2020年07月02日(木) 更新

【就活の小論文対策】書き方ポイント3つととテーマ例を紹介

小論文はテーマに対する意見と理由を述べるもの

小論文とは、「テーマ」に対して、自らの主張を論理的に展開する文章を指します。

就職活動において、小論文が出るケースは正直多くはありません。限られた企業や団体しか出題しないからこそ、そこに明確な出題意図があるとも言えます。

まずは、小論文の出題有無について、志望先の出題傾向を確認しましょう。一部の公務員試験やマスコミなどの企業によっては毎年必ず出題されるところもあります。早期から対策をして、どのようなテーマでも書けるように、準備しておきましょう。

作文とは違いロジカルな文章作成が必要

自分が体験したことなどについて、自由に感想を綴るのが作文です。「私は~と思う。」というような、実体験に基づいた自分目線での感想文は書きやすい特徴があります。

一方、「小論文」には、「テーマ」に対する「問い・主張・論証」が欠かせません。明確な問いを立てて、なぜそうなのかを論ずる文章を書く必要があります。自分の思いを滔々と語る文章ではないことを意識しましょう。

特に「作文」のような文章は、感情を表面に押し出していますが、「小論文」では、自らの主張を論理的に述べる必要があります。

ロジカルとは、日本語に訳すと「論理的」ということになります。小論文は、「論理的に適っている」文章を作成しなければなりません。言いたいことを言いたい順に並べていくのでは、論理的な文章とは言えません。

文章を読んだ相手が、論理性を得て納得できるように、書く内容を精査し、文章を組み立てましょう。

小論文で採用担当者がチェックする箇所3つ

①:自分の意見が述べられているか

選考においてチェックされるのが、小論文の中で自分の意見が正しく述べられているかという点です。

小論文では、設問や資料を客観的に読み取ったうえで、それを論じることための読解力がまず必要になります。テーマとなる資料などを正しく読み取れなければ、小論文は成り立ちません。読み取った内容に対して自身の意見として考えをまとめ、述べることが大事になってくるのです。

自分の意見については、資料への疑問や具体的なアイデアなど、意見を発想する力も重要です。

一般的な書籍やインターネットの記事を見ていても、些細な疑問や問いなどが湧くこともあるでしょう。そういった思いつきや気付きを、テーマに対して論理的にまとめて述べるのが小論文では求められます。

②:意見に沿った根拠が述べられているか

次に見られる点が、自身の意見に沿った根拠が小論文内で述べられているかどうかです。議論にしてもそうですが、意見を述べるということは、それを裏付ける根拠が示されているかも大事なことです。

これらの発想や意見も、それを裏付ける根拠がなければ、自分の主観的な主張と受け取られてしまうこともあるのです。せっかくの発想を正しく述べるために、その発想の根拠も掲載することは大事なことなのです。

小論文の場合は基本的に、テーマとして述べられている内容に対しての意見になるので、その根拠を裏付ける情報が資料内にある内容であることも珍しくはないでしょう。そのため、意見をまとめる際は根拠になる考え方や情報も、あわせて示しながら述べるようにしましょう。

③:誤字脱字が無く正しい言葉を使えているか

小論文では他にも、誤字脱字が無いことや言葉が正しく使えているかも大切です。

小論文も文章を作成するものである以上、誤字脱字の多い内容では正しく意味が伝わりませんし、信用性のないものと認識されてしまいます。そのため、基本的であっても誤字脱字はないように、全て完成した上でのチェックは大事です。

また普段使っている言葉は、使い方によっては話し言葉のままや、方言のケースもあります。論文では誰が読んでも正しく内容が伝わるようにしなくてはいけないので、正しい言葉遣いが求められます。

人事は黙って切り捨てる!あなたのマナーは大丈夫?

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小論文で出題されやすいテーマ例

大きく分けて4つのテーマがある

小論文ではテーマが提示されます。そのテーマは大きく分けて4つです。その4つとは、「将来の目標」「過去の経験」「時事問題や一般論」「志望企業や職種に対する考え方」です。

あらかじめ主なテーマを押さえておけば、「テーマに対してどういった内容を取り上げるか」が見えてくるでしょう。以下でそれぞれの大テーマに基づく細かなテーマ例を紹介します。

【将来の目標に関するテーマ例】

■どのような人になりたいか
■将来の夢/目標
■やってみたい仕事
■○年後の自分がどうなっていたいか

【過去の経験に関するテーマ例】

■これまでに最も打ち込んだこと
■いちばん感動したこと
■学生生活で得たもの
■これまでに苦労したこと

【時事問題や一般論に関するテーマ例】

■あなたにとって「働く」とは何か
■気になるニュース
■社会問題に対する解決策
■好きな音楽や本

【志望企業や職種に対するテーマ例】

■営業職で大事な行動とは
■技術職になるうえで心掛けたいこと
■○○株式会社が持つ強みと問題点
■商品○○の売上を向上させるための工夫

テーマごとに練習しておくと良い

上記で紹介したテーマは、実際に仕事をするうえでどういった軸を持って働くのかや、自分自身の考えや意見を持ち合わせているかを把握するためのものです。

具体的なものから抽象的なものまで、さまざまなテーマが存在することから、どんな内容でも問題なく対応できるよう、テーマごとに練習しておきましょう。

小論文を書くときの注意点

時間配分に気をつける

小論文を書く時には、まずは時間配分に気をつけることが大切です。企業ごとに設定されている制限時間は違いますが、書きなれてないと時間内に書き終われない事がありますので注意しなければなりません。

最後まで書ききれなければ評価は下がってしまい、場合によっては全く評価されないこともあります。小論文で最初に考えるべきことは、最後までしっかりと書き上げることであり、そのためにも時間配分には注意を払わなければなりません。

制限時間があるからといきなり書き進めれば、途中で行き詰って大幅に修正しなければならない場合もありますので、考えてから書き出すことが大切です。書き始める前に大体の構成は頭に浮かべておき、その上で少しずつ書き進めるようにしましょう。

文字数制限を大きく越えないようにする

小論文では、時間制限だけではなく文字数制限もありますが、文字数については大きく越えないようにしましょう。文字数が多くなりすぎると焦点が曖昧になってしまいがちで、伝えたいことが上手く伝わらない場合もあります。

文字数の制限も企業によって違いますが、小論文は文量が多ければいいわけではなく、きちんと伝わるかどうかが大切です。文章は長く書くよりも短く簡潔にまとめる方が難しいため、長々と書いてしまうと文章をまとめる能力がないと評価されてしまう可能性もあります。

また、大幅に文字数の制限を超えると、その時点で失格の場合もあるので注意が必要です。基本的にはプラスマイナス1割を目安にして、多すぎず、少なすぎない文量で書き終えるようにしましょう。

文末を統一させる

小論文は内容を簡潔にまとめる必要がありますが、それだけではなく文章の細部も工夫する必要があります。特に工夫が必要なのは文末であり、文末は「ですます調」などで統一するのがルールです。

語尾を統一することで読みやすくなりますし、全体的にすっきりとした印象になりますので、簡潔にまとまっているイメージを与えることができます。また「ですます調」に限らず、「だである調」を使用しても問題はありません。

基本的にはどちらの語調でも問題はなく、小論文内で表記を統一させることが重要です。「だである調」であれば短く簡潔にまとめやすいですが、書き慣れていないと上手に書けない場合も多いので、慣れていない場合は「ですます調」が無難です。

就活のマナーを身につけておこう

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小論文でチェックされるポイント3つ

ポイント①:結論→根拠→まとめ(結論)の構成で作成する

小論文だけではなく相手に伝えたい文章を書く場合は、結論から書き始めることをおすすめします。

小論文は特に長い文章になりがちなので、明確にまとまりのないまま文章を書くと、内容を理解しようとするために、何度も読むため疲れてしまいます。また結論の分からないまま根拠のみを示されても、理解するのが難しい文章になってしまいます。
まとまりある文章のためにも、まず内容の結論を簡単にまとめたものを、最初に述べる構成にすると好ましいです。その後に根拠について続けて述べれば、理解しやすく読みやすい文章に仕上げられるでしょう。

根拠を述べたうえで、再度結論についてや小論文全体についての結論やまとめを改めて記載することで、結論の内容について強く印象に残る文章になります。

ポイント②:「論点」から文脈がブレないようにする

小論文のような長い文章を書くときは、何よりテーマや論点を見失わないのが大切です。書き慣れていないとつい見失いがちですが、テーマや論点がブレてしまうと読み手に何も伝わらない文章になってしまいます。

作成途中で読み直すなどして、テーマから脱線しないように気をつけましょう。

ポイント③:主張を述べる語尾はあいまいなものにしない

小論文はあなたの主張を述べるものです。そのため、語尾をあいまいなものにしてはいけません。「私は○○だと思います。それは○○だと思ったからです。」では、核心を持った主張だといえず評価されません。

前文の「思う」なら、「考える」や「推測される」といった言葉の表現に置き換えてみてください。バリエーションが増えることで、より魅力的な小論文を作成することができるようになります。

就活の選考で書く小論文の例

例文①

10年後の自分がどうなっていたいか

10年後の自分は「信頼される人物」になっていたい。

信頼とは何か。頼りにされ、信用されることである。人間関係をはじめ、仕事を遂行する上でも、この信頼は重要である。軽音楽のサークルに所属していたときに、会計を任されていた経験がある。会費を徴収するだけの、簡単な仕事だと高をくくっていた。しかし、実際に徴収を始めると、連絡が取れない部員や督促に時間がかかり、期日までに集めることができなかった。私は次第に信用を失い、部員から信頼されないようになっていた。

次の会費徴収では、事前に連絡を入れたり、SNSやメールを駆使して、期日までに全ての部員から徴収することができた。

信頼を得ることで、今は副部長を任されている。仕事をする上で、上司や同僚、顧客から信頼される人物を目指したい。

例文②

営業職で大事な行動とは

営業で大事な行動は、「話す力」よりも「聞く力」ではないかと考える。営業であれば、自社の製品を売り込まなければならない。しかし、一方的にメリットを語る商談では、信頼は得られない。お客様には、ニーズがあるからだ。私は大学の吹奏楽部で主将を務めていた。全国大会を目指していたが、メンバーも多く、各パートに分かれているため、目指すべきハーモニーを奏でることに苦戦した。そのとき、私は主将として、一人ひとり地道に意見を聞くことで、問題を解決した経験がある。

営業でも、一方的な発信だけではなく、顧客のニーズを引き出すような、密なコミュニケーションを取りたい。営業では、相手の意見を「聞く力」を発揮して、顧客のニーズを引き出した行動を心掛けたい。

小論文はテーマに応じて例を参考に論理的な文章を作成しよう

小論文は主に「将来の目標」「過去の経験」「時事問題や一般論」「志望企業や職種に対する考え方」の4つのテーマが用意されています。

これらのテーマを適切に作成するためには、「序論→本論→結論」の流れを意識しつつ、本論を最もボリュームづけるために「経験」と「考察」の2部構成にしなければなりません。

「わからない」「意見が異なる」など、テーマから逃げてしまうような内容も禁物です。「~である」など、確信を持った文章表現を心がけ、小論文試験をクリアできるよう、練習を積み重ねてください。

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