2019年01月30日(水) 更新
グループディスカッションを成功に導く進め方8選|採用担当者からの印象アップを狙う
この記事の監修者
キャリアアドバイザー
赤塩 勇太大学を卒業後、新卒で採用コンサルティング会社に入社。キャリアアドバイザーとして、1,000名以上の就活生に対してキャリアセミナー、面談を実施。その後、採用コンサルタントとしてクライアントの採用課題の解決に従事。法人・求職者双方の目線から、適切なアドバイスを提供している。
目次
グループディスカッションは就活や研修で用いられる
グループディスカッションを日本語に訳すと「集団討論」となります。その名の通り、定数のチームで話し合いを実施し、結論を出す仕組みです。高校や大学の授業はもちろん、就活の面接試験の代わりに用いられることもあります。他にも、研修の一環として実施するケースなども増加中です。ここでは、グループディスカッションの流れに沿って、それぞれの進め方のコツをご紹介します。
グループディスカッションの種類
担当者からの説明で形式が決まる
グループディスカッションを始める前におこなわれるのが、採用担当者からの説明です。その時に、グループディスカッションの方法を伝えられるでしょう。グループディスカッションは、大きく分けて4つの形式があります。それぞれの形式を例題も見ながら把握しましょう
形式①:自由討論
自由討論はテーマ以外に条件がないため、自由に討論が可能な形式です。例題は以下の通りです。
自由討論の例題
Q.社会人としてわきまえるべきことは何があるのか
Q.子供と大人の違いは何か
自由討論で出されるテーマは、基本的に答えがはっきり存在していないことが多いです。明確な答えがない分、発言の自由度が高いのですが、発言者に偏りが出やすく、時間内にまとめられないこともあります。
形式②ディベート
ディベートは、小学校などでも使われることがある形式です。この形式は、決められたテーマに賛成・反対の立場に分かれて討議します。
ディベートの例題
Q.たばこ1箱の販売価格を1,000円にアップすべきか
Q.日本の首相も国民の投票で選ぶべきか
ディベート形式は自由討論形式と同様に、明確な答えがありません。具体性や説得力のある意見が求められます。
形式③インバスケット
インバスケットは、決められた選択肢から答えや優先順位を出してその理由を提示する形式です。例題は以下の通りになります。
インバスケットの例題
Q.次のうち、最優先で実施する必要がある政策はどれか?
【1.災害対策 2.福祉・社会保障 3.経済活性化 4.交通インフラの整備】
Q.職場へ向かう電車が止まり、身動きが取れないあなたがとる行動の優先順位は?
【1.タクシー移動 2.徒歩で移動 3.バスで移動 4.そのまま待つ】
この形式の場合、なぜその選択を選んだのか、根拠を明確にしていかなければなりません。チームワークが試される形式です。
形式④ケーススタディ
ケーススタディは、ある一定の条件や資料に基づいてどういった行動を起こすかの結論を出していく形式です。以下のような例題が出されます。
ケーススタディの例題
Q.公共交通機関のない地方の高齢ドライバーによる事故を減らすための方法
Q.新商品Aのメインターゲットと売り込むための販促の手段
ケーススタディ形式では、受験する企業の業界・時事問題に関連したテーマを出されることが多いです。常に情報に対するアンテナを張っておくことで、話し合いをスムーズに進めることができるでしょう。
グループディスカッションの進め方3つ
グループディスカッションの進め方①グループ内での自己紹介
討論をおこなうグループが決められた後は、自己紹介の時間があります。自己紹介では、氏名、大学の学部・学科、これまでの成果、特技など、面接と同様の内容で構いません。チーム内での印象に繋がる瞬間なので、元気に明るく、周りの目をしっかり見ながら話しましょう。
グループディスカッションの進め方②役割分担
様々な形式を持つグループディスカッションですが、討論の中での役割分担が存在します。役割は大きく分けて4つです。
グループディスカッション中の役割分担
●司会
討論の進行役、話し合いの仲裁や結論を出す立場。オブザーバーへの発表も担当する。
●書記
討論のテーマだけでなく話し合いの内容を記入する。司会の補助の役割も。
●タイムキーパー
その名の通り時間計測をおこなう立場で、司会の指示に沿って時間設定や調整をおこなう。
●発言者
上記3つの役割を含むすべての参加者が該当。さまざまなな意見を出す。
それぞれの役割の中でも「司会・書記・タイムキーパー」の3つは希望者を募るケースが多いため、自分にはどの役割がベストなのか把握しておきましょう。
自分にぴったりの役割を診断しよう
グループディスカッションは、役割決めで自分の力を発揮できるかどうかが左右されます。グループディスカッションの進め方や役割を把握するためにおすすめなのが「グループディスカッション完全対策」です。
こちらの資料では、YES・NO診断で自分にぴったりの役割が診断できます。「アイディアマン」「司会」「書記」「タイムキーパー」の内、あなたはどのタイプでしょうか?無料でダウンロードできるので、ぜひ試してみましょう。
グループディスカッションの進め方③議論開始
担当者の指示で、グループディスカッションがスタートします。発言は積極的におこなっていきましょう。声が小さかったり、発表しなかったりするのは、印象ダウンに繋がる可能性があります。自分が発表して満足してしまっても駄目です。相手の意見を聞くことも、議論を進めるうえで重要なポイントになってきます。
就活生が考えるグループディスカッションのコツとは
キャリアパーク会員の就活生を対象に「グループディスカッションで司会進行するときのコツは?」というアンケートを実施しました。まずは回答の一部をご覧ください。
就活生の回答
- 嫌味にならない様にみんなが言ったことを上手くまとめる
- よりみんなの意見を聞く
- 質問を投げかける
- まんべんなく聞く
- 話していない人にも意見を聞く、課題に対しては結論から決めない
■調査方法:キャリアパーク会員へのダイレクトメール
■調査日時:2017年3月6日
■調査元:ポート株式会社
■調査対象者:キャリアパーク会員の就活生
■質問内容:「グループディスカッションで司会進行するときのコツは?」
アンケートの結果、グループディスカッションのコツは、グループ全体の意見を上手く聞くことだと考える就活生が多いようです。「質問を投げかける」「話していない人にも意見を聞く、課題に対しては結論から決めない」など発言していない人に対する気配りも大切であり、独りよがりにならないように気を付ける必要があります。ここからは、グループディスカッションのコツについてご紹介します。
グループディスカッションのコツ8選
コツ①原因や前提条件から話し合う
解決策や具体策を提示する場合は、原因や前提条件から話し合いましょう。どんな議論においても、テーマの骨子となる部分が成り立たなければ意見がすれ違ったままです。例えば「地方活性化につながる交通インフラとは」といったテーマの場合、その地方が大都市に近いのか、地方都市なのか、または町村に囲まれた地域なのかで必要なインフラも変わってきます。
そのため、まずはテーマに対する原因や前提条件を話し合い、その部分をきっちり決めたうえで具体策を話し合いましょう。ただし、本題の討論に時間を費やすために、制限時間が1時間であれば最初の5~10分で骨子を決めてください。
コツ②メンバーの意見を傾聴してフォローをする
自分から発言していく姿勢も大切ですが、メンバーの意見を傾聴してフォローをすることも忘れないようにしてください。グループディスカッションのメンバーの中には、緊張してうまく意見を出せない人も少なくありません。しかし、意見の中身が抽象的だったり、解答に時間がかかったりしてもしっかりと耳を傾けることが大切です。
また、どんな意見であってもフォローを入れましょう。「うまく意見を出せなかったかも」と不安になっている人を安心させるのも、評価ポイントの1つになります。
コツ③意見を否定せず公平な立場で対応する
相手の出した意見に対して否定するようなコメントをしないのも重要です。ディベート形式以外の3つの形式は、すべて意見の集約が求められます。相手の意見を遮る勢いで反論や否定をするのはチームの和を乱す行為、協調性のない行為とみなされ評価を下げかねません。また、司会を担当する人も一方の意見に賛同せず、「○○の部分を活かせますね」など、相手を尊重した進行をとってください。
コツ④時間を正確に区切る
時間を守った進め方も、グループディスカッションのコツになります。グループディスカッションには上記でも紹介しましたが、タイムキーパーがいます。役割がある以上、当然のことではありますが、それぞれの進め方において、時間を正確に区切って進めていくことが重要です。与えられた時間を逆算して、「意見を述べる時間」、「意見を集約する時間」を用意するなど、制限時間内にしっかり収まるような進め方をしなければいけません。
コツ⑤ときには強引な軌道修正が必要
グループディスカッション中、メンバー同士が真逆の意見を言い合う場合や、横道に逸れた的を得ない意見を言う人が出てくることもあります。そのような場合、多少強引にでも軌道修正したり、意見をまとめたりしなくてはなりません。議論が白熱していても、時間が迫っていたら、「そろそろまとめに入りましょう」と強引に話を打ち切るのも、グループディスカッションのコツのひとつです。
コツ⑥なるべく多数決を取らず結論を出す
メンバー全員の意見がある程度出そろったら、グループとしての回答をまとめます。 その際、なるべく多数決による結論を出さないようにしましょう。ディベート以外の形式では、議会のような多数決をとれません。どんなに意見が真っ二つに分かれたとしても、最終的には、ひとつの結論にたどり着くことが求められます。
コツ⑦双方が納得する結論を出す
いくら時間がかかっても、双方が納得する結論を出すことによって、選考を有利に進めていきたいところです。そこで、自分が採用したいと思っている意見を提示しつつ、対案を出している相手の意見を取り入れたり、修正点を指摘したりしてみましょう。そうすることで、相手も納得しやすくなるだけではなく、採用したい意見も結論に残る「Win-Win」の状態に持ち込むことができます。
コツ⑧集約した意見に具体性を持たせる
グループディスカッションで導き出された結論をそのまま発表しても、オブザーバー(担当者)から中身の甘さを指摘される可能性が考えられます。話し合う時間が長かったのにもかかわらず、具体性のない答えが出てしまうと、参加者全員の評価を落とす結果につながります。そこで、一度集約した意見に対して、「なぜ必要なのか」「いつ必要になるのか」などその意見に至った理由の肉付けになる要素をまとめましょう。具体性があればあるほど、オブザーバーからの評価や印象も良くなります。
グループディスカッションでは時間を意識しつつ公平な進め方を心掛けよう
グループディスカッションのの進め方は、テーマを確認し、意見を言い合い、最終的にメンバーの意見をまとめることです。そのため、メンバー1人ひとりが自分の意見を提示することが大事です。グループディスカッションのコツとしては、それぞれの進め方の時間を正確に守ることが挙げられます。また、意見が飛び交い収集がつかなくなったら、司会やリードしている発言者が強引にでも軌道修正することも求められるでしょう。これまで紹介した進め方のコツを参考にして、グループディスカッションを成功に導いてください。
キャリアアドバイザー|赤塩 勇太
グループディスカッションの本質は「問題解決」
実際に社会人になると、30分などの短い時間の中で議論の答えを出すことが求められます。「アジェンダの設計」「答えを導きやすい質問」「簡潔な回答」などを心がける必要があるでしょう。グループディスカッションの本質は「問題解決」にあるのです。
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