2018年10月26日(金) 更新

面接で志望動機を効果的に伝える方法や例文|内定を遠ざけるNG内容

面接では志望動機を必ず聞かれる

面接では志望動機を必ず聞かれるため、事前に回答内容を用意しておかなければなりません。志望動機は就活でも重要視される項目のひとつであり、どのような内容で伝えるかによって、合否にも大きく影響します。アピールに失敗すると、志望動機だけで不合格になる可能性もあるため注意しなければなりません。

しかし、上手にアピールすることで、選考を有利に進めやすくなることは確かです。ポイントを踏まえてアピールし高評価を獲得できたなら、面接の合格もぐっと近づきます。志望動機を上手に伝えるには、アピール内容の考え方や伝え方にポイントがあります。面接ではどのような志望動機を伝えるべきか、ポイントを知って理解を深めましょう。

面接で志望動機が聞かれる理由

志望動機を上手にアピールするには、なぜ面接で必ず求められるのかを知っておく必要があります。面接での質問は企業が自由に設定できるため、必ずしも志望動機を聞く必要はありません。数ある質問の中から志望動機を聞くということは、それだけ重要視している証拠と言えるため、質問の意図を理解して評価されているポイントを理解しましょう。

志望度を確認するため

面接で志望動機を聞かれるのは、志望度を確認するためです。志望動機は、就職意欲をアピールするためにおこないます。どのような内容でアピールするかによって、志望度がどれだけあるかを確認し、就職意欲の高さや仕事への熱意を判断しています。仕事は楽しいことだけではなく、辛いこともあるため、しっかり取り組み、続けるためには確固たる意志が必要です。

新卒は就職後の成長を前提として採用が決定する傾向にあるため、長く続けられることが重要視されています。志望度が低く仕事への熱意が低いと、すぐにやめてしまうのではないかと思われ、評価を下げられる可能性が高いです。

企業研究ができているかを見るため

企業研究ができているかを見ることも、面接で志望動機が求められる理由のひとつです。志望動機で意欲を伝えるためには、企業への理解がどれだけ深められているかをアピールしなければなりません。企業への理解が深い=企業に興味関心を持ち、志望度も高いと判断されるため、企業研究は非常に重要です。

いわば企業研究ができているかどうかによって、志望度が図られているとも言え、理解が不十分だといかに志望度が高くても意欲が低いと判断されます。業界・企業研究を念入りにおこない、就職後のキャリアビジョンなども考えておきましょう。

社風と合っているかを知るため

志望動機では社風と合っているかも見られており、アピールする内容次第で企業との相性がはかられています。志望動機ではなぜ企業に興味を持ったのか、就職後どのように活躍したいのかを述べますが、これらは企業の価値観に合っていることが大切です。どれだけ念入りに企業研究をして企業への興味関心の高さを伝えても、企業と合わない価値観を提示してしまうと評価を下げられてしまいます。

例えば「チームワークを大切にする企業」の志望動機で「自分ひとりでどんどん仕事を成し遂げ、新しい仕事を開拓したい」と述べると合わないと判断されます。社風とのマッチは重要なポイントであり、相性が悪いと不利になるため注意が必要です。

面接での志望動機の伝え方3つ

面接は志望動機の伝え方にも工夫が必要です。志望動機を上手に伝えるポイントは大きく3つ分けられ、それらを踏まえてアピール内容を考えることが大切です。上手にアピールするためのポイントから、評価される志望動機とはどのようなものかを考え、面接で伝える志望動機を作成しましょう。

①業界・企業に興味を持ったきっかけ

志望動機では、業界や企業を志望したきっかけを述べることが大切です。志望動機=企業を志望する理由をイメージされやすいですが、業界を志望した理由まで含めて伝えることで、より深みのあるアピールができます。業界を志望した理由は、いわば志望動機の根幹部分です。

業界内で企業ごとに仕事内容は違うものの大部分は共通しており、まずはその大部分の仕事に興味を持ったからこそ、企業を志望しているはずです。なぜその業界に興味を持ったのかから伝え、さらにその中でも該当する企業を志望した理由、きっかけと伝えることで、より説得力のあるアピールができます。

②他の企業ではダメな理由

志望動機は単にその企業を志望した理由を伝えるだけではなく、他の企業ではダメな理由も含めて伝えることが大切です。これは「その企業だからこそ志望した理由」とも言い換えることができ、同業界内の他の企業を志望する理由と差別化を図らなければなりません。業界内では企業の仕事は共通しているものの多く、ただその仕事がしたいというだけでは、他の企業でもいいのではと思われてしまいます。

したい仕事があることはもちろん、なぜそれをその企業でしたいのか、他の企業ではダメなのかを明確に伝えることが大切です。志望企業ならではの特徴や魅力を踏まえて志望理由を伝え、その企業だからこそ志望したという気持ちアピールしましょう。

③入社後どのように働きたいか

志望動機では、入社後どのように働きたいのかを述べることも大切です。就職後の働き方について、ある程度ビジョンを固めておかなければなりません。これはどのような仕事がしたいのかはもちろん、どのように仕事を進めるか、また企業にいかに貢献できるかなど、伝え方は複数あります。

どのパターンで伝える場合でも、就職後について考えて述べる点は共通しているため、企業の仕事は具体的に把握しておくことが大切です。そもそもどのような仕事があるのかを把握しておかないと、就職後の働きはアピールできません。志望企業でやりたい仕事、あるいは自分が活躍できそうな仕事を見つけ、そこでどのように働くかも明確に示して志望動機を締めくくりましょう。

面接で伝える志望動機の例文

志望動機を上手に伝えるには、事前に回答内容を考えておく必要があります。丸暗記で臨むのはNGですが、要点をまとめておくだけなら問題なく、むしろ準備しないことで失敗する可能性が高まるため注意が必要です。例文を参考にすることで、どのようにアピールできるのかが分かり、志望動機も考えやすくなります。

例文①メーカー

私はモノづくりを通して便利さを提供し、人々の生活を豊かにしたいと考えています。御社は自動ブレーキの設計、開発をおこなっており、他社にはない高性能は制動力が強みです。高性能な自動ブレーキを幅広く流通させることで、さらに自動車の安全性を高めて、人々の生活に安心をもたらしたいと考えています。
大学時代は部活に打ち込み、4年間水泳で体力を鍛え上げました。御社でも体力と粘り強さを活かして諦めない営業で多くのクライアントを獲得し、1社でも多く契約を結んで企業の利益に貢献したいと考えています。

メーカーの例文ではモノづくりから便利さを提供し、生活を豊かにしたいという志望動機をい伝えています。メーカー業界を志望する理由が冒頭で語られており、志望先ならではの特徴を踏まえて企業を志望する理由へと続けられています。

業界から企業を志望する理由へとスムーズに伝えることで、志望度の高さを明確にアピールできており、好印象を与えられているでしょう。また、大学時代の経験から仕事でどのように活躍したいかもアピールできており、採用メリットが提示できていることも評価されるポイントです。

例文②商社

私は企業と企業の架け橋になることで、さらに便利な世の中を作る手助けをしたいと考えています。御社は海外展開に強みがあり、海外から日本への輸入経路が充実しています。日本にはないものを海外から取り入れることで、日本のメーカーの成長を促し、充実したモノづくりの環境を提供して、間接的に人々の生活を豊かにしたいと考えています。

大学時代はカフェでアルバイトをし、コミュニケーション能力を身につけました。コミュニケーション能力を活かして人を繋げるということを意識し、クライアントとの関係づくりを大切にし、信頼を得て活躍したいと考えています。
商社の例文では、企業と企業の架け橋になり、便利な世の中を作る手助けをしたいと志望動機が語られています。便利な世の中を作る手助けをすると発展的に述べていることで、業界を志望する理由がより明確に伝わっているでしょう。

さらに企業を志望する理由では、企業独自の事業展開、輸入経路に触れることで、他の企業を志望する理由と差別化を図っています。就職後の働き方も細かく述べられており、企業で活躍する姿がイメージしやすく好印象です。

例文③金融

私は融資を通して企業を元気にすることで、間接的に豊かな世の中づくりの手助けをしたいと考えています。御行は中小企業や地方の企業に向けた融資に強みがあり、融資の実績も高いです。隠れた優良企業を見つけ適切な融資を行うことで、さらに優れたものを生み出す手助けをし、豊かさの実現に貢献したいと考えています。
大学時代は経営学を学び、企業が成長するために必要なものなどを学びました。大学で学んだ知識に加え、現場で経験を踏むことでさらに専門的な知識やスキルを身につけ、銀行利益の拡大に努めたいと考えています。

金融の例文では、融資を通して企業を元気にし、豊かな世の中を作りたいと志望動機が語られています。銀行のため敬称は「御社」ではなく「御行」になっており、細かいですがこれも重要なポイントです。また、志望理由でも他の銀行にはない特徴を示し、差別化を図っており、その銀行だからこそ志望した理由が明確にできています。就職後の働き方も、大学時代に学んだことに加え、さらに仕事をしながら知識やスキルを身につけ、活躍したいと述べることで、向上心の高さをアピールできているでしょう。

面接で避けたいNG志望動機

志望動機は基本的に企業に対する正直な気持ちを伝えることが大切ですが、一部避けたほうがいいものもあります。NGな志望動機を題材にしてしまうと、それだけでアピール力は低くなり、マイナス評価になる可能性も高くなるため、注意しなければなりません。高評価を獲得するためにも、評価を下げてしまうNGな志望動機を理解し、それを避けた内容でアピールすることを心掛けましょう。

学びたい・成長したい

新卒では就職後の成長力が重視されているため、向上心を示すことは大切です。しかし、学びたい、成長したいだけが志望動機の中心になってしまうと、悪印象を与えるため、注意しなければなりません。成長への意欲を見せることは大切ですが、それが企業を志望する理由そのものになると、評価は下がります。

社員として企業の利益を上げることが求められ、学びや成長は仕事の成功に伴って得られるだけに過ぎません。勉強したいから、成長したいからという思いだけで志望動機を締めくくるのはNGです。

商品やサービスが好き・利用している

企業が提供する商品やサービスが好き、利用していることも、志望動機ではNGになりやすいため注意が必要です。完全に消費者目線しか含まれていない場合は、評価を下げられてしまいます。企業への興味関心の高さを示すために、商品やサービスを例に挙げること自体は問題ありませんが、ただ好きというだけでは理解しているとはみなされません。

商品やサービスへの愛着を示し志望度の高さをアピールするなら、それらをどのように売り込みたいか、世に広げていきたいか、改善していきたいかを述べる必要があります。ただ利用しているだけでは、商品やサービスのファンというだけで終わってしまうため、消費者ではなく企業で働く目線を持った志望動機を心掛けましょう。

給料や福利厚生が魅力的

仕事をする上で条件は非常に重要であり、給料や福利厚生などから志望先を選ぶ人も多いでしょう。志望先を選ぶ上ではこれらを指標にするのは間違ったことではありませんが、志望動機で伝えるのはNGです。条件が魅力的なことを志望動機にすると、企業への志望度がアピールできず、評価を下げられてしまいます。

条件さえいいなら他の企業でも構わないという印象を与えてしまうため、仮に条件から志望先を選んでいる場合でも、面接で伝える志望動機は別のものを考えましょう。どのような業界、企業でも、条件を志望動機に据えると悪印象を与えてしまうため、条件以外の魅力を見つけ志望動機を考えることが大切です。

面接でのNG志望動機例文

志望動機での失敗をなくすためにも、NGな例文を参考にしてさらに理解を深めてきましょう。志望動機のNGなポイントは複数ありますが、ひとつでも含んでしまうと評価が大幅に下げられる可能性があります。どれだけ上手にアピールできていても、NGポイントがあると台無しになってしまうため、NG例文も参考にして、ミスのない志望動機の作成に役立てましょう。

例文①

私は御社の○○という製品を愛用しており、昔からのファンです。他にも××や△△など、御社の製品は素晴らしいものばかりで、私の周りでも愛用している人は非常に多いです。御社に就職したら、○○をはじめヒット商品をさらに広く売り出して、より多くのファンを獲得したいと考えています。
魅力的な商品を売り、知名度を高めることで、さらに商品は売れるようになるとも考えています。積極的に営業に取り組み、多くの人に御社の製品を知ってもらうことで、日本を代表する企業へと成長させたいと考えています。

例文①ではメーカーを志望する理由が、商品のファンであるという点から述べられています。商品に対しての愛着を示す分にはいいですが、ただファンであるということだけが志望動機になっており、消費者目線でしか志望理由が述べられていません。

ただ商品が好きというだけで終わっており、企業への理解が低いためNGです。また、仕事でどのように活躍するかも曖昧にしか触れられておらず、将来のビジョンが明確に示されていないこともNGポイントといえるでしょう。

例文②

私は世界をまたにかけて活躍する御社に就職し、多くの経験を積むことでグローバルな人材に成長したいと考えています。御社は世界中に支社を持ち、海外展開にも積極的です。
日本だけではなく、海外でも積極的に働き、より多くの人や文化に触れることが、自分自身の成長に繋がるのではないかと考えています。就職後はまずは営業として国内で働き、ゆくゆくは海外赴任も経験し国内外で幅広く働くことで、世界で活躍できる人材への成長を目指します。

例文②では商社を志望する理由が、グローバルな人材に成長したいという点から述べられています。商社は海外に拠点を持ち、海外事業を積極的におこなう企業も多いため、働き方次第でグローバルな人材に成長できることは確かです。

しかし、ただ成長したいだけで、仕事で活躍し企業に貢献することは一切示されておらず、志望動機としては不十分です。志望動機にするなら、成長だけではなく仕事でいかに活躍できるかについても言及する必要があり、企業への貢献度を示さなければなりません。

例文③

私が御行を志望したのは、雇用が安定しており、かつ高年収が期待出来るからです。安定を考えると公務員も思い浮かびましたが、年収の高さを考えると民間の金融業界が適切であると考えました。御行は金融業界の中でも給料が高いと有名であり、福利厚生も優れていて働きやすい環境にあると思います。
就職後はまずはしっかり仕事を覚え、些細な仕事も全力で取り組み成功を目指します。小さな仕事もコツコツ積み重ねて昇進し、役職を得ることで活躍出来る存在にも成長したいと考えています。

例文③では銀行を志望する理由が、雇用条件の観点から述べられています。企業選定時の指標に給料や福利厚生などの条件を用いるのは構いませんが、志望動機で直接伝えるのはNGです。条件を志望動機にしてしまうと、仕事への熱意がアピールできず、他の企業でもよいと思われるため、評価が大幅に下げられます。また、例文では公務員と比べるなど、実際に他の仕事にも目を向けていることを伝えることで、目移りしている印象を与えています。

面接の志望動機で入社意欲をアピールしよう

志望動機は面接でも特に重要視される項目であり、評価にも大きく影響するため、念入りに考えなければなりません。志望動機を上手に伝えるポイントは複数ありますが、もっとも重要なのは「入社意欲の高さ」をいかに上手に伝えるかです。実際にどれだけ意欲が高いとしても、それが志望動機を通して企業に伝えられないと、高評価を得るのは難しいです。

入社意欲を伝えるには、業界を志望する理由から伝え、志望企業だからこそ志望した理由、他の企業ではダメな理由を伝えます。また、就職後の働きについて言及することも大切です。明確なビジョンを提示することでも、意欲の高さはアピールできます。志望動機で入社意欲を十分にアピールし、高評価を獲得しましょう。

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