2018年10月22日(月) 更新

面接後にお礼状を送る必要性|伝えるべき内容や書き方〜例文あり〜

面接後はお礼状が必要?

面接後にお礼状を出すべきか悩む人は多く、出すとしても、どのような内容がふさわしいのか悩むこともあるでしょう。お礼状は感謝の気持ちを伝える書状であり、就活だけではなく、ビジネスでも使用されています。就活でお礼状を出すことを考えるなら、面接後に果たしてそれは本当に必要か、出す場合にはどのような点に注意すべきかを考えなければなりません。面接後のお礼状はどのように扱われるかを知り、就活の疑問を解決しておきましょう。

面接後のお礼状の必要性

面接後にお礼状を出すことを考えるなら、まずは必要性を考えなければなりません。お礼状の提出は企業に求められるものではなく、自分の意志で作成して送るものです。求められない以上必須ではないと思う人もいるでしょうが、ビジネスでは暗黙の了解もあるため、求められない=不要とは限りません。面接後にお礼状を出すべきか考えるためにも、必要性を知り、お礼状がどのように評価されているのかを正しく知ることが大切です。

必須ではない

大前提として、面接後のお礼状の提出は必須ではありません。無理をしてまで送る必要はなく、あくまで希望者が出すものと考えましょう。お礼状がないからといってマイナスの評価になることはなく、選考でも不利にはなりません。

就活はハードなスケジュールで動かなければならないため、1社1社お礼状を作成している余裕が持てない場合も多いでしょう。無理にお礼状を送ろうとして選考に影響が出るのもよくないため、作成が難しいなら無理をせずに見送ることも大切です。もちろん、必須ではないとはいえ、あって困るものでもありません。企業に感謝の気持ちを伝えることは大切であるため、余裕があるなら送ったほうがいい程度に考えておきましょう。

プラスに働くこともある

面接後のお礼状は必須ではありませんが、送ることでプラスに働くこともあるため、少しでも選考を有利に進めたい人にとっては必須といえるでしょう。お礼状で感謝の気持ちを伝えることで誠実さが伝わり、ビジネスマナーが身についていることをアピールできます。また、手間をかけていることで志望度の高さも伝わり、好印象を与えやすいことから、選考でプラスに働くことも多いです。

ただし、プラスに働くといっても大幅に評価アップが狙えるわけではありません。お礼状によるプラスは微々たるものであり、合格者選びが難航した際など、合格の後押しの材料になると考えましょう。もともと不合格が決定しているものが合格にひっくり返るわけではないため、プラス評価の度合いはそれほど大きくありません。

内定後は必要

面接後のお礼状は必須ではありませんが、内定後は必ず送らなければなりません。内定後にお礼状を出さないと印象が悪くなる可能性があり、就職時にマイナスに働くこともあります。もちろん、お礼状がないからといって、内定を取り消されるわけではありませんが、ビジネスマナーが備わっていないことで印象が悪くなり、入社後の評価に影響しかねません。

就職が決まって終わりではなく、むしろそこからの方が企業との付き合いは長くなるため、少しでも好印象を与えることが大切です。内定後のお礼状は、内定の承諾や辞退に関係なく、通知後に素早く送ることを心がけましょう。

面接後のお礼状で伝えるべき内容

選考を少しでも有利に進めたいなら、面接後にお礼状を出すことが大切です。しかし、内容は何でもいいわけではありません。お礼状の内容はある程度形が決まっており、正しい形式を守って作成することが大切です。もちろん、お礼状は感謝の気持ちを伝える書状のため、自身の気持ちを素直に記すことも大切です。完全に形式どおりにする必要はないため、最低限伝える内容だけ把握して、内容の詳細は自身の感じたままに素直な気持ちを記しましょう。

面接のお礼

お礼の言葉が書かれていないと、何のための書状なのか分からなくなるため、注意しなければなりません。感謝の気持ちを丁寧に伝えるには、何度も繰り返しお礼の言葉を述べることが大切です。1回より2回、2回より3回と回数を増やすことで、より大きな感謝の気持ちと丁寧さが伝わります。

ただし、あまりに回数が多いとくどくなるため、不自然にならないように注意が必要です。感謝の気持ちを丁寧に伝えたいなら、お礼状の最初と最後で感謝の気持ちを述べることがおすすめです。最初と最後でお礼が述べられていると、全体を通して感謝の気持ちを伝えている印象を与えられます。

就職への意気込み

面接後のお礼状では、感謝の気持ちだけでなく就職への意気込みを伝えることも大切です。面接を通していかに就職への気持ちが高まったかを伝えることで、意欲を強くアピールでき、より好印象を与えやすくなります。就職への意気込みを述べる際は、面接でどのようなことが印象に残ったのかを含めて伝えることが大切です。

面接で見たこと、聞いたことをどのように感じ、それがどのように就職意欲の高さに繋がったかを伝えましょう。ただ就職したいと伝えるよりも、そう思う明確な根拠があったほうが信憑性は高まるため、面接の感想も含めて書くことを心がけましょう。

面接後のお礼状の書き方

お礼状は手紙の形式で書くため、書き方には決まりがあります。内容自体は自由なものの、形式に則って書くことが大切です。形式を守れていないと、どれだけ内容がよくてもマイナスの印象を与えてしまうため、注意しなければなりません。お礼状は本来必須ではないため、送ってマイナスの印象を与えてしまうのは非常にもったいないです。形式さえ守っているなら、基本的には評価を下げられることはないため、正しい書き方を知っておきましょう。

導入

お礼状は時候のあいさつから始めるのが一般的であり、いきなり本文を書き出すのはマナー違反です。手紙の形式であるため、最初は「拝啓」から書き、「○○の候、貴社ますますご清栄のことと、お慶び申し上げます」などと繋げます。「○○の候」の部分は季節によって変化させるため、お礼状を送る時期によって正しい言葉を選びましょう。

「○○の候」は「時下」とも言い換えることができ、これは季節に関係なく年中使える表現のため、覚えておくと便利です。また、後半のあいさつに関しても、「貴社ますますご健勝のことと、お慶び申し上げます」など、言い換え表現は数多くあります。書き出しは導入のあいさつからはじめ、書面のため「御社」ではなく「貴社」と書くなど、細かいポイントも守って書きましょう。

本文

本文では面接のお礼や感想、就職への意気込みを伝えます。感謝の言葉は最初の伝えることが大切なため、導入のあいさつの後すぐに記しましょう。感謝の言葉を述べる際は、何に対するお礼なのかを明確にすることが大切です。面接後のお礼状なら、「この度はお忙しい中、面接をして頂き、誠にありがとうございました」など、面接をしてくれたことに対する感謝を伝えましょう。

面接の感想は細かく伝える必要はなく、印象的な部分ひとつに絞って問題ありません。誰のどのような言葉が印象的だったか、あるいは面接の雰囲気がどのようによかったかなど、具体的に述べることを意識しましょう。面接の感想を述べた後は、それがどのように就職意欲の向上に繋がったかを述べます。

結び

結びでは、締めのあいさつをする必要があります。結びのあいさつも、導入時と同様に複数の種類があるため、明確にどの言葉を使わなければならないということはありません。「末筆ながら、貴社益々のご活躍をお祈り申し上げます」などが一般的であるため、これをベースに言い換え表現を考えるのもよいでしょう。

また、この後に重ねて面接をしてもらったことのお礼を伝えると、さらに感謝の気持ちが伝わりやすく、好印象も与えやすくなります。どのような文章も、最後は「敬具」で締めるのがルールです。お礼状は「拝啓」ではじまり、「敬具」で終わることが基本的なルールであるため、これらはセットで覚えておきましょう。

お礼状の例文

お礼状例文

拝啓 若葉青葉の候、貴社益々のご活躍のことと、心よりお慶び申し上げます。この度は貴重なお時間で面接をして頂き、誠にありがとうございました。緊張しましたが、○○様が優しく質問してくださったおかげでリラックスして臨むことができ、力を出し切ることが出来ました。
○○様の温かい心遣いや面接全体の優しい雰囲気を感じ、ますます貴社で働きたい気持ちが強くなりました。今後も精進を重ねて参りますので、何卒よろしくお願い申し上げます。末筆ではございますが、貴社益々のご活躍をお祈り申し上げます。この度は面接をして頂き、本当にありがとうございました。 敬具

例文では「若葉青葉の候」と記されていますが、これは6月に使用する時候のあいさつです。6月以外に送る場合は、別の表現を用いましょう。例文では導入のあいさつからはじまり、面接のお礼、感想へと繋げられています。

どのようなことが印象の残ったのかを細かく記すことで、面接に真面目に取り組んだ印象を与えられており、企業への志望度の高さをアピールできています。また、最後に重ねてお礼を伝えることで、感謝の気持ちが伝わりやすく好印象を残せるでしょう。

お礼メールの例文

お礼メール例文

○○株式会社 人事部 採用担当○○様

いつも大変お世話になっております。○○大学経済学部4年の○○と申します。この度はお忙しい中面接をして頂き、誠にありがとうございました。○○様の「企業経営と今後の市場の変化」についてのお話が大変印象的で、若いうちから挑戦出来る風土がある貴社の社風に惹かれ、ますます就職したい気持ちが高まりました。

今後もさらに精進を重ね、貴社の一員となれるよう努力して参りますので、何卒よろしくお願い致します。末筆ながら、貴社益々のご活躍をお祈り申し上げます。本日は誠にありがとうございました。

署名

面接後にお礼状を送る際の注意点

面接後にお礼状を送ることでプラスの評価が得られる場合もありますが、必ずしも有利に働くとは限りません。注意点を守れていないと評価されなかったり、場合によってはマイナスになったりする可能性もあるため注意が必要です。注意点を正しく理解して、何を心がけるべきか知っておきましょう。

素早く出すことが大切

お礼状は素早く出すことが大切であり、遅れてしまうと効果が発揮できない可能性があります。お礼状は最低限の書き方こそ決まっているものの、基本的には自分の気持ちを素直に伝えるもののため、感じたままに書くことが大切です。感謝の気持ちを伝えるには、面接の細部まで覚えているうちに作成する必要があります。時間が経つと細部を忘れてしまうため、注意が必要です。

細かい内容を忘れて作成しても、表面的な内容になって感謝の気持ちが伝わらず、プラスに働かない可能性があります。また、形式的に送っているだけと判断され、マイナスの評価を受ける場合もあります。速達で出す必要はありませんが、面接後当日中に送ることを心がけましょう。

お礼メールも効果的

お礼状は作成してすぐに出しても、企業に届くまで数日はかかってしまうため、スピードを意識するならお礼メールもおすすめです。お礼メールなら送信した瞬間に企業に届けられるため、素早く感謝の気持ちを伝えやすく、自分の存在を印象付けやすくもあります。連絡が遅れると、感謝の気持ちを伝える頃にはすでに合否が決定している恐れがあるのです。

お礼状だと当日すぐ出しても2〜3日はかかってしまい、早い企業ならその時には合否は決まっています。お礼状で丁寧に感謝の気持ちを伝えて好印象を与えても、不合格が決まった後なら効果が薄れる可能性があるのです。素早く出しても無駄になる可能性があるため、スピードを意識するならお礼メールを送るのがおすすめです。

連続で送る際には注意

お礼状は面接後に送りますが、就活では複数回面接をするのが基本です。そのため、1次面接、2次面接とそれぞれ終了後にお礼状を送ることは可能ですが、連続になる場合は内容に注意しなければなりません。面接ごとに何度もお礼状を送ること自体は問題ありませんが、それぞれ同じ内容で送っていると、形式的に送っているだけと判断され、プラスに働かない可能性が高いです。

場合によっては志望度が低いと思われ、マイナスの評価になる可能性もあります。お礼状を連続で送る場合は、内容を少しずつ変えて送らなければなりません。基本的なルールは共通しているため、そこを変える必要はなく、感想部分を変えることを意識しましょう。

言葉遣いに注意

お礼状は形式を守れているかはもちろん、細部の言葉遣いまで見られています。正しい言葉遣いができていないと、マイナスの印象を与えてしまう可能性があるため、敬語表現は特に注意しましょう。お礼状は素早く送ることが大切ですが、書き上げた後に何度も読み直し、間違いがないかを確認しなければなりません。

いかに素早く送っても、間違った言葉遣いで書かれていると印象は悪くなります。場合によっては間違った意図で内容が伝わってしまう可能性もあるため、言葉の意味も正しく把握して書きましょう。さらに誤字脱字の有無も評価されているため、読み直した際に細かい間違いがないか確認することも大切です。

テンプレどおりにならないようにする

お礼状は自分の言葉で正直な気持ちを伝えるからこそ意味があり、完全にテンプレ通りでは好印象にはなりづらいため注意が必要です。テンプレ通りのありきたりな内容で書くと、送ってもプラスに働かない可能性が高く、場合によってはマイナスの印象を与えることもあります。

テンプレ通りだと評価のために仕方なく作成しているという印象も与えかねないため、必ず自分の言葉で書くことを意識しましょう。お礼状は書き方のルールが決まっているため、基本的な部分はテンプレ通りで構いませんが、細部に自分の気持ちや意見を含めることが大切です。テンプレをベースにしながらも、素直な感謝の気持ちを伝えることを意識して、自分の言葉でお礼を述べましょう。

志望度が高いならお礼状を送ろう

お礼状のルールを守って送っているなら、マイナスになることはなく、むしろプラスに働くことが多いです。お礼状によるプラスの評価は微々たるものですが、他の学生と評価が均衡した際に助けになります。少しでも選考を有利に進めたいならお礼状は必須といえるため、志望度の高い企業なら必ず出すことを心がけましょう。お礼状の作成には時間がかかるため、出す企業、出さない企業と志望度ごとに分けて考えても問題ありません。上手にお礼状を作成して高評価を目指しましょう。

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