2019年11月11日(月) 更新
グループディスカッション対策マニュアル完全版【実践編】
目次
グループディスカッションの特徴と役割
就活生にとっての難関であるグループディスカッション。事前の対策でコツをつかみ、内定を勝ち取りましょう。グループディスカッションは、大手企業になるほど多く実施しています。大企業の約40%が一次面接、または二次面接として導入しているほどです。
就活中に約4.6回経験する計算に
独自調べによると、就活生は就活期間中にグループディスカッションを約4.6回経験している計算になります。 集団の中での発言や人とのコミュニケーションが苦手でも、グループディスカッションは避けては通れない道。就活中に何度も経験することになるグループディスカッションの対策は必須です。
あるテーマに対して就活生同士で答えを導き出す
グループディスカッションをなぜ多くの企業が選考段階で取り入れているのでしょうか?その理由は、複数の学生を同時に審査し、面接官が評価のランキングをつけやすくするためです。大企業ほどグループディスカッションを採用しているのも、多くの志望者の中から優秀な人材を見つけ出すために、非常に効率の良い選考方法だからでしょう。 グループディスカッションは数人の就活生でチームを作り、与えられたテーマに対して討論を行い、答えを導きだすというもの。制限時間は30〜60分と企業によって異なります。まずは5~10人の就活生が1ヵ所集まり、自己紹介を済ませた後に各々の役割分担を決めます。
採用担当者の目的①:社会人基礎力の把握
グループディスカッションは採用担当者が就活生の1対1の個人面接では見えない集団でのパフォーマンス能力の把握する場の役割を果たしています。
人事がチェックしているポイント
- 「協調性」や「リーダーシップ」
- 「前に踏み出す力」や「考え抜く力」
- 「チームワークで働く力」
- 「社会人基礎力の把握」
具他的な4つの項目を中心にして、就活生の討論内容から適性などを判断します。さらに、上記以外にもグループディスカッションの段階で、見込みのある就活生の特徴から育成方針を決める企業もあると言われています。
採用担当者の目的②:コミュニケーション能力を見極める
グループディスカッションの最中に、採用担当者は面接チェックシートというものを使用して、就活生の行動を細かくチェックしています。チェック項目は複数ありますが、その内の1つに「コミュニケーション能力」があります。 コミュニケーション能力を測る尺度は以下の4項目です。 1.「会話の意図を汲み取り適切に返事をしている」 2.「明確に相手に伝わる語り方をしている」 3.「話を聞く態度に好感が持てる」 4.「周囲に気配りができ、場の空気が読める」 採用担当者はかなり細かいポイントで就活生を見極めていることが分かります。グループディスカッションでは就活生のコミュニケーション能力こそが、最も重視されている項目なのです。
採用担当者の目的③失言がないかのチェック
グループディスカッションの目的には、人物像を把握したいという思惑があります。会話中の発言から、人間性に問題がないかもチェックされているのです。この情報をきちんと把握しておけば、万が一にも失言しそうになったときに、喉元で押さえることができるでしょう。 感情の赴くままに相手を罵倒したりすれば、その時点で試合終了ですよ。
グループディスカッションの流れ
グループディスカッションを行う企業側の意図や、見られている部分が分かったところで、今度はどういった流れで進むのかを見ていきたいと思います。グループディスカッションは企業ごとに細かく内容が異なり、参加人数やテーマもまちまちですが、開始から終了までの流れはほぼ同じです。 以下のようなグループディスカッション全体の流れを一通り把握して、限られた時間のなかで意義ある討論を重ね、時には自分の考えをアピールしましょう。
自己紹介
全体の流れとして、最初にチームのメンバーに自己紹介します。いきなり初対面の人と話すのには勇気が必要ですが、相手は就活生のライバル。自己紹介で自分の性格やキャラクターをしっかりとアピールしておけば、後の討論でも発言しやすくなるでしょう。
役割分担・時間配分
自己紹介が一通り終わったら、次はチームのメンバー間で役割分担を決めます。役割は「リーダー」、「タイムキーパー」、「書記」、「それ以外」の4種類に分かれます。役割分担がはっきりしたら、次は時間配分を決めます。 グループディスカッション全体が30分構成の場合、自己紹介と役割分担ですでに5分ほど経過しているはずです。そこからペース配分を考えると、「意義を決めるのに5分」、「意見出しに10分」、「まとめに10分」と大まかな時間配分が決まります。まとめの時間には発表の準備も含まれている点を忘れないようにしましょう。
テーマに対する定義の決定
討論を始める前に、テーマに対する定義を決める必要があります。定義とは共通認識や前提条件です。例えば、「環境のいい社会とは?」というテーマが出た場合、「誰にとって環境がいいのか?」が決まっていないと、話の方向性が定まりませんよね。 定義の共有こそが、グループディスカッションを構成する重要なカギを握っています。
意見だし
定義の共有ができたところで、本格的な議論が始まります。意見を出す際に、挙手制か自発的に発言してよいかの形式は、リーダーである司会者に委ねられます。ここで注意すべきは、意見をぶつけ合う討論ではなく、協力しあうものと意識すべき点にあります。 自分の納得できない意見に強く反論したり、相手を論破しようとして場の雰囲気を悪くしたりするなど、グループディスカッション全体の雰囲気を悪くするような発言や行動は慎みましょう。
意見を1つに集約
ある程度の意見が出そろって来たら、その中から1つの意見を吟味して、結論としてまとめていきましょう。自分の意見を推し通すのではなく、他の人の意見を聞いて考えられる柔軟な姿勢が重要です。
議題のまとめ
最後にチームとしての結論をまとめます。は多数決ではなく、チームメンバー全員が納得した内容にすることが重要です。初対面の就活生が集まって行うグループディスカッションにおいて、1つの結論を出すのは難しいものです。 そして、最後に発表準備を行います。
発表
発表はリーダーを担当する司会者が行うケースが多いですが、正式な決まりではありません。会場にいる全員に伝わる発表の仕方を意識してください。 素晴らしい結論が出ても、発表次第で評価は大きく異なります。発表前にはメンバーと内容を確認してください。
グループディスカッションのテーマの例
グループディスカッション全体の流れを掴んだところで、次はテーマの例を紹介します。あくまでも例であり、絶対的な内容ではありませんので参考程度にとどめてくださいね。 企業はただやみくもにグループディスカッションのテーマを決めているわけではありません。グループディスカッションのテーマには目的が定められており、ただ無心で参加するのではなく、その意味を深く考えるようにしましょう。
業界・職種・就活・時事問題のテーマが多い
グループディスカッションで与えられるテーマは、志望する業界・職種が一般的で、最も多くなっています。他にも、就活や時事問題などをテーマに設定する企業もあります。企業の選考過程にグループディスカッションが入っていた場合、これらのテーマが出題される可能性が高いと意識しておきましょう。 ただし、それ以外のテーマの場合もあるので、出題内容を決めつけて本番に臨むのだけは避けましょう。通常の面接と同様に、グループディスカッションでも事前準備は怠らないでください。 グループディスカッションのテーマは、個人のアイデア力が試されることもあります。参加するグループディスカッションが難しい内容だったとしても、最初から諦める必要はりませんよ。同じ就活生と話しているうちに、自分独自のナイスアイデアが思いつくかもしれませんからね。
テーマによってグループディスカッションの形式が異なる
テーマによってグループディスカッションの形式が異なります。複数人の合意を求める「コンセンサス型」、討論を重ねて答えを導く「ディベート型」、就活生の折衝を図る「折衝シミュレーション型」などの種類があります。
グループディスカッションのテーマの例:業界・職種
業界・職種
- ○○業界の10年後について
- ○○業界が3年で今日成長した原因とは?
- これから伸びる業界とは?
- 理想の働き方とは?
- 今回志望する職種のメリット・デメリット
- 今後売れるインターネットビジネス
- これから必要になる業界
- これから必要になる職種
- 志望する職種で求める人材とは
- 業界ナンバー1の定義は?
- 大学生から人気の出るイタリアレストランとは?
- プロフェッショナルとは?
- ライバル店(コンビニ)の100mに出店するときの作戦とは?
- 志望する職種で一番必要なスキルとは?
- ○○業界のスローガンを決めてください
- 生き残る業界と衰退する業界の違い
- 会社のキャッチコピーをつけてください
- 会社の強みを教えてください
- 企業同士でコラボするならどの企業を選ぶ?
- 会社が世界進出するための条件
グループディスカッションのテーマの例:就活・時事問題
就活・時事問題
- 就活前倒しの影響
- ブラックバイトが社会に与える影響
- 履歴書は手書きかパソコンか
- 有効求人倍率と非正規労働者
- グループディスカッションを成功させるコツ
- マイナンバーの機能をわかりやすく説明
- IoT技術をしてほしい商品
- ニートのメリット・デメリット
- もしYoutuberになるならどんな内容にする?
- 東京オリンピックが盛り上がるために必要なこと
- 東京オリンピックのロゴを考えてください
- 就活に役に立つドラえもんの秘密道具を考えてください
- 就活で一番つらかったことは
グループディスカッションのテーマの例:アイデア
アイデア
- 絶対に開けられないドアとは
- 一番遠くに飛ぶ紙飛行機とは
- ○○を子供に教えるときの方法
- 雨が降った時の傘の代わりになる商品
- 失くしにくい鍵とは?
- 無人島に行く時に持っていく必要最低限の持ち物と理由
- 日本人が英語を話せるようになるには
- あるスポーツに新たなルールを追加して違うスポーツにしてください
- モテる男とモテる女の条件
- ○○円の商品を○○円で売るためには
グループディスカッションで担当する役割
次は、グループディスカッションにおける、4つの役割について解説します。それぞれに役割分担をして、議論を進めて結論へと導いていきましょう。どんな役職になったとしても、選考が不利になるわけではありません。
グループディスカッションの役割4つ
- 「リーダー、司会者」…話をまとめる役割
- 「タイムキーパー」…時間を計測する役割
- 「書記」…発言や議題の内容を記録する役割
- 「役職なし」…とくに明確な役割はない
役割①:リーダー・司会者
グループディスカッションにおけるリーダーの役割は、全体の司会進行を行うというもの。名前の通り、責任の重いイメージですが、そんなことはありません。意見交換による議論を活発にし、結論へ導くための方向性を決める役割が大きいのです。 それでも、グループディスカッションにはなくてはならない存在のため、担当した場合は責任を持って勤めあげましょう。
役割②:タイムキーパー
タイムキーパーはその名の通り、ストップウォッチや時計を用いてグループディスカッションの時間経過を把握し、予定通りのスケジュールで進める役割を担います。ひとまず役職が欲しい就活生にとって人気のタイムキーパーですが、時間の管理を誤るとチーム全体に影響を及ぼしかねない、非常に重要なポジションです。 担当することになった場合は、事前にグループディスカッションの全貌を把握し、時間のペース配分を怠らないようにしましょう。
役割③:書記
書記に選ばれた場合は、グループディスカッションで討論された議題や発言内容をメモする役割を担います。発言をすべて記録する立場のため、状況を最も把握しやすい立場にあります。メモに徹するだけではなく、要所で発現して意見の方向性を修正したりなど、書記の目線で参加しましょう。
役割④:役職なし
上記の3つの役職に就かなかった人達は、役職なしになります。何の役職にもついていないからといって、評価が下がるということはないのでご心配なく。 定まった役目がないため、全体の流れを落ち着いて把握することが可能なポジションであるため、アイデアマンとして意見をどんどん出し、議論の決め手になる発言をするなど、名称がないだけで、グループディスカッションにおける役割は大きいのです。
それぞれの役割を理解した行動を
このように、グループディスカッションには4つの役職があります。それぞれの役割を指名されても大丈夫なように、役割における責任と注意点を把握しておきましょう。
役割ごとの注意点
- 「リーダー、司会者」…収拾がつかなくならないように管理。最終的に意見をまとめる。
- 「タイムキーパー」…時間配分をしっかり押さえなくて貼らなない。時間が押したときはペース配分を指摘する。
- 「書記」…流れを理解しておかねばならない。誰にでも読めるきれいな字を書く
- 「役職なし」…責任が軽いからと適当に参加しない。他の役職を批判しない。
それぞれの役割での対策がある
適切な役割を把握した上で、練習を進めた方が効率的に対策ができます。しかし、集団討論でどの役割を担えばいいのかは、多くの就活生が悩むものです。そこでおすすめなのが「グループディスカッション完全対策」です。こちらの資料では、YES・NO診断で自分にぴったりの役割が診断できます。「アイディアマン」「司会」「書記」「タイムキーパー」の内、あなたはどのタイプでしょうか?無料でダウンロードできるので、ぜひ試してみましょう。
グループディスカッション対策:臨む前の5つのコツ
グループディスカッションの本番でうまく自分をアピールするための対策をみていきます。まずはグループディスカッションに臨む前の5つのコツです。 グループディスカッションの対策を取らずに、ぶっつけ本番でなんとかなると考えている就活生は少なくないため、事前の対策をすれば、グループディスカッション本番で大きな差に繋がるはずです。 後悔しないためにも、グループディスカッションの対策を取りましょう。
事前①:論理的な話し方を覚える
事前にできるグループディスカッションの対策の1つ目として、論理的な話し方を覚えておきましょう。グループディスカッションは討論。自分の意見を裏付けられる明確な理由がないといけません。 「ただなんとなくそう思いました」ではなく、「私は○○と考えます。なぜなら費用が○○%削減できるからです」などのように、明確な理由ほど周囲も納得します。 論理的な思考を身に付ければ、他の就活生に対して大きなアドバンテージです。日常の会話から論理的な話し方を意識すれば、自然と身についていくでしょう。
事前②:業界研究・時事ネタなどを把握する
事前にできるグループディスカッション対策の2つ目は、テーマになると予想できる事柄の把握です。グループディスカッションのテーマは多岐にわたるため、自分の知らない分野ではいくら論理的な話し方を身に付けたところで、意見のしようがありません。 そのため、志望職種、業界の研究を怠らないようにしましょう。就活に関連するニュース、話題になっている時事ネタの把握は重要です。情報を入手して終わりにするのではなく、考えて自分だけの意見を持つようにしましょう。その繰り返しにより、論理的思考が身に付いていくのです。
事前③:自己分析を行う
対策の3つ目は自己分析。自分が他人からどのように見られているかの理解が目的となります。自己分析は過去を振り返る方法と、他人からどう見られているかを確かめる2つの方法があります。 友人などに協力してもらい、グループディスカッションではどんな役割が向いているのかを相互確認してみましょう 自分はリーダー向きだと思っていても、他人からはそう見られていないかもしれませんからね。
事前④:仲間内で練習をしてみる
対策の4つ目は、就活を控えた同級生や友人たちと一緒に、グループディスカッションの練習をしてみるというもの。全体の時間とテーマをざっくりと決め、仲間内で役職を決めて本番さながらの議論を展開してみましょう。練習とはいえ事前に体験しておけば、本番で緊張せずに済むかもしれません。
事前⑤:グループディスカッション対策セミナーに参加する
1人できるSPIや履歴書、エントリーシートの対策と違って、グループディスカッションは複数人がいないと成立しません。そのため、本番同様の体験をするために、グループディスカッションの対策セミナーに参加する方法もあります。 グループディスカッションの対策セミナーは企業や就職支援サービス、大学や民間団体などが主催しており、自分の地域でも見つけることができるでしょう。 企業が実施している場合は、実践後にフィードバックをもらえることもあり、グループディスカッションにおける自分の評価と、コツが掴めるはずです。 グループディスカッションの対策セミナーは基本的に無料なので、積極的に参加して実践に慣れましょう。
実践での経験が何よりも重要
事前にグループディスカッション対策をすればひとまず安心できるでしょう。しかし、せっかく身に付けた論理的思考力や自己分析も、本番で発揮できなければ意味がありません。 グループディスカッションに求められる力を身に付けるには、実践を重ねる方法が一番です。紹介した仲間内での練習や、グループディスカッション対策セミナーを利用し、場慣れしておくことが重要です。
グループディスカッション対策:参加中の7つのコツ
ここからは、より実践的な内容に突入します。グループディスカッション当日の対策として、7つを紹介。しっかりグループディスカッションの対策のコツをつかみましょう。 グループディスカッションでは就活生の「コミュニケーション能力」、「チームワーク」、「リーダーシップ」が判断されることを念頭に置いておきましょう。
参加①:自己紹介は「名前プラス一言」で
グループディスカッションの始まりは自己紹介からです。そこで「○○大学の○○です。今日はよろしくお願いします」などのような、特徴のない挨拶は避けましょう。 グループディスカッションは初対面同士で話し合うため、意見を求められたり、同調したり、反論したりとさまざまなことが起こります。そのため、話しやすく、話しかけられやすい環境を作らなければなりません。グループディスカッションの自己紹介に一言を加えて、場を和ませましょう。自分のキャラを印象付ける一言でも構いません。
自己紹介の例文
- ◆「○○大学の○○です。先週ぎっくり腰になってしまい、いまだに痛いです。たまにt中腰になりますが、気にしないでください。本日はよろしくお願いします」
- ◆「○○大学の○○です。ラグビー部でバリバリ体育会系です。本日はよろしくお願いします」
上記の例のように、少しユーモラスな表現をしてみてもいいでしょう。ただし、奇をてらった自己紹介は避けましょう。変な人だと思われると、誰からも話しかけてもらえませんからね。
参加②:自分が得意な役割に立候補する
グループディスカッションの役割については、前述しました。ここからは役職を引き受けた際のメリットと、デメリットについても説明します。 「リーダー、司会者」を引き受けた場合のメリットは採用担当者の印象に残る点です。企業はリーダーシップがある人材を求めています。ただし、デメリットとして、グループディスカッションの結果がうまくいかなかった場合、リーダーシップではなくただの目立ちたがりと評価されてしまうため、注意してください。 「タイムキーパー」を引き受けた場合のメリットはしっかり自分の印象を与えることができる点にあります。デメリットは時間配分の失敗でチーム全体の評価が落ちる可能性がある点です。 「書記」を引き受けた場合のメリットは情報整理力の評価です。デメリットはメモを取るのに必死で発言が0になり、消極的だと評価されてしまう点にあります。 メリットとデメリットを把握した上で、採用担当者が役割を指名しない限りは、自分の得意な役割に立候補するようにしたいですね。
参加③:意見・アイデアをどんどん出す
グループディスカッションではどんどん意見を出すべきです。積極的に論理的な話し方ができていれば、周囲を納得させられるでしょう。 アイデアはやや論理的ではなくても構いません。「これを○○してみたらどうですか?」など提案する話し方で発言してみましょう。 もちろん口調は敬語です。同じ年齢だからと言って馴れ馴れしい口調は避けましょう。発言中は採用担当者に見られている点を忘れずに、敬語を過剰に使い過ぎず、丁寧さを意識してください。
参加④:場の雰囲気と協調性を勘違いしない
グループディスカッションでは賛成意見だけでなく、反対意見を出す場面も訪れます。 その際に場の雰囲気が悪くなるからと、流されてはいけません。 「みんなが同じ意見=協調性がある」、「反対意見を言う=協調性がない」とはみなされないからです。 明確な理由があるのなら、反対意見を述べることを恐れる必要はありません。理由のない相手への批判や、自分の意見を押し通そうとする行為は「クラッシャー」と呼ばれ、誰にも相手にされなくなるので注意してください。採用担当者からも低い評価を下されるでしょう。
参加⑤:周囲への気配りを忘れない
グループディスカッションでは意見・アイデアを積極的に出しながらも、は周囲への気配りを忘れてはいけません。自分の発言時間が長すぎないか、自分の独壇場になっていないか、冷静に判断できるようにしましょう。 他にも、口数の少ないメンバーに発言を促すのも、立派な気配りの1つです。本来なら司会者に務められる役割かもしれませんが、場を和ませる意味でも、自ら進んで促してみましょう。 信頼の獲得は発言に対する説得力を増します。「○○さんは、この●●についてどう思っていますか?」と声をかけるだけで、採用担当者に対しても気配りができる人と印象づけられるでしょう。
参加⑥:賛成・反対意見で感情的にならない
グループディスカッションの参加者は、それぞれに違う考え方を持っています。自分の意見がすべて正しいというわけではなく、賛成意見、反対意見があることを理解しましょう。グループディスカッションの最中は、その発言ひとつひとつに感情的にならないように意識しておきましょう。 とくに反対意見や批判的な意見があっても感情的にならないでください。感情的にならないコツはいったん意見を受け入れることです。 「そういう意見もあるのか」と聞き入れて、考えの相違を探ってください。新たなアイデアが浮かぶかもしれません。決して「意味が分からない」や「え、なんで?」と突き放さないようにしましょうね。
参加⑦:書記じゃなくてもメモをとる
書記以外の役職でも、グループディスカッションの発言をメモすることをオススメします。これまでの発言と自分の考えを書き記し、矛盾点や見落としている点はないかを、自分なりに考察できますからね。 グループディスカッションの意見の質を深めるコツは、類似点と対立点の整理です。類似点の意見をグループ化し、対立点する意見を明確にして、議論するポイントを探します。意見を上手にまとめることが高評価につながります。 さらに時間配分もタイムキーパーに任せっきりではなく、自分でも把握しておいてください。時間意識を持つことは社会人になっても必要なスキルです。言われた仕事だけをしていると受け身的な印象を与えてしまうため、役職が無くても積極的にアピールすれば、採用担当者の好印象に繋がります。
参加⑦:場の空気を読んだ行動を
議論は時にヒートアップしたり、逆に鎮静化したりもします。参加者である以上はそういった場の空気を肌で感じ取り、状況に合わせた行動を取らねばなりません。議論が激突し始めた場合は仲裁役になったり、静まり買ってしまったときは自発的に発言を切り出してみるなど、状況をよくするための行動を心がけてみてください。
グループディスカッション対策:実際に使えるフレーズ
グループディスカッションでは、発言数が重要です。中には発言がしたいけど、どう話していいかわからないという就活生もいるはず。そんな就活生のために、グループディスカッションの実践で使えるフレーズを時系列に沿って紹介していきます。
実践で使えるフレーズ:序盤
まずは、グループディスカッション開始直後に使えるフレーズを紹介します。序盤ということもあり、いきなり主張し過ぎるのはNGです。メンバーの性格を理解するまでは社交辞令に徹しましょう。
序盤
- 「はじめに自己紹介から始めませんか?」
- 「まずは簡単に自己紹介から始めましょう」
- 「○○(役割)をしたい方はいますか?」
- 「よろしければ私が○○(役割)を担当してもよろしいでしょうか」
- 「このテーマに詳しい方はいますか?」
- 「○○を主軸にして議論を進めていこうと思うのですがどうですか?」
実践で使えるフレーズ:ディスカッション中
グループディスカッションが開始されてからは、状況を的確に分析しながらうまく流れを起こせるような話し方が理想です。
ディスカッション中
- 「○○であると思う理由は2つあります。第1に●●。第2に●●。」
- 「これまの発言を整理すると… 」
- 「○○と●●という意見に分かれていると思います」
- 「私は、○○と思うのですが、この考えについてはどのように思いますか? 」
- 「確かにその意見には納得感があります。ちなみに○○という私の考えはいかがですか?」
- 「○○さんはこれについてどう思いますか?」
- 「現在○○と●●という議論に分かれていますが、この2つから結論を絞りたいと思います」
実践で使えるフレーズ:終盤
グループディスカッションも終わりに近づいてからも、気を抜いてはいけません。チームとしての結論をしっかりと導き出せるよう、最後まで尽力しましょう。
終盤
- ・「最後に今までの議論を整理してみましょう。」
- 「少々時間が残っているので、最後に1人ずつ意見を言って終わりましょう」
- 「○○という答えにまとまりましたが、これでよろしいですか?」
- 「○○という答えに補足説明はありますか?」
- 「皆さんお疲れ様でした!」
実践で使えるフレーズ:反対意見を述べるとき
議論には対立がつきもの。相手の意見に対して反対の考えを述べる際には、細心の注意を払いましょう。初対面の相手に対して失礼のないような語り口にせねばなりません。面接官からも見られていることを忘れずに、熱くなりすぎないようにしましょうね。
反対意見のコツ
- 「○○さんの意見もわかりますが、●●という考えはいかがでしょうか?」
- 「○○さんの意見に●●という意見を足したらどうでしょうか?」
- 「反対の意見になってしまい申し訳ないのですが」
グループディスカッションは事前準備と実践的な心構えで対策し周囲に気を配った発言をしよう
今回は「グループディスカッション対策で周りに差をつける方法」と題してみていきました。就活で避けては通れない道となったグループディスカッションの対策は以下の通りです。 紹介してきた対策方法は、グループディスカッションに限らず、その後の選考にも応用できます。面接で志望動機を語るときには企業研究や業界研究は不可欠であり、自己PRにも自己分析は欠かせないものです。グループディスカッションの対策は、実はその先の準備につながっている場合もあります。 ただし、就活はグループディスカッションだけではありません。グループディスカッションが終わってもまだ面接はあります。つまりグループディスカッションは単なる通過点に過ぎないのです。 しっかりとした対策でグループディスカッションを突破し、次の選考ステップへ進みましょう。
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