理系の国家公務員総合職への就職完全ガイド|仕事内容や採用の流れ・試験科目まで徹底紹介

理系の国家公務員総合職は様々な省庁で活躍している

国家公務員総合職は超難関の職種です。「国家1種」ともいわれ、将来の官僚候補だといわれています。国家公務員総合職には文系と理系の区分があり、それぞれ職種や活躍するところが異なります。
理系の国家公務員総合職の方が活躍する場には、このような職場があります。

・国土交通省
・経済産業省
・厚生労働省
・環境省
・特許庁
・気象庁
・水産庁

こういった省庁は、技術職の方が多いため、理系の官僚が活躍しています。とくに国土交通省や環境省においては、業務内容において、理系の専門知識を活かさなければいけません。では、具体的にはどんな職業があるのでしょうか。

土木・電子・造園職などの区分がある

理系の国家公務員総合職の仕事は実に様々です。主な職種は以下の通りです。

・土木職
・建築職
・機械職
・電気、電子職
・数学職、情報、物理職
・化学職
・農業、水産職
・造園職、砂防、林学職
・農業工学職

理系が総合職で活躍するためには勉強が必要

国家公務員の総合職に就くためには、膨大な時間をかけて勉強しなければなりません。そのため、総合職に就くための対策は念入りに考えましょう。対策を誤ってしまうと、試験に間に合わなくなります。とくに、国家公務員総合職は文系要素が高いため、理系の方は少し不利になっています。では、国家公務員総合職の日程はどのようになっているのでしょうか。

国家公務員総合職の採用に至るまでの流れ

まず、国家公務員総合職の採用までの日程について説明します。ここでは、大卒程度を例にご紹介します。

4月　受験申込書の提出。基本的にインターネットで提出。
5月　第一次試験。
6月　第一次試験の合格発表。その後、一次試験合格者を対象に合同説明会がおこなわれる。
7月　第二次試験。
8月　最終合格発表。合格者は官庁訪問を開始し、ご縁のあった省庁から内々定を頂き、内定、採用と順に進んでいきます。

毎年、おおよそこのような形になっています。理系も文系も、総合職であれば試験内容も日程も同じになります。

総合職の合同説明会への参加は必須

6月の一次試験合格発表の後に、国家公務員総合職の希望者を対象に合同説明会がおこなわれます。公では、自由参加となっていますが、絶対に参加して下さい。ここでの出席は、実は後の合否に大きく関わってきます。また、同じく理系出身者で総合職を目指している人が来ていると思います。そういった方々と交流し、悩みや不安について話す時間を取るのも良いでしょう。

合同説明会に参加する場合のコツ

合同説明会に参加する場合は、効率的にブースを回って情報を収集することが大切です。効率的な回り方を知っておくことで、当日を無駄なく過ごすことができます。合同説明会を無駄なく過ごしたい就活生におすすめなのが「合説効率化マニュアル」です。無料でダウンロードできる上に、企業情報まとめシートや振り返りシートがついた【合説効率化シート】もプレゼントしています。ぜひ、合同説明会前に準備しておきましょう。

国家公務員総合職試験の試験科目

国家公務員総合職の試験科目は、大変多いです。以下に、大卒程度試験を例にご紹介します。

●基礎能力試験
一般知能分野(文章理解、判断推理、資料解釈、数的推理)と一般知識分野(自然科学、人文科学、社会科学、時事問題)の二分野あります。全問解答式です。

●専門試験
試験区分には、教養、政治・国際、経済、法律、人間科学、数理科学・物理・地球科学、工学、農業科学・水産、農業農村工学、化学・生物・薬学、森林・自然環境があります。
各試験区分に合わせた択一式試験です。

このように、理系の方には若干不利な試験科目が多くなっています。他の方と差をつけるには、専門試験で自分の得意な試験区分を選択し、高得点を狙うことです。

国家公務員総合職の二次試験における試験科目

国家公務員総合職試験の二次試験は、一次試験よりもレベルが上がります。

●専門試験
一次試験よりも難易度の高い筆記試験です。試験区分は、一次試験と同じですが、記述式になります。

●政策論文試験
国家の政策の企画立案に必要な能力が備わっているか、判断力・思考力について判断される試験です。1題ですが2時間あります。

●人物試験
いわゆる面接です。個人面接です。

大卒程度の試験はこのようになっています。理系の方の中には政策論文試験が苦手な方が多い傾向にあります。これまでの研究分野に重ねて考えれば、他の方とは少し異なる興味深い提案ができるかもしれませんね。

多くの省庁で活躍する理系の国家公務員総合職を目指すならしっかり対策をしよう

ここまで、国家公務員総合職試験の採用までの日程や試験科目、活躍する職場などについて説明してきました。国家公務員の総合職は文系色が強いため、理系の方が活躍しているイメージはあまりありません。だからこそ、理系の力が大変重要になってきます。理系の官僚だからこそ、国を良くするためにできることはたくさんあります。採用までには文系にはない苦労をするかもしれませんが、勉強を怠ることなく、みなさんの力を国の政策に活かして下さい。