2020年07月01日(水) 更新

教員の志望動機を魅力的にする要素と書き方のコツ【向いている人と例文5つ付】

この記事の監修者

キャリアアドバイザー

赤塩 勇太

大学を卒業後、新卒で採用コンサルティング会社に入社。キャリアアドバイザーとして、1,000名以上の就活生に対してキャリアセミナー、面談を実施。その後、採用コンサルタントとしてクライアントの採用課題の解決に従事。法人・求職者双方の目線から、適切なアドバイスを提供している。

教員に向いている人とは?

成人し、大人になっても問題や悩みは尽きません。しかし、大人になるということは、そういったことを解決する手段を持ち合わせるということです。一方で、教員として仕事をする上で関わることになる子どもたちは、問題や悩みに対する解決方法を持ち合わせていないことが多いです。教員という職業では、子どもの抱える問題や悩みと正面から向き合う必要があります。そのため、教員になるための適性を複数持っていなければ目指すことは厳しいでしょう。特に、子どもが好きという条件は必須です。子どもの悩みに向き合い、成長を促すためには、対象となる子どもを好きではないと仕事として務まりません。

体力がありメンタルも強い

教員の仕事内容は多岐に渡ります。ただ生徒に勉強を教えるだけが仕事ではありません。教員の仕事内容は以下の通りです。

■授業
■授業や各種テストの準備
■学級運営
■保護者への対応
■学校組織上の仕事
■デスクワーク
■部活動や委員会の顧問

この他にもこまごまとした雑務などをこなします。教員は業務量が多い上に、多感な時期の子どもを教育して向き合っていかなければならないため、体力と強い精神力があることが前提になります。

臨機応変に柔軟な対応ができる

教員は対応や判断が難しい場面に遭遇する機会が多く、どのように対処すべきか悩むことが多い仕事でもあります。
良い意味でも悪い意味でも、子どもは何をするのかわかりません。時には、子どもの家庭の問題にも関わることもあります。どのような事態にも臨機応変に対応できなければ、教員として仕事をしていくのは難しいでしょう。
さらに、子どもは一人ひとりに個性があるため、その個性を尊重するためにも柔軟な思考が求められます。一人ひとりを理解し、尊重するためにも、時には社会常識や一般的な見解を捨てることも必要になります。

好きな教科がある

中学校からの勉強はより専門的なものとなり、各教科ごとに担当の教員が異なります。難易度がどんどん上がっていく勉強を根気強く、わかりやすく生徒に教えるためには、まずその教科を好きでなければなりません。そのため、すごく好きな教科がある人は、教員に向いていると言えます。
熱意を持って生徒に教えられる教科の教員免許を取得しましょう。

子どもが好き

教員は子どもを相手にする仕事です。「高校生は子どもと言うほど幼くない」と考える人もいますが、人生経験を積んだ人から見ればまだまだ子どもです。
教員の仕事は、どの学校の教員免許を取得するとしても、子どもが好きでなければ務まりません。好きでもない存在に囲まれて仕事をするのは、想像以上にストレスが溜まり、心身に大きな負荷がかかります。 子どもが好き、というよりは、子どもの成長を見守るのが好き、という人に向いている職業です。

責任感がある

教員は大切な子どもに勉強や道徳を教える、非常に責任重大な仕事です。教員の言動が、子どもの人生に大きく影響するのは珍しくありません。子どもの人生を左右する存在であると自覚し、授業だけでなく、自身の言動にも責任を持って子どもたちと接する必要があります。 責任感のない人教員に子どもを預けたいと思う保護者はいませんし、そのような教員から学びたいと考える生徒もいないでしょう。 教員は責任感のある人でなければ務まりません。

教員の志望動機を書く際のコツ

志望する学校の教育方針を参考にする

志望動機を作成する際は、希望する学校の教育方針を細かくチェックし、参考にすべきです。私立の学校を志望する場合は、ホームページや学校の資料を請求して確認しましょう。公立の学校の場合は、各自治体の教育委員会のホームページに教育方針について掲載されているはずです。
学校によって進学・学力を重視しているのか、部活動に力を入れているのか、グローバルな人材育成に注力しているのかなど、教育方針はさまざまです。そのため、どのような教育方針を持った教員を求めるかも、学校によって異なります。
自分の教育方針がその学校にマッチしているという点をアピールすると、魅力的な志望動機になるでしょう。

人に何かを教えた具体的な経験を盛り込む

教員の仕事は「教えること」ですから、志望動機には人に何かを教えた具体的な経験を盛り込むと好印象を与えられます。勉強に限らず、何を誰に教えたのかは問いません。肝心なのは、「何を教えたのか」「教えたことで自分はどう思ったのか」の2点です。
学習塾や家庭教師のアルバイトをした経験はわかりやすく書きやすいですが、アルバイトなどで後輩に仕事を教えた経験や、弟や妹に勉強を教えた経験も良いでしょう。
過去に人に何かを教えた経験がない人は、教育実習の経験について書いてみてください。

教育問題に関心があることをアピールする

教育の現場ではさまざまな問題を抱えており、それを解決する人材が求められています。志望動機では、教育問題に関心があることをアピールしてみてください。ただし、論文ではないので深く掘り下げる必要はありません。 教育問題に関するワードとは、いじめ、暴力、不登校、学力低下、グローバル化、英語教育などです。これらのようなワードを文中に挙げ、関心を持っているとアピールしましょう。

志望動機作成ツールで、サクッと志望動機を完成させよう

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教員の志望動機を魅力的にする方法は?

教員になるためには、教員採用試験の学力試験ばかり注目されがちです。確かに、学力試験の突破を出来ないことには、他の対策を行っても意味がありません。しかし、面接なども教員採用試験の一部として行われるのも事実です。面接での良い結果を得るためには、面接官を納得させるような志望動機を述べる必要があります。魅力的な志望動機を作成するためには、どのような方法があるでしょうか。いくつかのパターンを基に、志望動機の作成方法を学んでおきましょう。

教育実習で学んだことをどう活かせそうか話す

魅力的な志望動機とは、相手の面接官を納得させるような内容を目指すことです。面接官が納得するということは、話に筋が通っていて説得力がある証拠だからです。そして、話に筋を通すためには、実際に体験したことも基にするのが一番です。実際に、教育実習で学んだことを教員になった後にどう活かせそうかを志望動機に盛り込みましょう。座学で学んでいたイメージと実際に教育実習で生徒や学生と関わることは、少なからずギャップが存在するはずです。さらに、教育実習を通じて成功したことや失敗したこともあるでしょう。そうした実体験として学んだことを、教員となった後にどう活かしたいのかを志望動機として説明しましょう。自分が経験したことから何を学び、将来どのように活かすのかは志望動機の基本です。

教員免許を取ろうと思ったきっかけを話す

教員免許を取ろうと思ったきっかけを話すことも志望動機の内容として適切です。実体験を基にして、教員免許を取るに至った理由を明確に話せるようにしましょう。1つ注意点として、きっかけを話す際に、人からの勧めや教員が社会的に安定した職業だからという理由は志望動機として褒められる内容ではないということです。どのような職業の選考や面接にも言えることですが、志望動機として大切なのは熱意や積極性を示すことです。いくら優秀な能力を持っていたとしても、人からの意見に流されているような理由しか持ち合わせていないと、魅力的な人材には映りません。志望動機に用いるエピソードは些細な内容でもいいので、自分なりのきっかけを用いるように振り返りましょう。

どのような実技が得意なのかアピールするのもあり

志望動機として話すこととして、実際に自分が現場で働いている姿を面接官が想像できるかは重要な要素です。これは、教員試験の面接でも当てはまります。どのような実技が得意なのかをアピールするのも教員の面接では有効な志望動機になります。例えば、音楽ならば、ピアノや歌が得意なことをアピールすることで、実際に授業を担当している姿を想像しやすくなります。また、社会系の科目で、年表の暗記が得意なことをアピールすれば、授業中にわかりやすい年表の覚え方を教えている姿がイメージ出来ます。さらに、全科目共通していますが、道徳の授業も担当出来るといったこともアピールする効果があります。得意な実技をアピールする時には、他の就活生との差別化を意識しましょう。自分が得意なことが他の人には難しいことであるほど、評価は高まります。

担任や部活顧問をしたいかどうか

部活動の顧問の負担などは、教員が抱える問題の1つとして社会的に取り上げられる機会が増えています。これに加えて、担任を避けたいと考える教員がいるのも事実です。そのため、志望動機として、担任や部活顧問をしたいかどうかを話すことは、アピールに繋がります。負担が大きいという理由で、なり手が少ないことに挑戦したい人材は、貴重な存在だからです。そのため、本当にやりたいと考えているのであれば、志望動機としてアピールするのもいいでしょう。ただし、本心で思っていないにも関わらず、面接を乗り越えるために嘘はつかないようにしましょう。面接官からしたら、いい評価を得るために嘘をついていてもすぐにわかります。また、担任や部活動顧問をしたくない時には、わざわざ話題にする必要はありません。わざわざ自分から不利になるような話題は避けましょう。

あなたの就活力は何点?

就職に成功するためには、まず自分の就活力を知っておく必要があります。就活力とは、就活で必要な準備や企業側が重視しているポイントに対して、どれだけ備えているかをはかる指標です。ぜひ、「就活力診断」で今の自分の就活力を診断してみましょう。無料でダウンロードできるので、今の実力を踏まえた上で必要な対策をしてみてはいかがでしょうか。

教員になるための志望動機例

志望動機の例文①

高校時代の恩師から、勉強だけでなく社会や人間関係、人生についてなど、さまざまなことを教わり、自身で考える機会を与えられました。恩師の教えに感動し、社会や人生についてきちんと考えることの大切さに気づきました。私も人に教えるだけでなく、考える機会を与えられる人間になりたいと思い、教員を志望いたしました。国語という教科は、日本人としてのアイデンティティの形成に不可欠な教科です。現代ではインターネットとSNSの急速な普及にともない、さまざまな国や文化の価値観を知るようなった反面、アイデンティティの形成が不十分であるため、日本人としての道徳や個性、伝統文化が失われつつあると感じています。グローバル化が進む今こそ、国語教育を重視する必要があると考えています。生徒に日本の美意識や古典的な価値観を生徒に知ってもらうため、例えば古典の授業では冒頭で和歌を一首ずつ紹介し、簡潔に和歌の意味や時代背景、文化について説明したいと思っています。さらに生徒たちの抱えるさまざまな悩みや不安と向き合い、生徒自身が考え、最善の選択をできるよう手助けをしていきます。生徒の個性や考え方を尊重する教師になれるよう、努めてまいります。

志望動機の例文②

貴校の「自立」「社会に貢献できる人材の育成」という教育方針に共感し、志望いたしました。これまでも授業の中で、今勉強している内容が社会にどのように結びつくのか、どのように活かすことができるのかを常に伝え、生徒自身に考えさせる授業を行ってきました。結果、生徒自身が学んできた勉強と、進路や職業選択を関連づけて考えられるようになり、進学率や就職実績向上につながりました。貴校でもこれらの経験を活かし、自ら考えて社会に貢献できる人材を育成していきます。

志望動機の例文③

英語の楽しさをより多くの生徒に知ってほしいという思いと、貴校の「グローバルな人材育成」という教育方針に共感し、志望いたしました。大学卒業後は民間企業に就職しましたが、親戚の子どもに英語を教えたら成績が向上し、英語を好きになってくれたことをきっかけに、教員として多くの生徒に英語の楽しさや魅力を伝えたい、と強く思うようになりました。留学経験と英語での実務経験があるため、特に英語でのコミュニケーションには自信があります。私の思いと英語力は、教員として貴校と生徒の役に立てると確信しております。

志望動機の例文④

昔から人に何かを教えることが好きであるため、志望いたしました。私は勉強に限らず、何かがわからなくて困っている人を、助けずにはいられない性格です。学校では勉強がわからずに困っている友人を放っておけず、アルバイト先では仕事がわからない後輩と積極的にコミュニケーションをとって仕事を教えました。私が教えたことで、相手が理解して喜んでいる姿を見ると、人の役に立てたと実感でき、大変嬉しい気持ちになりました。人に何かを教えるというのは、知識があるだけではできないと考えています。相手の立場に立って、わからない箇所を理解し、理解しやすい言葉を選んで伝えるスキルが必要です。生徒にさまざまなことを教える立場として、常に生徒の立場に立ち、より理解しやすい授業を提案してきたいと考えております。

志望動機の例文⑤

高校生のころに教師を志し、大学に入学した直後から学習塾の講師のアルバイトをはじめました。私が担当したのは中学生のクラスで、さまざまな生徒と向き合ってきました。中学生という時期は、自身の個性や人間関係、進路に特に悩む時期です。人間関係によるストレスから勉強への意欲が低下してしまった生徒や、進路が決められない生徒など、勉強以外の悩みを抱え、成績に影響が出てしまっている生徒をたくさん見てきました。悩みを抱える繊細で多感な時期を迎えている生徒に対し、教師として何ができるのか、何を教えられるのかを常に考えながら、生徒たちと向き合っていきたいと考えております。

教員の志望動機では教員免許を取得する過程の話をすると魅力的に伝えられる

教員の志望動機では、教育に関心がある点をアピールすることが大切です。志望動機は明確かつ具体的に書きましょう。具体的な経験を志望動機に盛り込むと、根拠のある志望動機になり、採用担当者に好印象を与えられます。教員は1人の人間の大切な時期に関わる仕事だからこそ、志望動機も選考の際に重要視されます。魅力的な志望動機を作成するには書き方が重要です。好印象を与えるポイントをおさえ、効果的な内容にしましょう。

キャリアアドバイザー|赤塩 勇太

社会貢献について言及しよう

教員を目指す場合は、自分自身の私利私欲ではなく、「社会貢献欲」の高い人物でないと務まりません。よって、自分が社会・教育においてどのような貢献をしたいのかについて、言及する必要があります。

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