2019年10月28日(月) 更新

自身のキャリアを考えたい就活生へ<人と組織の未来フォーラム参加レポート>

PR企画

近年、テクノロジーの進化やデジタル化によって働き方やキャリアの歩み方が大きく変わってきたように思う。そこで、これから就職という大きな人生の岐路に立つ学生向けに、人と組織がどう変わっていくのか、また、それを踏まえてどのような組織を選び、キャリアを歩んでいけば良いのかについて、先日開催された「人と組織の未来フォーラム(パネルディスカッションセミナー)」のレポートを通じて、皆さんに少しでもそのエッセンスをお伝えしたいと思う。

■主催:アチーブメント株式会社
■パネリスト

■モデレータ
ポート株式会社 就職支援事業部 総合企画グループマネージャー
滝澤 亮太

■パネルディスカッションテーマ
グローバル化やIT化が進む中で、次代におけるキャリアの歩み方とは?

組織にキャリアを預けるのではなく、自身でキャリアを育てる時代

<田中>
これまでの時代は、組織にキャリアを預け、定年退職まで勤め上げる時代だったと思いますが、これからは、組織にキャリアを預けないで、自身でキャリアを育てていく時代になります、これをプロティアンキャリアと呼称しています。

グローバル化、IT化がさらに進むと社会の変化のスピードがより加速化していく為、働いている会社の中での役割が瞬時に変わっていきます。そういった環境でも、取り残されず、自分自身がそれに対応していくことが重要だと考えます。

<滝澤>
これからの時代はより色々な会社を経験したほうが良いように聞こえましたが、いかがでしょうか?

<田中>
転職をしないとプロティアンキャリアを歩めないわけでもないですし、転職したからといって、プロティアンキャリアを歩めるわけでもありません。転職はあくまで選択の一つでしかないので、自身の成長を最大化していく為の選択、働き方をしていくことが非常に重要です。

人間には「共創」が求められていく

<滝澤>
続いて、様々な会社を渡り歩きながら、キャリアアップをされてきた野澤さんにお話を伺えればと思います。

<野澤>
これまでは「生きるために仕事をしていた」という人が多かったのではないかと思います。
例えば、とある会社に勤めながら、住宅ローンや子供の養育費用を払って、定年まで全うするというのが今までの働き方だったように思います。

私は仕事には「共創と業務」という2つの定義があると思っています。「共創」というのは、人間にしかできないクリエイティブな仕事を指していて、「業務」というのは特定の定められた物事を正確に実施することを指しています。従来の「業務」と呼ばれるものはAIやRPA(Robotic Process Automation)によって次々に自動化されていくと想定されます。そうなると、人間の仕事の大部分は、AIに仕事が奪われるように感じますが、そうではなく、「共創」がより重要な時代に変わっていくのだと思っています。多くの人が知恵を出し合って、新しいものを生み出していくということの重要性がさらに求められていくと思います。

例えば、医師の仕事でいうと、病気を診断する能力は人間よりもAIの方が正しく正確に診断できる時代がすぐにやって来ます。となると、これからの医師の仕事は何かというと、診断はAIが行い、病気の人に寄り添って治療して行くのが医師の仕事となって行くと考えられます。また、教員という仕事も、勉強を指導することはAIが担い、生徒に寄り添っていく仕事が教員に求められる仕事になっていくと思います。つまり、人の心の痛みや喜びがわかる人間力のようなものが重要になってくる時代に変わっていくと思います。

人間力の高さが経営課題の解決やチームの生産性向上に寄与する

<滝澤>
これまでの「業務」がAI/RPAといったものに取って代わっていく中で、実際のビジネスの現場ではどのような経営課題に悩まれている経営者が多いのでしょうか。経営コンサルティングという形で、日々経営者と対峙されていらっしゃる橋本さんにお話しをお伺いできればと思います。

<橋本>
野澤さんのおっしゃる通りで、中小起業の経営者の方が悩まれている経営課題の多くは人間関係で悩まれていることが多いです。
例えば、ずっと冷え切っている夫婦関係に関する相談であるとか、30年間口を利いていない子供との確執であるとか、それが事業承継できない経営課題の一つであったりします。そういった人に対して、豊かさや幸せを提供していける自分になれるかどうかというのがこれからの時代に求められてくるなと感じています。

<滝澤>
いわゆる人間関係の問題をテクノロジーでどう解決するかということについて、個人的に興味がありますが、今どこまでテクノロジーは進んでいるのでしょうか?

<野澤>
人の感情を「AIによって見える化」するということと、「メンタルを見える化」するという、2つの技術は既に完成しています。さらに、現在取り組んでいるのは「道徳次元を見える化」することに取り組んでいます。例えば、自分の出世やお金の為にといったことを主眼に仕事をしている方は道徳次元が低く、チームメンバーの成長や会社の成長を主眼に仕事をしている人は道徳次元が高いというものです。こういった「道徳次元を見える化」することで、チームの生産性を向上させようというプロジェクトを今進めています。

コンフォートゾーンを抜けだすことが自身のキャリアを育てる

<滝澤>
テクノロジーを通じて、チームの生産性向上や仕事が効率化していく時代に変わっていく中で、働き方はどのように変わっていくと想定されるでしょうか?

<田中>
これからの時代、プロジェクトベースで働く人はさらに増えていき、その働き方に対して、テクノロジーがサポートしていく時代になっていくと思います。リモートワークについては、既に取り組んでいる企業も多いですし、今後は動画やVRを活用しながら会議をする時代に変わっていくと思います。そういう時代に変わっていくと、より仕事ができる人にチャンスが多く訪れる時代になっていくと思います。

<滝澤>
「仕事ができる人」になっていく為に、どのようなマインドを持つことが重要でしょうか。

<橋本>
私の実体験からお話しますと、私はアチーブメントで子供教育事業を責任者として担当しておりましたが、業績不振により、事業閉鎖となり部署異動を宣告されたことがありました。
私は元々、子供教育事業に携わりたいという想いからアチーブメントに入社していますので、子供教育事業に携われないのであれば、転職や独立という選択肢も脳裏をよぎりました。しかしながら、事業閉鎖となった理由は、環境の問題や会社の問題というより、自分自身の能力がお客様に対して付加価値を提供できるような能力に達していなかったからであると考えました。その為、自分自身がもっと成長する為に命じられた部署異動先で価値を生み出そうと自分自身の意識を切り替えることができたことが自分のキャリアを大きく高めることができたと思っています。負荷の高い環境に身を置いて、チャレンジし、成長できる選択肢を選ぶということが非常に重要だと考えます。

<野澤>
私が皆さんにアドバイスできることは、自分の「コンフォートゾーン」を抜け出すということです。つまり、自分が心地良いと感じている場所や環境を抜け出て、常にチャレンジするということです。それを繰り返していけば、どんな時代になっても、変化していくということへの心理的ハードルを下げられる。もし、皆さんが大学に入って、アルバイト、サークル、ゼミ、授業しかやってないという人がいるとするなら、それは「コンフォートゾーン」にずっといるということです。自らの選択によって、そこから抜け出ることがすごく重要だと思います。

成長産業×ビジョンのある企業に入社せよ

<滝澤>
ここまでは個人としてどのような考え方・意識を持つべきかという話をしていましたが、就活において、どんな会社に入社すべきかということについて、お伺いできればと思います。

<野澤>
どの会社に入るかという前に、成長産業に携わるということがすごく重要だと考えています。圧倒的に成長する産業に身を置いて、その中で成果を出し続けていけば、自分の能力が圧倒的 に成長すると思います。大企業であるとか、安定しているという軸で企業選びをするのは間違いだと思います。

いつか、皆さんの使命が見つかった時にその使命を全うする力が足りていないと、非常に歯がゆい思いをすることになると思います。そうならない為にも、成長産業に身を置いて、自分自身を磨き続けることが重要だと考えます。

<橋本>
成長産業に携わるという考えについては私も同感です。私の場合は人材教育の世界はこれから大きく成長すると感じ、アチーブメントで働いています。
野澤さんの考えに付け加えるならば、ビジョンを持っている会社に入社すべきだと思います。社長がビジョンを持っているのは当たり前だとして。社員もビジョンを語れる会社であるということが重要です。ビジョンを持っている集団ということは、その会社は今とは異なる未来を作ろうと考えている人間集団であり、互いに変化を要求しあえる文化になっている可能性が高いと思っています。

人生という大きな括りで考えた時に、その人の人生は、「先天的特質×環境×本人の選択」で決まると考えています。「先天的特質」とは、生まれ持って備わっている能力や骨格のことで、背の高さや低さ、遺伝子的な要素に至るものを指しており、これは変えることができません。次に「環境」ですが、自分自身が高い成長を期待できる環境を選択するということです。最後に、「本人の選択」ですが、可能であるということを前提に、様々な物事にトライしていくということです。さらに、本人の選択の質を高めていく為には、願望を明確にもっているということが重要です。例えば、どれだけ素晴らしい人事制度があったとしても自分の目的が明確でない場合、面倒な人事制度で、研修がたくさんある会社としか捉えることができず、主体的に参加することはないでしょう。自分自身の目的を明確に持つということが質を高めていくということに繋がると考えています。

<滝澤>
研修をなんとなく聞いているのか、自分の中に取り込んで仕事に活かそうとしているかというスタンスの違いだけで、翌日のアクションに違いが表れますよね。それでは最後に皆さんにとって幸せとは何かをお聞きして終わりにしたいと思います。

社会の不を解決することが人にとっての幸せである

<田中>
人間は能動的な行為の時間の濃密度を上げるとハピネスは高いと思っています。では能動的な行為とは何かということですが、目の前に見えていることを正しく疑えて、何か問題を解決していこうという行為を指します。翻って私自身にとっての幸せはなにかというと、一つは世の中の不満を正しく解決できるソリューションを生み出せるような環境に身を置いた時に幸せだと思いますし、そういう環境を作れれば幸せだなと感じます。
既にAIはMARCHレベルの大学に合格できる頭脳を持っていて、あと少しで東大にも合格できる頭脳になるといわれています。ただ、クリエイティブな部分はやはり人間の力で解決していくしかないと思っています。そういったクリエイティブな能力を発揮した時や、そういった環境を作り出すことが自分にとっての幸せなのかなと思います。

<野澤>
自らの生まれ持った役割や使命を自覚し、それと仕事が一致している状態が一番の幸せだと考えています。 なお自分自身はその領域に近づいている最中と捉えています。

皆様においては、まずは自分の使命を求め続けることが重要だと思います。それは必ずあるはずですので、それに対して自分が向き合い続けることが重要です。人の評価がどうであるとか、世間からの見え方でどうであるとか、そういうのは関係ありません。外部の要因で、選択することはしないでください。ただ、自分の使命はこれだ!という自覚が今はなくても全く問題ありませんし、そんなに簡単に見つかるものでもありません。その自分自身の使命に気づいた時に、それを選択し、全うできる力をつけておくということが重要だと考えます。

<橋本>
主体性を持って行動するというのが幸せに生きる条件だと思います。人生の目的という観点から考えると、その目的は大きく二種類あると捉えています。それは「夢」と「志」です。「夢」というのは、例えば、良い車に乗ったり、良い家を買ったり、自分の自身の為に行動することを定義しています。「志」というのは利他的な行動をすることを定義しています。例えば、自分自身が豊かになることだけにエネルギーを使っていくのではなく、世の中で困っている人や苦しんでいる人、世の中の不条理や不合理に対して、主体的に生きてくというプロセスそのものが幸せであると感じます。

<まとめ>
個人的に印象深かった話としては、「自分の使命を見つける」ということと、まだ使命が見つかっていないのであれば、「使命が見つかった時にそれを実行できるだけの力を身に着けておく」ということ。特に昨今であれば、やりたいことがわからない、見つからないといった声も非常に多く、企業選び、仕事選びに悪戦苦闘している方も多いだろう。そういった方のファーストキャリアの選択肢として、まずは自身が成長できる環境を軸に企業選びをし、その後、自身の使命について考えてみるのも良いかもしれない。

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