2016年12月12日(月) 更新
ら抜き言葉の知っておくべき意味は?面接で役立つ要素
目次
ら抜き言葉は面接に不利
ら抜き言葉は言葉の乱れとしてよく知られているもののひとつです。そのため面接の場ではふさわしくない言葉遣いとして、採用面接などではら抜き言葉のチェックを非常に細かく行っている場合があります。面接でら抜き言葉を使うということは、言葉の乱れを気にかけない、コミュニケーションのレベルの低さを意味していると見なされてしまうのです。
面接でら抜き言葉が出やすい言葉は「見れる」「来れる」「決めれる」など
面接でのら抜き言葉が問題となるのは「可能」の意味で助動詞「られる」を使うときです。「見られる」を「見れる」、「来られる」を「来れる」、「決められる」を「決めれる」など、使用頻度の高い動詞は特にら抜き言葉にしてしまいがちです。日常会話でら抜き言葉を使っている分にはそれほど問題ありませんが、面接においては「ら」が抜け落ちないよう日頃から注意しておきましょう。
面接でら抜き言葉を使わないコツは「~することができる」などの言い回しに変える
ら抜き言葉は「可能」の意味で助動詞「られる」を使う際に問題となるものです。面接でら抜き言葉を使う癖が抜けない、ら抜き言葉でないと違和感を覚えるといった場合には、面接では思い切って「~することができる」と言い換えてしまうのもひとつの方法です。若干回りくどい言い方になってしまうことは否めませんが、間違いを回避するための手段として覚えておきましょう。
さ入れ言葉にも注意しよう
ら抜き言葉ほど目立ちませんが、面接でのさ入れ言葉も言葉の乱れとして認識されているものですので、この機会に確認しておきましょう。さ入れ言葉は「行かせていただく」「読ませていただく」と言うべきところ「行かさせていただく」「読まさせていただく」と、不要な「さ」を入れてしまうことです。丁寧に言うことを意識しての結果なのですが、助動詞「せる」「させる」には使役の意味があるため、聞き手に不快な思いを抱かせてしまうことがあるのです。
「られる」のついた動詞には「可能」「受身」「尊敬」「自発」の4つの意味がある
助動詞「られる」のついた動詞には「可能」「受身」「尊敬」「自発」の4つの意味があります。この4つの意味は文脈の中で都度見分けていく必要があります。しかし一方で助動詞「れる」がつく場合にはこのうち「可能」とそれ以外の意味を明確に言い分けることができます。「言う」を例にあげてみると、「可能」の意味では「言える」、それ以外の意味では「言われる」となります。
意味によって「ら抜き言葉」と「ら入り言葉」を使い分けるのが大事
ら抜き言葉が問題となる「られる」のつく動詞でも「見れる」は「可能」、「見られる」は「受身」「尊敬」「自発」と、ら抜きとら入りを使い分けることで「れる」がつく場合と同様に「可能」とそれ以外の意味の区別をしていると考えられます。言葉の乱れとは現状の文法規則に合っていないだけで、実は合理的な理由によって発生していることもあるのです。
ら抜き言葉は単語の意味によって「ら入り言葉」との差を明確化することが大事
ら抜き言葉の意味を知り、面接でのミスを防ぐ方法をご紹介しました。ら抜き言葉が広がりを見せたのは、単純な言葉の乱れという理由にとどまりません。「られる」の4つの意味の中から「可能」の意味だけを明確に区別するという合理的理由があったのです。しかし、正しく用法と広く認められていないうちは、言葉の乱れと見なされてしまうのが実情です。ら抜き言葉がビジネスの場で市民権を得るのはまだまだ先と考えておいたほうが良いでしょう。
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