三共では現在、社員の高齢化が課題となっており、独自調べによると、若手社員が頑張ってもなかなか給与に反映されないのでは、という声も少しばかりあるようです。また、第一三共には、年功序列と終身雇用の風土が依然として根付いているとも言われています。

しかし、製薬会社でトップクラスである事には変わらず、給料は高めの水準と言われており、福利厚生も充実しているようです。

就職先としての武田薬品工業

武田薬品工業に就職した際、非常に高給と言われています。今後、ますます海外売上高比率を高くしていくために、2013年度採用から、TOEIC730点以上をエントリーの条件にするなどしており、外国語を得意とする学生には非常にお勧めでしょう。

また、実力成果主義であるため、実力のある人にとっては若いうちから活躍できるチャンスがあります。早くに昇進し、待遇を良くすることが出来ます。ただし、成果主義は、文字通り、成果を出せなければ待遇が悪くなるため、注意を払う必要は当然あります。

2社の売上高を比較!

第一三共のIR情報と武田薬品のIR情報を見比べてみると以下のことがわかります。

【第一三共】
第一三共の成績は、売上高9978.52億円、経常利益は991.47億円です。また、ここ最近の時価総額は1兆2394億円と言われています。

【武田薬品工業】
こちらは売上高1兆5572.67億円、経常利益は1131.68億円とのデータとなりました。ここ最近の時価総額については3兆5851億円のようです。

2社の平均年収を比較!

平均年収.jpのデータをもとに、2社の平均年収を見比べてみましょう。

【第一三共の平均年収データ】
平成24年度:998万円
平成23年度:1,007万円
平成22年度:975万円
平成21年度:976万円

【武田薬品工業の平均年収データ】
平成24年度:943万円
平成23年度:925万円
平成22年度:953万円
平成21年度:993万円

ここ10年での平均年収推移は約924万円~約1047万円となっていました。

製薬会社トップの第一三共と武田薬品工業は戦略や風土に違いもあるがどちらも就職で高い人気!

就職の際にも役立てるよう、第一三共・武田薬品工業の特徴と違いについて、両者を比較しながら見てきましたが、いかがでしたか。製薬会社は法律等の関係で、販売している商材の差別化は難しいでしょうが、ビジョンや事業、組織等では様々な違いがあるようですね。

武田薬品工業と第一三共はまさに日本を代表する製薬会社です。グローバルではまだ武田薬品工業が世界トップ10には食い込みましたがまだ世界で勝てているわけではないためこれから更なる成長を目指している状況です。就職を目指す人は、今回のものを参考に、しっかりと企業研究してくださいね。

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