2019年12月19日(木) 更新

商船三井と川崎汽船の現状と動向【企業研究】

世界屈指の商船保有数を誇る海運業『商船三井』

商船三井グループ全体で世界屈指の約900隻という商船を保有している、操業130年を迎えている総合海運企業です。商船三井グループは現在、全体で約900隻の船舶を運航しており、運航している船の種類
は多岐に渡ります。鉄鋼原料、石炭、木材チップなどを運ぶ各種専用船(ドライバルク)をはじめ、原油を運ぶタンカー、液化天然ガスを運ぶLNG船、自動車船などですね。
略称を「MOL(エム・オー・エル)」とし、東証一部上場しています。

大手3社の一角!コンテナ船運航に特化『川崎汽船』

川崎汽船株式会社は、日本郵船、商船三井と並んで大手3社の一角とされています。コンテナ船の運航に特化した海運企業です。主力をコンテナ船運航に据え、自動車運搬船・石油タンカー・石炭などの資源輸送船などの運航に力を入れています。こちらも東証一部上場企業であり、通称は「“K”Line」
また、海外に関係会社を多く持っているのも特徴です。

国内シェア2位、3位の『商船三井』と『川崎汽船』

海運業国内トップ企業は「日本郵船」、それを追い「商船三井」、「川崎汽船」と続きます。同じ海運業ですが、それぞれ特徴があります。商船三井は海運業に特化しており、川崎汽船はコンテナ船の運航を得意としています。
海運業界の売上高とシェア率をランキング形式で見ていくと、上位3社は当然のように「日本郵船」「商船三井」「川崎汽船」となった。ランキング3位の川崎汽船は売上高前年比+16.7%増加しており、2位の商船三井も売上高前年比+5.1%の増加となっています。

海運業の年収ランキング[商船三井4位][川崎汽船6位]

従業員の平均年収は下記のようになった。やはりダントツは日本郵船という結果に。海運業の他にも、さらに陸運、空輸も強化中となっているので、今後さらに売り上げの増加にともない平均年収も上がっていきそうな勢いのように思えます。
平均年収が50万円ほど上昇している日本郵船に比べ、商船三井は70万円ほど落ちてしまっている。「自動車船カルテル問題」が大きく響いているのだろうか。
逆に、川崎汽船は799万円から870万円と平均年収を大きく引き上げている。

海運業界の業界動向

今後の海運業界において、国内、あるいは日本初・日本着の物流需要が急伸すると考えるのは難しいように思えます。ここで各社がとった対応策は『心境国への需要を取り込む』海外へのさらなる展開です。
商船三井の中期経営計画では、現在51パーセントの海外売上高を、65パーセントにまで引き上げた。中でも注目を集めているのが中国ですね。中国向けの物流需要は今後も伸びると考えられているので、ここでの取り組みが各社の成長を左右していくように思われる。

更に業界研究を深める

物流業界で働きたいという就活生は、仕組みや各企業について把握することが大切です。業績推移や各社の強みを知っておくことで、「この企業でなければならない」という入社意欲を志望動機に反映させることができるでしょう。そこでおすすめなのが「運輸業界大研究Book」です。海運、陸運、倉庫の業態別に主要企業などを紹介しています。無料でダウンロードできるため、効率的に業界・企業研究を進めたい就活生におすすめです。

商船三井と川崎汽船の現状と動向【企業研究】

国内トップシェア2位・3位を誇る「商船三井」「川崎汽船」の概要を調べていきましたが、いかがでしたでしょうか。業績回復による効果が目立ち、独占禁止法違反による、多額な課徴金支払いも特別大きな影響を及ぼしてはいないようです。
今後の展望として、海外への展開をさらに広げていくためには、安定した収益基盤を確保し、収益性の高い案件を獲得していくことが必要となってきます。
今のところは一時的な回復局面にありますが、長い目で見ると日本の海運業界は苦戦を強いられるように思います。

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