2019年08月22日(木) 更新

創業理由から就活生へのメッセージまで。最年少上場記録をもつ、リブセンス社長「村上氏」へインタビュー【PR】

「世の中は間違っている!」疑問を持つことから生まれた新しいあたりまえ

—リブセンスを創業した経緯を教えてください。

19歳で会社を立ち上げました。小学校高学年から将来は事業をやろうと決めていました。小さい頃から「なんで人は生きているんだろう」「幸せとはなんだろう」と考えていて。
社名のリブセンス(Live=生きる、Sense=意味)は、まさにその疑問に由来しています。幸せとはなんだろうとずっと考えて出た答えが、「幸せから生まれる幸せ。誰かの幸せを作り出すこと。」でした。

誰かに対して価値を生み出す手段は色々ありますが、事業を通して誰かの幸せを作り出したいと思いました。高校生のときにジョブセンス(現:マッハバイト)のビジネスを思いついて、すぐにでも起業したかった。
でも高校って授業に出ないといけないから、起業したくてもできなかったんです(笑)。大学に入ったらそうした制約は無くなったのですぐに会社を立ち上げました。

—少しというか、だいぶ変わった小学生だったんですね(笑)

小学生の頃から生きる意味とか、死んだらどうなるんだろうとか、常に考えていましたね。世の中に対していつも「なぜ?」という疑問があって。疑問というより「世の中は間違っている!」と強く思っていました。

文化って当たり前のものとして受け入れられていますけど、それってこれまでの文脈のもと最適化されているだけだと思うんです。
それぞれの文化や慣習って、きっと理由があって行われているんだろうけど、僕の場合は「それってそもそも間違っているんじゃない?」と疑ってしまう。
根っこの部分から疑問に思うというか。そうやって世間を疑う癖は小学生の頃からありましたね。小学生らしからぬ発想をするので、小学校のあだ名は「オヤジ」でした(笑)。

—そんな村上さんに対して、周りの大人はどんな反応でしたか?

経営者のもとで育ったうちの両親もめちゃくちゃな環境に慣れていて、自由に育ててくれました。常識を疑って、自分がこうなんじゃないかと思うことは基本的になんでも許される。挑戦して、ダメだった時は自分で反省する。

学校の先生も含め、周りは自然体で接してくれる人が多かったですね。

ただ自由には責任が伴います。遊んでもいいけれど、抑えるところは抑える。約束したことは守る。
自由にやらせてくれる両親でしたが、「大学に入ったからにはきちんと卒業してね」と言われました。そこは約束だったからちゃんと守りました。
メリハリが大事と言うか、礼儀とかマナーはちゃんと抑えて、世の中に迷惑はかけない。常識にとらわれず挑戦はするけど、失敗も成功も全て自己責任、という感じですかね。

—どうしてそのような価値観を持つようになったのですか?

両親が「まずはやらせてみよう」と言うスタンスだったからでしょうか。実は私、中学受験に落ちた経験があるんです。普通、慰めてくれたりしますよね。なのにうちの親は「で、どうしたい? 次はどうするの?」って聞いてきた(笑)

小学生には辛いけれど、すごく本質的な質問ですよね。うじうじ悩んでいてもダメ。自ら行動しなければ意味がないと学びました。

事業立ち上げに求められる能力は「学び続ける力」と「考え続けられる力」

—そんな学生時代を経てで起業されたわけですが、事業はどのように変遷してきたのでしょうか?

最初に立ち上げたのはジョブセンスというアルバイト求人サイトです。そこから転職や不動産情報サービスと発展し、世の中で「もっとこうなったらいいのに」というものを形にしてきました。

事業ドメインを決める視点は二つあって、一つは問題の大きさ。
もう一つは後発だからこそ提供できる価値があるか、です。

例えば転職のクチコミサービス。クチコミサイトって「ブラック企業だ」とか書き込まれるのを恐れる企業が多いんです。だから既存の顧客がいると、顧客に配慮してそうしたサービスを作ることができない。
でも、実際企業側が持つ情報と転職者側が持つ情報には格差があって、情報のミスマッチが起きている。だったら生の声を反映しているクチコミサービスがあるといいな、と思ってこのサービスを作りました。

情報のミスマッチのような歪みって、それなりの理由と歴史があって生じています。幸いリブセンスには歪みを生む歴史がなかった。既存の文脈と歪みがあるからこそ、挑戦者が提供できる価値は何か。私たちにはITという武器もあった。紙の媒体を持っていなかったからこそ、課金型の採用システムという新しい価値を生み出すことができたと思います。

—そうして見つけた価値は、どうやって実際のサービスへと落とし込まれていくのですか?

うちの会社では、事業責任者とチーフプロダクトマネージャーが必ずタッグを組むようにしています。
事業責任者は利益構造など、ビジネスモデル全体を考える人。一方チーフプロダクトマネージャーはプロダクトそのものに責任を持ちます。本来は両方の視点をバランスよく持てれば良いのですが、やはりどちらかに寄ってしまうんですよね。

事業責任者であれば、短期的な売上利益の視点が強くなり過ぎてしまう。特に即戦力として入社した中途の方は、責任感の強さから売上をあげることに注力してしまう。もちろんそれは良いことなんですけど、中長期の視点で考えるとサービスをおざなりにするわけにはいきません。

だから、あえてサービスのことを一番に考える責任者を別に設けて、バランスが取れる仕組みにしてしまっています。新卒の方には、事業責任者かチーフプロダクトマネージャーか、どちらかの道に進んでほしいと期待して採用しています。

—新卒でも新規事業やサービス開発に携われるんですか?

ウィングという新規事業開発企画を始めました。これは簡単な事業を作る練習の場です。新卒の方にも、期待をして今回3人の新卒1年目のメンバーを抜擢しています。ウィングでは、0→1で生まれた企画をプロダクトに落とし込む経験を積んでもらいたいと考えています。プロダクトを作るにあたって、知識を入れるだけではダメで、実際にサービスを大量に作った経験がないと、その後伸びないんです。新卒にいきなりメインサービスの開発をお任せするのは難しいけれど、経験はたくさん積んでもらいたい。志やビジョンに共感して入ってきてくれた人に、そうした機会を用意したい。実際うちの会社で事業を立ち上げて活躍している中途採用の人も、その分野に関して、実は未経験の人が多いです。経験が少ない代わりに、向上心は半端ないですけどね(笑)

—新卒にも挑戦の機会を与えるのは、簡単なようで実はなかなか出来ないことだと思います。

新規事業を立ち上げる時は、人の育成とのバランスも考えています。新規事業を開発する時は、大きく3つの領域に分けます。

一つ目はイノベーティブ領域。これは飛び地で事業を立ち上げる、まさにイノベーションを必要とする領域。

次にナレッジ領域。既にあるナレッジや資源を生かして立ち上げるので、比較的確度が高い。

そして最後がウィング領域。先ほどお話した、未経験者向けの事業開発企画です。ウィング領域で扱う内容は、例えば既存サイトへ送客するためのサイトを立ち上げるとか。派手さはないかもしれないけれど、良いサービスを作る練習の場になっています。立ち上げ経験の蓄積に基づく人材・組織成長のため、規模にこだわらず、量重視でトライしていくのが目的です。

新規事業って、アイデアはあってもきちんとサービスに落とし込めないと、結局意味がない。案があっても、形にしきれないなら中途半端に終わってしまう。だからプロダクトをしっかり作り込める人が必要なんです。ウィングとナレッジ領域でしっかり素振りをして、その上でイノベーティブ領域というバッターボックスに立ってもらう。もちろん横に厳しいコーチがつきます。私なんですけどね(笑)。

ウィングは新しい仕組みなんですが、今回抜擢した人材はみんな向上心があります。というより、向上心は大前提ですね。

あとは「学び続ける力」と「考え続けられる力」が重要です。彼らは本当に勉強熱心で、土日もずっと勉強してるんですよ。世の中に疑問を持って何かを解決したいと思うなら、物事を抽象化する力が必要です。
例えば「貧富の格差はなぜ起きるのか」という事象一つを取っても、経済、社会、地理など様々な視点から考えてみる。物事を構造的に捉えるためには、あらゆる分野での継続的な学びが必要です。その努力ができる人は強いですね。

職種にとらわれず、自分の枠を超えていく

—そうした努力を続けるには、チームや仲間の存在も大きいと思うのですが。

そうですね。先ほど事業責任者とチーフプロダクトマネージャーがタッグを組むという話をしましたが、違う職種同士の連携を大切にしています。自分の職種がありつつも、職種を超えて跨ぐような「越境文化」がある。
意識して越境文化を作ってきたというより、そうならざるを得なかった、という感じですね。他の職種を理解しないとプロダクトってできないんですよ。私自身、創業からあらゆることを全部自分でやっている。それが自然だと思っています。

一つの職種にとらわれず良いプロダクトを作る。その過程で自身の枠を超えていく。繰り返しですが、常に向上心を持って学び続けることが必要です。
やりたいという想いだけではダメで、同時に学習がついてくることはすごく大事。やりたいだけで勉強しない人は成長しない。
やりたいという願望で終わるんじゃなくて、実際にできるようにならないとね。

その人がプロダクトのことを本気で考えているかどうかは、質問すればすぐわかります。「ここは何でこうしたの?」と聞いてみる。すると、考えている人はすぐに答えられる。考えている人はあらゆるところに意思が宿る。正解・不正解は問題じゃなくて、考え抜いたかどうかが大事なんです。そうやってとにかく努力し続ける人は応援する文化があります。

—まさに「神と意思は細部に宿る」ですね。とはいえ、そうした意思が強いからこそチームでぶつかることもあるのでは?

うちは「話せばわかる」が基本方針。チームがおかしくなり始めの時って、必ずどちらかが会話を遮断しだすんですよね。腫れ物っぽくなるというか。時には誰かが仲裁に入ったり、配置や構造を変えることもあります。でも、みんなで腹を割って話せば絶対わかるはずだと思っています(笑)

—最後に、学生へのメッセージをお願いします。

やりたい気持ちを大事にして欲しいですね。そうすれば自然と勉強するし、努力もする。

圧倒的な熱量は他を超越します。

「やりたい」という気持ちは、思い込む力から生まれます。世の中は選択肢が多いので、選択肢を排除する力、単焦点になる力が大事。決めたんだから、これ以外やらない! と自分に誓う。覚悟を決めるのが難しい人は、意図的に決断を迫られる環境に身を置くのも一つです。

人生、悩んで立ち止まっている時期が一番辛いですよね。私の場合、悩むというより内省をする。何か感情が起きた時は、なぜその感情が起きたのかを感じ取るようにしています。自分自身を客観的に見て、思考の癖を知るようにしています。

他人からのフィードバックも大事です。リブセンスでは「359度フィードバック」という仕組みがあり、上司一人を除いて周りからフィードバックを受ける機会を設けています。

良いフィードバックだけでなく、耳の痛いアドバイスを受け入れられるかどうか。現実を否定して他責する人の成長は遅い。
一方、自分のコンフォートゾーンを抜け出し、変わろうとする人は成長します。一瞬心がダメージを受けますが、きっと傷は癒せるだろう、この痛みを受け入れれば自分は変われるだろう、と自信を持つことです。幸い、リブセンスには後者の人材が集まっています。

創業してから10年が経ち、これから次のステージに行けるかどうか、変革の時期を迎えています。まさにここ1~2年で仲間に加わってくれる新卒への期待は大きいです。

リブセンスに「ガラスの天井」はありません。挑戦する人はどんどん受け入れて、成長する環境を提供したい。同じ志を持った人と一緒に、これからのリブセンスの文化を作っていきたいと思っています。
「幸せから生まれる幸せ」を本気で願い、「あたり前を発明」するために成長し続けられる人と、ぜひとも一緒に働きたいですね。

—村上さん、本日はありがとうございました!

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