2020年06月19日(金) 更新

履歴書の得意な学科欄を充実させる3つの方法【学科別例文つき】

この記事の監修者

キャリアアドバイザー

赤塩 勇太

大学を卒業後、新卒で採用コンサルティング会社に入社。キャリアアドバイザーとして、1,000名以上の就活生に対してキャリアセミナー、面談を実施。その後、採用コンサルタントとしてクライアントの採用課題の解決に従事。法人・求職者双方の目線から、適切なアドバイスを提供している。

なぜ履歴書には「得意な学科」欄があるの?

就活生の個性を確認したい

「得意な学科」欄が、履歴書にあるのはなぜでしょうか?
ひとつめは、採用担当者が就活生の個性を確認したいためです。得意な学科は、就活生の個性を見られます。たとえ、同じ学科をアピールする就活生がいたとしても、「なぜ得意なのか」という理由の部分が大きくかぶることはありません。

学業とどう向き合ってきたのかを知りたい

学業とどう向き合ってきたのかも、得意な学科から考察できます。なぜ得意なのかを詳しくアピールできれば、その分学業と真面目に向き合ってきた証明になるでしょう。採用担当者は、その過程を知りたがっています。できるだけ、詳しく説明できるようにしておくと良いです。

物事に対する考え方を把握したい

得意な学科から、物事に対する考え方を把握できます。採用担当者は、就活生を採用した後のことも考えなくてはいけません。入社後のビジョンをより明確化するためにも、物事に関する考え方を知りたいと思っています。

履歴書の正しい作成方法をマスターしよう

履歴書を作成する際は、誤字脱字に気を付けること以外にも基本的なルールやマナーを守る必要があります。
履歴書には細かいルールや書き方が存在するため、きちんと守られているか作成前後にチェックすることが大切です。

そこでぜひ活用したいのが「履歴書作成マニュアル」です。履歴書の書き方に悩んでいる就活生におすすめです。

無料でダウンロードできるので、実際に履歴書を作成する際のお手本としても持っておいて損はありません。

履歴書でアピールしたほうがいい得意な学科

専門性をアピールできる学科

履歴書の得意な学科には、専門性をアピールできる学科を書きましょう。大学で専攻している学科を書くと専門的なスキルをアピールでき、授業に興味関心を持って臨んでいる姿勢を伝えられます。真面目に取り組んでいることを伝えるためにも、具体的な内容を書きましょう。

業務と関連している学科

志望している企業の業務に関連している学科を専攻している場合は、その学科を書くとよいでしょう。業務に関連する学科を得意な学科として書くことで、仕事に活かせるという大きなアピールになります。専門的な知識を有していることも提示できるため、入社後も意欲的に学習を続けられるという前向きな姿勢を伝えられるでしょう。

就活直前の大学で学んだ学科

得意な学科に、小学生や中学生の時の学科を記載してもあまり意味はありません。なぜなら、その学科を選んだ理由が本当に好きではない限り曖昧になってしまうためです。10年前の記憶を、正確に覚えている人は少ないです。それなら、直近の学科を詳しくアピールした方が得策と言えます。

「好み」ではなく「得意」な学科を選択する

好きなものが100%成果に繋がる訳ではない

得意な学科は、好みで選んではいけません。好きなことが、100%成果に繋がるとは限らないためです。好みを選ぶのではなく、得意を軸として学科を選択しましょう。好きなものは、何か些細な理由から嫌いになってしまうこともあります。しかし、得意なことなら、努力してでも上手になりたいという気持ちをもたせてくれるのです。

成果を見せられる学科を採用担当者は知りたい

採用担当者は、成果を見せられる学科を知りたいと思っています。この成果とは、仕事に関するものです。得意な学科から、仕事でどのような成果をあげられそうかを採用担当者は考えています。できるだけ、想像しやすい学科を選択すると良いでしょう。

得意な学科の効果的な書き方3つ

①得意な理由を具体的に書く

得意な学科は、得意な理由を具体的に書きましょう。どのようなところに興味関心を持って取り組んでいるのかを伝えることで、意欲的に学んでいるというアピールになります。実際にその学科で何を学んでいるのかを具体的に伝えることで、面接官が想像しやすくなり好感を持たれやすくなるでしょう。

②仕事との関連性を取り上げる

企業へアピールするために、仕事との関連性を取り上げることも大切です。そのためには、企業について把握しておく必要があります。「事業内容」「職種」「必要なスキル」などを調べ、そのなかで得意な学科との共通点を見つけましょう。

③学科に関する説明は手短に

具体的に伝えようとしすぎて、得意な学科の説明だけで終わらせないようにしましょう。専門的な学科になると、具体的に伝えようとして説明だけで終わってしまう人が多くいます。企業は学科について知りたいのではなく、就活生の人間性を理解しようとしているため、説明部分はあまり長くなり過ぎないように気をつけましょう。

職業と学科がリンクしているとアピールしやすい

看護なら「成人看護学」

成人の看護を学ぶ学科です。成人看護に関する理論や研究概念を学び、実習を行います。看護系に進むのなら、アピールする学科としてふさわしいでしょう。その他、看護に関する専門的な学科もアピールできます。

編集なら「国語」

編集職に関する企業には、国語系の学科を選びましょう。現代文だけでなく、古文でも文章に関する分野をアピールできます。文章理解に関するアピールができるため、編集職に向いているでしょう。

営業なら「英語」

近年、グローバル化が進んでいます。営業職へ進むのなら、英語をアピールしても良いでしょう。外資系でなくても、英語ができることは充分アピール材料になります。今後、英語を重視する営業職は増える傾向にあると言えます。

演奏家なら「音楽理論」

演奏家を目指すのであれば、音楽理論をアピールしましょう。音楽理論は、演奏家にとって基礎となる分野です。演奏家の場合、学んだ先生や演奏で決まってしまうこともありますが、得意な学科をアピールしておいて損はありません。

キャリアアドバイザー|赤塩 勇太

得意ではない科目を記述するのは避ける

これは履歴書に記載するすべての項目に言えることですが、本当に得意ではない科目について記述することはやめましょう。理由は、実際の面接の場面になった際に、明確な受け答えができない可能性もあるからです。

得意な学科がない場合

努力した学科を記載

得意な学科がない場合、努力した学科をアピールしても良いでしょう。できなかった学科ができるようになれば、その過程を充分アピールできます。得意でなくても、努力できるものがあることは、採用担当者にとってプラス要素なのです。

印象に残った学科を記載

印象に残った学科も、得意な学科としてアピールできます。なぜ、印象に残っているのかを、考えてみてください。学科の内容や勉強の仕方など、なぜ印象に残っているのか明確な理由があるはずです。得意ではないが、印象に残った学科として話してみましょう。

アピールしたい能力から考える

アピールしたい能力から、得意な学科を選択する手もあります。例えば、コミュニケーション力なら「心理学」や「英語」などが適切でしょう。異文化コミュニケーションを学べる英語や他国言語から、言語だけでなく人間関係も学べます。英語なら、英語力も一緒にアピールできるのでおすすめです。

人事は黙って切り捨てる!あなたのマナーは大丈夫?

就活では履歴書の書き方以外にも、細かいマナーが沢山あります。マナー違反をすると、指摘されることもなく、黙って落とされてしまうでしょう。

そこで活用したいのが、「マナー力診断」です。

マナー力診断を使えば、24の質問に回答するだけで、「身だしなみ」「電話・メール」「履歴書の書き方・送り方」など、自分の弱点をグラフで見える化できます。

ぜひ活用して、就活の不安を無くしましょう。

履歴書に書く得意な学科の例文

例文①国語

私の得意科目は国語です。普段から時代小説を読むことが好きだったため、その時代の文化や背景を学びたく、文学部国文学科に進学しました。日々学ぶうちに、時代小説を読むなかでもこれまでと違った観点からストーリーを見ることもできるようになり、読む楽しみがさらに増えました。また、小説の知識によって授業内容が入りやすい部分もあったため、より深く興味を持ちながら取り組んでいます。

例文②体育

私の得意科目は、体育です。体育の授業のなかでもフットサルに自信があります。授業で組んだフットサルのメンバーで大学以外でもチームを作り、区の大会に出場するほどの仲間になっています。区の大会で優勝するために週5日の練習や作戦会議などをおこなうなかで、チームプレーの楽しさを改めて知ることができました。

例文③生物

私の得意科目は生物学です。子供時代から、生物がなぜ特定の行動を取るのかに関心を持っていたのをきっかけに、大学で生物学を専攻しました。そのなかの動物行動学では、カワウソの生態研究をおこなっていました。 研究では、カワウソの生態を調査するために近隣の水族館に協力を求め、カワウソの行動パターンを温度湿度、天気ごとにまとめ、2ヶ月間おこないました。この調査を通して、行動パターンだけでなく、調査の幅や結果を解明に導くための策を講じる思考が身につきました。この経験は、社会に出ても必ず活かせるものだと考えております。

例文④心理学

私の得意科目は、心理学概論です。主に臨床心理学について学んでいます。バレーボール部だった高校時代、レギュラー落ちしてしまい、悩み苦しんだ時期がありました。そのようなときに親身になって相談に乗ってくれたのが、学校のスクールカウンセラーです。悩んでいた私の心を元気づけ、前向きな気持ちにさせてくれたことに感動し、自分も心理学を学びたいと思いました。心の問題をケアする臨床心理学の勉強は、多くの学びがあり日々楽しく受講しています。

例文⑤英語

私の得意科目は、英語です。子どものころから海外に興味があり、高校時代にはオーストラリアで語学短期留学をおこないました。英語を学ぶことにより、私は世界には多くの考え方や文化があると知りました。そして、多様性を認めるということの重要性を知りました。現代では企業のグローバル化が進んでいますが、日本ではまだ表面的なもので、移民の多い国などに比べると、自分と違う人間に対しての寛容さが足りないように感じています。私は、「外国人だから」ではなく、日本人同士でも違う考えを持った人に寛容な人物になりたいです。

履歴書の「得意な学科」欄にはアピールしたい能力を取り入れよう

履歴書に得意な学科を書く場合は、自分が大学で専攻しているものや、企業の業務と関連するものを記入しましょう。前向きに取り組んでいることをアピールするためにも、どのような理由で得意なのかを具体的に書くことが大切です。
履歴書は、就活生を次の選考に進めるかどうかを判断する重要な書類です。人事の目に止まるような履歴書を作成するためにも、キャリアパークで無料で入手できる履歴書作成マニュアルを活用してみましょう。

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