2020年07月07日(火) 更新
ディベロッパーとは|仕事内容や将来性についてご紹介
目次
ディベロッパーとは何かを知らない人は多い
就活では何を目指すかを明確に決めることが大切で、職業や仕事の種類を把握しておかなければなりません。世の中に職業は数多くあり、学生に人気の職業も多くあります。人気職業のひとつに「ディベロッパー」というものがありますが、これがどのような仕事なのか、細部まで把握できている人は少ないでしょう。
ディベロッパー=規模の大きな仕事ができてやりがいがある、高給取りになれるなどのイメージを持つ人もいるでしょうが、これだけでは理解は不十分です。選考をスムーズに勝ち抜き、就職後のミスマッチを防ぐには、ディベロッパーとは何かを細部まで理解しておかなければなりません。ディベロッパーとは何か、仕事の内容や特徴、将来性まで知って就職先選びの参考にしましょう。
ディベロッパーとは不動産業界の仕事
ディベロッパーとは、不動産業界の仕事であることは覚えておきましょう。ディベロッパーを目指す=不動産業界を目指すことになるため、不動産業界に興味がないなら別の道を探す必要があります。また、ひとくとに不動産業界といっても業界の規模は広く、職業の幅も広いです。ディベロッパーはあくまで選択肢のひとつのため、他の職業に目を向けることも大切です。不動産業界でどのような役割を担う仕事なのかを知り、基本的な理解を深めましょう。
大規模な土地の取得
ディベロッパーは土地の取得をする仕事であり、その規模の大きさが特徴です。ディベロッパー以外の不動産会社でも土地を取得することはありますが、規模は極めて小さいです。ディベロッパーの場合は大規模に土地を取得し、その後活用してさらに仕事を進めるため、取り掛かる事業の規模も大きいといえるでしょう。
大きな仕事、やりがいのある仕事というイメージはあながち間違いではなく、大規模な仕事をしたい人にはおすすめの職業です。もちろん、規模が大きくなるだけにのしかかる責任も重く、プレッシャーがかかりやすい仕事であることは理解しておきましょう。また、土地の取得は仕事の一部であり、他にもやるべきことはあります。ひとつひとつの仕事におけるプレッシャーが重く、責任感がかかりやすい仕事です。
開発事業を牽引
ディベロッパーは不動産業界の中でも開発事業を牽引する存在です。大規模に取得した土地を使って、各種開発事業を進めるのがディベロッパーのメインの事業と考えましょう。土地の取得だけでも大変ですが、これは開発を進めるための準備にすぎず、そこから開発の計画を立て、実際の開発に乗り出してからが本番です。
開発事業の規模は大きく、大勢の人の生活に影響を与える仕事といえるでしょう。後世まで長く残るものを作る一大プロジェクトに関わることもあります。ディベロッパーは大変な反面、やりがいを感じやすい仕事ですが、それは自分が手掛けたものが目に見えて分かることも理由でしょう。
自分はディベロッパーに向いているタイプか、適性を診断してみよう
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ディベロッパーの仕事内容
ディベロッパーへの理解をさらに深めるには、将来な仕事内容まで把握することが大切です。不動産業界におけるディベロッパーの役割は、大きく考えると土地の取得と開発事業ですが、実際の仕事はさらに細分化されています。同じディベロッパーでも企業によって得意分野は違い、仕事内容は異なります。主に開発事業に携わる点は共通していますが、どのような開発に関わるかは違うため、より詳細な仕事内容を知っておくことが大切です。
都市の再開発
ディベロッパーは都市開発を手がけることが多く、地方の開発からすでに開発が進んだ都市の再開発まで幅は広いです。再開発を含めた都市開発では、住民がより住みやすく便利に暮らせることを考える必要があります。大規模な開発では、開発終了後に手直しをして最初からやり直すということもできないため、一発勝負で質の良いものを完成させなければなりません。
また、地域によって何を目指して開発を進めるべきかも違い、それを見極めることも重要です。観光客を呼び込む、地域の目玉を作るための開発なのか、それとも地域住民に寄り添った暮らしの利便性を高めることに特化した開発なのかでは事情が違います。その土地、住民が求めるもの、条件など、考慮すべき要素は多く、バランスを取ったベターな選択ができなければなりません。
インフラ整備
インフラ整備も、ディベロッパーの仕事内容のひとつです。インフラ整備では、ダムや橋梁などを手掛けることが多く、公共事業的な側面を持ち合わせていることも少なくありません。都市開発同様に多くの人に関係する重要な仕事で、利便性が特に求められるため、効率性を重視して開発、整備案を考えなければなりません。
インフラは便利であること、そして安全であることが条件のため、それらをクリアするための念入りな事前計画は必須です。少しでも安全性が損なわれた状態で開発が進んでしまうと、多くの人に迷惑をかけてしまいます。近隣住民、利用者の安全にも直結しやすい事業のため、責任はさらに重大になりやすく、プレッシャーがかかりやすい仕事といえます。
リゾート開発
リゾート開発もディベロッパーの仕事のひとつで、高い経済効果を狙って、その土地に最も合ったリゾートの開発案を考えなければなりません。リゾート開発の場合、土地の取得時点が非常に重要になり、この時点でどのようなプロジェクトに進むかが決まります。
取得する土地の状態や立地条件、開発に伴う周辺住民の反応など、土地取得時で気にすべき要素は、他の開発事業よりも多くなりがちです。リゾート開発は一見夢のある仕事に見えますが、実際に開発に携わる裏方の仕事はハードになりやすく、大変な仕事が多いことは覚えておかなければなりません。
宅地・マンション開発
ディベロッパー=都市やリゾートの開発、インフラの整備などいかにも大規模な事業ばかりがイメージされがちですが、実は宅地やマンションの開発もおこないます。しかし、この場合も規模が大きいことは確かで、一戸単位、マンション一棟単位での開発ではないことは理解しておきましょう。
宅地やマンション開発はディベロッパー以外でもおこないますが、その場合は規模が非常に小さく、一戸、一棟単位であることがほとんどです。ディベロッパーの場合はエリア一角に広がる宅地の開発、マンション群の開発になり、簡単に言えば住宅街を作ると考えるとイメージしやすいでしょう。通常の宅地・マンション開発が個人単位なら、ディベロッパーの場合は集団単位での開発になります。
ディベロッパーとゼネコンは違う?
ディベロッパーとよく似た仕事にゼネコンがあり、ゼネコンも大規模な開発事業を手掛けています。それぞれ規模の大きい開発事業をおこなうことが共通しているため、混同する人も多いでしょうが、これらは全く別物のため、間違えないよう注意が必要です。簡単に分けると、ディベロッパーは開発事業の計画を立てるのが仕事、ゼネコンは計画を元に実際に作業をおこなうことが仕事です。
いわば開発を取り仕切る責任者と開発を手掛ける実行部隊のような違いであり、ディベロッパーの計画をゼネコンが動いて実現すると考えましょう。ただし、ゼネコンによっては自社でディベロッパーの役割を果たすこともあるため注意が必要です。ゼネコンでも一部ディベロッパーの機能を持つものはありますが、基本的には別であることは覚えておきましょう。
自己分析の浅さは、人事に見透かされる
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ディベロッパーの将来性
ディベロッパーは大きな仕事ができ、やりがいも大きいことから人気の職業で、就職を希望する人も少なくありません。人気の職業のため、高倍率で選考のハードルも高く、就職するには念入りな準備が必要でしょう。しかし、人気の職業=就職しても大丈夫と決まっているわけではありません。職業を決める際は将来性を把握する必要があり、人気のディベロッパーでもこれは同じです。ディベロッパーの将来性を知り、就職しても大丈夫か、本当に自分がやりたいことができそうか考えておきましょう。
都市の再開発は盛ん
都市の再開発は盛んにおこなわれており、東京近郊から周辺地域まで、幅広いエリアで再開発が進んでいます。これは2020年に控える東京オリンピックの影響であり、オリンピック特需とも呼べる状態が続いているのです。需要の増大に伴って業績を伸ばす企業も増えていますが、オリンピック終了後も同じように需要が続くとは限りません。
オリンピック特需は一過性に終わり、終了後は不調になってしまう可能性があることは理解しておきましょう。もちろん、開発事業は都市部やその周辺だけでおこなわれているわけではなく、地方でも少しずつ再開発の波は押し寄せています。オリンピック終了後でも、地方部の再開発は変わらず続く可能性はあるため、今後の動向に注目が必要です。
宅地は空き家率の上昇が問題
宅地やマンション開発もディベロッパーの仕事ですが、この分野では空き家率の上昇が問題になっています。すでに存在する宅地でも、空き家率は年々上昇傾向にあり、いわば家が余っている状態です。ただし、余っているといってもすぐに住めるほど環境が整っているとは限らず、ぼろぼろになって解体を待つだけの家が存在することも覚えておきましょう。
特に地方の人の手が入っていない宅地の場合、荒れ果てていることもあります。空き家率の上昇は新規の宅地・マンション開発にも悪影響を及ぼす可能性があり、中古住宅のリノベーションに目を向ける人も増えています。ただし、日本では新築信仰が強い傾向にあるため、新規の開発が全くなくなるということはないでしょう。
海外事業を展開する企業が増加
ディベロッパーが活躍するフィールドは国内に限ったことではなく、海外事業を展開する企業も増えています。海外での大規模開発に乗り出す企業は多く、特にアジア地域の発展途上国が注目されています。アジアでは成長が目覚ましい国も多く、発展する経済に対応するように、大規模な都市・リゾート・宅地・マンション開発、インフラの整備が求められているでしょう。
海外での市場が急激に拡大しているだけに、そこに目をつける企業は多く、海外事業に本腰を入れる企業も少なくありません。日本は少子高齢化社会で、人口減少が見込まれているため、国内での需要は緩やかに減少する可能性が高いです。今後は一層海外事業が激化する可能性もあるため、ディベロッパーではグローバルな人材が求められるようになるでしょう。
ディベロッパーとは何かを正しく理解しよう
ディベロッパーは学生に人気の職業のひとつですが、漠然としたイメージだけで志望する人は少なくありません。憧れを持って目指す仕事を決めるのは大切ですが、選考を勝ち抜くには、しっかり理解を深めることが大切です。ディベロッパーとは何か、どのような仕事、役割を担っているのかを知ることが就活を攻略する第一歩といえます。
正しく理解を深めることで、選考を有利に進めやすくなるだけではなく、就職後のミスマッチも防げます。きちんと理解ができていないと、就職に失敗する可能性が高いため注意が必要です。ディベロッパーとは何かを正しく理解し、漠然としたイメージだけではなく、明確なビジョンを持った上で就職を目指しましょう。
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