2019年12月13日(金) 更新
英語面接でよく聞かれる質問とその意図【回答例あり】
目次
1.海外就職・外資系企業では英語面接が行われる場合がある
外資系企業や、海外での就職を目指している方が避けて通れない道である英語面接。
日本語での面接でも緊張して上手く喋れないのに、英語での面接が上手くいくはずないと心配している方も多いのでは?
英語力が必要な企業で採用されている
外資系企業や海外就職以外にも、仕事上で英語が必要とされる会社では英語面接が取り入れられている場合があります。
最近では社内公用語を英語とする企業も増えており、英語面接がそこまで珍しいものではなくなってきているのです。
自分が志望する企業が、いつ英語面接に切り替わってもおかしくありませんよ。
日本語の面接と同じく事前準備が大切
日本語で行う通常面接と同様に、英語面接でも事前の準備が非常に大切。企業のことに関する下調べを行うという企業研究はもちろんのこと、質問が予想される事柄について回答を用意しておくなど、できる範囲で対策を講じておきましょう。
特に、質問の予想と回答の準備は使い慣れない英語においては絶対です。100%カッチリ決める必要はなくとも、臨機応変に対応できるように英文を作成しておいてくださいね
2.英語面接を受ける前に意識しておくべきポイント
では、英語面接を受ける際にはどのような部分を意識するべきでしょうか?
英語ならでわの受け答えやマナーといった部分もありますので、確認しておきましょう。
①自分のスキルや能力を相手に伝えるということ
英語面接では、日本語での面接よりもストレートに意見を述べることが大切です。これは、特に面接官がネイティブ・スピーカー(英語を母国語とする外国人)である時に意識しましょう。
日本は文化的な特徴として空気を読んだり、雰囲気から言葉に含みを持たせて“理解してもらう”といった話し方になってしまいがちです。
しかし、ここは面接であり自分を理解してもらうのではなく“理解させる”ことを意識しましょう。例えば、自分のスキルや能力をアピールする際は「〜の資格を持っていて〜ができる」という部分まで突っ込んでしまって問題はありません。学歴など、履歴書に書いてある部分に時間をさく必要はありません。自分をどんどんアピールしてください。
②どのような質問なのか意図を把握する
後に紹介しますが、自己紹介で何を語るか、といった部分は日本語の面接とは違う部分があります。どのような質問にも、面接官にはそれなりの“意図”があると考えてください。
内定をゲットするには、面接官のする質問の意図を把握して“求められている内容の回答”を心がける必要があるのです。そのためにも、模擬面接等を重ね定番の質問に対する理解を深めておくのも大切ですよ。
③企業・業界について深く知り課題や問題点を理解しておく
日本語面接と、英語面接の共通点もあります。それは、企業や業界に関する深い知識をつけておくことです。
自分が考える、企業の魅力を伝えるのはもちろんですが問題点や改善点も自分なりに考察を持っておきましょう。相手側も、ビジネス上役立つであろう人材を採用したいと考えているのです。気に入られだけでなく“会社に貢献してくれそうだ”という印象を強く与えましょう。
④英語力が全てではない
また、英語面接でみられているのは英語力だけではありません。多くの方が、英語力に意識がいってしまっていますが、あくまで“英語を使った面接”ですので英語力は選考基準のほんの一部でしかありません。
いくら英語力が優れていても、コミュニケーション能力に問題がある場合や経験が評価されなければ内定は難しいでしょう。
逆に、英語能力に多少の問題を抱えていてもコミュニケーション能力でカバーできている場合(伝えようとする気持ちなど)は内定がもらえる可能性だってあるのです。英語はツールだと考え、自分を魅力的に伝えるという部分を最も意識してください。
3.英語面接で必ず聞かれる質問とその意図とは?
英語面接では、必ず聞かれるであろう定番の質問というものがあります。ここでは、代表的な5つの質問とその意図を紹介しますので確認してみましょう。
①Did you have any troubles finding our office?
この質問は「Small talk」と呼ばれる世間話や雑談です。面接の本題に入る前に、緊張を解す・リラックスさせるという意図がありますが油断してはなりません。
Small talkには、あなたの英語力を簡単にテストしているという意味合いもあるのです。代表的なDid you have any troubles finding our office?という質問以外にも、その日の天候などについての世間話から入る場合もありますので心しておきましょう。
②Tell me about yourself
これは、いわゆる自己紹介ですね。どのような企業・業界でも必ず行われる質問ですので事前に回答を練っておき、スムーズな受け答えをしましょう。
自己紹介の意図は、あなたのスキルや経験を聞きたいということです。出身地・家族構成・趣味などを聞きたいわけではありません。仕事に関連するポイントに絞って、自己紹介を行いましょう。
③Why do you want to work for us?
この質問では、スキルだけではなく会社についてどれだけ知識があるのかという部分を、遠回しに聞いていると考えてください。
応募したからには、そこには何かしらの理由があるはずです。その理由を具体的に説明して、自分がどのように貢献できるかを伝えましょう。
④What are your strengths and weaknesses?
日本の面接でも定番の質問である「長所・短所」に関しては、意図が明確ですよね。ここでは、しっかりと自己分析できているかどうかを図っています。
自分を客観的に見れるかどうか、弱点に対する努力があるのかを相手に伝えられれば良いのです。
⑤Do you have any question?
「何か質問はありますか?」も、日本の面接で必ず聞かれる質問ですよね。あたりまえのことですが、自分で調べればわかるようなことを聞くのは失礼にあたりますし、能力がないことを自ら証明してしまっているのと一緒です。
自分が応募するポジションの業務に関して、採用活動の段階についてなど意識が高い部分をみせながらも本当に聞きたいことを質問するようにしましょう。
4.上記の意図を踏まえた代表的な回答例を紹介
では、上記の質問に対する代表的な回答例も併せて紹介します。あくまで例ですので、参考にしつつも自分なりの回答を作成してくださいね。
①Small Talk では短く的確な回答を
Small Talkは、人間性や積極性を問うものではなく世間話の一種です。変に考えすぎず、端的に正確な返答をすれば問題ありません。
【質問】
Did you have any troubles finding our office?
(ココに来るまでになにか不都合なことはありませんでしたか?)
【回答】
・No, I found your office easily. Thank you for sending clear map.
(いいえ、すぐにオフィスを見つけることができました。わかりやすい地図を送ってくださり、ありがとうございます。)
②自己紹介ではスキルや職歴を中心に「S.E.T」を意識
英語面接での自己紹介は、最大のアピールチャンス。自分の持っているスキルを、ストーリーづけながら魅力的に語りましょう。
その際に意識したいのが「S.E.T」と呼ばれるSkills, Experience, Timeの3要素です。Skillは技能、Experienceは経験、Timeは期間ですね。つまり、「どのようなスキルを持っていて、どのような経験を、どれくらいの期間していたのか」という部分をわかりやすくするのです。
【質問】
Tell me about yourself.
【回答】
・I graduated from Port University while I majored in intercultural communication. After I graduated, I worked at Samurai English school as an English teacher for 5 years.
(私はポート大学にて、国際文化学を専攻で卒業しました。卒業後、サムライ英語学校で英語教師として5年間働きました。)
③会社への理解を示し自分の興味を
会社について、自分が知っているということをアピールしましょう。普段の生活に基づいたエピソードを盛り込むといいですね。
【質問】
Why do you want to work for us?
【回答】
First of all, I regularly use your company’s products and services. I like your company as a customer. So, I'm very interested in working for the company.
(私は日頃から御社の製品を使っていますおり、一顧客として御社のファンです。そのため、応募させていただきました。)
④短所は長所に繋がるように!改善の策も同時に話す
日本での面接と同じように、長所と短所は表裏一体のような形で答えるのがベストです。ほぼ確実に聞かれる質問ですので、上手い回答を考えておきましょう。
【質問】
What are your strengths and weaknesses?
【回答】
My strengths are flexibility and hard work. But, sometimes I work too hard.
(私の長所は柔軟性と熱心さですが、時折一生懸命に働き過ぎるのは短所でもあります)
⑤企業のことや自分のポジションに関する質問を
給料や福利厚生の部分に関しての質問が悪いわけではありませんが、企業に関することを交えた上で行いましょう。
【質問】
Do you have any question?
【回答】
What are the company’s long-term plans?(長期的な御社の戦略プランについて教えて下さい)
How will my performance be evaluated?(自分の上げる業績に関して、どのような評価が成されるのですか)
Why is this job position open? (なぜ、このポジションに空きが出たでしょうか?)
5.英語面接での話し方
最後に、英語面接本番で気をつけたい話し方について確認していきましょう。英会話の基本的なマナーから、英文法まで意識したい部分はたくさんありますよ。
①英会話の基本!視線とジェスチャーを交えて
英会話の基本として、一番大切にしたいのはアイコンタクトと、身振り手振りを交えるジェスチャーです。面接という緊張する空間の中ではありますが、目線を下に向けたままであったり、手を膝に添えたままの状態では相手に魅力が伝わりません。特に、不慣れな英語で話すのであればジェスチャーを交えないと正確にあなたの意図が伝わらない可能性だってあるのです。
英語能力にかかわらず、自信を持った表情やジェスチャーで相手と会話をする意識を持ちましょう。
②時制を意識した英語を
日本人が混乱してしまうことの多い英文法としては、時制の部分が挙げられます。過去の職歴、現在の仕事内容、将来のプランなど、面接では3つの時制が質問や回答によって変化してきますよね?自分がわかっているつもりでも、時制がバラバラな状態で話をすると、ネイティブ・スピーカーの相手は混乱してしまいます。
特に現在完了形、過去完了形、現在進行形は注意深く使い分けた会話を練習しておきましょう。
③質問がわからなかった時に適当な返しをしない
面接の最中には、自分が予想もしなかった質問がされる可能性も考えられます。また、相手の英語が聞き取れないという事態も想定しなくてはいけません。
日本人がよくやってしまうミスとして“理解したふりをして会話を続けてしまう”というものがあります。もしも内容がわからないまま適当な返答をしたり、YesやNoといった安易な返しをしてしまうと不信感や不快感を与える結果につながりかねません。
もしも内容がわからなかった場合は、その旨を隠さずに伝えることが大切です。その際は、以下のフレーズを使ってみてください。
・I beg your pardon? (何ておっしゃいました)
・Excuse me? もしくは Pardon? (すみません))
・Could you say that again? (もう一度言っていただけますか?)
・I didn’t understand what you said. Could you repeat it, please? ごめんなさい、何とおっしゃったかわかりませんでした。もう一度言っていただけますか?
④日本語と同様に積極性を見せる
また、就職活動である以上は積極性をみせなくてはなりません。英語に自信がなくても、自分が会社に貢献できる部分を見つける、コミュニケーション能力で英語力を補う、会社の問題点を見抜き有用性のある意見を述べるなどできることはいくらでもあります。
自信を持ち、堂々と自分をアピールしていきましょう。
あなたのマナー力はどのくらい?
今の時点で、あなたのマナー力はどのくらいでしょうか?それを知るために活用したいのが「マナー力診断」です。「身だしなみ」「電話・メール」「エントリーシート・履歴書」などのマナーがどの程度身についているのかを試してみましょう。質問に答えることで、どのスキルが足りていないのかが一目でわかります。無料でダウンロードできるので、力試しとしてもおすすめです
英語面接では上記のような質問の意図を理解して適切な回答を!
日本語・英語問わず、面接では自分をアピールするのが最も重要。英語に苦手意識があったとしても、事前準備をしっかり行うことで余裕が生まれるはずです。
今回紹介した、質問と回答例を参考に英語面接を乗り切ってくださいね。
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