2020年06月25日(木) 更新

管制官に英語力はどの程度必要なのか|仕事内容・試験で出される英語問題の概要をご紹介

就活生にとって航空管制官は堅実で英語力が求められるイメージがある

キャリアパーク会員の就活生を対象に「航空管制官の仕事に対してどのようなイメージがありますか?」というアンケートを実施しました。まずは回答の一部をご覧ください。

就活生の回答

  • 英語
  • わからない
  • 堅実
  • 英語が必須
  • 真面目

■調査方法:キャリアパーク会員へのダイレクトメール
■調査日時:2017年3月6日
■調査元:ポート株式会社
■調査対象者:キャリアパーク会員の就活生
■質問内容:「航空管制官の仕事に対してどのようなイメージがありますか?」

就活生の多くは航空管制官について、堅実で真面目な印象を持っているようです。また、「英語」「英語が必須」など、英語力が求められる仕事と思われていることがわかりました。航空管制官には、どの程度の英語力が必要なのかをみる前に、仕事内容ややりがいについてみていきましょう。

航空管制官の仕事内容

進入ターミナルレーダー管制業務

航空管制官の仕事内容は、2つあります。1つは、進入ターミナルレーダー管制業務です。日本各地にある空港で、航空機の速度や高さについての指示を出したり、飛行状況を確認したりして、離着陸を円滑におこなえるように誘導する仕事となります。ただし、全ての空港でおこなわれているわけではありません。自衛隊やアメリカ軍などが、管制業務を代行しているケースもあります。

航空交通管制業務

2つ目は、航空交通管制業務です。これは、飛行中の航空機に対して、ルートに関する指示や交通整理をおこなうのが業務の中心となります。日本国内では、「札幌・東京・福岡・沖縄」の4ヶ所でこの業務を執りおこなっています。なお、2018年から段階的に東京・神戸・福岡の3ヶ所に集約予定です。

自分は航空業界に向いているタイプか、適性を診断してみよう

自分の適性や性格が、航空業界の仕事に向いているのかどうか、気になりませんか?
そんな時は、自己分析ツール「My analytics」を活用して、自分と志望業界との相性を診断してみましょう。

My analyticsなら、36の質問に答えるだけで、自分の強み・弱み→それに基づく適職を診断できます。

My analyticsで、あなたの強み・弱みを理解し、自分が航空業界に向いているタイプか、診断してみましょう。

航空管制官の仕事には英語力が必要

海外の航空機とやり取りをするため

航空管制官が仕事をするうえで必要になるのが、「英語力」でしょう。その理由は、海外の航空機と管制のやり取りをおこなわなければならないためです。かつて、英語力の差により、パイロットや航空管制官のコミュニケーションがうまくとれず、航空事故が発生したことがありました。そういった問題を解消するために、2008年以降の「国際民間航空条約(シカゴ条約)」において、航空業務の遂行に支障のない英語レベルが必要だと定められています。なお、日本人パイロットと管制官とのやり取りでも、英語での会話が基本です。

TOEICだと700点のスコアが最低ライン

航空管制官に必要な英語力は、どれくらいでしょうか。それを判断する材料となるのがTOEICです。航空管制官を目指すなら、リスニングや記述で評価するTOEICにおいて、700点以上のスコアが必要だといわれています。TOEICの公式サイトによると、700点以上は「業務上での会話も対応できるレベル」とされています。常に海外のパイロットとのやり取りをおこなうため、非常に高いレベルの英語力を求められているのです。

航空管制官の試験から英語力が求められる

航空管制官の英語の試験はかなりの難関

航空管制官になるには、試験に合格しなければなりません、しかし、航空管制官の英語の試験は、かなりの難関といわれています。 航空管制官の採用試験における英語関連の課題は、以下の通りです。

航空管制官の英語試験の項目

  • 英語のヒアリング:約40分で10問出題
  • 筆記(日本語の英訳・英語の和訳・文法など):2時間で30問出題
  • 英会話による面接試験(2次試験通過者のみ実施)

ご覧の通り、筆記試験だけではなく面接による確認もおこなわれます。英文の学習に加え、英会話の勉強が必要になってくるでしょう。

合格倍率は7倍以上

国土交通省が運営する航空保安大学校のホームページによると、平成28年度の航空管制官採用試験の受験者数1,005人に対し合格者は141人でした。倍率にすると7倍以上となり、高難易度の試験であることがうかがえます。毎年1,000人程度が志望するということは、それだけ英語力を持つ人がいるということです。管制官を目指すなら、他の志望者に差をつけるレベルの英語力が求められるでしょう。

採用後は航空専門の英語を習得しなければならない

航空管制官への採用後、1年間は航空保安大学校で研修をおこないます。その際、管制中のコミュニケーションミスを避けるために、一般的な英語とは別の航空専門英語を習得しなければなりません。例えば、「YES(はい)」「NO(いいえ)」は以下のように表します。

航空専門英語の一例

日本航空|パイロット日記(https://www.jal.co.jp/entertainment/cockpit/captain44.html)より

  • YES(はい) :「Affirmative(アファーマティブ・肯定)」
  • NO(いいえ):「Negative(ネガティブ・否定)」

航空専門英語は単純な言葉もあえて難しい表現にすることで、認識のずれを防ぐようにしているのです。この航空専門英語も理解し、現地の空港の環境等も理解して、初めて航空管制官としての役割を任されることになります。

航空管制官の仕事に就くために英語力プラス専門用語をきっちり学ぼう

航空管制官の仕事に就くためには、英語力が求められます。それは、海外のパイロットとのやりとりと、コミュニケーションミスによるトラブルを防ぐためです。このとき求められる英語力は、英語で業務上のやり取りがおこなえるTOEIC700点以上のレベルでなければなりません。航空管制官の試験でも英語面接やリスニングがおこなわれるほか、合格後も1年間、航空専門英語を覚えるために研修を積むことが求められます。航空管制官を目指す人は、まず英語力を身につけてレベルの向上を図りましょう。

イマ就活生に大人気のサービス5選!!

国内最大級のキャリア情報プラットフォーム、キャリアパークの公式アプリが登場!

就活生必見のお役立ち情報が満載!

関連コラム

このコラムに近いイベント

【書類~二次面接を免除】納得できる企業に最短7日で転職
  • 21年卒
  • 15年卒
  • 17年卒
  • 16年卒
  • 24年卒
  • 18年卒
  • 23年卒
  • 19年卒
  • 22年卒
  • 20年卒
  • 既卒・第二新卒向けサービス

【書類~二次面接を免除】納得できる企業に最短7日で転職

【書類~二次面接を免除】納得できる企業に最短7日で転職

14189 view

おすすめの就活イベント