2018年12月20日(木) 更新
旅行会社に就職するには|人気の企業や面接のポイントを紹介
旅行会社への就職希望者は多い
旅行会社は学生に人気の就職先のひとつであり、毎年多くの人が志望します。旅行会社に華やかなイメージを持ち憧れる人は多いでしょう。しかし、実際に就職するには漠然としたイメージを持っているだけでは不十分で、業界や企業についての理解をしっかり深めておかなければなりません。
業界・企業研究が徹底できていないと、選考を勝ち抜くのは難しく、何社受けてもすべて不合格になる可能性もあります。スムーズに就職を決めるためにも、旅行会社への理解を深めておきましょう。
旅行会社の仕事内容
旅行会社への就職を目指すなら、まずは基本的な仕事内容を知ることが大切です。ひとくちに旅行会社といっても仕事の内容は多岐にわたり、部署によってやっていることが大きく異なります。理想とする企業に就職できても、どのような仕事をするかによって、満足度は違ってくるため注意しなければなりません。旅行会社に就職して、自分が本当にやりたいことは何なのかを知るためにも、基本的な仕事内容はきちんと理解しておきましょう。
カウンターセールス(個人営業)
カウンターセールスは個人営業といわれることもある仕事で、代理店のカウンター業務を指します。旅行会社の仕事と言えばカウンターセールスがイメージされやすいほどメジャーな仕事であり、お客様に旅行プランの提案をしたり、予約を取ったりします。
代理店での仕事がメインのため、個人の顧客対応が業務のほとんどになります。相手の求めるものを素早く提示できるよう、旅行プランを頭に入れておかなければなりません。もちろん、すべてのお客様が相談し、旅行プランを決めるわけではなく、すでにプランが決まっていて代理店で申し込みだけをすることもあります。その場合は予約や発券業務に徹する必要があり、お客様ごとに対応が違うため、サービス業の側面が強いでしょう。
アウトセールス(法人営業)
アウトセールスは法人営業とも言われる仕事で、法人に対して旅行プランの売り込みをおこないます。企業や学校などの団体旅行のプランを扱っており、商材が大規模になりやすいことが特徴です。同じ旅行先でも個人と団体ではプラン内容が若干異なり、提案の仕方も違ってきます。
営業先によって年齢層や予算、旅行の目的なども異なるため、それぞれに合わせたプランを提案しなければならず、融通を利かせながら予定を調整していきます。旅行人数も数十人以上が基本で、場合によっては百人、千人単位が動くこともあります。大規模な仕事ができるのがアウトセールスの特徴で、顧客との距離はカウンターセールスより遠いため、通常の営業職とほぼ同じといえます。
ツアープランニング
ツアープランニングは、旅行のプランの企画、開発をおこなう仕事です。表に立ってする仕事ではないため、一般的にはあまり知られていませんが、旅行会社の商品を担っているために重要な仕事です。ツアープランニングは、いわば企画職であり、魅力的なプランを開発し、自社の目玉商品として売り出しをおこないます。
プランの開発には鉄道や航空などの移動手段、宿泊施設などが必要になることも多く、企業と連携を取りながら詳細なプランを決めることも多いです。また、新規プランの開発はもちろん、過去のプランに手を加えて、より現在の需要に合ったものに改善することもあります。ツアー旅行のプランを考える仕事のため、魅力的な旅行のアイデアが出せるだけではなく、市場の需要を読み取る力も必要です。
添乗員
添乗員は実際にお客様のツアーに参加し、アテンダントとして案内を務める仕事です。ツアーコンダクターと呼ばれることもあり、バスガイドや団体旅行の案内人をイメージするといいでしょう。お客様の案内を通じて一緒に旅行できることが魅力であり、添乗員に憧れる人は少なくありません。
添乗員として、お客様に楽しんでもらうために観光地の知識を身につける必要があります。ツアーで予定が組まれているものの、必ずしもその通りに進められるとは限らず、トラブルが発生することも多いです。もしもの事態になった場合は添乗員が現場で対応しなければならず、対応力も求められる仕事です。
旅行会社の人気の就職先
旅行会社への理解をさらに深めるには、どのような企業が人気なのかを知ることも大切です。ひとくちに旅行会社といっても種類が多く、志望先に迷っている人も多いでしょう。内定は何社と受けてようやく1社出るかどうかのため、少しでも多く挑戦することが大切ですが、闇雲に志望するのもよくありません。合格の可能性を高めるには、ある程度数を絞って、念入りな対策をおこなうことが大切です。まずは人気の就職先を参考にし、どのような企業があるのか知りましょう。
H.I.S
株式会社エイチ・アイ・エスは、旅行事業をメインにおこなう企業ですが、活躍のフィールドはそれだけではありません。旅行以外にも、ホテルやテーマパーク、ロボット、電力、植物工場や損害保険事業といった幅広い分野で活躍しており、多くの可能性を有した企業といえるでしょう。
活躍領域が広いため事業規模も広く、旅行業界でもリーディングカンパニーとして活躍しています。「Change&Create」を社風とし、挑戦することを大切にしているため、新入社員でも活躍しやすい風土が整っているでしょう。また、事業領域の広さは国内だけに留まらず、海外にも積極的に展開しています。海外への挑戦を応援した制度も用意されており、グローバルに活躍できる人材が求められています。
JTB
株式会社JTBは国内外の旅行事業を始め、幅広い分野で活躍している企業です。コンサルティング、商品企画、システムエンジニア、出版など活躍する領域は幅広く、グローバルに活躍している企業でもあります。旅行事業で国内外への個人、法人の旅行を担うだけではなく、海外から日本への旅行も請け負っています。
日本から海外へ、海外から日本へと2つのパイプを持っており、旅行業界内でも高い位置づけを誇る利益を獲得している企業でしょう。グローバルに活躍できる人材が求められており、国内に留まらず、幅広い領域で活躍したい人におすすめの企業です。人と人、企業と企業の交流を大切にする社風があり、人を大切にし、育てる環境も整っているでしょう。
日本旅行
株式会社日本旅行は、国内外での旅行業務から、乗車兼や入場券などのチケット販売、国際・国内会議の開催、各種催事の企画・立案、運営請負などをおこなっています。また、ホテル、食堂、観光施設の経営や広告関連事業、さらには酒類煙草の販売、損害保険代理業までおこなっているのが特徴です。
事業領域が非常に広く、幅広い分野から旅行業とリンクし、 複数の業界にまたがって活躍しているのが魅力でしょう。日本旅行はアットホームな社風にあり、社員同士がコミュニケーションを取り合って助け合う環境があります。風通しのよさが魅力の企業で、一体感を持って仕事をしたい人におすすめです。また、経営に社員の意見が反映されることも特徴で、新しい仕事にもチャレンジしやすい環境があります。
旅行会社就職に資格は必要か?
就職する際は能力や人柄を重視して見られ、少しでも多くのアピールポイントがあると、選考を有利に進められます。資格はアピールポイントのひとつであり、持っていると選考でも有利になると考える人は多いでしょう。確かに資格は就活を進める上では大きな武器になり、仕事によっては必須の資格を定めて応募条件としている場合もあります。旅行業界は旅行という特定の分野に限定された専門的な仕事ですが、就職するには資格が必要か知っておきましょう。
必須資格はなし
結論から言えば、旅行会社への就職に必須の資格はありません。何も資格を持っていないからといって悩む必要はなく、その他の部分でアピールできるなら高評価を獲得することは可能です。そもそも資格はアピールする際の武器のひとつでしかなく、それだけで合否が決まるわけではありません。
資格を持っていても、それしかアピールできる点がないと、資格を持っているだけの人という印象になるでしょう。新卒の就活は人柄重視で採用が決定する傾向にあり、基本的には就職後のポテンシャルが重要視されています。成長力の高さを示すことができるなら、資格を持っていなくても十分高評価を得られ、内定も獲得できます。
保有するとプラスになる資格も
旅行会社に就職するための必須の資格はないものの、持っておくとプラスに働く資格はあります。旅行関連の資格は数が多く、どれかひとつでも取得しているとアピールの足しにはできるでしょう。数ある資格の中でも特に評価されやすいのが「旅行業務取扱管理者」であり、これは国家資格のため信頼性も高いです。
旅行業務取扱管理者には「国内旅行業務取扱管理者」と「総合旅行業務取扱管理者」の2つの区分があり、それぞれでできることの範囲が違います。国内旅行業務取扱管理者は国内の旅行に限定、総合旅行業務取扱管理者は国内外両方の旅行を扱えます。また、旅行会社ではグローバルな人材が求められることも多いことから、語学関係の資格も評価されやすいです。
旅行会社の面接のポイント
旅行会社に就職するには、面接の攻略を考えなければなりません。人気の業界なだけに応募者数は多く、選考の突破は非常にハードルが高いことは理解しておきましょう。面接を攻略するには、好印象を与えるために何が必要かを知り、上手に評価されるポイントを把握することが大切です。面接のポイントを理解し、それに合わせた対策をおこなうことが選考突破の近道です。旅行会社ならではのポイントを知って、スムーズな攻略を目指しましょう。
旅行好きだと好印象を与えやすい
旅行会社に就職するからには、旅行好きであることは重要なポイントです。旅行好きと旅行に興味がない人なら、旅行好きのほうが好印象を与えやすく、評価もされやすいです。ただし、単に旅行が好きというだけでは不十分で、旅行好きを活かしていかに仕事で活躍するかを考えなければなりません。
ただ好きなだけでは消費者の立場で止まってしまい、ビジネスでは活躍できないと思われてしまいます。企業が求めるのは自社に貢献し、活躍してくれる人材であるため、ビジネスの視点を持って旅行好きをアピールすることが大切です。自分はどのように旅行が好きで、それが企業でどのように活かせるか、役立てて仕事で活躍できるかを明確に提示しましょう。
コミュニケーション能力をアピール
旅行会社の仕事内容は多岐にわたりますが、どれも人と関わって仕事を進めます。そのため、コミュニケーション能力は必須です。旅行会社ではお客様はもちろん、法人の担当者やプランを提携する企業など数多くの交流があり、とにかく多くの人と関わらなければなりません。
コミュニケーションが円滑に取れないと、仕事をスムーズに進めることが難しく、仕事から得られる満足度も低くなってしまいます。人と関わることが嫌になってやめてしまうと思われると、評価を下げられ悪印象にもなりかねません。コミュニケーション能力の高さをしっかりアピールし、人と関わることが好きで良好な関係が築けることを伝えましょう。
スケジュール管理能力も問われる
旅行会社ではスケジュール管理能力も問われるため、これにも注意しなければなりません。旅行は期間を決めておこなうものであり、企業側は複数の旅行や企画を管理、運営する必要があります。ひとつでも予定を飛ばしてしまうと、お客様や取引先に多大な迷惑をかけるため、スケジュールミスは許されません。
これはどの部署の仕事でも言えることで、スケジュール管理能力がないと、旅行会社の仕事は務まりません。スケジュール管理能力は、就活への取り組み方からも見られているため、常に時間を厳守して行動しなければなりません。スケジュール管理能力が高いとアピールしても、面接に遅刻していると信用性が低くなり、評価も下げられるため注意しましょう。
人気の旅行会社に就職しよう
人気の旅行会社に就職するには、仕事内容や企業への理解を深めることが大切です、旅行会社ならではの特徴を知り、理解を深めて選考の対策を練ることが、内定を獲得する一番の近道といえるでしょう。旅行会社は華やかなイメージから憧れを持つ人も多いですが、憧れだけで続けられるほど甘い世界ではないことは覚えておきましょう。
業務の範囲は非常に広く、顧客応対が基本になるため、激務になる可能性も少なくありません。イメージとは裏腹に地味な作業も多いため、単に旅行好きだけではなく、旅行会社に就職したいという確固たる理由を持つことが大切です。人気の旅行会社に就職するためにも事前準備を徹底しておこない、スムーズな選考の攻略を目指しましょう。
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