2018年10月23日(火) 更新

就活でのお礼状の書き方|お礼状を出すシーンや例文をご紹介

就活でお礼状を出す必要はあるのか

ビジネスではお礼状を用いるシーンが多いですが、就活でも必要なのかと疑問に思う人は多いでしょう。お礼状は感謝の気持ちを伝えるものであり、ビジネスシーンでは頻繁に登場します。取引先とのミーティングや会食後、個人的な付き合いのある人に対しても、お礼状を送ることもあります。

お礼状は社会人のマナーともいえるため、書き方やマナーを知っておくことは大切ですが、問題は就活でも送る必要があるのかどうかです。就活でも企業に対してお礼を伝えるべきシーンはあります。しかし、お礼状が必須とは限りません。就活時におけるお礼状はどのように扱われるのかを知り、必要性の有無や出す場合のポイントなどを知っておきましょう。

就活でお礼状を出すタイミング

お礼状は感謝の気持ちを伝えるものであるため、相手に何かをしてもらった場合に出すのが一般的です。就活でも誰かに何かをしてもらうことは多く、そのたびにお礼状を出すことは可能です。就活ではお礼状は必須ではありませんが、出して困るわけではありません。お礼状を出すことで感謝の気持ちを伝えやすく、丁寧な印象も与えられます。また、印象のよさからプラス評価に繋がることもあるため、どのようなシーンで出すのかを知って就活に上手に役立てましょう。

面接後

面接後はお礼状を出せるタイミングのひとつであり、出すことでプラスの評価に繋がる可能性も高いです。面接後のお礼状は合否の評価にも影響するため、志望度の高い企業なら送るに越したことはありません。ただし、評価に影響するといっても、大幅なプラスになるわけではなく、あくまで少し好印象になる程度です。

他の学生と僅差で評価が分かれた際に合格の後押しになる程度のため、そもそも評価が均衡しない場合は影響することもありません。すでに不合格が決まっていて、覆しようがない場合は、お礼状の有無に関係なく評価はそのまま固定されます。お礼状を送る=不合格がひっくり返るということはなく、あくまで評価の際に役立つものと考えましょう。

インターン後

インターン後もお礼状を送ることが大切であり、他の学生と差別化ができる可能性もあります。インターンは学生の成長を目的に、企業が学びの場を提供するものです。インターンの開催には少なからずコストがかかり、無給がほとんどとはいえ、企業は何らかの代償を支払っています。

いわば学生のために奉仕しているともいえるため、企業の苦労や負担を理解して、丁寧に感謝を伝えることが大切です。インターン後にお礼状を送ることで、丁寧な印象が与えられるだけではなく、志望度が高いと判断される場合もあります。インターンで好印象を与えておくと、本選考でも有利になることが多いため、可能な限りお礼状は出しておきましょう。

OB訪問後

OB訪問もインターン同様自分に時間を確保してもらうイベントのため、終了後はお礼状を送ることが大切です。OB訪問後は対応してくれた担当者個人にお礼状を送ることになりますが、お礼状の有無で周囲に伝わる評価が異なることも多いです。お礼状を出して印象をよくすることで、担当者が引っ張り上げてくれる可能性もあり、選考も有利に進めやすくなるでしょう。

担当者ごとに選考に対する影響は異なりますが、好印象を与えられるのは確かといえます。少しでも選考を有利に進められる可能性を高めるためにも、お礼状は出しておいたほうがよいでしょう。

内定後

就活時にお礼状を出すタイミングは数多くありますが、基本的に必須ではなくプラスに働く可能性がある程度です。しかし、内定後に関しては送ることが必須であり、お礼状がないとマイナスの印象を与える可能性があるため、注意しなければなりません。お礼状がないからといって内定を取り消されるわけではありませんが、就職後の評価に影響する可能性はあります。

就活のお礼状の書き方

お礼状の書き方のルールが守れていないと、マイナスの印象を与えてしまう可能性があります。お礼状は基本的にプラスに働きますが、書き方次第で不利に働く可能性があることは理解しておかなければなりません。同じ内容でも、最低限のルールが守れていないと評価は大きく異なります。お礼状は手紙の形式で作成するため、手紙のルールやマナーを理解して、どのように作成すべきか把握しておきましょう。

導入

お礼状には導入のあいさつが必要であり、いきなり本文から書き始めるのはマナー違反です。本文から書き始めると失礼になる可能性が高いため、注意しなければなりません。お礼状は手紙の形式で作成するため、最初は「拝啓」から記入します。その後時候のあいさつをおこない、さらにあいさつ文を続けましょう。

時候のあいさつは改まった相手なら「○○の候」と書くのが一般的で、○○には季節ごとに違う文言が入ります。季節を気にせず使用できる時候のあいさつに「時下」があるため、これを代用してもよいでしょう。時候のあいさつの後は、「貴社ますますご清栄のことと、お慶び申し上げます」など、企業を思う気持ちを述べて導入のあいさつは終わりです。

本文

本文はお礼状の中心部分であり、ここに何を書くかで全体の印象が左右されます。まず、感謝の気持ちを込めることが必須です。感謝の気持ちがなく、それを表す言葉も記されていないと、何のための手紙か判断できない可能性もあるため注意が必要です。また、本文では志望度の高さをアピールすることも意識しましょう。

単にお礼の気持ちを伝えるだけでは、丁寧な印象を与えるだけで終わってしまうため、さらに志望度の高さを述べて自身の存在をアピールしなければなりません。内定後は志望度ではなく、就職に向けての意気込みのアピールになりますが、それ以外のタイミングなら、いかに企業への興味関心が高いかを述べましょう。

志望度の高さをアピール

志望度の高さをアピールするには、面接の感想を伝えて、そこからいかに就職意欲が高まったのかを述べることが大切です。ただ就職したいと述べるよりも、そう思う理由を明確に述べてから伝えた方が、信憑性は高く志望度もアピールしやすくなります。面接の感想は自分が感じたままに素直に伝えて構いません。

面接全体の印象や雰囲気が気に入ったならその旨を記し、面接官の言葉が印象に残っているなら、そのことを伝えましょう。面接の感想をピンポイントで具体的に伝えることで、面接にも一生懸命取り組んだ印象を与えることができ、より志望度の高さをアピールしやすいです。お礼状は自身の気持ちを伝えるものであるため、自分の言葉で意欲を伝えることを意識しましょう。

締め

締めも導入と同じようにある程度の定型があるため、それをベースに考えましょう。基本的には「末筆ながら、貴社益々のご活躍をお祈り申し上げます」などと記し、最後に「敬具」で締めるのが一般的です。「末筆ではございますが」「貴社ますますのご発展をお祈り申し上げます」など、言い換え表現はありますが、基本的な形は共通しています。

また、最後の「敬具」については言い換え表現はなく、導入の「拝啓」とセットになっているため、変えないようにしましょう。締めの表現では「早々」を使用することもありますが、これは緊急時の連絡や親しい間柄で使用するため、就活のお礼状には不向きです。「拝啓」に対しては「敬具」と頭語と結語が決まっているため、これを崩すと失礼以前に間違いになるため注意しましょう。

就活のお礼状の例文

お礼状の書き方を把握したなら、実際の例文を参考にして、さらに詳細な書き方、内容まで確認しておきましょう。就活で企業にお礼を伝える方法は、お礼状かお礼メールのどちらかになります。どちらもお礼の気持ちを伝えるという点は共通していますが、書き方は異なるため、混同しないことが大切です。より丁寧な印象を与えられるのはお礼状と、印象にも違いがあるため、シーンごとに上手に使い分けて、スムーズに感謝の気持ちを伝えましょう。

お礼状の例文

お礼状の例文

拝啓
時下、貴社益々ご健勝のことと、お慶び申し上げます。この度は貴重な時間を割き、面接をして頂き誠にありがとうございます。面接では○○様の仕事に対するの心構えについてのお話が印象に残っており、社会人として活躍するには何が必要かを学ばせて頂きました。
仕事に対する熱い気持ちを感じると同時に、ますます一緒に働きたいという気持ちが強くなりました。今後も精進を続け、貴社で活躍できる人材になれるよう努めて参りますので、何卒よろしくお願い致します。末筆ではございますが、貴社益々のご活躍をお祈り申し上げます。この度は本当にありがとうございました。敬具

例文では時候のあいさつに時下が使われており、これは1年を通して使える表現です。季節感を出すならその時々に合わせた言葉を用いてもいいですが、対応する表現が分からない場合は時下としましょう。本文では面接をしてもらったことへの感謝の気持ちと、何が印象の残っているかが記されています。誰のどのような話が印象に残っているかと具体的に伝えることで、面接に真剣に取り組んだことが伝わり、より好印象を与えられます。

お礼メールの例文

おメールの例文

件名:面接のお礼
○○株式会社 人事部 採用担当チーム御中
いつもお世話になっております。○○大学文学部英米語学科4年の○○と申します。本日はお忙しい中、面接のご機会を頂き、誠にありがとうございます。面接中は○○様に気さくに話していただいたおかげでリラックスして臨むことができ、自分らしさを存分に伝えることが出来ました。
○○様の優しい人柄から貴社のアットホームな雰囲気も伝わり、ますます就職意欲が高まりました。今後も貴社の一員になれるよう努力致しますので、何卒よろしくお願いします。末筆ながら、貴社ますますのご活躍をお祈り申し上げます。本日は本当にありがとうございました。
署名

お礼メールの場合は、件名から工夫して作成しましょう。件名を見ただけで内容が把握できることが大切なため、短く簡潔にまとめることが大切です。お礼メールの場合、導入部分は時候のあいさつではなく、詳細な宛先の明記と簡単な自己紹介に変わります。形式は異なるものの基本的な内容は同じであるため、メールマナーを意識して作成しましょう。本文で丁寧に感謝の気持ちと就職への意気込み、意欲を伝え、締めのあいさつをして最後の署名で締めくくります。

就活でお礼状を出す際の注意点

お礼状を出す際には注意点もあります。せっかく手間をかけお礼状を作成しても、プラスに働かないと意味がないため、注意点を正しく把握しておかなければなりません。また、評価されないだけならまだしも、場合によってはマイナスの印象を与えてしまう可能性もあります。

素早く出す

お礼状は素早く出すことが大切であるため、基本的には当日中に投函することを心がけましょう。お礼状の場合、ポストに投函しても企業に届くのは数日後です。素早く出しておかないと、企業に届く頃にはすでに合否が決まっており、プラスの評価が得られない可能性もあるため注意しなければなりません。

また、お礼状ではその時に感じた素直な気持ちを述べることが大切であるため、時間が経ってから送ると表面的な内容になってしまいます。気持ちが上手く伝えられず、テンプレ通りで作業的な印象を与えるかもしれません。気持ちを明確に伝えるためにも早めに出すことを心がけ、企業の意思決定に間に合わせるなら、お礼状ではなくお礼メールを選ぶのもひとつの手です。

お礼状に使う便箋にも注意

お礼状は便箋を使用して送るため、使用する便箋にも注意しなければなりません。就活のお礼状で使用するなら白色無地が基本であり、少しでも柄や色がついているとカジュアルな印象を与えるため注意が必要です。柄や色付きの便箋だと、企業に対する気持ちが軽いと思われる可能性が高く、そもそもTPOに合ったものを使用できていないことでマイナスの印象を与えます。

就活に限らず、ビジネスの場でお礼状を送る際は白色無地のフォーマルなものを使用するのが一般的です。送るタイミングに関係なく共通しているため、面接後からインターン、OB訪問、内定後まで、すべて白色無地の便箋を使用しましょう。

お礼状は就活の幅広いシーンで使える

就活ではお礼状を送れるシーンは幅広く、送ることでプラスの評価が得られる可能性は高いです。合否に大きな影響を与えるものではありませんが、評価が均衡した際には合格の後押しになる可能性はあるため、積極的に送ることが大切です。

インターンやOB訪問後などなら、比較的時間が取りやすいですが、面接後は他の企業の選考もあるため、お礼状を作成する余裕がないことも多いでしょう。忙しい場合はすべての企業に出す必要はなく、志望度の高い企業だけに絞って送っても構いません。志望度の高い企業には積極的にお礼状を送り、就職意欲の高さをアピールして、少しでも就活を有利に進めましょう。

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