2020年06月30日(火) 更新
夏のインターンシップの特徴【おすすめ企業の実施内容も紹介】
この記事の監修者
キャリアアドバイザー
赤塩 勇太大学を卒業後、新卒で採用コンサルティング会社に入社。キャリアアドバイザーとして、1,000名以上の就活生に対してキャリアセミナー、面談を実施。その後、採用コンサルタントとしてクライアントの採用課題の解決に従事。法人・求職者双方の目線から、適切なアドバイスを提供している。
目次
夏のインターンシップから参加する就活生は多い
就職活動において、インターンシップに参加する就活生は増えています。その理由は、企業選定においての気づき、企業研究においての学びなど、参加により得られるものが多いためです。
特に、本選まえの夏のインターンは参加が多い傾向にあります。ここでは、夏のインターンの特徴や参加メリットについて紹介します。
夏のインターンスケジュール
5月エントリー開始6・7月で選考
夏のインターンシップの一般的なスケジュールは、5月にエントリー、6月・7月が選考期間となります。
多くの企業でこのような日程を組んでいますが、外資系やベンチャー企業では他の企業と比べて、インターンの実施時期や申し込みの締切が早めになる傾向があります。インターンに参加したいと思ったら、希望の企業のスケジュールを事前によく確認しておきましょう。
3月・4月には外資系やベンチャー企業の夏のインターン選考対策イベントなどが開催されることもあるので、興味があれば積極的に参加してみることをおすすめします。
選考に向けての準備に役立つアドバイスをもらえるでしょう。インターンに参加して良い結果を残すことで、内定に繋がる可能性もありますので早めの行動を心掛けてみてください。
夏のインターンの特徴
開催期間が長い
夏のインターンシップの特徴は、開催期間が長いところです。学生が大学の夏休みを利用して、比較的長めのインターンシップに参加できるように設定されています。経団連の指針では、インターンシップの日数規定は1日から設定可能になっています。
元々は、5日間以上でした。ただ、近年の短期インターンシップの実施は、就職活動の早期化に拍車がかかる結果になりました。本来のインターンシップの目的は、就業体験をすることです。長いキャリアの選択になる就職のミスマッチを無くすことが狙いです。
開催期間が長めのインターンシップでは、、より実際の仕事についての理解を深める経験ができるというメリットがあります。また、長期間と短期間のインターンシップの日程を上手に組み合わせることで、多くのインターンシップを経験することも可能です。
実務的な内容を学べる
夏のインターンシップの特徴である長期間のプログラムでは、実務的な内容が学べます。1~2日の短期インターンシップでは、業界セミナーやグループワークが中心の内容です。
これが、少し長い5日から1週間になると、短期の内容に加えて、商品の企画立案や戦略立案も経験できます。
さらに、2週間以上の長期インターンシップになると、実務的な内容も体験する場合が多く、企業のことを深く知ることができるでしょう。実際の業務に触れることで、企業の風土を感じることができます。自分に合う企業なのかどうかの良い判断材料になるでしょう。
また、有償つまり、賃金相当が支払われることもあります。本来、インターンシップは無償ですが、学生の拘束時間も長くなるので、そのような措置を取る企業もあります。注意としては、都合のいいアルバイトのように使われないようにしてください。何万社とインターンシップの募集がありますので、プログラム内容を含めて、企業を調べてから応募しましょう。
本選への参加権の場合がある
夏のインターンに参加すると、本選で一般的な選考フローよりも優遇される場合があります。
通常の新卒選考に比べて面接回数が少ない、採用の確率が高くなる、など様々な噂がありますが、企業によっては実際にインターンシップに参加した就活生に特別な待遇をとることもあります。
ただ、インターン参加者への対応は企業によって様々で、必ずしもではありませんが、インターン参加は、本選の優遇だけでなく、社員とコミュニケーションが取れることや、少なくとも参加していない人よりは、印象を残せます。
内定に直結する可能性もある
企業によっては、夏のインターンの参加が内定に直接繋がることもあります。「内定直結型」とも呼ばれ、夏のインターンの参加をきっかけに採用担当者からオファーがかかることもあります。
この場合、インターンの選考も本選同様に書類選考からグループディスカッション、面接選考を行なうケースがほとんどです。
インターンシップ中、社員は参加者の行動や仕事に対する取り組みをチェックしています。厳しい選考を勝ち抜いたうえで、インターン中に活躍してくれそうな人材かどうか、企業に合っているかなど、業務を通して確認して判断していると考えられます。
内定をもらえるチャンスでもありますので、インターンシップ期間中には良い印象を残せるように心掛けましょう。
夏のインターンシップの選考
書類選考や面接が中心
インターンシップの申し込みが終わったら、誰でもすぐに参加決定というわけではありません。人気の高い大企業を中心に、インターンシップの選考があります。
リクルートキャリア就職みらい研究所が毎年発行している「就職白書」の2017年版によると、調査対象の約4割にあたる企業が書類選考を実施していました。また、約2割の企業が面接も実施するなど、インターンシップの段階でプレ採用試験が開催されているのです。
サマーインターン選考も形だけというわけにはいきません。本選考さながらの本格的な選考が行われる企業もありますので、選考対策はしっかり行いましょう。下記からダウンロード出来る「サマーインターン選考対策Book」には選考フローや、過去の選考の内容がまとめられています。インターン選考を受ける前に確認しておきましょう。
通過するエントリーシートを作成する
インターンの選考に通るためのESを作成するために、実際の通過者のESを参考にしましょう。そこで活用したいのが「インターン選考通過者が実際に提出したES集」です。JALや日清製粉、三菱UFJ銀行や大正製薬などの通過者が提出したESを無料でダウンロードできます。設問の内容も確認できるため、事前の対策として持っておきたい資料です。
抽選になることも
インターンシップの選考では、応募者多数の場合、抽選にする企業もあります。ただし、その場合もエントリーシートを提出させることも少なくありません。なぜならば、ボタンひとつで簡単にインターンシップの応募にエントリーするだけでは、いいかげんな動機だったり、適当な感覚で申し込みをしてくる学生がいるからです。
その場合、いざインターンシップの本番になった場合に、キャンセルが相次ぐということになりかねません。そのため、応募者を抽選で選ぶシステムになっていたとしても、企業はある程度本気で応募している学生かどうかの試金石として、わざわざエントリーシートを提出させます。抽選だからといって、適当に考えておくと、インターンシップといえど足元をすくわれますので、ご注意ください。
夏のインターンシップで実施される内容
企業や業界の知識を習得する「会社・業界説明・見学」
夏のインターンシップで実施される、内容について把握しておきましょう。まず最初に挙げられるのが、「会社や業界説明」「見学」です。その名の通り、その企業の歴史や取り組んでいる事業、将来の展望や業界に関する話題をこのカリキュラムで勉強します。
研究本やインターネットの情報だけでは得られない、ディープな情報も手に入れられるチャンスです。また、企業によっては現場を見学して職場の雰囲気を知ることもあるでしょう。
現役社員の話を伺える「社員交流・講話」
「社員交流・講話」もインターンシップならではの貴重な機会といえます。現在その企業に勤務する現役の社員から仕事の実態について伺うことができたり、経営などに携わる人からの貴重な情報を得られたりできるのです。
会社説明や見学と同様に、資料からだけでは見えない企業情報について得らえるのがポイントでしょう。
参加者同士で業務課題を話し合う「グループワーク」
短期間開催の場合に実施されることが多い「グループワーク」は、企業にとって一番重要な事業計画や展望を、学生同士で話し合いながら構築していく場です。
議題として、「○○事業発展のためにはどうするべきか」「商品○○の売上高を3年で倍にするための方策」といった内容が多いでしょう。開催前に、あらかじめ事前知識を備えておいたほうが、よりグループに貢献することができます。
実際に働きながら仕事を理解する「業務体験」
長期間のインターンシップを実施する企業は、就活生を実際の仕事現場に派遣して社員と同じ業務をおこなう「業務体験」を実施するケースが多いです。
これまで紹介したどの内容よりも濃密で、実際の仕事内容と同じような内容を取り組めます。一度参加すれば、達成感や満足感が非常に高まるでしょう。
夏開催のおすすめインターンシップ5選
夏開催のおすすめインターンシップを、「楽天みん就」参考に5つ選定しました。
1社目は、「博報堂/博報堂DYメディアパートナーズ」です。広告業界の双璧をなす企業です。業界2番手ですが、人気の面では、昨年のある問題をきっかけにこちらの方が高いかもしれません。
2社目は、「オリエンタルランド」です。ご存知のとおり、「ディズニーリゾート」を運営している企業です。3社目は、「三菱東京UFJ銀行」です。メガバンク最大手です。4社目は、「三井住友銀行」です。業界3位ですが、効率性ではメガバンクトップといわれています。
5社目は、「エイチ・アイ・エス」です。旅行業界は、学生の人気ランキングの上位に必ず上がってきます。大手の一角であり、海外旅行が8割を占める企業です。
博報堂/博報堂DYメディアパートナーズ
「博報堂/博報堂DYメディアパートナーズ」は、売上高が1兆円を超える、国内2位・世界10位の広告企業です。インターンシップの実施内容は、5日間の体験型インターンシップです。
職種別のプログラムが用意されており、グループワーク、プレゼンテーションが行われ、フィードバックもあるようです。広告業を目指すのであれば、プレゼンテーション能力が問われますので、自分の力を試すのには十分なプログラムです。
応募には、エントリーシートとコース別の課題を提出する必要があります。採用も強化しており、気になる働き方改革を主導する専門部署も設置しています。売上高は拡大が続いており、勢いのある企業のインターンシップに挑戦してみてください。
オリエンタルランド
オリエンタルランドは、言わずと知れた「東京ディズニーリゾート」を運営する企業です。大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパンに勢いがあり、東京ディズニーリゾートに陰りが見えていると感じている人もいるかもしれませんが、入園者数は2倍強あります。インターンシップは、テーマパークを支える総合」と技術を体感するプログラムになっています。
技術では日数は4日間あり、現場実習が行われます。また、1日につき、1,000円支給されます。「オリエンタルランド」は実施時期を変えて、職種別のインターンシップを開催しています。現在は、夏に参加する技術職のインターンシップを募集していますが、他の職種の応募もあります。人気企業なので、アンテナを張って応募時期を逃さないようにしましょう。気づいたら募集が終わっているということのないようにご注意ください。
三菱東京UFJ銀行
「三菱東京UFJ銀行」は、国内最大の金融グループです。総資産は約300兆を超える、三菱UFJフィナンシャルグループの一員です。インターンシップでは、「働く」とはどういうことか、をコンセプトにしています。
具体的な内容は、法人営業のインターンシップです。銀行の法人営業を実践的なケーススタディを通じて体感できます。法人営業の体感ワークでは、1日目がオリエンテーション、2日目がケーススタディとグループワーク、最終日の3日目が最終プレゼンテーションというプログラムになっています。
その後、2日間のフォローアップイベントも開催します。フォローアップイベントでは、法人営業以外のデジタル部門や、グローバル、リテールなどの銀行の様々な業務に触れることができるでしょう。
三井住友銀行
「三井住友銀行」はメガバンク3位ですが、2位の「みずほ銀行」と同程度の規模でしのぎを削る中で、収益力はみずほ銀行を上回っています。また、「三井住友銀行」は、三井住友フィナンシャルグループの一員として、中小企業向け融資に強みを持っています。
インターンシップは、5日間で開催されます。その間、銀行の施設に宿泊して、SMBCの社員と、衣食住を共にします。旅費も負担してくれます。ただし、インターンシップまでの道のりは長いです。エントリーシートから始まり、Webテスト、書類選考、グループディスカッション、最後は面接にまで及びます。密度が濃く、内容の充実さは、群を抜いたインターンシップといえるでしょう。なお、応募サイトには「金融を学ぶインターネット大学」まで掲載されています。
エイチ・アイ・エス
エイチ・アイ・エスは総合旅行では、業界3位の企業です。ご存知のとおり、格安航空券、海外旅行で急成長しました。ただし、最近はツアーや国内旅行にも注力しています。
長崎のハウステンボスなどのホテル事業など多角経営路線も進めています。企業のミッションは、世界中の人に≪最適解≫を提供することだと宣言しており、インターンシップでは、法人営業職コース、SE職コース、個人営業職コースが用意されています。
特色は、SE職コースのレベルに応じたステップを踏むような形式です。エントリー2日間、ベーシック3日間、アドバンス5日間となっており、全日程参加も可能です。旅行業界も楽天トラベルやじゃらんなど旅行サイトの台頭があり、エイチ・アイ・エスも力を入れているようです。
夏のインターンは長期間の開催と充実した内容が特徴
夏に開催されるインターンシップは、就活生が最初に経験する大規模な就活イベントです。冬に開催されるものと比べると、開催期間が長く充実したカリキュラムを体験することができます。
大学生の夏休み期間である8~9月にかけて開催されますが、大企業など志望者が多い場合は早めに募集を打ち切ったり、事前選考を行うことがあるため注意してください。
なお、実施内容は研修の他、見学や社員との交流、業務体験などバラエティーに富んでいます。企業・業界研究の一環として積極的に夏のインターンシップに参加しましょう。
キャリアアドバイザー|赤塩 勇太
執行役員や取締役クラスが登壇するケースもある
夏のインターシップにはぜひ参加してみましょう。大手IT企業なども、非常に力を入れており、執行役員や取締役クラスが登壇するケースもあります。また、実力のある学生はこの段階から、企業は採用したいと考えているため、優秀な学生と接する機会を多く作るチャンスにもなります!
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