2019年02月05日(火) 更新
アパレル業界の職種|将来性や就職するためのポイントをご紹介
アパレル業界に憧れる人は多い
オシャレで洗練されているといった華やかなイメージから、アパレル業界への就職を希望する人は多いでしょう。新卒の中でもアパレル業界への就職はやや特殊で、通常ならスーツで面接に向かうところを、私服で面接に参加してOKという企業は少なくありません。選考時点から華やかにしている部分が見えるため、就活を進める中でますます憧れを強くする人も多いでしょう。
憧れの職業を見つけて就職を目指すのは大切なことですが、それを実現させるには、しっかりと実態を把握しなければなりません。理想と現実は往々にして違うもので、イメージ先行で就職を目指すと、仕事を始めてから苦労を感じることも多いです。アパレル業界について具体的な理解を深め、理想と現実のギャップをなくしてから就活に臨みましょう。
アパレル業界の職種
アパレル業界を知るには、まずはどのような仕事があるのかを把握する必要があります。アパレル業界は全般的に服飾、ファッションに関わる仕事ですが、職種の選択肢は非常に幅広いです。職種ごとに仕事の内容は大きく異なり、どのようにファッションと関わるかが違ってきます。就職を目指すなら、単に業界への憧れを持つだけではなく、詳細な職種を知って、何を目指したいかを決めることが大切です。職種ごとの違いにも注目しながら、仕事への基本的な理解を深めましょう。
販売員
販売員は店舗で商品を販売する仕事で、お客様に対して直接サービスをおこないます。入社してすぐは希望職種に関係なく販売員スタートという企業も多く、キャリアを積むための修行期間となることも多いです。もちろん、キャリアを積んだ上で現場で働きたいと希望し、販売員であり続ける人もいます。現場に残る場合は、お客様に直接サービスをしながらも、店舗の運営もおこなうチーフや店長といった管理職的な立場になることが多いでしょう。
販売員は単にお客様に商品をおすすめし、販売するだけではなく、お客様に合った商品、コーディネートの提案から、店舗整理までやることは多いです。仕事量が多く、ここできついと感じて辞めてしまう人は少なくありません。華やかなイメージはありますが、実際は肉体労働であることは覚悟しておきましょう。
デザイン・パターン
デザインやパターンは、服を作るのが仕事です。服のデザインを考えるのがデザイナー、それを図面に起こすのがパタンナーと考えてもいいでしょう。企業によっては、独立している場合と、両方を担う場合があります。また、アパレル業界でも、デザインやパターンは外注で、販売のみという企業もあるため、これらを目指す場合は注意しなければなりません。
デザインやパターンの仕事では、基本的な服作りのスキルが求められるだけではなく、流行を取り入れ、多くの人に愛されるセンスが必要です。作りたいものを作るだけではなく、売れるものを作らなければならないことも多く、必ずしも自分の希望通りの服が作れるとは限りません。また、専門性の高い仕事で、狭き門であることも理解しておきましょう。
生産管理
生産管理は自社製造の商品の生産を、包括的に管理するのが仕事です。生産ラインの監視、確認や在庫のチェック、品質のテストなどやることは幅広いです。工場での勤務になることも多く、本社とは離れた場所で仕事をする場合もあります。生産管理は非常に重要な仕事で、需要と供給のバランスをしっかり読み取り、細かく調整しなければなりません。
服は流行が過ぎると店頭に並べることはできず、処分が必要になります。しかし、在庫を抱えないよう生産量を下げ過ぎると、今度は世間の需要に追い付かず、売り逃しを出してしまうでしょう。繊細なバランス感覚が必要な仕事で、アパレルメーカーにとってはなくてはならない役割といえます。
MD・バイヤー
MDやバイヤーは、主に商品の仕入れ、買い付けをおこなうのが仕事です。流行をいち早く取り入れ、企業での製品化を目指すことが求められるため、最新のものをかぎ取る鋭い嗅覚が求められます。アパレル業界では世界的な流行を取り入れることも多いため、活躍の範囲は国内に留まりません。
海外での仕入れや買い付けをおこなうことも多く、グローバルに活躍できる人材が求められるでしょう。語学力が最低限必要なことはもちろん、鋭い洞察力や決断力、コミュニケーション能力なども必要です。服飾に関する幅広い知識が必要になることも多く、基本的には現場で経験を踏んでからのキャリアアップとなります。販売員からステップした先に、MDやバイヤーがあるといえるでしょう。
アパレル業界の将来性
アパレル業界を志望するなら、業界の将来性にも目を向けることが大切です。今後どのように業界が動くのかを知ることで、業界への理解はさらに深まり、就職時の決定にも役立てられるでしょう。また、将来性を見て、本当に就職しても大丈夫かを考えることも大切です。将来性の有無は就職先を選ぶ際の重要な指標であり、今後の動向次第ではやりたいことができなくなる、あるいは反対にできることが広がる可能性もあります。アパレル業界全体を幅広く見通し、将来性も正しく理解しておきましょう。
海外展開の企業は増えている
アパレル業界では海外展開する企業が増えており、今後もグローバルに活躍する企業は増える見込みです。特にファストファッションが進出を果たしており、アジア地域を中心に拠点を拡大する企業は少なくありません。海外展開が増加する理由は、海外市場に多くの需要が眠っていること、国内市場が長期的に見ると縮小傾向であることが挙げられます。
アジア地域では急成長する国が多く、そこにアパレル業界に限らず、成長力の高さに目を向けて積極的に参入を試みる業界、企業は増えています。国内市場が縮小傾向なのは、少子高齢化に伴う人口減少が原因です。日本では長期的に見ると人口が減少して、絶対的な需要量が減ってしまうため、海外に目を向ける企業は増えていくでしょう。
価格競争は激化の見込み
現在アパレル業界では価格競争が激しくおこなわれており、これは今後も激化する見込みです。価格競争の原因となっているのは、ファストファッションの台頭です。安くておしゃれな衣料品を提供する企業が増えたことで、低価格化に拍車がかかり価格競争は一層激しくなっています。
近年ではファストファッションでも高品質のものが増えており、低価格でも気軽におしゃれが楽しめるようになったことが低価格化を進めている原因でしょう。しかし、どの企業も値下げばかりを目指しているわけではなく、高級路線を打ち出し付加価値を付けて差別化を図っている企業もあります。ファストファッションでもやや高めの値段設定で売り出す企業も増えており、価格競争は低価格帯から高価格帯まで激化することが予想されます。
アパレル業界に就職するには
アパレル業界への就職を目指すには、実際的な選考突破の対策を考えることが大切です。憧れを持ち、高い就職意欲を持って選考に臨むことは大切ですが、それだけで採用を決められるほど就活は甘いものではありません。選考を突破するには念入りな事前準備が必要であり、しっかり準備した分が高い成功率になって返ってくると考えましょう。スムーズに選考を突破するためにも、どのような事前対策が必要かをきちんと把握することが大切です。
業界・企業研究を念入りにする
アパレル業界に就職するには、業界・企業研究を徹底することが大切です。まずはアパレル業界全体に目を向けて、業界が現在抱える問題や課題、将来性も含めて理解を深めていきましょう。華やかなイメージという漠然とした理解だけではなく、実際にどのようなことが起きているか、どのような仕事があるかという基礎的な知識を身につけることが大切です。
また、業界への理解を深めた後は、企業単位にフォーカスして、さらに理解を深めていきましょう。同じアパレル業界でも、企業によってブランドコンセプトは違い、扱っているものも大きく異なります。志望先の商品をチェックすることはもちろん、ブランドコンセプトを知り、可能な限り一度は店舗を訪れておくことが大切です。
アルバイトから始めるのもおすすめ
アパレル業界への就職を目指すなら、まずはアルバイトを経験するのもおすすめです。販売員ならアルバイトからでも体験することができ、実際に仕事をすることで業界の実情や実際の仕事、適性など幅広いことが学べます。アパレル業界の仕事は販売員だけではありませんが、これが基本となることも多いため、初歩的な部分をマスターしていると、就職後もスムーズに仕事が進めやすいです。
また、アルバイトのメリットは、そのまま正社員になれる場合もあるということで、アパレル業界は特に販売員のアルバイトから、正規スタッフになるケースが多いです。もちろん、アルバイトの経験を活かし、新卒の区分で就活をし就職を目指すこともできます。理解を深め、かつ選択肢も広げられるため、アルバイトは特におすすめです。
アパレル業界への理解を深めよう
就職を目指すなら業界や企業への理解を深めることが大切で、どれだけ念入りに情報を集められるかが就活攻略のカギとなります。アパレル業界の場合もこれは同じで、漠然としたイメージを持つだけではなく、明確な知識を身につけて就職を目指すことが大切です。アパレル業界は華やかなイメージから憧れを持つ人は多く、きらきらした業者で働きたいと思う人は多いでしょう。
憧れから就職を目指すのは悪いことではありませんが、実際に就職する場合は、憧れだけではなく就職して本当にやっていけるかまで考えなければなりません。業界をはじめ、企業や仕事内容を知ることが、アパレル業界への就職は必須です。基本的な理解を深めて対策をおこない、憧れのアパレル業界への就職を目指しましょう。
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