2020年06月25日(木) 更新
【面接・就活対策】挫折した経験や失敗談について質問された時に役立つ回答例の構成の仕方
目次
失敗談・挫折経験に対する回答を用意している就活生は半々
就活生の回答
キャリアパーク会員の就活生を対象に「面接で「失敗談・挫折経験」について聞かれたときに答える準備をしていますか?」というアンケートを実施しました。まずは回答の一部をご覧ください。
- はい
- していない
- している
- いいえ
■調査方法:キャリアパーク会員へのダイレクトメール
■調査日時:2017年3月6日
■調査元:ポート株式会社
■調査対象者:キャリアパーク会員の就活生
■質問内容:「面接で「失敗談・挫折経験」について聞かれたときに答える準備をしていますか?」
面接で「失敗談・挫折経験」について聞かれたときの回答を用意している就活生は、およそ半々だということが分かりました。
「している」と答える就活生がいる一方で、「していない」という方もいるのが現状のようです。
本ページでは、面接で「失敗談・挫折経験」について聞かれたときの答え方について紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
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面接で挫折経験を聞かれる理由とは
面接では、挫折経験や失敗談について質問されることも少なくありません。なぜ企業は、面接で挫折経験や失敗談について聞いてくるのでしょうか?。
就活生の何を知りたいと思っているのか不思議に思う人もいるでしょう。まずはその理由について、3つ紹介します。理由を知ることで、どんな回答がふさわしいかが理解できるでしょう。
理由①:逆境に立ち向かう力を見るため
まず面接官が挫折経験について質問するのは「逆境に立ち向かう力」を知りたいからです。就活生のガッツや忍耐力を見ている意図があるので、これに答えられるようにしなければなりません。それでは、より詳しい意図について紹介しましょう。
失敗に対してどう向き合ったかを聞きたがっている
挫折をするのはとてもつらいことです。しかし、誰だって様々な失敗を経験しています。重要なのは、挫折経験や失敗談から、「その状況にどう向き合ってきたのか」を的確に説明することです。失敗談にはその人自身の性格が出てくるため、「どのような人間で、入社後何をしてくれるのか?」と、面接官が容易にイメージできるようになるでしょう。また、失敗や挫折から学んだ部分を提示することで、しっかりと反省し、顧みながら新たな行動ができる人間だと評価されるでしょう。
理由②:チャレンジ精神を持って行動できるかを把握するため
就活生に挫折経験を聞く理由として他にも挙げられるのが、「チャレンジ精神を持って行動できるのか」です。大きな目標を掲げ、結果的に挫折に至ったとしても、「チャレンジしたい!」と思って行動した姿勢を、大いに評価することでしょう。
挫折しても新たな目標を掲げられるかを把握しようとしている
チャレンジ精神のある人は、どんな挫折を経験しても「次はこうしよう」「ここを改善すればうまくいくはずだ」などと常に新たな目標を掲げるため、その実現に向けて大いに努力するはずです。企業にとってチャレンジ精神を持つ社員は、その人自身だけでなく、企業全体の成長も導き出す可能性があるため、的確に回答できた人は評価を上げる結果につながるでしょう。
理由③:挫折を乗り越えようとする力があるかを確かめるため
面接官が就活生に対して挫折経験を問う理由として3つ目に考えられるのが、「挫折を乗り越えようとする力があるのか」を確かめるためです。仕事をするうえで挫折はつきものですから、何度訪れるかわからない挫折を乗り越えられる人材を求めているのです。
挫折から立ち直れる気持ちの強さを推し量っている
挫折してしまうと落ち込んでしまい、やる気が出なくなることもあるでしょう。しかし、それを引きずったまま仕事をしてしまうと、他の業務にも悪影響が出てしまいます。少しでも挫折から立ち直る気持ちの強さがあるのかをこの質問から推し量るのです。
挫折や失敗にはいくつかの要因があることを把握する
挫折や失敗にも種類があり、その区別は要因からみることが可能です。それぞれの要因について把握することで、どの部分を説得力を持たせて伝えると面接官に理解してもらえるか、よりイメージを沸かせて考えることができるでしょう。
要因①:目標や挑戦したことがうまくいかないため
1つ目の要因が、「目標や挑戦したことがうまくいかなかったため」です。例えば部活動で「県大会で優勝する」と掲げたり、アルバイトで「売上1位を目指す」といった目標を掲げたものの、結果的にそうはならなかったときに挫折を感じることが考えられます。 もちろん中には目標を達成できた人もいるかもしれませんが、達成までの間に挫折を感じたことがあれば、その部分をピックアップして挫折経験のひとつとして話すことができるでしょう。
要因②:自分自身が意図しないことが起こったため
「自分自身が意図しないことが起こった」ことも挫折や失敗の要因として考えられます。例えばスポーツ中にケガをしたり、地震や台風など、思わぬ災害に見舞われて取り組んできたことが継続できなかったときに挫折を感じることがあるでしょう。 この場合、どうしても諦めたり、新たな行動をせざるを得ない状況に追い込まれたことに対してどう感じ、どう乗り越えようと取り組んだかを話題の中心としてまとめるといいでしょう。
要因③:環境の変化についていけないため
3つ目の要因として考えられるのは、「環境の変化についていけないため」です。例えば、高校や大学に進学した際、難易度が上がったことで得意科目の成績が悪くなった経験が該当します。また、引っ越しなどで人間関係がリセットされたのをきっかけに、人付き合いがうまくいかなくなるなどもこの要因における挫折といえるでしょう。 このような要因の挫折経験を取り上げる際は、挫折を乗り越える方法はもちろん、挫折を味わったことで起こった心境の変化を取り上げると説得力が増すでしょう。
面接では論理立てて失敗談について話す
それでは、失敗談や挫折経験の質問に対して、面接ではどう答えたらいいのでしょうか?ここで気を付けたいのは感情的にならず、論理立てて話をすることです。しっかりと話せたなら「その人自身の挫折を乗り越える力がしっかりと見えたアピール」となり、面接官にしっかりと気持ちを伝えられるでしょう。論理的に話すポイントを紹介します。
「失敗した理由」と「対処方法」を交えて説明しよう
例えば、面接では以下のように挫折経験や失敗談について話してみましょう。
失敗談・挫折経験の紹介例
サークルの運営がうまくいかなかった。それは、サークル内で意志の疎通が出来ていなかったからだ(失敗した理由)
すると、今まで仲の良かった同期と意見がかみ合わなくなり、彼はサークルを辞めてしまった。 そのため、部長として、相談する相手がいなくなった。
しかし、恥を捨てて後輩に相談したところ、週に一度話し合いをする機会を設ける事が出来た。(対処法)
話し合いを通じて、後輩の相談にも乗ることが出来た。そして、信頼関係を築けた。
縦の繋がりができたことで、サークルの運営が回るようになった。どんな相手にも分け隔てなく相談することの大切さを学んだ。(学んだこと)
これは挫折経験をもとに成功へと導いた例です。ポイントは「恥を捨てて後輩に相談した」ところでしょう。相談が自分と後輩の壁を崩し、円滑な運営を可能にしたといえます。
PDCAサイクルを意識した構成にするとよりわかりやすい
挫折経験を取り上げる際に大切にしておきたいのは、先程も取り上げた「目標設定して行動できるか」「チャレンジ精神があるか」といった面接官の意図を意識することです。その意図を意識して、的確に伝えるには「PDCAサイクル」が重要になってきます。挫折経験をそれに当てはめると、以下のようになります。
PDCAサイクル
「Plan(計画):あなた自身が立てた目標や課題への改善策」
「Do(実行):目標や改善策を実行する」
「Check(結果・反省):挫折した経験とその原因」
「Act(改善):挫折を乗り越えるために取り組んだこと・挫折から学んだこと」
この流れを意識することで、わかりやすく的確な回答ができるようになるでしょう。
挫折経験がない人は「目標とのギャップ」に関する話を伝える
面接で聞かれたところで、そんな経験自体した覚えがない、という人もいるでしょう。挫折までに至らずに乗り越えてきた人、そんな境遇に一切身を置いてこなかった人はどうしたらいいのでしょうか? もしかしたら、人によって挫折だと捉えていない可能性もあります。それぞれの人生において何を挫折とするかの意識の違いなどがあるでしょう。そんな人は面接で「掲げた目標とのギャップ」「小さな失敗談」に関するエピソードを話すのがおすすめです。
バイト・サークル・研究活動の小さな失敗談でOK
面接で挫折や失敗談を話す際は、必ずしも大きなエピソードでなくても構いません。身近なバイト、サークル、研究活動の「小さな失敗談」で構わないのです。重要なのは、その失敗をどう捉えて行動したかです。 バイトでお客様や、バイト先の同僚とトラブルになった、研究で失敗した、サークルの試合で負けた、チームでいざこざがあったなどのエピソードを振り返ってみましょう。
「挫折がありません」はNGな回答
面接で挫折経験や失敗談について質問された時は、「挫折したことはありません」といわないようにしましょう。最もNGな回答です。上述したように挫折と捉えていないケースは別ですが、「挫折した経験が思いつかない=考えていない」、答える気がないと捉えられるかもしれません。 挫折経験が思いつかなくても、小さな失敗談を何とか思い出してください。挫折について全く答えられないと、これまでの評価を一気に落とすきっかけとなることを意識しましょう。
挫折経験・失敗談の例文をピックアップ
挫折・失敗談例①:部活動経験
私は高校時代、吹奏楽部の部長を任され、最初の大きな大会である冬の地区大会優勝を目指しましたが、結果は3位と振るいませんでした。これまで先輩方が5年連続で優勝した記録をストップさせることとなり、非常に辛い気持ちになったものの、このままくよくよしてはいけないと考え、部員一人ひとりに現在の問題点を聞き取って改善を図ることにしました。
聞き取りの結果、各パートの音合わせが出来ていないのではないかとの結論に至り、これまで10分程度しかおこなっていなかった音合わせを30分に拡大して基礎から音の調和を図るよう取り組みました。
練習を積み重ねて迎えた夏の県大会では、冬の地区大会の時よりも格段に各部員のレベルが上昇し、課題だった音合わせの部分もクリアして、県大会優勝の成績を収めることができました。
高校時代に大きな挫折を経験したことで、常に自分自身の行動を顧みて問題を分析し、改善しようと行動するようになりました。貴社での勤務においてもその考え方を貫き、挫折を経験してもすぐ立ち直って新たな目標を掲げて行動します。
挫折・失敗談例②:アルバイト経験
私は現在もおこなっているコンビニのアルバイトで大きな失敗をしたことがあります。
デザート類の発注を任されて1ヶ月ほどした時、数字の入力ミスで通常仕入れ数20個の商品を200個も仕入れてし まい、大量の在庫を抱えることになってしまいました。
非常に焦って半ばパニックになっていたところ、オーナーから、「入荷したのはしょうがないから、しっかりと販売しよう。完売できるよう、どう売り込むべきか、自分で考えてみよう」と声を掛けられたのをきっかけに気持ちを立て直して、売り込むための方法を必死で考えました。
オーナーや本部の担当者から許可を得て、130円から30円引きの100円で販売し、店頭でのよびかけ、友人や両親の協力をお願いするなど、自分が責任をもって売り込んだ結果、翌日までにすべてを売り切ることができました。
入力ミスで仕入を誤ってしまったことは大きな反省点ですが、失敗したことばかりを意識しすぎず、今自分ができることを取り組むことがとても重要だとこのとき知りました。
貴社での勤務中に失敗をしたときもすぐ立ち直り、再度信頼を得るための行動を心がけます。
挫折経験・失敗談を面接で問われた際は身近なエピソードであってもPDCAを意識した構成にすることで説得力が増す
『挫折経験はマイナス要素』そう考えている人は面接でイメージを好転させてしまいましょう。面接官が聞き出したいのは、「仕事を続けていくことができないんじゃないか」という懸念ではなく「どう乗り越えたか」の自身との葛藤からの更生方法、「なぜ失敗してしまったのか」という挫折したことへの理解です。 「挫折した経験はありますか?」との質問は、しっかりと失敗や挫折経験を語ることで好印象を得られるかもしれない、絶好の機会です。就活における面接の場ではそんな質問が飛んでくることも考えられるため、PDCAサイクルを意識した回答を考え、堂々と面接官に伝えましょう。
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