2018年12月19日(水) 更新

履歴書の長所と短所の書き方|見つけ方や例文をご紹介

履歴書の長所・短所に悩む人は多い

就活に必須の履歴書では、長所と短所の欄が用意されていることが多いです。長所と短所はそもそも見つけること自体も難しいですが、それを上手なアピールに繋げるのは難易度が高いです。上手く伝えないと高評価にならないだけではなく、評価を下げられてしまう可能性もあるため注意しなければなりません。長所と短所のアピールで失敗する人は多く、書類選考がなかなか合格できないなら、それが原因の可能性も高いです。上手な書き方を知り、難関の項目をクリアして履歴書のアピール力を高めましょう。

履歴書の長所・短所の書き方のポイント

履歴書の長所と短所で高評価を獲得するには、まずは書き方のポイントを知ることが大切です。魅力的な長所でも、書き方次第でマイナスになり、短所はさらに大きなマイナス要素になってしまうこともあります。高評価を獲得するには何を心がけるべきか、書き方のポイントを正しく理解しておきましょう。

長所は企業での活かし方をアピール

長所を上手にアピールするには、企業での活かし方も踏まえて提示することが大切です。どのような点が長所なのか、アピールポイントを述べるだけではなく、それが仕事でどのように活かせるか、就職後に活躍できるかを伝えましょう。企業での活かし方も含めて長所を提示することで、自身の魅力をより強く売り込むことができ、採用メリットも感じ取ってもらいやすいです。

さらに、企業とマッチした長所を伝えることで、相性のよさもアピールでき、企業研究ができていて志望度が高いことの証明にもなります。志望先の企業の特徴や仕事の内容への理解を深め、具体的な例を挙げてアピールすることで、より高評価を獲得しやすくなるでしょう。

短所は克服した方法を伝える

短所はそのまま提示するだけではマイナスの印象を与えてしまうため、必ず克服した方法を併せて述べることが大切です。人間誰しも長所との短所の両方は持っているため、短所を持っていること自体は当然で、これだけで評価を下げられるわけではありません。ポイントは短所といかに向き合い、改善を目指しているかであり、短所を放置していると成長意欲が低いと思われ、印象が悪くなってしまいます。

新卒はポテンシャル重視で採用が決定する傾向にあるため、成長意欲の高さを示すのは大切なことです。短所は何か、それとどのように向き合い、克服したかを伝えましょう。完全に克服したものでなくても、改善を目指して取り組んでいるものなら、評価の対象にはなります。

それぞれ一貫性を持たせることが大切

長所と短所は別々でなく、両方でひとつの項目と考えられています。そのため、一貫性を持たせることが大切であり、長所と短所がリンクしているかも意識しましょう。例えば長所で継続力をアピールし、短所で飽き性と述べてしまうと、互いに打ち消し合ってどちらが本当なのか分からなくなります。長所と短所が食い違っていると、アピールの信用性がなくなってしまい、両方とも評価されなくなるため注意が必要です。

また、一貫性がないこと自体もマイナス評価に繋がる可能性があり、評価を大幅に下げられる危険性があります。長所と短所を考える際は、それぞれ表裏一体で考えるといいでしょう。長所の裏返しは短所、短所の裏返しは長所になっているため、裏表で考えると食い違う心配はありません。

履歴書に書く長所・短所を見つけるには

長所と短所は書き方も難しいですが、そもそもどのように見つけるのかが分からず困っている人も多いでしょう。誰しも長所と短所の1つくらいはありますが、実際にそれを見つけるのは難しく、特に就活用のアピールポイントと考えるとハードルは上がります。スムーズに見つけるためには、上手な探し方を知っておかなければなりません。長所と短所を見つけるためにおすすめの方法は2つあります。

自己分析

長所と短所を見つけるには、自己分析を徹底することが大切です。自己分析は自身の過去の経験を洗い出し、自分の人間性を理解する作業です。就活の基本でもあるため、その他選考の対策のためにも必ずおこないましょう。自己分析のやり方は複数ありますが、基本は過去の印象的な出来事を書き出すことです。

大学時代に何を経験したかを書き出し、そこで自分はどのようなことをしたのか、役割を果たしたのかを考えます。その時に発揮した能力、人柄はそのまま長所・短所で使えるため、少しでも多くの出来事を思い出すことが大切です。過去の出来事から長所か短所のどちらかを導き出すことで、裏返してもう一方を見つけることもできます。

他己分析

自己分析で長所と短所を見つけるのが難しいなら、周囲の人に自分を分析してもらう他己分析もおすすめです。他己分析では他の人から見た自分とはどのような人かを聞き、浮かび上がった人物像から長所と短所を紐解きます。自分で考える自分像と他人から見た自分像は違っていることも多く、全く考えなかった特徴、人柄が見えてくることも多いです。

他人から見た特徴なら、客観性が高いため信用度も高く、長所短所も的確に見抜きやすいでしょう。他己分析は自己分析に行き詰まった時だけに限らずおこなうのがおすすめで、他人の意見を取り入れることで視野を広げられます。自己分析と他己分析を駆使して自分への理解を深めることが、長所と短所をスムーズに見つける近道だと考えましょう。

履歴書の長所・短所のアピール例

長所と短所を見つけて書き方のポイントを知ったところで、実際の例を参考に理解を深めていきましょう。何を題材にアピールするかは人によって違いますが、アピール時の文章構成は基本的に同じです。同じ題材でも、文章構成や細部の伝え方次第で印象は大きく変わるため、細かい点にも注目して確認することが大切です。長所と短所それぞれの例をみながら、アピールの全体像のイメージをさらに明確にしましょう。

長所①協調性がある

長所①協調性がある

私は協調性があり、周囲の空気を察知して自分が今何をすべきかを考え、行動することが出来ます。大学時代は野球部の副キャプテンをしており、チーム全体をサポートする意識を持つことで協調性を身につけました。チームでは一歩引いて全体を見ることを心掛け、発言のタイミングや声をかけるべき人を考えて、調和を取ることを意識しました。
調和を意識することで、チームがバラバラになることはなく、最後まで欠員を出さずに部活動をやり抜くことが出来ました。貴社でも自分に求められている役割を考え、適材適所を心掛けて仕事を進めることで、自分と周囲のポテンシャルを最大限に引き出し、活躍したいと考えています。

協調性があることを題材に、アピールをおこなっています。周囲の空気を察知して、行動できると、どのような協調性か明確に伝えられているのは評価できるポイントでしょう。ひとくちに協調性といっても漠然とし過ぎているため、アピールポイントを限定的に説明することは大切です。続くアピールでは協調性を身につけた根拠を示しており、さらに企業での活かし方にも言及できています。仕事への取り組み方も具体的に述べられており、意欲の高さもアピールできているでしょう。

長所②継続力がある

長所②継続力がある

私は継続力があり、一度決めた目標を達成するまで諦めません。大学時代はボランティアに取り組み、主に募金活動をしていました。募金では1日に数百円、数千円程度しか集まらないこともあり、活動費を考えると赤字が出ることもありました。これでは意味がないと思い、1回で最低1万円集めるまでは終わらないと目標を立て、粘り強く街頭に立ち続けました。
ただ長時間立つだけではなく、人が多い場所、耳を傾けてくれそうな場所を選ぶことで毎回1万円を達成し、団体にも大きく貢献できました。貴社では何事にも粘り強く取り組み、小さな目標をコツコツクリアすることで貢献したいと考えています。

継続力を題材にアピールしています。例文②でも、単に継続力とせず、一度決めた目標を達成するまで諦めないと詳細まで伝えることで、長所をより明確に伝えられているでしょう。続くアピールでは、どのように継続力を発揮したかが述べられており、能力の根拠づけができています。ただ我慢強く募金活動を続けるだけではなく、少しでも多くの人に募金してもらえるよう、考えながら続けていることで、目標達成への意思の強さがアピールできています。

短所①周りに流されやすい

短所①周りに流されやすい

私は周りに流されやすく、周囲の人の顔色ばかり窺ってしまうのが短所です。他の人のことを気にするあまり動けなくなることも多く、これではいけないと思って自信を持って行動することを心掛けました。周囲の人の話を聞きながらも、自分の意見を少しでも言うことを意識することで、周囲の人が私の意見にも賛同してくれるようになり、さらに自信を持つことが出来ました。
今では顔色ばかり気にせず、自分の意見もきちんと発信することが出来ます。他の人の意見を聞き、さらに自分の意見も伝えることでチームワークを発揮して、貴社でもグループで力を高めて活躍したいと考えています。

周りに流されやすいことを題材にアピールしています。周りに流されることの何が悪いのか、自分ではどのように認識しているのかを述べることで、自身の短所としっかり向き合っている印象を与えられているでしょう。問題意識を持ち、その改善に取り組もうとする姿勢を見せることで、向上心の高さをアピールできています。最終的には短所を克服することができ、企業での仕事にも関連づけてアピールができている例文です。

短所②飽き性

短所②飽き性

私の短所は飽き性で、何かを始めてはすぐに他のことに目移りしてしまいます。何も最後までやり遂げたことがなかったため、大学生活で何かひとつはやり遂げようと思い、アルバイトを始めました。居酒屋のキッチンでのアルバイトは、最初は大変なだけでつまらないと感じ、辞めそうになりましたが、ぐっとこらえて続けました。
続けるうちに仕事の奥深さ、難しいからこその楽しさにも気づくことができ、4年間辞めずにやり抜くことが出来ました。貴社では幅広いことに挑戦しながらも、中途半端にならないよう気をつけて、ひとつひとつをしっかりやり遂げることで、利益に貢献したいと考えています。

飽き性を題材にアピールしています。何もやり遂げたことがないから大学生活で何かひとつをやり遂げると述べられており、意欲の高さがアピールできています。また、実際に4年間やり遂げたのは大きなポイントで、短所を克服できてることが伝えられています。締めでは仕事への活かし方にも言及されており、幅広いジャンルに挑戦するという好奇心の強さと意志の強さが提示できており、好印象を与えられているでしょう。

履歴書の長所・短所のアピールの注意点

履歴書の長所と短所のアピールでは注意点もあり、これができていないとマイナスの評価になってしまう可能性もあります。書類選考がなかなか合格できず、不合格が続いている場合は、注意点を守れていない可能性が高いです。上手に伝えるポイントを踏まえて作成することはもちろん、マイナスの印象を与えないためにも、注意点も意識して作成しなければなりません。

箇条書きはNG

履歴書で長所と短所を提示する際は、箇条書きはNGで必ず詳細まで説明書き加えなければなりません。箇条書きにしてしまうと、情報量が少なく、どのような人間性を持っているのか判断するのが難しいです。仮に大量の長所が書かれていた場合でも、それが本当に備わっているかが分からないため、場合によっては全く評価されない可能性もあります。

また、箇条書きだと自分を売り込もうとする意欲に欠けると思われる場合もあり、志望度の低さからマイナス評価を受ける危険性もあります。記入する項目の量に関係なく、箇条書きだと魅力を存分に伝えることはできないため、何かひとつに絞り、説明書きを加えて詳細にアピールしましょう。

明確な根拠を提示する

長所と短所のアピール力を高めるには、明確な根拠を提示することが大切です。どれだけ魅力的なことが書かれていても、根拠がないと信用性は低く、場合によっては嘘をついていると思われ評価を下げられてしまいます。根拠のないアピールでは、どれだけ魅力的な長所でも評価の対象にならないため、必ずエピソードを加えて書きましょう。

根拠を示すことで、本当に長所や短所が備わっていることが分かり、入念にアピールしようとする意欲の高さも伝わります。信用性の高いアピールをしようとする姿勢自体も、選考に前向きに取り組んでいると評価される場合があるため、根拠を提示するとより高評価を獲得しやすくなります。

短所は致命的なものを避ける

長所と短所のアピールで特に注意が必要なのは、短所の題材の選び方です。長所は企業で活かせるものなら何でも構いませんが、短所は致命的なものだとその時点で評価を下げられる危険性があります。短所はあくまで克服できたこと、ある程度改善が望めていることが大切です。

致命的な短所は長所の良さを完全に消してしまい、全体でマイナスの印象しか残らない可能性もあります。ネガティブなものは印象が強く残ってしまいやすいため、題材選びは特に注意しましょう。志望企業で求められる人材像や仕事で必要な能力を考え、それらと比較して短所が致命的ではないか、確認することが大切です。

長所と短所はリンクさせてアピールしよう

履歴書での長所と短所のアピールは悩む人が多いですが、見つけ方や書き方のポイントを把握していると、それほど難しくはありません。上手に伝えるにはまずは適切な題材を見つけることが大切です。自分自身への理解を深めるところから始めましょう。

長所か短所、どちらかを見つけたなら、そこからリンクするものを探して、一貫性のあるアピールを心がけてください。長所と短所が矛盾していると、何をアピールしているのかが分からなくなり、高評価の獲得も難しくなります。それぞれがリンクしていると、一貫性を持ってアピールしやすく、スムーズに伝えやすくもなります。長所と短所を上手に書いて、履歴書のアピール力を高めましょう。

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