2020年06月30日(火) 更新

就活で多用される「させていただく」の代わりとなる敬語

「させていただく」という表現は嫌われるビジネス用語

就活で人事担当とやり取りをする際、またお礼のメールを送るときなど、丁寧な言葉のつもりで「させていただきました」という表現を使っていませんか?「本日面接をさせていただきました○○と申します。本日はご多忙の中お話をさせていただきましてありがとうございました。」という具合に。実はこれ、現代では嫌われるビジネス用語として扱われつつあるのです。

敬語としては正しいが誤った使い方が蔓延しているのが問題

しかし、「させていただく」という言葉は敬語として存在しており、敬語として使用して良い言葉なのです。ただ、現代では適切ではない使い方が蔓延しており、それも使い過ぎになっている状態なのです。多くの場合が自分をへりくだって、相手を立てるつもりで使っていると考えられますが、就活においても「させていただく」を加えれば丁寧語になるということはないのです。

もっと詳しくビジネス用語の知識を深める

「PDCA」や「エビデンス」などの言葉を正しく使えますか?これらは、企業で使用されることが多いビジネス用語です。内定が決まったという就活生は、入社までの間にビジネス用語について理解を深めておきましょう。そこで活用したいのが「就活・ビジネス用語集」です。IT、航空、金融、メーカーで使用される用語も紹介しています。無料でダウンロードできるため、就活が終わって入社に向けた準備を始めたいという就活生におすすめです。

「させていただく」は回りくどくなうため嫌われる

就活でも多用しがちな「させていただく」ですが、嫌われる理由となるのが”回りくどい言葉”になるためです。例えば、就活の場面での「ご連絡させていただきます」「お電話させていただきます」「努力させていただきます」など。並べると回りくどさが感じられませんか?就活で多用しがちなこれらはいずれも、スッキリさせた言い回しができます。それは「いたします」とすれば良いのです。

「いたします」の使用ですっきりとした敬語として成り立つ

「いたします」は、その言葉自体が「する」の謙譲語です。「させていただく」に慣れてしまった人には物足りないかもしれませんが、相手を立てるには充分な敬語なのです。先ほどの、就活の例を置き換えてみましょう。「ご連絡いたします」「お電話いたします」「努力いたします」など。いかがですか?随分とスッキリと、それでいて敬語として充分な言い回しになりました。

「させていただく」は誰に許可を得ようとしているかが不明

もう一つ、「させていただく」には回りくどさの他に嫌われる理由があります。それは誰に対して「いただく」という許可を得ようとしているか不明なところです。例えば、就活の自己紹介などでの「大学ではサークルの部長をつとめさせていただきました」という表現。これは、紹介を受けてる企業の人事が、サークルの部長になるよう頼んだわけではないはずです。ですので、自己紹介においての「させていただく」は間違った使い方なのです。

社会人の間でも間違いが氾濫している

「させていただく」の間違った使い方は、何も就活生だけが使っているわけではありません。社会でも、至る所で間違った使い方をしている人がいます。だからといって、開き直らずきちんとした言葉遣いが出来るようなると良いですね。正しい言葉遣いは、正しい言葉を知っている人に印象が良いです。就活で印象を良くするためにも、「させていただく」は適所で使うようにしましょう。

就活では「させていただく」ではなく「いたします」を使うと回りくどくならずに伝えられる

いかがでしたか。「させていただく」の使い方についてご紹介しました。まとめると、「”させていただく”を使えば丁寧になるわけではない」「回りくどい言葉は嫌われる」「”いたします”で充分な敬語になる」「”させていただく”は許可をとることが必要なときに使う」ということでした。就活に限らず、至るところで間違った使い方がされる”させていただく”という言い回し。就活を成功させるためにも、きちんと使えるようにしたいですね。

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